きのうに引き続きシングルス、男子ダブルスの１回戦が行われたアディダス早稲田大学フューチャーズ国際トーナメント２０１４（早稲田フューチャーズ）。ラッキールーザーで出場した古田陸人（スポ４＝愛知・名古屋）を含め、早大からは４選手が試合に挑んだ。どの試合も接戦となり、白熱した戦いが繰り広げられた。
早大ＯＢを相手に善戦した古田
第１試合には古田陸人（スポ４＝愛知・名古屋）と今井慎太郎（スポ３＝神奈川・湘南工大付）が登場した。松井俊英（ライフ・エヌ・ピー）が欠場し、ラッキールーザーとして参戦した古田。相手は早大庭球部のＯＢ佐藤文平（平２０スポ卒＝現ライフ・エヌ・ピー）であったが、自身の武器である鋭いサーブを決めるなど、互いに譲らない展開となる。しかしタイブレークに突入すると、それまで決まっていたショットがなかなか決まらない。６（４）－７、６（２）－７でゲームセット。「最後のところを取り切れなかった」と悔しげに振り返った。隣のコートで試合を行っていた今井慎太郎（スポ３＝神奈川・湘南工大付）も苦しい展開を強いられる。初めこそリードを奪ったが、連戦の疲れからか徐々にミスが目立ち、相手に簡単にポイントを与えてしまった。持ち味の強打で追い上げる場面も見せたが、逆転するまでには至らなかった。
第２試合には大城光（スポ４＝埼玉・秀明英光）と栗林聡真（スポ３＝大阪・清風）が登場した。ともに長身の外国人選手との対戦。それでも大城、栗林はそれぞれ自らのペースを守り切った。相手のビッグサーブにもしっかりと対応し、鋭いフォアで押していく大城。「この部活ではどのような状況であっても諦めない精神を重んじている」と気持ちを強く持ち、強風の中でも必ず相手コートに返球。第１セット、第２セットともにタイブレークに突入しても集中力を切らさず、積極的に攻めたことが功を奏した。今大会で好成績を残したい栗林も安定したラリーを展開。相手のミスを誘い、６－３、６－０と圧倒的なスコアで１回戦を突破した。
最後まで集中力を切らさなかった大城
ことしで第７回を数える早稲田フューチャーズで、早大の選手がプロの選手に負けない熱いプレーを披露している。残る古田・今井組、そして大城、栗林はどこまでその力を発揮できるのか。注目が集まっている。
（記事 松下優、写真 井上雄太）
※記事中の学年は新年度のものです
結果
▽男子シングルス
１回戦
●今井慎太郎（４－６、４－６）綿貫裕介（ライフ・エヌ・ピー）
●古田陸人（６（４）－７、６（２）－７）佐藤文平（ライフ・エヌ・ピー）
○栗林聡真（６－３、６－０）ワン・チー・フ（台湾）
○大城光（７－６（４）、７－６（２））Wishaya Trongcharoenchaikul（タイ）
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コメント
大城光（スポ４＝埼玉・秀明英光）
――きのうの試合でダブルスは敗退し、きょうのシングルスを迎えました。どのような気持ちで臨まれましたか
単複ともにこの大会は勝ち上がりたいという思いがあったので、ダブルスで負けてしまったのは残念でした。しかしそこは切り替えてシングルスでしっかりと勝てるように頑張ろうと思って臨みました。
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
最初は結構硬くなってしまったんですけど、相手も同じような精神状態だったのかなと。僕がノーランクということもあって相手も少し意識する部分があったと思うんですけど、この強風の中でも自分の方が集中力を切らさずにやれたというところは「今大会を頑張りたい」という意思で臨んでいるというメンタルの面で安定していたのかなと思います。
――対戦相手は長身の外国人選手でしたが、やりにくさはありましたか
基本的に僕はどちらかというとリターンが得意で、キャッチが自分の武器だと思います。相手がビッグサーバーだろうというのは分かっていたので、それに対して自分のリターンを生かして勝負していこうと意識していました。ちゃんと身構えていたので、そこはあまり気にならずというか、日本人にはあのような身長の選手はいないですけど、そこはしっかりと対応できたかなと思います。
――強風が吹いていましたが、その影響はありましたか
逆にこの強風が自分にとっては良い方向に向いていたんじゃないかなと思います。というのは、この部活ではどのような状況であっても諦めない精神面を重んじてきているので、そこは外国人選手に比べて自分は勝っているという自信を持っていました。だからこそこの強風であっても集中力を切らさずにやれれば良いんじゃないかなと思っていたので、ある意味風が味方したと思います。
――２セットともにタイブレークまでもつれる展開となりました。その中で勝ちきれた要因は何でしょうか
それも自分の中である程度計算していた部分もあったというか、もちろんタイブレークになる前に終わらせられるのがベストなんですけど、やはりあれだけのサーブがあって身長があってとなると一筋縄ではいかない部分があるので、ずっとキープをし続けるのは厳しい場面もあるかとは思っていました。タイブレークにもつれこむか、もしくは７－５など後半までもつれる展開になるかなというのは予想していたので、タイブレークに入ったときも硬くならずにできたんじゃないかと思います。
――ご自身の調子はいかがですか
決して悪くはないと思いますし、ことしは学生として迎える最後のシーズンになるので、まだ学生の大会は始まっていないですけど、ここは良いスタートを切りたいという思いで練習にも励んでいたので、安定したプレーができていると思います。
――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします
第３シードのウドムチョクという強い選手が相手なんですけど、天候がどうなるかは分かりませんが、どういう状況になっても諦めないで、自分は諦めない部分を一番武器にしていきたいので、結果がどうなるかは分からないですけど、最後まで勝つために最善を尽くしたいと思います。
古田陸人（スポ４＝愛知・名古屋）
――きょうはラッキールーザーとして出場されました
はい。出場を予定していた松井選手（俊英、ライフ・エヌ・ピー）が欠場したので、自分が試合に入りました。きのうから休むのではないかということは聞いていたので、きょう来た段階では気持ちはしっかりとしていました。
――試合を終えた感想を教えてください
早大の先輩だったんですけど、練習もさせていただいていて。きょう実際に試合をやってみて、やはり勝負強いですし、自分に持っていないような技術の高さを感じました。
――それぞれのセットを振り返っていただけますか
１セット目は向こうの流れで持っていかれてしまいました。２セット目は最後のところで取り切れなかったという感じですね。佐藤選手（文平、平２０スポ卒＝現ライフ・エヌ・ピー）の意地が感じられました。
――ご自身の調子はいかがですか
今大会を通して、サーブなどプロの選手と対抗できるなと感じています。
――あすにはダブルスの２回戦が控えています
いまここで戦っているうちの勝った方との対戦となるのですが、早大の先輩とやるか、おととし負けているペアとやるかになります。今井（慎太郎、スポ３＝神奈川・湘南工大付）と学生大会で優勝するためにも、今大会で勝ちを狙いたいと思います。