本戦８日目となったきょうは男子シングルス２回戦などが行われ、早大からは４人の選手が出場した。強風が吹く難しいコンディションの中での試合。梶修登（政経２＝東京・早実）が５－７、６（３）－７で慶大の小畑浩章に敗れたものの、残りの３人は次戦へと駒を進めた。
ラリー戦に持ち込んだ巽
１回戦で明大の今諒哉を倒した巽寛人（スポ１＝福岡・柳川）が２回戦に挑んだ。序盤からラリー戦を展開し、第４ゲームをブレーク。３－１で迎えた自身のサービスゲームは何度もジュースが続いたが、ここでも安定したラリーで相手のミスを誘いキープに成功。６－１で第１セットを得た。第２セットは拮抗（きっこう）した展開となる。しかし迎えた第７ゲーム、第１セット第５ゲームと同じく何度もジュースが続いても、巽はチャンスを見逃さずに鋭いボールを打ち込んだ。粘りの末に勝利し、「きょうの勝因はポイントを積み重ねていったこと」と振り返った。
西田昇吾（社３＝福岡・柳川）も慶大の副将・矢野隆志に快勝した。「相手が気持ちの良いスイングをすることがないように、コントロールを意識した」としっかりと戦略を組み立てた西田。安定したストロークを軸にポイントを獲得し、競った場面でも要所を押さえていった。対する矢野は前後左右に翻弄（ほんろう）され、ネットやアウトなどプレーに精彩を欠いていく。最終スコアを６－３、６－３とし、早大にとって大きな１勝を手に入れた。
ゲームを奪いガッツポーズする西田
あすの本戦９日目にしてようやく中盤戦にさしかかる今大会。「ワセダで勝ち残っている人も少なくなってきたので、やれるところまで頑張りたい」（西田）という言葉を胸に、早大の選手は最後まで全力でやり切っていく。
（記事、写真 松下優）
結果
▽男子シングルス
１回戦
○村松勇紀（６－０、６－３）中川航（中大）
２回戦
○巽寛人（６－１、６－３）杉浦勝貴（中大）
●梶修登（５－７、６（３）－７）小畑浩章（慶大）
○西田昇吾（６－３、６－３）矢野隆志（慶大）
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コメント
西田昇吾（社３＝福岡・柳川）
――きょうの試合を振り返って
風が強かったですね。相手が左利きで、相手の苦手なところにコントロールしました。弾道の高いショットを使うようにして、相手があまり気持ちの良いスイングができないように意識しました。そうやってしつこくやっているうちに相手にプレッシャーがかかったと思います。
――ストロークが安定していましたね
就職活動であまり練習できていないんですけど、感覚が良くて調子は良いです。だから少しミスしてもあまり落ち込まずにいました。自信を持って、いつも通りのテニスが良い状態で出ています。
――声も積極的に出していました
はい。盛り上がるかなと思って（笑）。
――慶大の副将に勝利したことは早大にとっても大きなことだと思いますが
そうですね…でもそれはあまり気にせずにいました。相手はプライドが傷ついたかなとも思いますが、個人的には勝てると思っていました。
――３回戦以降へ向けて一言お願いします
練習はできてないんですけど、ワセダで勝っている人も少なくなってきたので、やれることはやって。完全燃焼ですね。
巽寛人（スポ１＝福岡・柳川）
――きょうの試合を振り返って
風が強くてつらかったんですけど、それでもしぶとく我慢しました。ポイントを積み重ねたことがきょうの一番の勝因かなと思います。
――ラリーを展開して相手がミスをする場面が多く見受けられました
そうですね。ラリーをして相手のミスを誘う展開は得意です。
――ポイントとなった場面はどこですか
第１セットは３－１から４－１になるところでジュースが多くて、そこをしっかり取り切って６－１にすることができました。第２セットは相手も風に慣れてきた状態で３－３になったんですけど、その後のゲームも長くジュースが続いて。そこをしっかり我慢してブレークできたところが良かったと思います。
――今大会の目標は
もちろん最後まで全部勝つ、最終的には優勝というのが目標なんですけど、きょうみたいな風の強い日でもしっかり勝てるように、１戦１戦大事に戦っていきたいと思います。