春関二日目 日吉で7名がインカレ予選への出場を決める

庭球男子/庭球女子

関東学生トーナメント 5月12日 東京・慶応義塾大学日吉キャンパス蝮谷テニスコート

 5月11日の1回戦から引き続き、インカレ出場権をかけて関東学生テニストーナメント(通称春関)が7日間にわたって行われた。2日目はシングルスの試合が3つの場所に分かれて行われた。慶應義塾大学蝮谷テニスコートには、1日目を勝ち残った3名と加えてシードの8名が出場した。

 男子シングルス2回戦には藤田大地(スポ3=兵庫・相正学院)と森田皐介(スポ2=福岡・柳川)が登場した。両者の試合は奇しくも早慶戦になり、見逃せない一戦となった。藤田は慶大の主将である下村亮太朗との対戦。第1セット、序盤から3セット先取されリードされたまま第1セットを落とす。続く第2セット、リードはされるものの点差を縮めるため必死に食らいつく。しかし相手の強烈なサーブを最後まで攻略することが出来ず、3-6でセットを落として無念の敗退となった。一方シードでこの日が初試合となった森田は、慶應の注目の新人安藤と対峙し、互いにリードを譲らない点の取り合い合戦となった。第1セットでは、5-4で次のゲームを取れば1セット獲得の機会に3ゲーム連取され、次を落とせない展開に。第2セットも激しいラリーが続く中、一進一退の攻防になる。しかし、「相手の勢いをうまくはねのけることができなかった」(森田)と振り返るように、試合を自分の流れにもっていくことが出来ず、惜しくも敗退となった。

力強いストロークでサーブを打つ藤田

 女子シングルスには早大から10人の選手が出場し、7人がインカレ予選への切符を手にすることになった。

 平田葵(スポ3=神奈川・白鵬女子)と小畑莉音(スポ3=三重・四日市商業)は同学年同士の早大対決となった。どちらも譲らない戦いになったが、長いラリーをものにした小畑が白星を上げた。昨日のダブルスで粘り強いストロークで好調をみせた田邑来未(スポ2=大阪・城南学園)はシングルス初戦でも安定した鋭いショット連発を連発。一切のリードを許すことなく圧勝した。前日のダブルスではフルセットの末、惜敗してしまった横田七帆(スポ4=島根・開星)・小林杏菜(スポ2=福岡・第一薬科大附)ペアは今日はシングルスとしてコートに立った。横田は対戦相手のサイドライン際のショットが炸裂し、球を拾えない場面が増える。最後まで相手を攻略することが出来ず、ストレート負けを喫した。小林は明治大学の同学年との試合であったが、本領を発揮できず2回戦敗退となった。

 渡邊優夢(社4=兵庫・相生学院)は筑波大学の2学年下の選手との対決となった。第1セット序盤で5ゲームを獲得しカウントは5-2。そのままセットを取るかと思われたが、相手の追撃で3ゲームを連続で落としてしまう。「昨年のあと一本取ればセットとれるところから負けてしまった試合を思い出した」(渡邊)と同じような展開に調子が崩れてしまったという。しかし、一年の時を経て成長した姿を見せる。連続得点で調子を上げる相手を冷静に対処し、7-5で第1セットを自分のものにして見せた。続く第2セット目も調子を下げることなく、激しいストロークで追い詰める。相手に1ゲームしか得点を許さず、6-1で試合を制す。4年生の意地を見せつけた試合となった。

調子を立て直し、渡邊は反撃に出る

 春関2回戦はインカレ予選出場権を獲得するための大事な試合であったが、多くの選手が勝ち残った。各々が実力を出し切り、悔いの無い試合となることを祈るばかりだ。まだまだ続くトーナメント戦、早大選手の活躍に期待がかかる。

結果

▽男子シングルス

●藤田大地0-2(2-6、3-6)下村

●森田皐介0-2(5-7、4-6)安藤

▽女子シングルス

〇金子さら紗(スポ3=埼玉・浦和麗明)2-0(6-4、6-1)新井

〇梶野桃子(社4=京都・外大西)2-0(6-3、6-0)白﨑

〇小畑莉音2-0(6-4、6-2)●平田葵

●小林杏菜0-2(2-6、1-6)長谷川

〇田邑来未2-0(6-2、6-0)駒目

〇谷美七海(スポ4=愛知・誉)2-0(6-0、6-4)中山

〇渡邊優夢2-0(7-5、6-1)上田

●横田七帆0-2(1-6、2-6)砂田

〇宮田萌芳(基幹理工3=東京・雙葉)2-0(6-4、6-1)田邊

                                                             (取材・執筆 中村由愛、編集・写真 大日結貴・中村由愛)                              ※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

コメント

森田皐介(スポ2=福岡・柳川)

――今日の試合を振り返っていかがですか

自分はシードからスタートだったんですけど、相手の選手も一個下の選手で、結構勢いのある選手でした。チャレンジしてくるなという気持ちもわかっていたのですが、それをはねのけることがうまくできませんでした。今日は自分のテニスを気持ちよくすることができず、それが原因で負けてしまいました

――今日の試合の良かったところを教えていただけますか

終始、ファーストサーブの入りは良かったんですけど、上手く展開することができなかったことが課題です。それを今後どうやって改善していくかが自分の改善していくべき点です。我慢強く最後までプレー出来たことはよかったのですが、もう少し我慢しないと、こういった立ち向かってくる相手に勝てないと思います

――来月、早慶戦があると思うのですが、意識して望まれましたか

相手も慶應の選手ということで、多分来月このコートでやると思うので、すぐにでもイメージしながら帰って練習して、あと一か月後の早慶戦でしっかり勝てるようにしていきたいと思います

――最後に今後の意気込みをお願いします

まず、シングルスは負けてしまったんですけど、ダブルスがまだ残っているので、また明日からペアと練習を重ねて、ダブルスでは良い結果が残せるようにしたいです。インカレでは、シングルスは予選で負けてしまいましたけど、しっかり本戦に行けるようにしていきたいです

 

渡邊優夢(社4=兵庫・相生学院)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

私は今日が初戦で、これが決まったらインカレ本戦という緊張感のある試合でした。第1セット、5-2でリードしていたのですがその後、5-5まで追いつかれてしまいました。それで、同じような展開だった昨年の、ファーストセット5-1、40-15であと一本取ればセットとれるというところから負けてしまった試合がフラッシュバックしてしまいました。それによって、調子が崩れていってしまったのですが、やっぱり最後の試合ということで、後悔がないようにと切り替えて、落ち着いてできました。そこから自分のリズムを取り戻せたところが勝因かなと思います

――次も試合が続くと思うのですが、今後の意気込みをお願いします

次は高校生のときにインターハイで優勝経験のある選手で爆発力のある選手っていうことは分かっているんですけど、その中でも自分が四年間培ってきたものを発揮できるようにしたいです。勝ち上がれば同期と対戦できるところまで行くのでそこに行けるように頑張りたいと思います

――最後に今大会の目標を教えてください

この試合の次にインカレへと続くのですが、まずは春関で自分がベスト16の壁を越えられていないので、今年はその壁を超えたいと思います。そういった目標を自分の中で掲げてやっているので、関東でもベスト16を超えることを目指してやっていきたいです