10月29日~11月1日 全日本大学総合選手権・個人の部(全日学) 鹿児島・あいハウジングアリーナ松元
今年も大学生、日本最強の座を懸けた個人戦が幕を開けた。全国から選ばれた精鋭たちが頂点を目指し、しのぎを削る。今大会は南国・鹿児島を舞台に、年に一度の大舞台で選手たちが意地をぶつけ合った。早大女子からは、熾烈な関東予選を勝ち抜いたダブルス1組、シングルス6人が出場した。シングルスでは、最も勝ち進んだ司千莉主将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)が11位と、ベスト16入りを果たす活躍。小野蒼彩(スポ2=広島・進徳女)、渡邉心葉(スポ1=高知・明徳義塾)もランク入り決定戦まで勝ち進むなど、全国の舞台でも早大女子の実力を示した。
大会2日目から始まったシングルス。1回戦から3回戦までは5ゲームマッチ、ランク入りをかけた4回戦以降は7ゲームマッチで試合は進んだ。
早大女子で最も良い成績を残したのは司主将。シードからのスタートとなり、2回戦からの出場となった司主将は攻撃力で相手を圧倒。相手がサーブを工夫する打開策を見せるも、司主将の勢いは止められず2、3回戦を勝利した。過去2年間の全日本大学総合選手権・個人の部(全日学)ではベスト32と、これまでベスト16の壁に阻まれてきた4回戦は春季関東学生リーグ戦(春リーグ)で対戦経験のある相手との一戦に。カットを戦型とする相手にもドライブの勢いは止まることなく、強打を決め込む。粘り強く返してくるも、冷静に対応。一本でも多くねじ込みストレートで勝利を挙げ、自身初のベスト8決定戦に駒を進めた。大会最終日に行われたベスト8決定戦の相手は昨年の大会で優勝した強敵。序盤から鋭く威力のあるドライブに抑え込まれる展開に。しかしここで「楽しくやってみよう」と気持ちを切り替えられたことでラリー戦でも相手を崩せるタイミングが増える。バックを主体としたラリーの中で、フォアに振られるも食らいつき、最後はパワフルなフォアハンドを決め、第2ゲームを取り切った。ゲームカウント2-3で迎えた6ゲーム目は開始3連続ポイントでリードするも、昨年王者が意地を見せる。ミドルなど反応がしにくいコースへの返球を連続で決められ、一気に逆転を許した。「原因は分かっていたが、変えることはできなかった」と振り返ったように、そのまま差を縮めることはできずゲームカウント2-4で敗戦。「2年連続のベスト32の壁を超えられて安心した」と語るも、さらなる高みを目指すための課題が見つかった大会となった。

5回戦での司主将
司主将と同じく、小野も2回戦からの参戦。初戦となった2回戦ではサーブ戦に。普段戦うことの少ない選手のサーブにお互いが対応できない局面もあったが、安定感のあるプレーで得点を重ねる。最後はバックでストレートに叩き込む技ありのプレーを見せ、勝利した。続く3回戦も着実に勝ち進み、ベスト16入りをかけた4回戦に挑んだ。ここで待ち構えるは昨年の関東王者・青井さくら(4年、筑波大)。高い実力を持つ相手に最初は打ち負けるも、多彩なサーブを駆使して、サーブで崩し3球目を打ち込むプレーで中盤に巻き返しを見せる。そこからのラリーになっても、先に攻め相手の攻撃の手を封じた。ゲームセット2-2まで追いつくも、小野の戦略の上をいった青井がその後2ゲーム連取。2-4で敗れたが、今大会王者となった青井を追い詰める強さを魅せた。

フォアハンドを振り抜く小野
1年生の渡邉も4回戦まで勝ち進んだ。1、2回戦は前陣でボールを丁寧に捌き、攻めの卓球を展開。危なげなく勝ち進むも、難所は3回戦で訪れた。序盤は渡邉のフォア表の攻撃力を活かしたプレーで試合は進み、2ゲーム連取する。しかし、そこからは相手が渡邉のテンポの速い卓球に順応してくる。守備範囲が広く、確実に返してくる中で先にミスを引き出されてしまう。ゲームカウント2-2と追いつかれ、勝負の行方は最終第5ゲームに。相手に気持ちよく打たせないような秀逸なコースを狙い、主導権を握る。最後は流れに乗った5連続得点で接戦をものにした。次の4回戦では異質ラバーの使い手に苦戦を強いられる。強い球を打ち込んでも一本多く返してくる相手に何もさせてもらえない展開が続く。最後まで突破口を開くことができずセットカウント0-4で敗戦。初めての全日学をベスト32で終えた。

2回戦、ガッツポーズを見せた渡邉
カットを戦型とする大場心春(人2=静岡・浜松学芸)は1回戦から白熱した試合を繰り広げた。カットマン同士の対決となった試合は、ツッツキ合いが続く我慢のラリーが続く。安定的な守りを得意とする大場はツッツキのコースを工夫したり、回転を変えて相手の出方を伺った。長いラリーが続く中、第4ゲーム目の途中から促進ルールが適用される。レシーブを13回返球されると、相手の点数となるため、サーブ権を持っている時は特に早い内に自分から積極的に決めに行く必要がある。大場も促進ルール適用後、積極的に攻撃をしていくも決め切れず、試合は最終ゲームに突入。なおもルールは適用され、ゲーム立ち上がりは連続3得点を許すなど苦しい試合に。しかし、4-8と4点ビハインドから着実なカットで相手のミスを誘い、一気に同点に追いつく。最後まで集中力を保ち続けた大場が最終セットを逆転で取り、大接戦を制した。2回戦では積極性を見せるようになり、自らで得点を決めていく場面も増える。2ゲーム連取されてからの第3ゲームは粘りを見せ、接戦に。相手が無理をして打たない消極的な姿勢になった隙を見逃さず、浮いた球をスマッシュで決めた。しかし、一歩及ばず9ー11で敗れ、ストレート負けを喫した。

2回戦、フォアでカットする大場
佐藤結菜(スポ1=広島・進徳女)は1、2回戦ともにサーブが光った。1回戦では勢いのあるバックドライブを放つ相手に食らいつき、バック主体のラリーが続く。消極的になると強く打たれてしまうため、サーブを起点として”思い切り”を大切にする攻めの卓球を見せた。この姿勢が功を奏し、1回戦を突破。しかし2回戦ではシード選手とぶつかり、高い攻撃力に丸め込まれる。リードされている場面でも攻めのサーブを繰り出したように一貫して攻めの姿勢を崩さなかったが、追いつくことはできず2回戦で敗退した。

バックでボールに合わせる佐藤
新人戦3位の結果によって今大会への出場権を手にした山田彩心(社2=島根・明誠)だったが、ラリーの中で浮いてしまった球を強く打ち込まれ、それに対応できずに失点が続いた。サーブは効果的だったが、ドライブ戦になると先にミスをしてしまいあと一本が歯がゆい試合だった。1ゲームを取るも、その後が続けず初めての全日学は1回戦敗退で幕を閉じた。

サーブをする山田
今年度の学生大会も終わりに近づき、視線は来年度へと向けられている。今年度の団体戦では、春季リーグ5位、全日本大学総合卓球選手権・団体の部(インカレ)ベスト8、秋季リーグ5位と、リーグ戦は課題の残る結果に。個人戦でも思うような結果を残せず、悔しい時もあった。来年度は司主将がキャプテン2年目のシーズン。強みである団結力を武器に今年以上の結果を追い求める。
(記事、写真 牧咲良)
司千莉主将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)
――ベスト8決定戦は昨年の優勝者との戦いに。どのような気持ちで試合に臨んだか
もちろん勝ちに行くつもりで最初は試合に入ったんですけど、ディフェンディングチャンピオンなだけあって、絶対に返してくるっていう執念に最初はちょっとやられてしまいました。でも、一旦楽しくやってみようみたいな感じで気持ちを切り替えたら、そこから1セット、2セットって取れるようになりました。6セット目も最初3-0でリードしてて、相手のサーブミスで3-0になったので、このままちょっと崩れてくれるといいなとか、思ってしまったんですけど、そんなことじゃ崩れないのはやっぱりさすがだなと思いました。結局3-0のリードからそのまま11本連続で相手に取られるんじゃないかってぐらいの勢いで失点してしまったんですけど、やられることは分かってたし、自分のミスの原因もわかってたんですけど、そこを変えることができなかったから最後は11本連続失点だけは防ごうと思いました。なんとか1点取って、結局それで最後終わっちゃったんですけど、色々課題とかが明確になったので、あとはそこを帰ってから克服できるようにしたいなって思っています。
――具体的にどのような課題が見つかったか
ゆっくり返されるボールに対して、相手もそんなに回転をかけてないボールだったので、そのボールに対してきちんと処理できるようにするところからまず始めて、ちゃんと狙って打てるようにしたいなって思っています。
――初めてのランク入りだが、結果を振り返って
去年と一昨年、2年連続でベスト32で、なかなかベスト16の壁を超えられなくてすごく悔しい思いをしていたので、今回16に入れたことはとりあえず安心しました。
▼試合結果
司千莉主将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)
2回戦 ◯3ー0徳村(同志社大)
3回戦 ◯3ー1鈴木(八戸工大)
4回戦 ◯4ー0福井(専大)
5回戦 ●2-4面田(愛工大)
小野蒼彩(スポ2=広島・進徳女)
2回戦 ◯3-0亀田(東北福祉大)
3回戦 ◯3-0竹内(中大)
4回戦 ●2-4青井(筑波大)
渡邉心葉(スポ1=高知・明徳義塾)
1回戦 ◯3-0三國(朝日大)
2回戦 ◯3-0直江(筑波大)
3回戦 ◯3-2山脇(東洋大)
4回戦 ●0-4伊藤(愛工大)
大場心春(人2=静岡・浜松学芸)
1回戦 ◯3-2西原(朝日大)
2回戦 ●0-3山本(神戸松蔭大)
佐藤結菜(スポ1=広島・進徳女)
1回戦 ◯3-1江頭(福岡大)
2回戦 ●0-3首藤(専大)
山田彩心(社2=島根・明誠)
1回戦 ●1-3水島(松山大)