TEAM | 1P | 2P | 3P | 4P | 計 | |||||
専大 | 4 | 3 | 2 | 3 | 12 | |||||
早大 | 2 | 2 | 0 | 5 | 9 | |||||
▽得点者 中村4、都田2、古谷2、加納(恒) |
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水球の関東学生リーグ戦(リーグ戦)が中盤に差しかかってきた。第4節は専大戦。ここまで3戦全勝と波に乗っている相手である。双方落ち着いた入りを見せたが、だんだんとリードを広げていったのは専大。早大は懸命なディフェンスを見せたが、「自分たちの水球ができなかった」(都田楓我主将、スポ4=鹿児島南)と話すように差を詰めていくことができない。最終ピリオド(P)で5得点と猛追するも、9-12で敗北を喫した。
相手にペナルティスローを許した場面
古谷典也(スポ2=東京・明大中野)がセンターボールを取って、第1Pがスタート。両校ともプレスディフェンスが徹底され、シュートを打たせない立ち上がりに。そんな中で中村大智(スポ3=埼玉・秀明英光)から「仕掛けないと!」と声がかけられると、曵地孝太郎(スポ3=埼玉・秀明英光)が加速。ゴール前で反則を誘い、中村がペナルティスローを決めて先制した。だが、5分からは一気に3連続失点。なんとかラスト1分でカウンターから中村が正面からゴールを割り、2-4で第1Pを終えた。続く第2P、まずは3分にターンオーバーで右サイドの中村へとボールが渡ると、水面スレスレの軌道からゴール。GK加納凪人(スポ2=三重・四日市中央工)が左右いっぱいに手を伸ばしてプレッシャーをかけ、相手のシュートをポストに当てさせる好プレーも見られた。5分には加納恒心(スポ1=東京・明大中野)が巧みにゴールネットを揺らす。なかなかシュートにこぎ着けない流れを断って、正面遠くからループ状に投げ入れた。しかし、ここで反則についてのイレギュラーも相まって失点が続き、勢いを離してしまったまま前半を終えた。
サイドからゴールを狙う中村
なんとか巻き返したい後半だが、第3Pでもなかなか攻め込めない。「オフェンス面でもディフェンス面でも相手が一枚うわてだった」(加納(凪))。ゴール前でパスを展開するも、ボールを奪われて逆にカウンターアタックを持ち込まれる。GK加納(凪)が迅速にボールを回収したり、一対一でのディフェンスがハマる場面も見られたが、チャンスメイクには至らない。結局このPは無得点に終わり、4ー9と後がない状況で迎えた最終P。流れは変わらないままかと思いきや、このままでは終わらなかった。4分にタイムアウトを取ると、そこから意地を見せる。まずは古谷がゴールを割ると、都田、再び古谷と連続で得点を奪う。ベンチから飛ばされた「まだいけるよ!」の声に応えるように、ラスト4秒で都田が決め入れ、試合終了のブザーが鳴り響いた。
一対一のディフェンスを受けながらシュートを決める加納(恒)
今大会では、勝ち点が同数であった際に、得失点差や総得点数で順位を決まる場合がある。そのため、「4ピリオド目に関しては勝ちに行けたのがよかった」(加納(凪))と話すように、最後まで粘り続けたことは上位リーグ残留への強い気持ちを表していた。予選リーグは残すところあと3戦。明日の明大戦では、結果も含めて魅せたいところだ。
(記事、写真 中村凜々子)
コメント
都田楓我主将(スポ4=鹿児島南)
――この専大戦の位置づけと実際の試合の振り返りをお願いします
この土日の試合は自分達の中で取っておきたいという風に決めていて、専修という強い敵でしたが対策はしっかり練っていました。その中でチームとしての統一は取れていたのですが、試合となるとイレギュラーな部分も多くてなかなか流れを自分たちのものにできず、後半までズルズルといってしまったところが課題でした。ここを勝っておけば上位リーグにグッと近付く場面ではあったのですが、残念な結果になってしまいました。
――2ピリオドから流れが崩れていったように見えました
本当にそうですね。イレギュラーがあったりもしましたが、体力的な部分でもあちらのほうが泳げていて、攻め上がりの部分で遅れてしまったりとか、自分たちの攻めたい水球というのができなかったなと思います。
――厳しい声かけが聞かれる場面も多かったですが、連携面に課題がありましたか
自分もミスしてしまったりしたところもあったのですが、練習中にできていなかったことが試合でできていなかったりして、少し厳しく言ってしまうところがありました(笑)。もう少し練習する必要があるなと思いますね。
――明日以降への意気込みをお願いします
残りの相手が、明治と日大と中央で、この3戦は絶対に落とせません。明日は確実に勝って、1週間空いてから次の試合になるので、そこで自分たちの課題をしっかり修正して最後の2戦に臨みたいと思います。
加納凪人(スポ2=三重・四日市中央工)
――チーム面と個人面から、試合全体を振り返られていかがですか
今週の2試合は絶対に落としてはいけない試合なので、僕もそうですしチーム全員が強い気持ちで臨みました。チーム面では、お互いに点があまり入らずに締まったゲームになったところは理想的だったのですが、オフェンス面でもディフェンス面でも相手が一枚うわてだったなと感じています。そこで徐々に点数を離されてしまったところに、力の差を感じました。個人的には、(集中力不足だったと振り返っていた)筑波大戦以降、立ち上がりから集中して入るというのを意識しているのですが、ウォームアップから身体も動いていて動き自体は悪くなかったなと思っています。ただ理想を言えば、何本か止められたシュートもあったと思うので、もう少し失点を減らせたかなと思います。
――ディフェンス面での具体的な課題はどんなところでしょうか
(今季取り組み始めたシステムが)徐々に形になってきてはいるのですが、相手がシステムの穴をうまいこと突いてくる部分があったので、そこをもう少し対応していかなければならないかなと思っています。
――収穫もありましたか
さきほど全員で振り返ったのは、前半のディフェンスです。そこはちゃんと失点を抑えることができました。あとは、リーグ戦というところで負けるにしても点差を離されないことが大事なので、最後大差がついていたのですが、4ピリオド目に関しては勝ちに行けたのがよかったです。
――今後の意気込みをお願いします
現状が1勝3敗で、上位リーグに行くには後が無くなってきたので、残り3試合は落とせません。個人でもそうですし、チームも一丸となって戦っていけたらと思います。