『負けられない戦い』を制す!

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
慶大 12
早大 16
▽得点者
眞板5、土橋(玄)3、田中3、樋爪3、岡田2

 いつも以上の盛り上がりを見せる会場。関東学生リーグ戦5戦目の相手は慶大だ。やはり選手たちも意識するところはあるだろう。そんな中行われた、『令和初の早慶戦』は早大に軍配が上がった。試合はシーソーゲームで3ピリオド目を終えて早大が1点リード。一瞬の油断も許されない展開が続いたが、最終ピリオドで一挙5点を奪う。最終結果を16-12とし、実力を見せつけた。

  慶大がセンターボールを取り試合が始まる。先制点を獲得した慶大に連続得点を許し、試合のペースをつかむことができない早大。その後は両校がなかなかゴールを決めることなく後半へ。残り2分15秒で眞板晃生(スポ4=東京・明大中野)が力強いシュートを決めると、このピリオドの流れが早大に傾いた。続いてペナルティースローを獲得した早大の樋爪吾朗(スポ3=埼玉栄)が落ち着いてシュートを決めるなどして、このピリオドは4-3で終了した。第2ピリオド。早大は中盤以降、樋爪のゴールを皮切りに岡田遼(社1=石川・金沢工)、田中要(スポ3=埼玉・秀明英光)が得点を決めるも、負けじと慶大もシュートを何本も打ってくる。ディフェンスやゴールキーパー・谷健太朗(スポ1=東京・明大中野)のセーブもあったが、このピリオドで4点を献上。7-7と同点に追いつかれてしまう。「余裕をもって勝てると思っていた」(眞板)という気持ちとは逆に、手に汗握る展開で前半を終えた。

力強いシュートを放つ土橋(玄)

 第3ピリオドは、両チームとも退水(※)やペナルティーなど反則の多さが目立った。人数があまり多くない早大はなるべく退水者を出したくないが、4分6秒のところで土橋(奏)(教1=長崎西)が永退(※2)となってしまいこの試合の残り時間、試合に参加できなくなってしまう。ディフェンスが手薄になったところを狙われ得点を許してしまうが、早大も相手のミスから生まれたチャンスを確実に得点へ結びつけ、11―10と1点リードで最終ピリオドを迎える。「拮抗(きっこう)してしまい、ヒヤヒヤしていました」。と眞板が振り返るように、早大は一進一退の攻防が続き大きく点差を広げることができない。しかし中盤にゴールキーパー・谷が慶大の強烈なシュートを止めるファインセーブを見せると早大陣営は大盛り上がり。このプレーで勢いづいたのか直後に眞板が得点。その後も土橋(玄)(教3=埼玉・秀明英光)、試合時間残り1秒のところで樋爪のシュートがそれぞれ決まり4点差をつけて試合終了。慶大に白星をつけた。

パスを出す、1年の塩原

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。
※2退水が累積3回となった選手は、残り時間試合に出場できない。

(記事 飯塚茜、萩原怜那 写真 飯塚茜)

コメント

  

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)

――きょうの試合はどのように臨みましたか

目標は勝つということですけど、対策は無いです。守って攻めるというオーソドックスな形をしっかりやるということだけですね。

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

退水が多かったのでそこを少なくしていかないと思います。あまり言えないんですけど、きょう見て慶應のやり方も分かったので、次どこで当たるか分からないですけど対策はしっかりしないといけないですね。特に1年生は今までの慶應がどうだったかっていうのがあまり感覚として無かったと思うので、その辺はインプットしないといけないなと思います

――きょうの試合の良かった点や課題は何でしょうか

良かった点は2年生以上の上級生はしっかりできていたなという感じですね。1年生は早慶戦で意識しないわけではないので、あまり気負わずにできたらなと。もうちょっと周りがしっかり見れるようになるといいですね。あと外のプールというあまりやり慣れない感覚で、いつもと雰囲気も違うのでそこを感じていたのかなと思います。それも経験なのでいい経験になったと思います。

――あすへの意気込みをお願いします

予選リーグはあと2試合ですけど、しっかり2つ勝てば上位リーグに確実にいけるのでしっかり勝ちたいなと思います。

眞板晃生(スポ4=東京・明大中野)

――きょうの試合を振り返っていただけますか

拮抗(きっこう)した試合になってしまい、ヒヤヒヤしていました。もう少し余裕をもって勝てると思っていたので少し油断してしまったと思います。

――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか

去年とは違って今年はなかなか仕上がっているチームだと思うので、初めからバンバン攻めて余裕のある試合をしたいと思っていました。

――ディフェンスはご自身ではいかがでしたか

個人的には退水もなくうまくいったと思っているのですが、やはりチームとしてみると退水も多く、永退になってしまう選手もいたのでそこは減らしていかなきゃいけないなと思いました。

――永退というお話も出ましたが土橋(奏)(教1=長崎西)選手が永退されてチームに影響はありましたか

土橋(奏)選手がいなくなると僕がバックに行ったりポジションチェンジを行わなくてはいけなくなるので、普段の水球ができなくなるといいますか、不利になると思います。

――オフェンスはいかがでしたか

僕の役割はボールを保持してチームの流れをコントロールすることだと思うので、得点は取りましたが少しコントロールの面で考えれば足りなかったこともあったと思います。接戦の時に抑えることも必要でした。

―–最後にあすへの意気込みをお願いします。

あすは就活でいないのですが、僕がいない分まで後輩に何としてでも勝ってもらって上位リーグにつなげてもらいたいと思います。

田中要(スポ3=埼玉・秀明英光)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

序盤がゆっくりの立ち上がりだったんですけど、あすは強豪の日大できょうの様な立ち上がりだと失点をして試合が決まってしまうと思うので、あすは1ピリオド目からしっかり戦っていきたいです。

――ディフェンスとオフェンスそれぞれいかがでしたか

ディフェンスはもったいない失点が多かったことと、退水が多く出てしまったのが良くなかったです。オフェンスはいい感じに展開できました。

――慶大との試合でしたが、意識するところはありましたか

そうですね。やっぱり早慶戦なので、負けられない戦いだなと思って試合に臨みました。

――あすの日大戦へ意気込みをお願いします

六大学合同練習会では勝っているんですけど、練習試合では負けたりしているので立ち上がりを意識してディフェンスもオフェンスも頑張りたいです。

土橋奏太(教1=長崎西)

――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか

早慶戦ということで普段とは違う雰囲気の中だったんですけど、とにかく勝つという思いを持って試合に臨みました。

――ディフェンスはご自身ではいかがでしたか

ちょっと雑なところがあったのでその点は修正すればいいと思います。早稲田は人数が少ないので、もっと丁寧なディフェンスを心がけたいと思います。

――オフェンスはいかがでしたか

まだまだ先輩方のテンポについていけていない部分もあるので、先輩方が動きやすい部分を僕たちが作っていきたいなと思います。

――ご自身が永退されましたがそのことについてはいかがですか

前の試合でも永退してしまってその時ももっと丁寧なプレーを心がけていればよかったのですが、やはりもっと冷静になってディフェンスすればよかったなと思います。次の試合では主将がいなくてもっと厳しい戦いになると思うので、確実に人数のことを考えて丁寧にプレーしたいと思います。