専修大に一時同点に追いつくも勝ち越しならず

水球男子

第100回日本選手権最終予選会 9月21日 静岡県立水泳場

TEAM1P2P3P4P
早大10
専修大12
得点者 中村5、永野3、古谷、加納(恒)

 日本選手権最終予選会第2戦は、専修大と対戦した。関東学生リーグ戦や日本学生選手権で敗北した専修大相手に序盤から追いかける展開が続き、5-8で前半を折り返す。中村大智主将(スポ4=埼玉・秀明英光)の躍動により、第4ピリオド(P)で一時同点に追いつくが、一歩及ばず10ー12で敗北を喫した。

ロングシュートを放つ永野

 専修大のセンターボールで試合が幕開ける。序盤から両者攻守がぶつかり合う激しいカウンター合戦が続いた。ゴール前の徹底された相手ディフェンスになかなか得点に繋がらないまま、開始2分専修大に先制点を奪われてしまう。専修大の勢いそのままに再び得点を許してしまうが4分左サイドから中村が水面を滑らせたシュートで早大初得点を決める。5分半には、永野冬惺(スポ3=東京・明大中野)の強烈なロングシュートで得点し、2-4で第1Pを終えた。

左サイドからシュートを狙う中村

 追いつきたい第2P。専修大に渡ったセンターボールは、そのままゴール前へと運ばれ、得点される。連続得点を奪われるも、相手オフェンスに対し、曵地孝太郎(スポ4=埼玉・秀明英光)を中心とするディフェンス陣が果敢にボールを奪っていく。4分右サイドからの永野のミドルシュートが決まると徐々に早大へ流れが傾き始めた。ペナルティースローを中村が着実に決め、残り15秒加納恒心(スポ2=東京・明大中野)から受け取ったボールを再び永野がゴールへ差し込み、5-8で前半を終える。続く第3P。序盤から拮抗(きっこう)した試合展開が続いた。1分半加納(恒)がロングドリブルでゴール前へボールを運ぶと左端を狙ったシュートで得点する。3分相手に退水(※)を誘った場面で早大はタイムアウトを要求した。一度体制を整え、全員で攻撃に臨むも得点には、繋がらなかったが、5分半外周のパス回しから古谷典也(スポ3=東京・明大中野)がワンタッチでシュートを決める。GK加納凪人(スポ3=三重・四日市中央工)の徹底した守備も光り、点差を縮め、7-9で最終Pを迎える。

ゴールを守るディフェンス陣

 逆転の望みをかけて挑んだ最終P。1分半中村が潜ったままのシュート、そして、2分曵地から渡ったボールを再び中村が決め、連続得点すると9-9と同点まで怒涛の追い上げをみせた。しかし、専修大の猛攻により、3連続得点を奪われてしまう。残り25秒中村がペナルティースローを決め切るも再び追いつくことはできず、10ー12で試合を終えた。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 指出華歩、写真 指出華歩・中村凜々子)

中村大智主将(スポ4=埼玉・秀明英光)
ーー試合全体の展開について、振り返るといかがですか

 

 今回は試合に出られる人数が少なかったので、いつもと違うことを試してみたのですが、前半はそれがハマったのか分からない状況が続いていて、微妙な展開でした。ただ人数が減っていても、インカレ3位の専修に対してずっと食らいつくことができたのは、よかった点かなと思います。

ーースコア上は後半にかけて良くなっていった印象です。どのような要因からだと捉えられていますか
 人数が少なくて出るメンバーがほぼ固定されている中で、4P通して、皆で帰ってきて、皆で攻めて、という形をできたことが一番良かったことかなと思います。

ーー3Pで同点弾を決められました。あの得点シーンの心境をお願いします
 得点した時は、何点差かとかを考えていなくて、「ああ、同点か!」と気がついたら同点になっていました。じゃあもう1点、と思っていたらやられてしまいましたが、個人的には夢中になっていました。

ーー最後に最終日への意気込みをお願いします
 対戦相手がブルボンということで、日本一強いクラブチームにはなってしまいますが、自分たちのストロングポイントを出せれば負けないと思うので、しっかり準備をして取り組めるといいかなと思います。

永野冬惺(スポ2=東京・明大中野)
ーーはじめに、今日の試合全体の振り返りをお願いします
 インカレで4点差で負けている相手、さらにうちは2人欠けているという状況での試合でした。途中同点に追いつき、僅差で負けてしまいましたが、戦えた部分の中での収穫はあったのかなと思います。

ーー個人のプレーを振り返るといかがですか
 個人としては、1番最初に失点につながる致命的なミスをしてしまったのですが、その分得点できたのでよかったかなと思います。

ーー後半に早大の流れが来ていたように見えました。同点に並んだ場面では、どのような心境でしたか
 相手の中心選手をケアしつつ、最後はシュートする選手にプレッシャーをかけることを徹底してできていたので、ディフェンスのリズムが良くなったと思っています。同点に追いついた後も、得点を気にしすぎずそのまま何も変えずにいきました。

ーーチームのディフェンス面を振り返るといかがでしたか
 前半は真ん中から打たれることが多く、何本か失点してしまいました。試合途中で修正できたのはよかったのですが、その立ち上がりの部分が響いてしまったと思います。前々からしっかりと戦術を練れていれば、もしかしたら最初から相手にリードされることは無かったのかなと思い、悔しい部分ではあります。

ーー最後に明日への意気込みをお願いします
 明日はブルボンという、日本選手権準優勝や3位を取るトップレベルのチームとの対戦になります。実力的には恐らく相手のほうが上だと思うのですが、何が起きるかは分からないので、全力で戦って、明日の2試合どちらも勝って、選手権を決めたいと思います。