【連載】インカレ直前特集『TEPPEN』 女子 上原由佳主将×村上紗莉奈主務×長内夏海(8/3)

軟式庭球

 昨年の全日本大学対抗選手権(インカレ)の悔しさを胸に、選手として、主将としてチームを率いてきた上原由佳女子主将(社4=群馬・高崎健康福祉大高崎)と、秋から経験を積み、チームを支えるペアとなった村上紗莉奈女子主務(社4=愛媛・済美)・長内夏海(社4=北海道・札幌龍谷学園)組。対談で最も印象的だったのは、今年のチームの特徴を、3人とも選手と応援の距離の近さと答えたことでした。そんなチームが出来上がるまでの一年の振り返りと、インカレ直前のチーム状況に迫ります。

※この取材は7月31日に行われたものです。

挑戦者だからこそチャンスがある

インカレへの気持ちを語る上原

――まずは今体制の振り返りをお願いします。関東学生秋季リーグ戦(秋リーグ)では4位発進となりました

上原 他の大学は4年生が出ていたのですが、私たちは監督さんから4年生を使った方がいいと言われながらも、新体制のメンバーで臨みました。4年生が出ていたら勝っていたと思うんですけど、そこで自分たちの力ではない結果が出てるよりも、逆に自分たちの位置が見えた方が危機感を持って今後取り組めると思い、私たちだけで出場しました。いろんな人を出して可能性を見つけて行こうという感じで臨みました。

長内 自分は今までレギュラーじゃなかったなかで、いきなり出た試合でした。目の前の試合っていうよりもレギュラーだということにとらわれてしまいました。レギュラーだからこうじゃなきゃダメだとかそっちに気を取られて、あまり試合に勝ちにいくというよりはメンバーだからという変なプレッシャーみたいなものに負けてたかなと思います。

村上 秋リーグは初めて前もって出るよって言われて出場したので、気負いというか地に足付いてない状態で試合に入ってしまいました。自分たちのプレーができなくて敵にやりたいプレーをやられてっていう、挑戦していかなきゃいけない立場なのにすごい受け身だったなと振り返って思います。

――東京六大学春季リーグ戦では1年生が加わりました

上原  1年生が入ったので、他の大学も含め体の動く選手が多くて、今まで決まっていたボールが決まらなかったり、逆に通用していなかったボールが通用したりという変化がありました。1年生は1年生で大学生の試合が実際に体験できる機会だったと思うし、上級生は新しい新入生がどういう積み重ねをしてきてこの大学に入ってきたのかが見れたと思います。私たちは今までレギュラーじゃない人が多かったので、一部校が結構いる六大学リーグ戦で実際の経験ができたというのは良かったんじゃないかなと思います。

――1年生が加わったことでの刺激などありましたか

長内 1年生に川村(真帆、スポ1=東京・文化学園大杉並)っていう前衛の子が入ってきて、技術を持っている子だったので自分が抜かされるとかいう問題じゃなくて、この子が試合に出ることもあるだろうから、すごく体が動く子なのでそういうところを見習って自分ももう少し体を動かせるように頑張ろうと思いました。あと、秋リーグにも出た2年生の渡邊(有希乃、社2=愛媛・済美)も前衛でいるので刺激を受けています。

――村上選手は主務としても1年生が加わったことで変化があったと思います

村上 チームの雰囲気的には、それまで少ない人数で仕事と練習をしていてマンネリ化した感じがあったんですけど、1年生が6人も入ってきて結構チームも明るくなったり、練習中もお互い切磋琢磨(せっさたくま)する姿勢が見れるようになったので、そこがチームにとってプラスだったかなと思います。

――次は関東学生春季リーグ戦(春リーグ)ですが、ここからチームがまとまってきたように感じました

上原 個人的には、去年の春リーグを突破して全日本大学王座決定戦(王座)に出場して、先輩達の想いを背負って決勝の舞台で内容はよくなかったですけど、勝つことができて繋げられた王座の連覇だったので、それが途絶えてしまったことを引きずったし、なかなか切り替えられませんでした。王座に出ることだけ見てもしょうがないので、まずはインカレに続く大会として春リーグに集中していたのですが終わって王座に出れないと思うと、うーーんって感じでした(笑)。チーム的には1年生が結構頑張ってくれたし、試合に出た選手も精神的にも結果を受け止めて次のステップに踏み出せた大会になったんじゃないでしょうか。

――春リーグの結果を受けて変えたところはありますか

上原 前より練習の取り組み方をもっともっと詰めていかなければいけないことに気づけたと思います。結局試合で出来ないのは練習がそういう風な練習の仕方をしてるからということが明白だったので、まずは練習からきちんと本番を意識して各々が取り組むのはもちろんなんですけど、学年関係なく切磋琢磨(せっさたくま)するのがもっと足りないのかなという部分があったのでそこが多分春リーグを機に変わってきたところかなと思います。

長内 個人的には秋リーグが悲惨で、春の六大学もレギュラーとして出させてもらったのにその試合も勝てなくて、で、春リーグも1試合目は村上・長内組を出してくれたのですがまた勝てなくてというのがずっと続いてました。その(春リーグ)1日目にこれだけ出しても勝てないから、チームの流れを変えるためにも1年生を使うとことになって、個人的には自分が勝てないことが悔しかったです。こんなに出してもらってるのに、結局試合になると勝てないし、負け方も惜しくない負け方というか、チームにも自分たちのもプラスにならない負け方だったので。そこで1年生がはつらつとプレーして立大の大将ペアに勝ち切ってきてくれて感謝してると同時に今後の試合に出るときに自分もそれくらい思い切ってプレーしようといい影響をもらうことができました。もうちょっとちゃんとやれよって感じなんですけど、外されて自分は勝てなくて悔しかったけど、プラスになったことがたくさんあったので良かったです。

村上 春リーグは初戦が東女体大戦で、上原が不在で、私は選手としてというよりかは主務として上原の代わりにチームを引っ張っていかなきゃいけないという気持ちがあって、いろいろな気持ちを抱えながらプレーに入ってしまいました。秋リーグから春リーグまで半年ぐらい空いていたにも関わらず、秋リーグでの不安を払拭できず、秋リーグよりも自分も強くなっているというイメージを持って試合に入れなくて自信がないままプレーをしてたような気がします。それはもうメンバーが入れ替わって当然なんで、2日目はシングルスと応援に回りました。コートに立つのは怖いことだし、チームを背負っているから勝たなくてはいけないという気持ちもあるけど、その中で実力を発揮出来るのが出てる選手だと思うので、もっとしっかりと練習から技術もメンタルも磨いていかなきゃいけないなと改めて感じたのが春リーグでした。

――東日本学生大学対抗競技大会(東インカレ)は3位でした。村上・長内組の活躍が大きかったと思います。村上選手は先ほど自信がなかったから春リーグであの試合内容になってしまったと言っていましたが、東インカレでは自信をつけてから臨んだのでしょうか

長内 春リーグ個人戦は勝ったよね。

村上 そうだね、団体戦の時は考えすぎてる(笑)。勝たなきゃ勝たなきゃ、次に繋げなきゃとかそういう思いが強すぎるからこそ良くない方向に春リーグは行ってしまいました。東インカレでは別に自信があって臨んだわけではなくて、あの時は日女体大戦で小山(舞、スポ3=和歌山信愛)・上原組が勝ってたんですけど、あまりいい流れで3番に回ってこなかったので、殲滅(せんめつ)戦だから、3番目でしっかり私たちが勢いをつけてもう一回小山・上原組に戦って欲しかった思いがあって、自分に自信があるとかそういうのではなく、やるしかない気持ちが強かったですね。

長内 結構一緒なんですけど、1試合目の帝京大戦で私が全然ダメで、その時こそちゃんと綺麗に勝たなきゃとか風も強いから考えてやらないと、とプレッシャーに苦しめられてました。日女体大戦の前も試合内容が良くなかったので、メンバーから外されるといった話もあったのですが、結局もう一回出してくれるということになって、自分の中に不安要素もあったりしたのですがやるしかありませんでした。逆に春リーグの時にどういうプレーをしたら自分が良くなるかというのが掴めてきた部分もあったので、それを実践していくしかないなと思って、日女体大戦に臨んだんですけど、それがいい方向に行ってくれたかなと思っています。

――東インカレは、どこかが負けても、どこかが勝ってくれるというチーム全体で戦ってる印象がありました。主将として振り返っていかがですか

上原 インカレ前に殲滅(せんめつ)戦っていう試合形式ができて、村上・長内組が頑張ってくれました。また、山本(沙奈、社3=和歌山信愛)・花園(優帆、スポ3=東京・国本女)組も私はあまり試合を見れなかったんですけど、調子がよくない中でもそこを乗り越えてもらいたくて試合に出していて、結果として勝つことはできませんでしたが、インカレに向けて彼女たちの成長を信じて4年生で決断しました。仕事の部分でも1年生がしっかりサポートしてくれましたし、昨年とかその前とかに比べて人数が少ないながらもしっかり声掛けができてるのが、よくできていたかなという印象です。他の大学と比べて人数的に少なくても、そこは遜色なくてすごくよかったし、引き続きっていう部分かなと思います。

「お互いを思いあっているようなチーム」(長内)

攻撃的なプレーが持ち味の長内

――インカレ直前ですがチーム状態はどうでしょうか

上原 8月2日に岡山に入るんですけど、それまでテストが終わってから一日練習は所沢のテニスコートでやっています。このあいだミーティングをして、みんなの意思を一つにして、インカレ団体優勝を目指していることを確認できたし、それとはまた別にチームとしてこういう戦い方をしていこうという話し合いができたので雰囲気としてはだんだん上がってきているのかなと思います。

――昨年は優勝することができず、悔しさを味わいました。その悔しさを知っているチームは強いと思いますし、今年は良い意味で連覇というプレッシャーがなくなり挑戦者としてインカレに臨むことができます

上原 インカレ団体に関して言えば、今までの先輩たちの結果は素晴らしいものですけど、それはそれです。私たちは私たちで秋から1年積み上げてきたものがあるので、その結果として優勝を果たしたいですけど、今までの大会ではまだ出せていません。ずっとチャレンジャーで、あまり期待されてないからこそ、やってやりたいという気持ちが大きいです。私個人的に言えば、私が去年のインカレを終わらせてしまったので、しっかり今年はインカレで勝って、先輩たちの分まで、先輩たちの強さまで伝えられたらいいなと思うし、小山も悔しい思いをしたのでしっかりチームを引っ張って今度は自分たちがチームに勝利を与えられることができたら、また次にもつながるのかなと思います。

長内 インカレはすごい大事な大会なんですけど、個人的にはあまりインカレインカレと変に気負っても仕方がないかなと思っている部分があって、どんなプレーをするのかというのを徹底してやっていきたいなと思っています。自分らしいプレーができればどんな大会でもインカレでも力が出せるかなと思うので。今はそんなこと言っててコートに立ったらどうなるかわかんないですけど(笑)。これから事前合宿にはいるのでコート上でのイメージもしっかりしていきたいと思います。

村上 学連の大会で一番大きな大会ですし、4年生は残る団体戦がインカレと早関戦の2戦なんですけど、トーナメントで優勝を狙えるのがインカレで最後なので、優勝したい気持ちはあります。でもそこにこだわりすぎると自分のプレーを見失ってチーム全体も見えなくなるので、しっかり自分はこうやるんだという意志を持ってプレーもするし、チームも引っ張っていきたいなと思います。

――トーナメン表見たのですが、結構強いところが固まってませんか

一同 毎回あんなもんです(笑)。

――ここには勝っておきたいという学校はありますか

上原 あんまりないかな。毎回目の前の試合に集中していきたいです。

――ここからは個人の話になりますが、上原選手は主将として一年間チーム引っ張ってきました。苦労した点はありますか

上原 大変だったことかー。ないなあんまり。大変だったことというか、自分の中で主将をやるっていうことは、なんとなく一年生の時からチームを背負っていずれ戦うんだろうなっていう覚悟があって、そうでありたいし、そうなる覚悟を一年の時からしてきたつもりでした。いざそういう立場になって、思ったよりも応援してくれる声も多いし、逆に応援されないこともたくさんありました。それでも自分で全部背負って力を出せるだけの、テニスが上手い下手とかじゃなくて、それを全て背負った上で自分のやるべきことができる主将を自分のなかでの理想としていたのですが、インカレまでにそれが間に合うのかなっていう感じです。まだちょっと覚悟が足りなくて甘い部分があるなと思ってます。そこが大変というか、自分の中で立てた目標が大きすぎたので、そこをどうにか間に合わせたいなというのが現在進行形の大変です(笑)。

――上原選手は以前、チーム全員が自分と向き合えれば優勝できると言ってましたが、今のチームは優勝できそうでしょうか

上原 もちろん勝負なので時の運もありますし、正しい取り組みをしてきたからそれだけの結果が出るとは限りません。本当に、取れると思っていた去年でも取れないし、逆に不安だった一昨年は取れたし、その前の年は絶対行けると思ったのに競った場面もあったし、本当にインカレは何が起こるかわからないです。逆にそれが今年はラッキーで、自分たちが何かを起こせるチャンスがあります。今まで出れていない選手もたくさんいて、今までインカレのいろんな面を見てきた人たちなので、今度はその人たちがチャンスを掴んでくれるんだろうと期待している部分はあります。

――選手として技術面でインカレに向けて何かやっていることはありますか

上原 まずはできないこと、ミスが多かったところをしっかり修正すること、あとは新たにできることっていうよりも、もともと自分が自信を持っていたプレーをより伸ばすことがメインにやっています。今更新しいことをどうこうするつもりはないです。今の技術でもっと伸ばせるところはないか探してます。

長内 インカレに向けては自分が攻めのプレーをした時の方が絶対的に勝ったり、自分自身の調子もよくなるので攻めるプレーを増やしてるっていうのはあります。でも無理やり攻めても仕方ないボールもあるので、めりはりを意識したいです。

村上 東インカレは自分の中でいい試合ができたと思っている部分はあるので、もう一回インカレでその状態にできるように、調子をピークに持っていくために日々できないこと、苦手なことを改善していくようにというところに焦点を当てています。

「日本一を取る瞬間にこのチームにいてよかったなって応援も選手も全員が思えるようにしたい」(村上)

主務と選手を両立した村上

――インカレに出る他の選手の印象を教えていただきたいです。まずは小山選手についていかがでしょうか

上原 小山は去年一年もですが、今年に入ってから自分の代じゃないけど、自分が大将だという意識がすごく高くなったかなと思います。村上や山本、花園、一年生の後衛とかがいる中で、レベル、学年関係なくそういった意識を持った人がいるっていうのが、後衛の中でいい影響を与えてると思います。ペアとしては、小山が後衛で一番強いと思っているので、すごく信頼はしてます、ペアとしてもチームのキャプテンとしても。小山が負けたらある程度しょうがないなと思うくらいには信用してるんだろうなと思います。私の戦いは小山との戦いでもあるので、小山に負けないように一生懸命やっていくつもりです。ずっと引っ張ってもらってるので、インカレでは私が引っ張っていきたいなって思います。

――お二人から見て小山さんはいかがですか

長内 人懐っこいですね。自分から話しかけてきたりします。4年の帆足真鈴にすごい懐いてて、一緒にご飯行きましょうよって言ってるのをよく聞きます。でも半分くらいたかってるんだと思います。

――めっちゃ意外です

長内 私とかにも、なつみさん喉乾いたーとか言ってくる一面もあります。

村上 選手としては上手いっていうより、強い選手だなって思いますね。うまいはうまいんですけど、ここぞっていう時に力を発揮できるっていうところがあります。東インカレは怪我もあってうまくいかなかったところが本人もあったと思うんですけど、私にないものを持っていて、3年生ながらも自覚と責任を持ってワセダを引っ張ってくれてる存在だなと思います。

――山本・花園ペアについてはいかがですか

上原 花園は良くも悪くもテニスに関して、自分に厳しいのかなって思いますね。センスで言ったらワセダの中ではずば抜けて良い方じゃないかなと思います。去年の木村(理沙、平30年スポ卒)・平久保(安純、平30社卒)組とかもそうですけど、見てて魔法みたいな、ああいった驚きがあるストーリー力豊かなテニスをするので、そこは他の大学の人には考えられないようなプレーをするからすごく良いと思います。山本はよく物事を考える。テニスに関してもペアに関しても考えてやってるんだろうなと思うので、あと一歩自分の芯の強さがもっと出るともっと成長するのかなと思います。でもその周りが見えるよさが、あのふたりで組むとさらにすごく良いところで出るので、その中でより自分の強さを出していってほしいですね。

長内 山本・花園組は一応ダブル後衛なんですけど、あんまりダブル後衛っぽくなくて、個人的には攻撃は見てて、応援してて楽しいというか、流れを持ってきてくれるペアだなと思います。試合をするのは嫌です(笑)。どこ打ってくるのかわかんなくて、一本一本の精度が二人とも高いので割り切って迷わずやってこられると手の打ちようがないです。これは厳しいなと思わせるようなことができるペアだと思います。

村上 攻撃力は結構高いんですけど、大会でそれをまだ発揮しきれたないところがあるので、自分たちのプレーをして、いつもの学校でしてるプレーができるように私たちが支えるというか、勢い付けてあげる声掛けができたら、彼女たちにも、チーム全体にも、いい影響が出るんじゃないかと思ってます。

――チーム全体としてみて欲しいところはありますか

上原 個人的に応援してて思うのが、ガッツポーズを後ろ向きにする人が増えたかなと思って、自分があまりしないのですが、最近する人が多いなという印象があります。それによって後ろも盛り上がって、選手と応援の一体感が生まれます。それが今年ならではというか、今いる人ならではなのかなと思いますね。

長内 応援と選手の距離が近いと思いますね。それと付随して、声掛けとかも選手の立場になって、応援が声をかけてくれるし、選手も応援にカッズポーズをしたりとかお互いを思いあっているようなチームなのかなと思ってます。

村上 それぞれ個性が強いんですけど強い分、応援も選手も関係なく、お互いを思いあってそれを行動に移せるチームだなと思います。去年とか一昨年よりも応援が選手のために気を使ったり、逆に選手が応援のために気を使ったり臨機応変にできてるのかなと思います。

――個人的にみて欲しいプレーはありますか

村上 自分の今までやってきたことで、試合で出したいと思ってるのは、相手のセンターに打つこと、前衛と後衛の間を抜くボールを打つっていうことが一番自分の中で強化してきた部分ではあるので、しっかり試合で出せたらいいなと思います。

長内 試合でしっかりやりたいことは、相手後衛との駆け引きで得点をすることを目標としてるので、そこをしっかり実践できるように頑張るので見ていただけたら!

上原 小山と二人で一本ってところが一番です。リードしてても、リードされてても相手のペアだけじゃなくて相手のチームの心を折るようなプレーをできたらいいなと思います。

――村上さんは主務と選手の両立で大変だったのではないでしょうか

村上 秋リーグの時は副務から主務になって、いきなり選手としても試合に出てって時は何をどうしていいかわからなくて不安なことも多かったのですが、今はみんなに頼めばそれに答えてくれるので安心して、ちょっとした仕事も任せられますし、自分のキャパをオーバーしないように両立できてるかなと思います。

――インカレ前、中のリラックス方法はそれぞれ何かありますか

上原 私は周りを見ることですかね。周りを見て自分でいっぱいいっぱいにならないようにします。まあ、団体戦に関してはそんなに緊張はないです。

長内 ごろごろします。

村上 本当にずっとごろごろしてるんです(笑)。

長内 部屋入ったらもう立たないんで、ずっとごろごろです。

――休日もごろごろ派ですか、意外です

村上 お風呂入り終わったらずっとごろごろですよ。

長内 定位置は布団なので、いつも通りごろごろして、できる範囲のマッサージをして整えます。

村上 私はリラックスしすぎると逆に良くないので、引き締めて試合に入ります。前日は主務の仕事をして早く寝るんですけど、当日はそこまで緊張しすぎることもないので、冷静に、だけど体は動くようにというのを意識して、あまりいろんなことはしないんです。あとは音楽を聞きます。ワンオクずっと聴いてます。

――最後にインカレ団体戦と個人戦の意気込みをお願いします!

上原 意気込みとしては団体優勝はもちろんで、そこに標準を合わせて、心も体もしっかり準備しないと勝てない大会なので整えたいです。ずっと挑戦者として今年一年やってきて、それが一番大事なことなんですけど、同時に今まで日本一を取ってきたチームにずっといたので、そこのプライドと自信が自分の中で足りないかなと思うので、そこも背負う覚悟でやっていきたいです。個人戦は小山と組んで出れる最後のインカレなので二人で納得のいくプレーができるようにやりきりたいです。それで出た結果が全てかなと思います。

長内  団体戦は個人的には挑戦者だという気持ちしかないので、インカレもとにかく向かっていくことしか考えてないです。絶対引かないことを意識して最後まで攻め切れたらいいかなと思ってます。団体戦では応援の選手が暑い中きつかったりすると思うんですけど、選手と応援お互い高めあってチームとして戦えたらと思います。個人戦は勝てるとこまで勝ちたいなと思ってて。山見てたら結構大変そうなところにいるんですけど、最後までチャレンジしていきたいです。村上にも頑張ってもらって私はしっかり処理できるように頑張ります。

村上  団体戦は秋から、日本一のチームで日本一を取るっていうのを自分の中の目標としてやってきました。日本一のチームっていうのが、今まで団体戦で自分が応援側で優勝した時に、どこか選手と気持ちが離れている部分があったかなと感じていて、それをなくして自分が選手として出たとしても、応援側に回ってたとしても、日本一を取る瞬間にこのチームにいてよかったなって応援も選手も全員が思えるようにしたいと思っています。後インカレまでの数日、今までの取りくみを信じて、しっかり最後までやりきって日本一を全員で取りに行きたいなと思います。

上原 付け足したいんですけど、男子がずっと勝ってるので、最後は肩を並べて終わりたいです!

一同 うんうん

村上 『早稲田の栄光』もね

上原 男子は必ず勝つと思ってるので、最後くらい肩を並べます!!

――ありがとうございました!

(取材・編集 栗林桜子)

チーム一丸となって優勝をつかみ取りに行きます!

◆村上紗莉奈女子主務(むらかみ・さりな)(※写真左)

1996年(平8)9月15日生まれ。身長156センチ。愛媛・済美高出身。社会科学部4年。主務と選手の両立を難なくこなす村上選手。いつも元気で素敵な笑顔の挨拶に早スポも元気をもらっています。試合になればパワフルさとスピード感のある球が持ち味。ここぞという時にワセダに流れを引き寄せます!

◆長内夏海(おさない・なつみ)(※写真中央)

1996年(平8)7月16日生まれ。身長162センチ。北海道・札幌龍谷学園高出身。社会科学部4年。一度波に乗ったら止められない、攻撃的なプレーは見ていてとても爽快です。とてもアクティブに見える長内選手、実はプライベートではインドア派だそう。インカレではそんなインドアさを感じさせないプレーに注目です。

◆上原由佳女子主将(うえはら・ゆか)(※写真右)

1996年(平8)10月5日生まれ。身長163センチ。群馬・高崎健康福祉大高崎高出身。社会科学部4年。上原主将の言葉一つ一つに、強い信念と強い覚悟があることがひしひしと伝わってきました。昨年のインカレで悔しさを味わった分、今年のインカレでの小山・上原組はちょっとやそっとじゃ負けません!