【連載】インカレ直前特集『Keep it Real』【第8回】佐藤慶弥副将×川﨑晴×山﨑祐太郎×稲垣拓朗×佐藤玲弥

男子ソフトボール

 第8回はバッテリーの5人。佐藤慶弥副将(スポ4=静岡・飛龍)、川崎晴(スポ4=東京・早稲田)、山崎佑太郎(商4=埼玉・早大本庄)、稲垣拓朗(スポ3=群馬・新島学園)、佐藤玲弥(社2=静岡・飛龍)の5名だ。対談からも結束力の高さが伺える5人に、一年間の振り返りと全日本大学選手権(インカレ)への意気込みを伺った。

※この取材は8月22日に行われたものです。

「稲垣はどのボールも一級品で球の力が強くて、 やっぱり早稲田の絶対的エース」(山崎)

稲垣の印象を語る山崎

――最初に他己紹介をお願いします

佐藤慶 佐藤玲弥、自分の弟です。昔は意外とできない弟だなと思ってたところはありました。本当にやらかすタイプの人間で、困っちゃうところが多かったんですけど、 高校から上がってきて、大学入ったら結構変わっていて、しっかりしていました。意外とそこは自分的に驚いたっていうところです。やっぱ高校でキャプテンやっていたというところもあって、そこらへんで学んできたのかなという風に持っていて、今は頼れる弟にちょっとずつなってきてるかなという風に思います。

佐藤玲 ちょっと胸熱じゃん。やめてよ(笑)。3年生の稲垣拓朗さんです。個人的な関わりとしては高校生かあるのですが、今も昔も変わらずプレーは真摯にしています。審判さんからボールもらう時はめちゃくちゃ深いおじぎをしていて。

稲垣 いじってんな(笑)。

佐藤玲 そういう態度がソフトの結果にもついているのかなと思います。ガッキーさん(稲垣)はソフトボールのことを深く考えてると思いきや、浅い時もあって、死ぬほど深い時もある。その切り替えがすごいなと。 その切り捨てるとこは切り捨てていて、遊ぶ時の切り替えもちゃんとできていると思います。あとガッキーさんは下級生に優しくて慕われています。みんな好きなタイプなので、 そういう意味でも尊敬してるっていうところもあります。最後に部で1番かっこいいのはガッキーさんです。1番のイケメンはガッキーさんです。ここだけは絶対に使ってください。1番かっこいいのはガッキーさんです。

稲垣 不時着してるんじゃねえよ(笑)。僕が紹介するのは4年生の山崎祐太郎さんです。チームメイトや後輩からはザキ、ザキさんと慕われている選手です。キャッチャーをポジションとしていて、主務という役割も担っています。チームをプレーでも組織でも支えている存在です。ザキさんは東日本(東日本大学選手権)では代打で結構出てたのですが、ヒットを打つと、結構盛り上がるみたいなチームの盛り上げ役にもなってるかなと思います。僕も失礼ながらね、ザキさんをいじらせてもらって、それでみんなから笑いを取るみたいな、そういう感じでチームみんなに慕われてるんだけども、 プレー面でも運営という面でも、しっかり支えてくれているような選手かなと思います。

山崎 自分が紹介するのは川崎晴です。大学からピッチャー始めて、4年間1からピッチャー始めるところを見てて、今でも試合でも投げれるような存在になって、そういうところをずっと見てたので、本当に尊敬できるなと思います。先週末(の練習試合)とかも稲垣、慶弥が国体ではいない中で晴が1人で投げてくれて、練習とかでもすごい助かってる面があるので、 チームにとって大きな存在です。バッティングもピッチングも見た目通りスケールの大きな選手だと思っています。

川崎 4年の佐藤慶弥です。自分が大学からピッチャー始めたというところで、元々ピッチャーをやっていた慶弥が同期でいてくれたというところで、自分としても1番近い目標でもありましたし、 そこに追いついていこう、追い越していこうという風に思って練習頑張ってきたので、すごい身近な目標であります。チームとしてはピッチャーとしても、バッターとしても中心選手なので、最後のインカレで爆発してくれることを期待しています。

――最初に山崎選手、佐藤玲選手にお伺いします。投手陣の御三方はどのような選手なのでしょうか。まずは川崎選手からお願いします

佐藤玲 パワー系でガン押しタイプ。以上です。

山崎 自分はちょっと違う印象持ってて、 ボールを動かすことにこだわりを持っているというか、そこに多分1番面白みを持っているのではないかなと。スピードでただ押すというよりはどうボールを動かして、コーナーを突いてというのを考えていると思います。とにかくボールを動かして、相手にとって嫌なボールをどう投げるかというのを考えてるというのが自分の印象です。

――佐藤慶選手はいかかですか

佐藤玲 慶弥はコントロール。いやらしいピッチング。以上です。

佐藤慶 二言シリーズじゃねえか(笑)。

山崎 慶弥に関しては自分も同じ印象で、とにかくコントロールがよくて、自分も1番の強みだと思っています。そこに1番こだわりを持っているピッチャーだと思います。

――稲垣選手はいかがでしょうか

佐藤玲 稲垣さんはスピードが早くて、動かして打ち取りたい。あとはたまに遊び球がある。以上です。

佐藤慶 二言じゃねえじゃねえか(笑)。

山崎 稲垣はどのボールも一級品で球の力が強くて、 やっぱり早稲田の絶対的エースです。高校時代は日本の絶対的エースだったと思うので、本当にインカレでも期待してるというのが率直な感想、感想とか意見です。

――逆に投手陣の御三方から見た捕手の御二方はどのような印象でしょうか

稲垣 玲弥は高校からキャッチャーをやってたというのもありますし、ソフトボールをやっている経験もあって、 配球とか打ち取り方というのが、感覚的に鋭いかなという風に思います。あと、彼の特長としては肩の強さというところですね。ランナーを刺せる、盗塁阻止することができる肩の強さとスローイング、それにキャッチングの上手さいうところがあるかなと思います。僕が個人的にバッテリー組んでていいなと思うのはやっぱり体の大きさで、的がでかいなというのは、すごいいいところかなって思います。あと彼独特なところはささやきです。バッターにささやきながらやってるってことは、すごい独特なところかなと思います。ザキさんの方はソフトボールのキャッチャーとしては短いのですが、野球でもキャッチャーをやっていたというところで、一球一球考えた配球というのはすごい重視してるなという風に思います。キャッチングも丁寧にやってるなという風に思います。

山崎 染みる。

佐藤慶 玲弥に関しては配球が少し変わっているというか、普通の配球じゃないですね。自分が投げてて、意表を突かれるような配球を使ってくるというところが、面白いキャッチャーです。逆に山崎に関してはセオリー通りいうところで無難に抑えていくっていうキャッチャーなのかなという印象があります。

川崎 玲弥はプレー中によく喋ってるのが一番印象的なキャッチャーで、バッターにも自分にも声をかけてくれるし、その相手を騙すというかインコース行くよと言っといて外(に投げさせる)とか、逆にそのままとかやっているところが面白いところかなと思います。ザキは自分が今まで投げてきたのを一番取ってくれてるので、一番考えも合いますし、フィーリングも合うので、一番投げやすいかなと思っています

――ここからはチームとしての1年間を振り返っていただきたいと思います。まずは東京都大学連盟秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)、関東大学選手権(関東インカレ)といった秋の公式戦を振り返っていかがですか

山崎 チームとしては、どっちも本当に上手くいかなかったです。自分たちの1個上の代がごっそり抜けて、すぐに秋リーグが始まってというところで、リーグ戦は5位という今までほぼなかったような成績でしたし、関東インカレも2回戦敗退というところで、 個人としても、自分のミスで負けにつながってしまったのが、その秋の2つの大会だったと思うんで、自分の中ではすごく悔しい思いをした大会でした。

稲垣 僕は秋はインカレを3位で終えて、間もなく始まったので、チームとしてもまだ不安定な感じで始まったところで、僕も目標とかもあんまり定まらないままやっていたというところが反省点であり、感想かなと思います。関東インカレもそのような感じでなかなか不安定なまま、目標が定まらないままやっていたこところが、ま、負けにつながってしまったかなと思いますし、今ではその負けが冬の練習につながってきたのかなという風に思える大会でした。

――秋の公式戦を経て、冬はどのような練習に取り組みましたか

佐藤慶 冬に関しては本当に走り込みとウエイトいう本当に地獄のような日々を過ごしてて、 本当にただただ辛かった日々っていう中で春を見据えてひたすらに頑張って走り切ったいう冬でした。

「(バッテリーのよくなった点は)ボリューミーになったところ」(稲垣)

バッテリーの特徴を説明する稲垣

――東京都大学連盟春季リーグ(春季リーグ戦)、全日本総合選手権(全総)東京都予選会、東日本大学選手権(東日本インカレ)といった新年度となってからの公式戦を振り返っていかがですか

川崎 個人としては春先に冬のトレーニングの成果を自分の中で感じられるようなピッチングの内容だったのですが、春リーグの時にまたちょっと調子を落としてしまって、なかなか出番もありませんでした。その後はなんやかんやで東日本では初戦で完封させてもらったので、また調子は上向いてきているかなと個人的には思ってます。チームとしては慶弥とガッキーが頑張ってくれているなという印象です。自分はその、チーム全体、メンバー全員というよりかはもうとにかく自分のことにフォーカスしてるので、 あんまり他の人を見てる余裕はないという感じです(笑)。

佐藤玲 春季リーグは個人としてはキャッチャーでの出場はまだなくて、まだピッチャーとちょっと外野をやらせてもらったみたいな感じでした。打撃は結果を残せていたので、個人的にはそんなに悪い印象は残っていないです。東日本は個人的にはキャッチャーとして初めて稲垣さんと本格的に組ませてもらって、去年負けている国際武道にノーヒットノーランさせてもらって、次の試合で国士館に負けたのですが、そこも0対1という接戦でした。自分の個人の感想としては、あまり練習でも組んでいなかった中で、それなりの相手と0対1やノーヒットノーランという試合ができて、これからもまた頑張っていこうと思いましたし、このまま行けば大丈夫かなという感覚にはなっています、チームとしては守備はちょこちょこミスったりはするのですが、ある程度安定はしているので、どちらかというと打撃が課題だと思っています。 良いピッチャーになると、本当に打てなくなるというのが、うちのチームの悪いところなので、バンバス(バントとバスター)とか今やっていますけど、最終的にインカレまでに仕上げていかないといけないレベルまではまだまだ向上の余地があるなと思っています。

――新チームの発足当時と比べてバッテリー全体で成長できた点はどのようなものがありますか

佐藤玲 球速です。みんな上がりました。晴さんは113(キロ)とか114 (キロ)とか出るようになったし、慶弥も120 (キロ)出るようになりました。平均的に上がっています。

稲垣 俺別に(最高球速は)上がってないな(笑)

佐藤玲 ガッキーさん元から速いから(笑)。上がり幅の問題でしょ(笑)。でも平均は上がっている気がします。個人的には晴さんも慶弥も走ったおかげかはわからないですが、球速が上がっているのかなと自分は思います。なんかもう晴さんとか勢いが違うので、前と比べて。打席立ってて怖いです。

稲垣 去年のインカレは僕が投げていたのですが、今年はバッテリーの人手不足がなくなったかなと思います。去年はベンチにキャッチャーが1人しかいない。白石さん(白石健祐氏、令5スポ卒)はDPで出ていて、尾松さん(尾松大輝氏、令5政経卒)がマスク被って、ピッチャーは僕がほとんど投げていて、という感じでした。今は(試合で投げられる)ピッチャーが(佐藤玲も含めて)4人いて、キャッチャーも2人でまだ他にもできる選手もいますし、バッテリーの良くなった点という意味ではボリューミーになったというか、そういうところは大きいかなと思います。

佐藤慶 基礎体力がみんな上がったっていうところで、みんなが試合で投げているのを見ても、自分個人的にも投げててそこまで疲れなくなりました。体力面で(冬の期間に)頑張ったのがちゃんとついてきてるかなというところだったので、体力負けはしないかなという風に思います。

「一個一個のプレーに集中するという雰囲気と、高いレベルを細かいところで求めていくという雰囲気がある」(川崎)

笑顔で質問に答える川崎

――インカレまで3週間を切りましたが、現在のチームの雰囲気はいかがでしょうか

山崎 最近は緊張感と集中力を持ってやるというのをチームとしても大事にしていて、本当に一個一個の練習をしつこく、けれども長い時間かけてやるんじゃなくて、 短く中身の濃いな練習をやるというところにこだわって、すごい厳しい、緊張感を持った雰囲気で(練習を)できているかなとは思ってます。

川崎 一個一個のプレーに集中するという雰囲気と、高いレベルを細かいところで求めていくという雰囲気があるかなと思います。

――今のチームの強みと課題を教えてください

佐藤玲 課題はバッティングです。

山崎 お前先に強み言えよ(笑)。

佐藤慶 課題の方が大きいんだからしょうがない(笑)。

佐藤玲 バントとバスターですね。そこさえできれば、(打撃の問題も解決し、チームとして)問題はなくなると思っています。

稲垣 強みは東日本と去年のインカレの結果というところを踏まえて、投手力というか、守備力がすごい高いよねというところなと思います。東日本も国士舘に0-1で負けたのですが、それも、エンドランという形での失点ですし、大きなミスが守備の面では見られなかった中で、ピッチャーがもっと楽に投げることができる攻撃っていうところが課題かなという風に思っています。結果的に強みは守備力があるところで、課題は攻撃力という、まあ抽象的にはなったゃうのですが、僕は思います。

――ご自身の強みと課題を教えてください

佐藤玲 自分から言っていいですか?自分の弱みは下のボールが捕れないことです。なので、体を入れて気持ちで止めます。

川崎 がんばれー。

佐藤慶 死ぬ気で止めろー。

佐藤玲 強みはバッティングと肩です。バッティングでは(インカレで)5本ホームランを打ちます。

佐藤慶 おー、言ったからなー。

佐藤玲 1試合1本。言っとかないとね。打てないから。

佐藤慶 自分で追い込んでいくスタイルね。

川崎 コンパクトにね。狙いすぎず。

佐藤玲 そうですね。澤先輩(澤優輝、令4人卒=現東京SC)にも教えてもらったので。その気持ちも込めて打っていきたいと思います。

稲垣 じゃあ次僕いっていいですか?ピッチングの技術的なところでいくと、ライズボールとか速球系に力があるというところが強みかなと思っています。 もう一つ、自分の中で組み立てながら投げるというか、ゲームメイクしていくことができるというところは強みかなという風に思います。課題としてはバッティングです。自援護できないというところがまだまだかなと思いますし、打線にポイントゲッターとしてに入っている中で、なかなか結果を出していないというところが課題かなと思います。

山崎 自分の強みとしては1年間、このチームでキャッチャーやってきたのが、自分だけなので、そういったところで3人のピッチャーの特徴であったり、ここで何を投げたいんだろうなというのは自分が1番わかっているかなというのが強みです。課題としてはスローイングとブロッキングというところで、後ろにボール逸らさないのと盗塁阻止力というところが課題だと思うので、残り短い期間なのですが、そこを徹底して詰めていければなと思っています。

川崎 自分の強みとしては、この1年で1番伸びたライズボールだと思っています。ドロップはそれ以前からずっとやってて、ある程度自信はあったので、それに加えてライズが伸びたことで、上下を使えるようになって、 三振もすごい取れるようになったので、そこだと思ってます。弱みとしては、まだまだ制球力の部分で失点してしまう部分があるので、フォアボールをなくすことという部分をこれからもうちょっと良くして、試合で抑えていけたらと思います。

佐藤慶 自分の強みはコントロール、請求力というところで、四隅にしっかり投げられるというところです。どうしても多少の失投いうものが試合で4、5球あるので、そこがまだもうちょっと詰められるところかなというのは課題です。バッティングに関しては長打力が持ち味です。1試合で1本はヒットを打ってチームに貢献したいなと思っています。

――トーナメント表が出ていますが、ご覧になっていかがでふか

佐藤慶 最高です。最高だったよな?

稲垣 たぎるな。血が騒ぐ。晴さんに聞きたいなー。どう思ったか。

川崎 そうね。きついなとは思うけどね(笑)。強いチームが集まって、面白くもあり、最後の年のトーナメントがこれかっていうのはあるけど(笑)。もう決まったからには倒すしかないので。楽しみだなと思います。

――日体大には現在2連敗中ですが、意識しているところはありますか

稲垣 僕は1年生の春リーグから投げていて、かなり意識しています。負け方としてもホームランとか力で負けているところがあるので、意識はしてしまうところかなと思います。2回戦で当たるというところで、優勝候補のチームに元気な状態、ピンピンな状態で当たるというのは、すごいいいかなと思っています。

山崎 日体大は去年のインカレと秋リーグで自分たちが勝って、逆に春と全総はどっちもゴールドで負けてというところで、 全く勝てないイメージがないわけではないのですが、春リーグと全総はボコボコにされてるので、やっぱり意識はしています。ただ、2回戦で当たるというところで、本当にチームとして1番ピークを持っていけるというか、そこに目標を設定してできるので、最後はしっかり勝って、次の相手に挑みたいなって思っています。

「インカレで(バッテリーを)組んで投げて勝てたら」(佐藤慶、玲)

兄弟で臨む最後の大会の意気込みを語る佐藤(慶)

兄弟で臨む最後の大会の意気込みを語る佐藤(玲)

――佐藤慶選手、佐藤玲選手は兄弟で臨む最後の大会ですが、その点はいかがですか

佐藤慶 こうやって(バッテリーを)組めるのも大学生活ラストというところで寂しいなという思いはあります。やっと(バッテリーを)組めるようになったので、インカレで(バッテリーを)組んで投げて勝てたらと思います。

佐藤玲 全く同じです。以下同文ってやつです。

――意識している選手はいますか

佐藤慶 意識しているのは古敷谷宗(日体大)っていう飛龍(高校)で一緒にやってたやつです。1番打力が良くて、守備もいいというところで、1番警戒している選手なのですが、勝負していて、1番楽しいというところもあって、手の内がわかってる中で相手を倒すというのが1番楽しみなので、やれたら1番いいかなと思っています。

佐藤玲 自分も同じで。高校が同じなので負けたくないっすね。負けてられないです。スタイルから負けないっす。

稲垣 (スタイルは)大負けだよ(笑)。僕は負けたくないという意味で言うと去年負けたIPU(環太平洋大)の景山蓮投手です。今度大学選抜チームでご一緒するのですが、負けたくない投手だなという風には思います。あと僕としては注目選手がいっぱいいまして。1人選ぶと日体大の新井大和くんです。高校の後輩になるのですが、とてつもないピッチャーです。2回戦で投げてきたら最悪だなって思っちゃうくらい。まあそれを打ってなんぼなんですけどね。彼の力がどこまで発揮されるかというのが日体大の鍵を握っていると遠目から見ても思います。なので彼には注目かなという風に思います。

山崎 自分は高校がソフトボールじゃないので、特に関わりがある選手ではないのですが、全総の日体大戦で先頭打者ホームラン打たれた名倉(寛太)は、結構嫌なバッターだなというイメージがあります。やっぱりあれは自分としても、配球を結構反省していた点ではあって、インコースも対応してきて、抜いた球とかにもしっかり対応してくるバッターなので、そこは自分の中でしっかり抑えなきゃいけない相手かなと思っています。

川崎 自分は国士館の大坪優也と国際武道の中島翼です。大坪は(川崎が他大の選手と)ほとんど喋ったことがない中、ちょっとだけ喋ったことがあるので、ピッチャーとしてもいいピッチャーですし、自分の中でちょっと参考にしてる部分もあるのでというところです。中島翼も結構ピッチングのスタイルとかで参考にしている部分があるので、対戦できて勝てたらいいなと思っています。

――皆さんが考える早大のキーマンは誰ですか

佐藤玲 服部さん(服部耕太郎、スポ3=東京・本郷)か稲井さん(稲井宏平副将、法4=埼玉・早大本庄)ですね。チームは今ファーストの争いがすごいので。

稲垣 確かにどっちが出るかだよね。

佐藤玲 今はファーストが1番固定されてないので。結構ファーストって自分は重要だと思っていて、日体大とかの足の速いバッターに対してはバントの処理とか結構ファーストの役割は大きいと思います。あとバッティングもあと1人欠けているなというところがそこなので、自分はそこがハマれば、もうこのチームは(優勝まで)いっちゃうんじゃないかなと思っています。あと自分です。自分が打てば得点力の心配はなんてことないのですが。

佐藤慶 だって(インカレでホームランを打つ本数の目標が)5本だもんね。

佐藤玲 1試合1本(ホームランを)打てば、あとはガッキーさんが0点で抑えれば勝てるので。そしたらガッキーさんもですね。じゃあ4人で。ガッキーさん、稲井さん、服部さん、自分でお願いします。

山崎 自分は慶弥だと思っています。東日本の国士舘戦から慶弥が5番で打線に入ることになって、やっぱり慶弥は言葉というよりプレーで引っ張るタイプの副将だと思っているので、本当に慶弥が1本いいところで打ってくれて、いいピッチングしてくれたら、チームとして1番盛り上がると思うので、慶弥の活躍がすごい重要かなと自分は思います。

佐藤慶 キーマンじゃないけれど、打線の中の最初の3人が出てくれるというところが1番です。まあ誰がなるかというのはまだわからないのですが、そこの3人が最初に出塁して点を取ってくれるというところが作れると試合の流れはこっちに来るので。 早稲田は点が入り出すと乗るタイプではあると思います。インカレにもなぜか強いというところが早稲田なので、そこでリズムさえ作れれば、試合の流れはこっちに持ってこれるかなという風に思います。

川崎 自分は誰が入るかわからないのですが、下位打線だと思っています。下位打線がランナーをためて、上位につなげることが大量得点にもつながりますし、それがコールドとかピッチャーを楽にすることもできると思うので、7、8、9番に入る人だと思っています。

――最後にインカレに向けての意気込みをお願いします

佐藤玲 今年引退するくらいの覚悟を持ってやっていきます。

稲垣 インカレは3度目でもありますし、去年、悔しいところで負けてるということで、しっかり自分たちのやるべきことをやれば、勝てない相手じゃないと思うので、凡事徹底というところをやっていけば勝てるかなと思います。そこを意識してやっていきたいなと思ってます。

川崎 自分はどれぐらい投げられるかわからないですが、投げた回は全部0点に抑えて、他のピッチャーにつなぎたいと思っています。

稲垣 もちろん日体大戦は先発?

川崎 もちろん。自分は日体大に投げたことがなくて、相手も(川崎を)知らないと思うので。

佐藤慶 ノーヒットノーランだなこれは。

川崎 秘密兵器だと思っています。

一同 よいしょ!(拍手)

佐藤慶 最後のインカレというところで、去年はケガで満足に出られなかったというところでまずは、怪我せずに万全な状態で臨めたらという風に思います。試合では自分のスタイルで、任されたイニングに関しては完封して抑えられたらいいかなという思います。バッティングについてはま、勝利のために得点入るところで、しっかり自分が返せるように頑張れたらいいかなと思います。

山崎 自分も最後のインカレというところで、今までほとんど試合出たことがなくて、今回も与えられたチャンスが少ないと思ってるのですが、1つの打席、1つのプレーに守備も打撃もこだわって、本当に悔いがないようにして、最後笑えたらなと思います。

――ありがとうございました!

(取材 星野有哉、沼澤泰平 編集 星野有哉 写真 橋本聖、沼澤泰平)

バッテリーとして結束力の高さが伺えた5人。インカレでも活躍に期待です!

◆川崎晴(かわさき・はる)(※写真上段右)

2001(平13)年7月8日生まれ。東京・早稲田高出身。 スポーツ科学部4年。投手。得意料理は海鮮チゲ。「このメンバーを家族にするなら?」という質問に対して、全会一致で「パパ」だった川崎選手。顔、体格、存在全てが「パパ」との意見が寄せられました!

◆佐藤慶弥(さとう・けいや)(※写真下段右)

2001(平13)年6月13日生まれ。静岡・飛龍高出身。 スポーツ科学部4年。投手。得意料理は冷奴。最近のマイブームは変化球のドロップについて考えることだという佐藤慶選手。四六時中頭からドロップが離れず、最近はドロップを落とすための食事をしているのだとか!

◆山崎祐太郎(やまざき・ゆうたろう)(※写真上段中央)

2001(平13)年7月28日生まれ。埼玉・早大本庄高出身。 商学部4年。捕手。得意料理は豚肉炒め。最近電車で本を読み始めたという山崎選手。現在読んでいるのは「キレる女 懲りない男 ─男と女の脳科学
」とのことです!

◆稲垣拓朗(いながき・たくろう)(※写真上段左)

2002(平14)年6月12日生まれ。群馬・新島学園高出身。スポーツ科学部3年。投手。 得意料理はカレーライス。自身のチャームポイントは名だたるイケメン俳優との共通点である鎖骨のホクロだという稲垣投手。自他ともに認めるチーム一の男前です!

◆佐藤玲弥(さとう・れいや)

2004(平16)年3月22日生まれ。静岡・飛龍高出身。 社会科学部2年。捕手・投手。得意料理は味玉。うどん屋さんでアルバイトをしているという佐藤玲選手。最近のマイブームは麺を打つこととのこと。麺を打つと心が整うそうです!