【連載】インカレ直前特集『Keep it Real』【第3回】河井なごみ×小林千晃×佐藤晴×関綾乃×鈴木美香

男子ソフトボール

 後輩として3年間、現4年生の背中を見続けてきた河井なごみ(スポ3=埼玉・伊奈学園総合)、小林千晃(スポ3=千葉経大付)、佐藤晴(人3=大阪女学院)、関綾乃(スポ3=千葉経大付)、鈴木美香(人3=香川・高松一)。来る全日本大学選手権(インカレ)は4年生と日本で一番長い夏を過ごすために、笑顔で4年生を送り出せるように、最高学年になるという覚悟を決めるために。3年生としての役割から、チームへの思いを熱く語った。

※この取材は8月19日に行われたものです。

――昨年の秋季リーグ戦から新チームになり、現在までの約1年間の全体の振り返りをお願いします

 新チームの出だしとしての秋リーグ(東京都大学連盟秋季リーグ戦)は良い結果を残すことができましたが、その後なかなかうまくいきませんでした。ですが、インカレに向けてその過程があったからこそ、まとまりや全体のチーム力が上がってきていると感じています。

河井 冬は総監督の先生(吉村正総監督、昭44教卒=京都・平安)にバッティングに力を入れてほしいと教えられて、そこからパワーアップをしてきた1年でした。それがインカレ直前になって形が見えてきているところだと思います。

佐藤 試合のことももちろんですが、今年はコロナの規制が緩和された年だったと思います。試合以外の課外活動でもいろいろなイベントが復活した中で、今の4年生が運営を頑張ってきたのを見て、それでもコロナに振り回された1年でもありました。緩和されたことによって、しんどい思いをしたのがインカレ直前になってチームを1つにするきっかけになったのではないかと思います。

鈴木 冬の間はバッティングを主に教えていただいて、バッティングの技術を上げてきました。今、インカレ直前になって守備の連係なども向上させていて、だんだんとチームが1つになってきていると思います。

小林 秋と比べて春からチーム状況が大きく変わったなと思います。今年は春から1年生が多く入ってくれて、チームとして人数が多くなった分、チームとして1つになるという面で難しさは全員感じていたところはあります。ですが、その中でHondaさんとも練習試合をさせていただいて、チームが1つになっているなという実感があるので、このまま早稲田らしくチーム全体でインカレに向けてやっていければなと思います。

――この約1年間の各公式戦の振り返りをお願いします

河井 秋リーグは新チームが始まって、結果的には優勝という形で終わることができました。ですが、その過程では、まだ個々の力を発揮しての勝利であったと思います。今とは違う勝利の形であったと思います。

佐藤 関カレ(関東大学選手権)は新チームになって初めてのトーナメント形式での試合でした。また、初めての遠征でもあったので、新チームとして初めてのことが多かった試合でした。秋リーグでは新宮さん(新宮怜美副将、スポ4=京都西山)が5試合すべて完封で勝利してきたのに対して、初戦の順大との試合では得点を許してから、打者が得点を返せずに負けてしまいました。チームとしての個々の力で(秋季リーグ戦を)勝ったということが、逆に課題になったという試合だったと思います。新チームとして悔しい結果にはなりましたが、必要な試合だったのかなと思います。

鈴木 春リーグ(東京都大学連盟春季リーグ戦)はインカレの出場権を決める大会で、負けるとインカレに調子よく向かっていけないので、一戦必勝でみんなで立ち向かっていけた試合だったと思います。その結果として準優勝という結果になったと思います。

 全総予選(全日本総合選手権東京都予選会)は春リーグを経ての課題が残っている中で迎えた大会でした。人間科学部のソフトボール大会が全総の予選と被ってしまっていたので、全員で試合に臨むことができませんでした。初戦の試合では八角(八角美海、スポ1=東京・神田女学園)と佐藤が公式戦で投げるという経験をして、新宮さんがいない中で勝ち切れたという別の自信がついた試合にもなりました。次の日体大との試合では雨で延期になった影響で、全員で参加することができて、1年生も試合を見るということができた試合でした。そこでも個々の力はあっても、チーム力という面でうまく勝ちに結びつかなかった試合だったと思います。

小林 東日本インカレ(東日本大学選手権)では全員がインカレ前の最後の公式戦ということで、トーナメント形式でできる非常に大切な試合でした。ですが、自分たちの中では準備していたつもりになっていて、実際公式戦のトーナメントで勝っていく準備ができていたかと言われればそうではなかったのかなと思います。打線もつながらなかったり、チームが1つになり切れていなかったりと、インカレ前の最後のトーナメント形式でできるにも関わらず準備ができていなかったなと思います。その負けからインカレに向けて、負けたら終わりのトーナメントで準備を怠ってはいけない、準備をどこまで詰め切れるのかがインカレに前に調整するにあたって、改めて大切だなとわかった試合でした。自分たちにとって初戦敗退という悔しい結果にはなりましたが、インカレにつながる学びの多い大会であったと思います。

「少しでも長くたくさん試合ができるように」(河井)

打席ではつなぎ役として流れを後押しする役割が期待される河井

――今季の投手陣を振り返って佐藤選手はいかがですか

佐藤 4年生の新宮さんが日本一の右ピッチャーと言ってもいいくらいいいピッチャーで、どんな試合でもチームの大黒柱となって新宮さんなら抑えてくれるという圧倒的な存在感で1年間居続けてくださったと思います。個人的にも、一緒に練習させてもらっていて、すごくアドバイスをいただいています。自分(佐藤選手)の投手としての練習にもなりますし、新宮さんというすごいピッチャーがいてくださることで、打撃陣にとってもいい影響があるのかなと思います。1年生の八角が入ってきてくれて、1年生ながらすごく柔軟に、いろいろなことを吸収しながら成長していってくれているので、公式戦での登板回数は少ないですが、これからの次世代の日本を代表するようなピッチャーになってくれるのではないかと思います。私もそこに食らいついていけるように頑張りたいと思います。インカレでは今まで通り新宮さんが軸になって、私と八角がサポートしていけるように頑張りたいと思います。

――打撃陣、野手陣の1年間の振り返りを小林選手、鈴木選手、河井選手、関選手お願いします

小林 秋、冬の間はスイングを強くするというのを大切にしていました。そのことで長打が増えたかなと思います。春から夏にかけては一人一人が考えて打撃をするようになって、小技もうまく交えながら、その中でランナーが溜まったときに長打で返すという攻撃パターンが確立しつつあると思います。インカレでもただ打つだけでなく、相手の野手を見ながら小技もうまく交えながらチャンスを作り、最終的には大量得点につなげられればと思います。

河井 野手陣のことなのですが、自分は内野を守っていて、早稲田はピッチャーがすごく良く、好投してくれるので、それを後押しできるようにと思っています。連携のミスであったりもあったのですが、今は練習から詰めている段階で、インカレでは自信のないところがない状態で試合に臨めるようにやっていければと思います。

 打撃に関して、秋、冬で吉村先生から打撃の指導をしてもらって、飛距離を伸ばすということを重点的にやった結果、最近の試合でも良く現れているなと思います。OGの先輩が来てくださったときに、「スイングスピードが速くなったね」、「振れるようになってるね」と外から見てもわかるくらい成長しているとの言葉をいただきました。試合でも「打てる」という実感があるので、(練習試合の)Honda戦でもいつもなら打てないピッチャーでしたが、打線がつながったり、キャプテンのホームランが出たりと、今までやってきたことが出せているので、それをインカレでも出せるようにしていきたいです。

鈴木 試合のたびに、選手と監督(長谷川誠監督、平5文卒=長野・松商学園)とでキャプテンが中心となって反省をしているのですが、一人一人が反省を言って、練習試合をこなすたびに成長してきているなと思います。

「不安はキャンパスに置いて、インカレを最高に楽しむ」(小林)

切り込み隊長として打線を勢いづけることが期待される小林

――右隣の人の他己紹介をお願いします

 小林は高校から一緒にやってきて、今年で6年目になる長い付き合いがあります。早稲田の中でも信頼感があって、センターとして外野の中心でもありますし、バッターでも1番打者の切込隊長として引っ張ってくれているので同期でも誇れる存在です。私生活では結構ふざけたりしています(笑)。

一同 (笑)

 ソフトを楽しそうにやるという小林の原点には私生活からも見ているので、楽しそうだなと思います(笑)。一番は信頼感が強くて、外野同士でも何でも話せますし、意見が合うことも多いので、腹を割って話せる人の一人だと思います。

河井 関はグラウンドでは、先輩、後輩、同期など関係なく気づいたことを言ってくれています。自分はそういった点が少し苦手なので、そういったところを尊敬しています。私生活では、関もすごく楽しそうで、趣味なども充実していていいなと思います(笑)。

佐藤 (河井選手は)ソフトボールの面ではソフトボールが大好きなのだろうなというのを感じます。人一倍練習していますし、見えないところでも練習しているのだろうなという感じです。(河井選手が)セカンドにいて、近くにいるので、自分が投げているときに声をかけてくれて、そのたびにいつも頑張ろうって思います。すごく優しいのですが、頑固な部分もあって、「自分がこうしたい」というのがあれば絶対に貫きたいのだろうなと思います。家では弟と妹がいて、仲良さそうな話をよく聞きます。

鈴木 佐藤は大学から本格的にピッチャーを始めたのに、分析力や自分のことを客観的に見ているので、そういう面で自分も影響を受けています。今は新宮さんや八角がいるということで、サポートに回ることが多いとは思います。ですが、ベンチにいるときはピッチャーであるということを活かして、相手ピッチャーの特徴をみんなに伝えたり、バッターの傾向などもよく見ていたりするので、周りをよく見て行動できるところを尊敬しています。佐藤は大阪から来たということで、本当に面白くて自分はいつも笑わせてもらっています。

小林 鈴木は唯一、同期の中でソフトボール経験がないのですが、同期の中でも集中力やソフトボールに取り組む姿勢はすごいと思います。これから後輩もまた入ってきて、プレッシャーがかかる場面は多くなるとは思いますが、一番そばで支えたいなと思いますし、初心者で入ってもこれだけバットが振れて、外野で活躍している姿を見れば、より刺激になると思います。新チームになっても、今のチームでも必ず影響を与える人だなと思います。私生活では、自分は一番鈴木と一緒にいるという自信があります。小手指で一人暮らしをしている同士として、ご飯も一緒に食べたりなどグラウンド以外でも一緒にいることが多く、素の自分でいられるというか、考えをラフにしてくれます。鈴木は人を寄せ付ける人で、その優しさがオーラとして出ているからこそ、後輩からも先輩からも慕われる人だと思います。インカレでも大きな声でチームをサポートしてくれると期待しています。

――3年生は他の学年に比べてどのような学年ですか

小林 団結力は一番あるなと思います。5人で話し合うこともあるのですが、そのときに誰か1人が話すとかではなく、一人一人が感じていることであったり、考えていることであったりを発信する力は5人全員あると思います。だからこそ、1つの決断をするとなったときに、話し合っていい決断を出せる力があるなと思います。後は、オンとオフがしっかりしていると思います。グラウンドではやるときはやるのですが、明るさは自分たちの良さではあるなと思うので、グラウンドでは一人一人が声を出しているのではないかと思います。

鈴木 帰る時のキャンパスから出るバスにばらばらに帰るのではなく、5人全員でバスに乗って帰るのでソフトボール以外でも仲良くできているなと思います。

「しんどい部分は3年生が背負って4年生にはインカレを楽しんでほしい」(佐藤)

与えられた場面できっしりと抑えチームに流れを呼び込めるようにと意気込む佐藤

――来年は最高学年になられますが、どのようなチームにしていきたいですか

佐藤 自分たちはスポーツ推薦がいない学年で、その中で自分と鈴木はソフトボール経験がまだ浅いので、3人にソフトボールについては頼る場面がすごく多いと思います。その3人に背負ってもらうだけではなく、後輩やOGの先輩方や吉村先生や長谷川監督から助けてもらえるようなチームにしていけたらなと思います。自分たちの力だけで頑張ることも大事ですが、周りの人たちに頼ることも大事だと思うので、そういったことをできるだけ助けてあげたいと思えるような魅力あるチームにしていけたらなと思います。

河井 今年は1年生も多く入ってきてくれて、インカレが終わったら一緒に基礎から練習していくと思います。やっぱり初心者の子や他の競技やっていた子も多い中で、早稲田はいろいろな個性やバックグラウンドを持っている選手が多いので、そうした部分を魅力として出せるチームにしていきたいです。いろいろな意見や考えがあると思いますが、そうした色を出していけたらと思います。

 この代は佐藤も言っていたようにスポ推がいないことが前の代と比べると大きくて、他の大学にも技術的に劣る部分が多いと思います。それでもOGの方々が応援してくれるチームなので、応援されるチームを継続して、早稲田らしいところも続けて、下級生からの意見も聞いて、魅力を引き出せるチームづくりをしていきたいです。みんながこのチームを好きになって、結果的にそれが勝利につながればいいかなと思います。

――今の4年生のチームの印象やどういうチームかを教えてください

河井 プレーの面ですごく助けてくださって、4年生全員でプレーでも引っ張ってくれているので、頼りになる存在です。

佐藤 4年生はチームのことを一人一人考えてくれていて、自分のことよりもチームのためを思っている人が多いです。4年生のいいところは、みんなすごく真面目で、ソフトボールとチームに真摯に向き合っている姿勢を尊敬しています。そういったところを見習いたいです。

 一年生が入るまでは7人いる一番多い代だったので、それぞれの意見がありながらも、それは全部チームのために考えていることが分かっていました。先輩と一番長くやってきた代としては、もちろん苦労しているところも見てきたので、チームのために一生懸命やっているからこそ私たちが支えて、先輩たちを笑顔にしていきたいと思います。後輩としての先輩への思いは例年より強いので、恩返しできればなと思います。

「日本一長い夏を迎えられるように」(関)

4年生への感謝の気持ちをプレーで体現したいと話す関

――4年生はどのような存在ですか

鈴木 私にとって4年生は、ソフトボールを頑張ろうとなる原動力的な存在です。1年の頃からずっと教えてもらったのもありますし、自分がしっかりしたタイプではないので、いっぱいいじってもらったり、仲良くしてもらったたくさんの思い出があります。自分にとっては、本当に自分を育ててくれたお姉さんみたいな感じです。

小林 私にとっての4年生は、ソフトボールをやる意味を教えてくれる存在です。今年に入って病気になってしまったり、なかなかソフトと向き合うことが難しくなった中で、4年生がソフトボールをしている姿や個人的に声をかけてくださった先輩方には言葉やさまざまな部分で支えられました。このインカレに向けて4年生がチームを引っ張っていこうとしている姿を見て、自分自身も頑張ろうと思えますし、今の自分がいるのは4年生のおかげだと思っているので、インカレでは4年生に与えてもらったことを恩返しするために自分たちが支えて最高の笑顔を見ることができたらなと思います。

――インカレでのご自身の役割は

小林 役割としては、 打撃面では自分は1番バッターを務めさせていただいているので、チームに流れを持ってくるような打席をつくって勢いづけられるような選手になりたいなと思ってます。守備では外野手として、怜美さんが本気で投げたボールをどんな形でもいいので全力で捕って、チームのピンチを自分たちの流れにつなげられるようないいプレーができたらいいなと思います。あとは自分自身、大きな声を出せるのが取り柄だと思っています。インカレで緊張してる選手に、昨年のインカレでグラウンドに立ってプレーさせていただいた経験のある自分が声をかけながら、全員が自分たちのソフトボールができるような環境づくりという部分でもサポートできればなと思っているので、明るい声で頑張っていきたいと思います。

鈴木 私のインカレでの役割は、大部分はサポートという形になると思います。そのサポートでどれだけ出ている選手の雰囲気をよくできるかということを、自分の中ではインカレの目標にしています。もう3年生なので、ベンチでは1、2年生の他のベンチメンバーをきちんと引っ張っていけるように。そしてチームが暗い雰囲気になった時に、ベンチにいる私の声出しからみんなを盛り上げていけるような役割を果たしていきたいです。

佐藤 ピッチャーとしては、5試合ある中で新宮さんが軸になって試合が進んでいくと思いますが、自分がどういう状況で登板するかは正直まだ分からないので、短いイニングでも与えられた時にきっちり抑えて、チームにいい流れを持ってこられるようにしたいです。どんな場面でも行けるように常に準備をしたいです。 私も鈴木と同じようにベンチワークという部分が自分の重要な役割だなと思っていて、ベンチも1個のポジションだと思って、そこからチームを勝たせられたらなと思います。

河井 まず打撃に関しては、私の前も後ろもいいバッターばかりなので、自分はつなぐという意識が1番大きいかなと思います。チームの流れを後押しできるような打席づくりをできたらと思います。守備は、やはり今の素晴らしいバッテリーがいてくださるので、そのバッテリーが自分のところに転がしてくれたボールは1つも取りこぼさないという気持ちでやりたいです。

 打撃に関しては、どの場面でも回ってくる打順につくことが多いです。ランナーがいて返す役割だったり、回の先頭打者とか、結構いろいろな場面で打席に立つことが多いですが、その打席の中で自分の役割を考えたバッティングができたらいいなと思っています。守備に関しては、打球が多くは来ないのが外野だと思いますが、来る場面は大事な場面になると思うので、そこの1球しかないかもしれない場面をしっかり決めきれるようなプレーができたらいいです。それが私に求められている役割かなと思うので、全うしていきたいです。

「3年生が4年生の緊張を和らげる」(鈴木)

サポート役としてベンチメンバーをきちんと引っ張っていけるようにと語る鈴木

――トーナメント表を見た時の感想はありましたか

 決まる前にどこかなみたいな予想をみんなでしていましたが、私は本当に同志社が来るかなと思っていました。それが当たったので、練習試合も1回させていただいたのですが、同志社も早稲田と似たようなチームという印象があります。高校の先輩もいらっしゃるので、そこは個人的に楽しみですし、練習試合でやったからこそ絶対に勝ちたい相手です。その次に当たるのが多分中京大学になると思いますが、昨年も戦って破れて悔しい思いをして、先輩たちのリベンジをしたいなと思っていたので、このトーナメントが出てきた時は楽しみな気持ちになりました。

河井 初戦の同志社は練習試合でもやらせていただいて、いいチームだなと感じたので、そこをまず意識しました。ですが、やはり昨年もインカレで当たった中京大学がまた近くにいるということもかなり印象に強く残っているので、リベンジできたらいいなと思います。

佐藤 インカレに出てくるチームに弱いチームなんていないですが、同志社、中京が予想される中で、特に中京大学は、もし当たれば4年生はインカレで3回目なので、今年こそは絶対に勝ちたいだろうなと思っています。 同志社、中京と一戦一戦しっかり勝っていけば、優勝が本当に見えてくるんじゃないかなという風に私は思いました。

――このトーナメントを勝つために必要なことは何ですか

小林 隙を見せたチームが自分はインカレでは負けだなと思うので、むしろ隙を見せなければ絶対に勝てるなという自信が今のチームにはあります。どれだけ早稲田らしい、自分たちらしいソフトボールができるかが、非常に大切になっていくと思います。インカレでは緊張感もあるとは思いますが、インカレの舞台をどれだけ楽しめるかが勝ちにつながる鍵だと自分は思っているので、まず一戦必勝で目の前のプレーや試合にしっかり集中して、全員が持っている力を出し切れるようにすることが、勝利につながるかなと思います。私たちは、全員が同じソフトボール、自分たちのソフトボールができるように準備をした上で、不安とかも全部このキャンパスに置いていって、インカレの舞台では最高に楽しめるような状態をつくれればいいかなと思います。

鈴木 小林が言っていたように、隙をどれだけなくせるかはかなり重要だと自分も思っています。そのために出ているメンバーではなく、試合に出ていないメンバーも一人一人がきちんと勝ちたいという気持ちを持って試合に全力で取り組むっていう姿勢が大事かなと思います。そこの早稲田の団結力をどれだけ発揮できるかが重要かなと思います。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

小林 今年のインカレは4年生とできる最後の試合になると思います。自分たちは4年生に本当に一人一人、後輩含めてお世話になっていますし、何よりも自分たちは4年生の笑顔が大好きなので、最後に最高の景色で4年生の笑顔が見られるように、私たちは全員必死になって4年生をサポートしたいです。今まで自分たちがソフトボールができる環境を4年生につくってもらってきた分、逆に最後のインカレでは自分たちが4年生が最後にいいプレーができるような、最高のパフォーマンスができる環境づくりをできたらいいなと思います。チーム一丸となって、最後いい笑顔で4年生と一緒に終われるように、必死になって頑張っていきたいです。

鈴木 4年生はこの試合でソフトボールを辞める人も多く、緊張や不安を持っている方も多分いると思います。そこを下級生である3年生が、4年生の緊張を和らげるわけではないですが、思いっきり楽しんでソフトボールができるような役割を担えたらと思っています。

佐藤 今、鈴木が言いましたが、私も4年生にはインカレを楽しんでほしいと思っています。その中で苦しい場面や緊張する場面は絶対にあると思いますが、そういうしんどい部分を一緒に長い間プレーしてきた後輩の自分たち3年生が、背負ってあげたいなと思っています。今までいろいろなものを背負ってきた分、最後くらいは4年生自身が楽しくソフトボールをやってもらえるインカレにできるように、さっき話していたような隙を本当に細かい部分まで自分たちが埋めていけたらいいなと思います。

河井 4年生の選手は1年生の時から見ていて、憧れの選手ばかりなので、一緒にインカレでプレーできることが本当に嬉しいです。自分自身ももちろん楽しんで、少しでも長くたくさん試合ができるように、自分にできることは全部やりたいなと思っています。

 今まで1年生、2年生とインカレに出してもらっていて、また今年も出させてもらえるということで、その中でもやっぱり一緒にやってきたのが今の4年生の代なので、プレーの面でも先輩たちを助けて、自分でも引っ張っていくぐらいの気持ちでチームに貢献していきたいです。もちろん後悔もさせたくないので、4年生が楽しくソフトボールをやっていて、チームとしても日本一長い夏を迎えるためにも、一球に魂込めてやっていきます。4年生に対しての感謝の気持ちを、私自身の全プレーで体現して、4年生に気持ちよくソフトボールをしてくれたら、こっちとしてもうれしいので、みんなで笑顔でインカレを戦い抜ければいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 近藤翔太、田部井駿平 写真 星野有哉)

インカレでは団結力ある3年生が4年生を支えます!

◆河井なごみ(かわい・なごみ)(写真右から2番目)

2003(平15)年3月30日生まれ。埼玉・伊奈学園総合高出身。スポーツ科学部3年。女子部で楽しみにしていることは、遠征に行ったときにサービスエリアで美味しいものを買って、食べているときが大好きな時間だと話してくださりました!

◆小林千晃(こばやし・ちあき)(写真中央)

2002(平14)年4月8日生まれ。千葉経大付高出身。スポーツ科学部3年。女子部に入部して素が出せていると話してくださった小林選手。何でもないことで同期や先輩や後輩と笑っているときが一番楽しいと話してくださりました!

◆佐藤晴(さとう・はる)(写真右)

2002(平14)年5月22日生まれ。大阪女学院高出身。人間科学部3年。女子部に入部したことで毎日が充実していると佐藤選手。中、高と違う競技をしていながら、女子部に出会えて毎日ソフトボールができているのが楽しいと話してくださりました!

◆関綾乃(せき・あやの)(写真左)

2002(平14)年6月24日生まれ。千葉経大付高出身。スポーツ科学部3年。女子部で楽しかったことは練習後の自主練だという関選手。何だかんだ先輩や後輩、同期たちとおしゃべりしている時が充実していると話してくださりました!

◆鈴木美香(すずき・みか)

2002(平14)年5月2日生まれ。香川・高松一高出身。スポーツ科学部3年。鈴木選手も小手指でお互い一人暮らしをする同士で仲がいい小林選手と同じで、何でもないことを言い合っているときが女子部で楽しいことと話してくださりました!