67回目を迎えた春季早慶アイスホッケー定期戦。今年は会場内に観客や応援部の声援が響き渡り、白熱した試合となった。現役戦のピリオド間には早大、慶大それぞれのフィギュア部門の選手が演技を披露。第1ピリオド後は、慶大のアイスダンスカップル、木下あかり・田村周彦組が登場。そして第2ピリオド後には早大スケート部フィギュア部門の川畑和愛(社3=沖縄・N)が氷上に立ち、会場を彩った。
表情豊かに滑る川畑
フィギュア部門の部員たちとハイタッチを交わした川畑は、ブルーの衣装に身を包んで登場。「フィギュアスケートやクラシックにあまり馴染みのない方にも楽しんでもらいたい」という思いで選んだプログラムは、『The Blue Danube』。曲がかかると、会場全体の雰囲気ががらりと変わる。2階席に座る観客まで伝わる、体を大きく使った演技を見せる川畑。曲調の変化に合わせて軽やかに舞う。高さのあるジャンプや美しいポジションのスピンを披露するたびに拍手が巻き起こった。安定感のあるビールマンスピンで演技を終えると、明るい表情で観客に挨拶。「久しぶりの本番にすごく緊張してしまった」と振り返ったものの、それを感じさせないような朗らかな表情と伸びやかなスケートで観客を笑顔にした。現役戦クライマックスの第3ピリオドの戦いへ向かう選手たちに活力を与える演技だった。
美しいビールマンスピンも披露
早慶戦で美しい舞を披露した川畑。昨シーズンはケガに苦しんだが、徐々に調子を戻しつつあるという。そんな中披露した今回の演技では、「次シーズンに向け理想とする自分の姿へ一歩前進できた」と話した。スケートと向き合いながら迎える新シーズン、どのような魅力を見せてくれるのか楽しみだ。
(記事 吉本朱里 写真 田島璃子、松平将太朗)
コメント
川畑和愛(社3=沖縄・N)
――伝統ある早慶戦での演技となりましたが、どのような気持ちで演技に臨まれましたか
選手のみなさん、応援しに来ているお客さんに、休憩中に少しでも楽しんでもらい、試合会場を盛り上げることができたら良いなと思い滑りました。
――部員の皆さんがリンクサイドで見守る中での演技はいかがでしたか
どんな時にも温かく応援してくれるみんなの声援はすごく力になります!シーズン中にはもっともっと良い姿を見てもらえるよう頑張ろうというモチベーションにもつながり、スケート部の一員であることがすごく嬉しいです。
――今日の演技を全体的に振り返ってみていかがですか
久しぶりの本番にすごく緊張してしまいましたが曲の雰囲気を楽しんでもらえるよう精一杯踊りました。ジャンプは、ケガ明けから確実性を取り戻せていないのですが、3回転ジャンプに挑戦できたことは少し進歩です!次シーズンに向け理想とする自分の姿へ一歩前進できました。機会をくださったみなさんに感謝しています!
――本日滑ったプログラムを選んだ理由をお聞かせください
『The Blue Danube』は誰もが一度は聞いたことのある曲だと思います。フィギュアスケートを初めて見る方やクラシックに馴染みがない方でも、会場にいらっしゃる多くの方に楽しんでいただけたらと思い選びました。
――今後に向けての意気込みをお願いします
今はケガからの復帰期間にいて、スケートに対する自分の気持ちを見つめ直しながら徐々に調子を取り戻しています。7月のシーズン開始が少しずつ近づいてきてはいますが、焦らず自分のとびたいジャンプの形を思い出し、12月の全日本選手権大会出場に向けてプログラムを完成させていきたいです!