東日本学生選手権 10月11日~13日 ALSOKぐんまアイスアリーナ
今年も前橋の地で、東日本学生選手権(以下東インカレ)が開催された。全日本学生選手権(以下全日本インカレ)の選考会も兼ねる本大会には、早大フィギュア部門から10名が出場。練習の成果を存分に発揮することができた選手がいる一方で、多くの選手にとっては今後に向けての課題を見つけた大会になった。
★3級女子
演技をする中村
早大フィギュア部門のトップバッターは4年生の中村華(人4=群馬・高崎女)。地元群馬での開催とあり、ひときわ強い気持ちで臨んだ。プログラムは『You Raise Me Up』。「スケート人生で関わってきた色々な人に感謝を」と思いを込めた曲だ。部員たちとハイタッチを交わした後、笑顔でリンク中央へ向かったが、冒頭から2つのジャンプは立て続けに転倒。数日前からジャンプの調子が落ちていたと言い、2回転を減らす構成に変えていたが上手くいかなかった。それでも演技中は笑顔を絶やさず、どんどんと盛り上がる曲調に合わせ、感情をこめてしっとりと演じた。結果は27.92点で12位。演技後は転倒が相次いだことに悔しさをにじませ、「そんなものかな、受け入れるしかないかな」とうつむいた。
演技をする浅間
6分間練習を挟んで出番を迎えたのは、2年生の浅間百合子(商2=東京・東洋英和女学院高等学校)。昨年秋にスケートを再開したばかりの浅間にとっては、これが3年ぶりの復帰戦だ。ずっと緊張していたといい、少し硬い表情でリンクに入ったが、冒頭から1回転アクセルを鮮やかに成功。その後も着実に得点を重ねていき、2回転サルコウ2本を含む全てのジャンプを成功させた。ジャンプ以外でも手足をしなやかに使った動きで魅せ、「絶対私に似合う」と自信を持って選んだ『Lover』の曲調に合わせ、優雅に演じていった。しかし演技終了間際、スピンの入りでバランスを崩し転倒。ジャンプを全部成功させて「気の緩みが出てしまった」と振り返った。とはいえそれ以外では大きなミスはなく、結果は30.62点で11位。「練習の成果が出た」と笑顔で喜んだ。
★3、4級男子
演技をする坂﨑
男子3、4級には坂﨑愛介(基理2=東京・早大学院)が出場。同級生の山田琉伸(人通2=埼玉栄)から声をかけられ、その言葉にうなづいてみせてからリンクに入った。曲は『ヴァイオリン協奏曲』。これまで明るく賑やかな曲を滑ることの多い坂﨑だったが、数ヶ月前に急遽クラシックの名曲にプログラムを変更した。音楽がかかると同時に伏せていた顔を上げ、力強く滑り出す。最初の2回転ルッツが回転が足りずに着氷が乱れ、3つ目のジャンプは転倒。その後も着氷がなかなか決まらずジャンプに苦戦した。ただ今大会はプログラムを変えたばかり。いわば「お試し」と落ち着いて他のエレメンツをこなしていった。「身体が大きいので、それを活かしたい」と語った通り、ステップでは壮大な曲調に合わせて全身を大きく使い、濃い青色の袖をはためかせながら、柔らかな腕使いで魅了した。結果は32.73点で6位。「大事故だった」と苦笑いしたが、収穫も多くあったはずだ。
★6級女子
演技をする小林
大会2日目は、6級女子の試合に3人が出場した。最初に登場したのは1年生の小林遙佳(政経1=埼玉・早稲田大学本庄高等学院)。歓声に背を押され笑顔でリンクに入った。曲は『Titanic』。往年の名作映画で使用された、ドラマチックな音楽だ。冒頭の3回転トーループが両足着氷となってしまったが、続く2回転アクセルは着氷。しかし次の2回転アクセルはパンクして1回転アクセルに。「2本目の(2回転)アクセルが抜けた時点で気持ちが抜けてしまった」と、徐々に表情がこわばっていった。それでも、コレオシークエンスでは持ち前の美しい滑りを披露。指先まで神経の行き届いた繊細な所作で魅了し、「自分の思う世界観を表現できた」と振り返った。結果は60.74点で10位。試合に向けて特に力を入れてきたという2回転アクセルでミスが出たことに悔しさをにじませた。
演技をする千葉
続いて登場したのは、今シーズン主将を務める千葉紫織(文構4=東京・筑波大付)。曲は『Exogenesis Symphony』。新田谷凜氏が全日本選手権で滑っている姿に憧れ、「自分も最後そんな演技で締めくくれたら良いな」とラストイヤーのプログラムに選んだ。音楽がかかると同時にふっと顔を上げて静かに滑り出し、冒頭の2回転ルッツを滑らかに着氷。その後もやや姿勢が崩れたものはあったものの、ゆったりと幅のあるジャンプを次々と成功させた。後半もスピードが落ちることなく、感動的な音楽にのせて、柔らかな仕草で魅せていく。見せ場と語るコレオシークエンスでは、ブレのない安定したスパイラルを披露し、拍手に包まれた。演技が終わると小さくうなづき、「気持ちよく滑れた」と笑顔で振り返る。結果は61.13点で6位。「積み上げてきたものが不安ではなく自信になるように」とラストイヤーの覚悟を語った。
演技をする清野
最終グループで出番を迎えたのは、1年生の清野桃葉(国教1=東京女子学院)。部員らに見送られてスタートポジションにつき、『Titanic』の壮大な音楽に合わせて滑り出した。1本目の3回転トーループは回転が足りずダウングレードの判定、2本目のアクセルは1回転に抜けてしまった。その後も回転がほどけるミスがいくつか出たが、落ち着いて一つずつエレメンツをこなし、全身を大きく使った滑りは、力強い曲調をしっかりと表現した。しかし演技後半思わぬアクシデントが。ジャンプで転倒し、肩を抑えた。脱臼してしまい一瞬動くことができなかったが、自分で肩をはめてすぐに滑り出した。違和感は残っていたというが、それを感じさせず、「(映画の主人公である)ローズの切ない終わりを表したい」と語った通りのドラマチックな滑りを見せた。結果は55.78点で21位。演技後は、「普段できていることができなかった」と悔しさを見せた。
★7・8級男子
演技をする山田
大会最終日は7・8級の選手たちの試合が行われた。男子7・8級、第1グループで出番を迎えたのは山田。会場中から応援の声が送られ、笑って応えた。曲は『ニューシネマパラダイス』。最初に挑んだ3回転アクセルはダウングレードで転倒。続く3連続ジャンプは、3本目に3回転サルコウを持ってくる構成だが、きちんと成功させた。その後はやや着氷が乱れたものもあったが、全てのジャンプを着氷。ジャンプを新しいコーチに習うなどして、東京選手権で課題に挙げたジャンプとスピンを改善してきた。「自分の中で(ジャンプへの)考え方が大きく変わった」と語ったその成果を発揮した。後半は疲れからかやや失速し、ステップではつまずく場面もあったものの、その後再び持ち直し、最後のコレオシークエンスは情熱的かつスピード感あふれる滑りを披露。結果は110.09点で4位。「自分の中で今できることはできた」と満足げな様子を見みせた。
演技をする廣田
続いて登場したのは廣田聖幸(スポ4=千葉・東邦大東邦)。今シーズンのFS『ブルーノマーズメドレー』は、世界選手権でマッテオ・リッツォ(イタリア)の演技を見て感銘を受け選んだものだという。冒頭から2本のジャンプはこらえつつも着氷。スピンも丁寧にこなしていった。さらに演技後半、3回転トーループに挑戦。結果は転倒となったものの、力を尽くした。その後のステップシークエンスは音楽に合わせて全力で演じる。部員たちが背中を押すように手拍子を始めると、その輪は会場中に広がり、観客たちから大きな手拍子が送られ、それに応えるように廣田も勢いに乗っていった。最後は片手を上にかざすポーズでフィニッシュ。一瞬悔し気な表情を浮かべたが、丁寧にあいさつをしてからリンクを降りた。結果は61.85点で21位。FS進出が叶わず失意に沈んだ東京選手権から3週間、「なんとか滑り切れたかな」と振り返った。
★7・8級女子
演技をする穂積
東インカレ最後の種目は女子7・8級。早大フィギュア部門からは2名が出場し、最初に穂積乃愛(人通1=東京・駒場学園高等学校)が出番を迎えた。東京選手権後に体調を崩したといい、まだ回復途中での大会参加となった。上半身を伏せた姿勢で位置につき、音楽がかかると身体を起こして上を見上げる。冒頭の3回転ルッツ+2回転トーループのコンビネーションジャンプは鋭く幅のある素晴らしい出来で成功。しかしその後は数本続けてジャンプに抜けが出た。やや焦った表情を浮かべた穂積だったが、音楽が急激に盛り上がる後半に予定していた3回転サルコウと3連続ジャンプはしっかり決めた。勢いそのままに『The Sky and the Dawn and the Sun』の明るい曲調に合わせてコレオシークエンスを披露。結果は90.88点で8位と、満足のいく演技とはいかなかったものの、体調がすぐれない中で「本当に最低限のことはできた」と振り返った。
演技をする木南
穂積から2人あいだを空け、同じグループで木南沙良(人通4=東京・日大一)も登場。昨年から緊張で試合を楽しめなくなっていたといい、今大会は「試合が終わったときに嬉しいと思えること」を目標に掲げてのぞんだ。冒頭の3回転サルコウ+2回転トーループをテンポよく決めると、続く3回転トーループも成功。回転不足を取られたものも多かったが、転倒など大きなミスなく全て着氷させた。終盤に向けて盛り上がっていく音楽に負けることなく、スケーティングも加速していく。1番の見せ場だという最後のコレオシークエンスは、『ニューシネマパラダイス』の音楽を表情豊かに演じた。演技が終わるとほっとしたように微笑み、「(試合後嬉しいと思いたいという)目標の第一段階クリアかな」と語った。結果は76.03点で14位に入った。
(記事、写真 荘司紗奈)
結果
▽男子7・8級
山田琉伸
4位 110・09点
廣田聖幸
21位 61・85点
▽女子7・8級
穂積乃愛
8位 90.88点
木南沙良
14位 76.03点
▽女子6級
千葉紫織
6位 61・13点
小林遙佳
10位 60・74点
清野桃葉
21位 55・78点
▽男子3・4級
坂﨑愛介
6位 32・73点
▽女子3級
浅間百合子
11位 30・62点
中村華
12位 27・92点
コメント
廣田聖幸(スポ4=千葉・東邦大東邦)
――今日の演技を振り返っていかがですか
東京選手権が終わってから、メンタル的にも身体的にも落ちてしまって。身体を戻すのも大変だったのですが、とりあえず体力だけは頑張ろうと思ってずっとFSの練習をしていて、なんとか滑り切れたかなという感じです。
――どのような点に力を入れて練習してきましたか
いつも最後はギリギリの状態になってしまうので、要素を入れた上で最後まで滑り切る練習をしてきました。転んではしまいましたが、最後3回転トーループにチャレンジする体力をつけてこられたのは良かったかなと思います。
――『ブルーノマーズメドレー』を選んだ経緯と注目ポイントを教えてください
世界選手権でマッテオ・リッツォ選手(イタリア)がFSで滑っているのをみて格好良いなと思って。あとは実際にライブに行ったんです。最後に選ぶにふさわしい曲だなと思って選びました。注目ポイントは、コレオシークエンスのゆったりしたところから最後にテンポが上がるところで、手拍子をしながら見てもらえたらなと思います。
――今後に向けての意気込みをお願いします
全日本インカレまで試合がないので、メンタル的にも身体的にも万全の状態にして、少しでも良い点が出せるように頑張りたいと思います。
山田琉伸(人通2=埼玉栄)
――今日の演技を振り返っていかがですか
東京選手権で見つかった課題を多少対処しきれたかなと感じています。ジャンプの回転不足やスピンをきちんとできたかなと。
――今大会に向けて何に力を入れて練習してきましたか
ジャンプをひたすら練習してきました。普段習わないジャンプコーチに習ったり、スピンも普段より練習してきました。
――ジャンプの教え方に違いはありましたか
今までの考え方と全く違うジャンプの教え方をしてくださって、自分の中で考え方が大きく変わってよくなったかなと思います。
――今大会で得られた収穫は何ですか
本番直前から身体の調子が良くなかったのですが、その中であの点数を出すことができたのはプラスだなと思います。ただ、あの内容であの点数はもう少し出せたかなと思うので、東日本選手権に向けて仕上げていきたいです。
――今後に向けての意気込みをお願いします
今日の演技は、自分の中で今できることはできたと思いますが、振り返って映像を見てみると、まだまだ対策できる点がたくさん出てくるので、そうした部分を全部対策して東日本選手権に臨み、全日本選手権に進めるように頑張りたいです。
木南沙良(人通4=東京・日大一)
――今日の演技を振り返っていかがですか
今日は東京選手権の反省を踏まえて、練習してきたことが出せて、満足のいく演技ができました。ただ思ったりよりもそれが評価に繋がらなかったので、そこは東日本選手権に向けて改善点だと思います。
――演技後には笑顔も見えました
最後のインカレの年でもあるので、絶対に全日本インカレに行きたいという気持ちがあります。その分不安も大きかったので、ひとまず自分の演技を終えてやれることはできたかなという安心した気持ちが出たかなと思います。
――今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか
最近試合に向けて自信がなくなっていくことが多くて。大学2年生の年は試合が終わった時の達成感が感じられていたのですが、昨年からそれに波が出てきてしまいました。試合が終わった後の、嬉しいという気持ちがなくなってきてしまっていたのですが、それを取り戻したくて。そうですね、試合後の「嬉しい」のためにやってきました。
――目標はクリアできましたか
そうですね、第一段階として達成できたかなと思います。
――今後に向けての意気込みをお願いします
これからも東日本選手権だったり国民体育大会の予選だったり、何かがかかっている試合が続きます。演技の嬉しいだけでなく、それを通過した嬉しいや悲しいが待っているので、色々な嬉しいを経験できるように帰って練習を頑張ります。
穂積乃愛(人通1=東京・駒場学園高等学)
――今日の演技を振り返っていかがですか
実は東京選手権の後から体調が悪くて、あまり追い込んだ練習ができていなかったのですが、今回はその中でも最低限、本当に最低限のことはできたかなと思います。
――今日の体調は大丈夫でしたか
今日は気がついたら演技が終わっていた感じだったのですが、どんなに体調が悪くてもやるしかない、と奮い立たせてできたかなと思います。
―今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか―
今までの大会はでコンビネーション(ジャンプ)が抜けてしまうことが多かったので、どのジャンプにも3連続(ジャンプ)をつける練習だったり、いつもやったことのないコンビネーションをつける練習をしてみたりしました。あとはジャンプの調子があまりよくなかったので、普段の練習から一個一個丁寧にやることを意識してやってきました。
――試合中気持ちの面はどうでしたか
しっかり全部跳びにいけたのは良かったです。あまり覚えていないのですが、ループが抜けたあとは気合いだったかなと思います。
――今後に向けての意気込みをお願いします
岡島先生から、今大会は東日本の練習だと思ってやってきてね、とアドバイスをいただいたのですが、自信になったところもありますし、課題がたくさん見えた試合でもありました。体調を整えるのも実力のうちだと思うので、東日本選手権では120%の状態で臨めるように整えていきたいです。
千葉紫織(文構4=東京・筑波大付)
――今日の演技を振り返っていかがでしたか
大学4年最後の東インカレということで、結構気合を入れて練習してきましたし、その分うまくいかなかったらどうしよう、とか不安や葛藤もかなりあって。始まる直前まで情緒が安定しないままだったのですが、たくさん応援してくれる友人たちがいて会場の雰囲気も温かくて、気持ちよく滑れたら良いな、という目標は達成できたというか、本当に楽しく自然と笑顔が出るような演技ができたので良かったと思います。
――演技中柔らかい表情が印象的でした。自然と出てきた笑顔だったのですね
小さい頃は結構笑顔は意識してやっていたのですが、今日は本当に楽しく滑ることができて、楽しかったな、というそういう笑顔だったと思います。
――今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか
自分の強みを出し切る演技はしたいね、という話はしていました。例えば2回転アクセルはまだ100パーセントの確率で跳べるわけではないのでそこは1回転アクセルにして、できるものは100パーセントのクオリティでジャンプもスピンもやりきろうと思っています。あと、最後のコレオシークエンスは自分の感情も込めて滑れるところなので、竿後の最後は自分のスケート人生を表すというか、楽しんで滑りきるということを意識して練習してきました。
――『Exogenesis Symphony』を選ばれた理由と注目ポイントを教えてください
理由としては、新田谷凜さんが2019年にラストイヤーといって全日本選手権で滑っていて。結果的には最後ではなくてその後何年か続けられていたのですが、すごく素敵な表情で滑っていて。自分も最後そんな演技で締めくくれたら良いな、と思っていました。最後の曲何にしよう、と考えたときに1番最初に思い浮かんでそのまま決めました。見どころとしては、スパイラルなどのポジションをとることも得意としているところなので、自分の良さを出しつつ、自分の集大成として、コレオシークエンスに注目してもらいたいです。
――今後に向けて、意気込みをお願いします
自分としてはこんなに情緒不安定になったのが想定外だったのですが、それだけ積み上げてきたものがあるからだ、という自覚があります。積み上げてきたものが不安ではなく自信になるような練習を積み上げていきたいですし、今回1回転アクセルだったところも2回転アクセルにして、悔いのない選手生活で締めくくりたいなと思います。
小林遙佳(政経1=埼玉・早稲田大学本庄高等学院)
――今日の演技を振り返っていかかですか
今まで練習で(2回転)アクセルを2本跳ぶという目標を立てていたのですが、今回抜けてしまってそれが入らなかったのが悔しいです。点数もぎりぎりで、もう少し出したかったので、悔しかったです。
――大会前のジャンプの調子はどうでしたか
結構悪かったです。1週間前までは3回転トーループが降りられない時期が長くて。2回転アクセルも、曲かけでは一応2本とも跳べていてもあまり納得のいく調子ではありませんでした。ですがここ数日は持ち直してきていて、ベストではないにしても近い状態には持ってこれていたかなと思います。
――今大会に向けてどのような目標をもって、どのような点に力を入れて練習してきましたか
いくつかあるのですが、まずは、今シーズンスピンのレベルが取れないことが多かったので、スピンを強化してきました。あとは、(2回転)アクセルを、曲かけで毎回成功させられるような確実なジャンプにするために練習してきました。体力も課題だったので、トレーニング走り込みも頑張ってきました。/p>
――少しかたい表情も見えましたが、演技中気持ちの面はどうでしたか
2本目の(2回転)アクセルが抜けた時点で気持ちが抜けてしまいました。後半持ち直そうと気持ちは持っていったのですが、なかなかジャンプがうまく締まりませんでした。でも、最後のコレオシークエンスは、好きな振り付けが多いところなので、のびのび自分の思う世界観を表現できたかなと思います。
――今後への意気込みをお願いします
この後インカレに進めるか微妙な成績ですが、もし進めたら自分の納得がいく演技ができるように練習を積んでいきたいです。
清野桃葉(国教1=東京女子学院)
――今日の演技を振り返っていかがですか
今回だけではなくて今シーズン通してなのですが、なかなか思うように練習通りの成果を本番で発揮できていなくて。今回も、アクセルやルッツで失敗してしまって、普段できていることができなかった、というのが一番の反省点です。
――演技中肩を抑える場面がありましたが、大丈夫でしたか
転んだときに肩が脱臼してしまって。初めてのことだったのでどうしたら良いのか分からなかったのですが、一瞬できゅっとはめたらなんとかなりました。まだ少し違和感はあります。
――今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか
前回の2大会があまり良くなかったので、部内選考の時と同じくらい落ち着いてできたら良いなと思っていました。練習から曲かけのときに、ミスをしないようにとか、細かいところよりもまずは自分のジャンプに集中して、やれることをやれたら良いなと思って頑張りました。
――今シーズンのプログラムについて教えてください
大好きなタイタニックという映画の曲を選びました。海がテーマなので、波だったり幻想的な空間を表して、(映画の主人公である)ローズの切ない終わりを表せたら良いなと思っていろいろと試しています。
――今後に向けての意気込みをお願いします
全日本インカレに行くことはできませんが、インカレが全てではないと思っているので、次は7級に焦点を当てて、3回転2種類をきちんと完成させたいですし、本番で自分のできることを出せるような練習を日々気をつけていきたいです。
坂﨑愛介(基理2=東京・早大学院)
――今日の演技を振り返っていかがでしたか
大事故ですね…。最近とても調子が悪くて。ジャンプの軸どこにいってるんだろう、とは自分でも思っているのですが、その調子のままが出てしまいました。スピンは最近調子が良かったのですが、今朝の練習で滑ってみて、入りがうまくいかないな、と思ったら、これもそれがそのまま出てしまいました。原因はある程度わかっているので、気をつけないといけないなと思います。
――その原因というのは何でしょうか
スピンは、入りがつっかかっているのと、足換えのときに自分が乗りたい位置に乗れなくて。これは慣れるしかないですね。理想の位置はわかっているので、どうやってそのギャップを埋めていくか、というところだと思います。
――今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか
9月20日くらいに急遽曲を変えようということになったんです。もう東インカレは仕方ないから全日本インカレに向けたプログラムにしようということで、今回はお試しくらいの感覚で滑りました。ジャンプスピン以外の滑りなどはそこまで悪くないかなと思っています。
――今シーズンのプログラムについて教えてください
チャイコフスキーの『ヴァイオリン協奏曲』です。今まではワチャワチャ元気な曲をやっていたのですが、足が追いつかなくて、今回は壮大なクラシックにしました。身体が大きいので、それをうまく活かした演技がしたいなと思います。
――どのような点に力を入れて練習していますか
今は曲に間に合わせるというところですね。今回は全く間に合わなかったので、修正を加えていきたいです。
――今後に向けて意気込みをお願いします
プログラムの完成度はもっと高めていけると思います。また、東伏見のリンクがずっと使えなくてスピンの練習が思ったようにできなかったのですが、そろそろリンクが再開しますし、何回か一般滑走などできちんとスピンの練習ができそうな時期もあるので、スピンをきちんと手に入れて、それからジャンプかなと思っています。
中村華(人4=群馬・高崎女)
――今日の演技を振り返っていかがでしたか
実家が群馬なので1週間前から帰ってきていて、ずっと調子はよかったのですが、昨日から急に(1回転)アクセルが跳べなくなってしまって。今日の非公式練習でも全然跳べなくて。2回転を減らして1回転アクセルにしたのにそれが跳べない、というのが本当に大変で。基礎点は入るとは思うのですが、ほとんど転んでしまったので。言うことがないというか、とても満足のいく演技とは言えなかったです。ですが3回転んで真ん中の方の順位なので、もちろん転ばなければよかったというのはそうなのですが、昨日今日の自分を振り返ると、そんなものかな、受け入れるしかないかな、という感じです。
――ジャンプがうまくいかなかった原因はどこにあると考えていますか
練習のし過ぎですかね。東京にいるときはそこまで練習ができないので、帰ってからたくさん練習したら普通に疲れてしまいましたし、だんだん合わなくなっていってしまって。ここ2、3年、回転アクセルでミスしたことはなかったのですが…。分からないですけど、疲労と焦りの気持ちと両方かなと思います。
――『You Raise Me Up』を選ばれた理由を教えてください。
最後なので、感謝を伝える系か、強い曲にしたいなと思っていて。群馬だったり東京だったりスケート人生で色々な人と関わってきて、そういう人たちに感謝を込めて、あとは、スケートがあったから私は強くなれたかな、と思っているので、今日はうまくいかなかったのですが、最終的にはそういうことを表現したいと思っています。
浅間百合子(商2=東京・東洋英和女学院高等学校)
――今大会に向けてどのような目標をもって練習してきましたか
今大会は復帰後初めての大会なので、2回転ジャンプを戻す、ということで練習してきました。練習の成果が出たみたいで、ジャンプを全部降りられたのでほっとしています。
――今日の演技を振り返っていかがですか
練習の成果が出てジャンプは全部跳べたのですが、それで気の緩みが出て最後のスピンで転んでしまったので、そこは今後調整していって、気を抜かないで最後まで演技することは目標に頑張っていきたいと思います。
―― 曲の表現面についてはどうですか
中学生のころまではクラシックやバレエの音楽を使うことが多かったのですが、大学生になったので少し大人っぽい曲に挑戦したいと思って『』を選びました。まだ滑り込みが足りないとは思うのですが、自分なりにうまくこの曲に乗せて滑れたかなと思います。
――約3年ぶりの復帰戦になりますが、試合前のメンタル面はどうでしたか
2週間前からずっと緊張していて。リンクで、私ずっと緊張してるんだよね、と先生に言ったら笑われたんですけど(笑)。緊張は今しておいた方がいいから、と言ってもらいました。大学生になったので、うまく自分のメンタルもコントロールして、練習を自信につなげられたかなと思います。