自分たちのテンポを作り出し、窮地を打開。伝統の一戦を制する

ラグビー男子

 32-31、25-23。ここ2年間の早慶戦のスコアだ。この点差を見ても分かるように早大と慶大は関東大学対抗戦(対抗戦)で互角の戦いを繰り広げている。94回目となることしの早慶戦も接戦の様相を呈した。前半、早大は先制を許すも、2度のPGで食らいつき6-7で試合を折り返す。後半は一度突き放されたものの、ハイテンポなアタックで慶大を追い詰める。最終的なスコアは23-21。激闘を制し、歓喜の声を上げたのは早大だった。

 前半、早大は勢いに乗ることができずにいた。序盤のキックゲームで相手のペースに合わせてしまうと、13分には慶大のタテへの突破を食い止めきれず先制のトライを許す。7点を追う展開となった早大は今季から取り組んできたハイテンポなアタックで仕掛けるも、ハンドリングエラーなどが重なり、攻撃がうまくかみ合わない。そして16分、相手がペナルティを犯した際に、早大は今季対抗戦初のPGを選択。SH齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がこれをきっちり沈め、3点を奪い返す。その後も早大は果敢に攻め込むが自身のミスや慶大の堅固なディフェンスに阻まれ、トライを奪えないもどかしい時間帯が続く。再びPGを決めじわじわと点差を縮めたが、結局インゴールに1度も入ることなく、6-7で前半を終えた。

齋藤直はコンバージョン、PG合わせて成功率100%だった

 後半に入っても、早大はなかなか自分たちのペースをつかむことができない。7分に3度目のPGが決まり逆転に成功するが、その後立て続けにトライを奪われ、24分の時点で9-21と慶大にリードをさらに広げられてしまう。しかし危機的な状況に陥った中でも、早大は冷静だった。「後半は12点差つけられた時点で攻めるしかないとチーム全体で意思統一ができた」とSO岸岡智樹(教2=大阪・東海大仰星)が語るように、チーム一丸となってアタックのリズムを作り出していく。前半と比べてテンポが速まり、ワイドにボールを展開し始めた。28分、岸岡の飛ばしパスからフッカー宮里侑樹(スポ3=沖縄・名護商工)が右にボールをつなぎ、フランカー佐藤真吾(スポ3=東京・本郷)がこの試合初のトライを決める。キックも成功し5点差に詰め寄ると、32分にはロック加藤広人主将(スポ4=秋田工)が追加点をあげた。勢いに乗った早大はその後も相手のインゴールを脅かし続ける。最終盤には慶大の猛攻を受けるも、執念のディフェンスでしのぎ切り、23-21でノーサイド。早大が死闘を見事制した。

加藤広のトライが大きく勝利を引き寄せた

 「勝ち切れたことが1番の収穫」と加藤広主将が語るように、今回の早慶戦で勝利を収めたことは次戦に向けて大きな価値があるだろう。後半の怒涛(どとう)の追い上げからも見て取れるように、プレッシャーがある中でも自らのテンポを作れば勝てることを証明してみせた。しかし同時に課題も存在する。スクラムやラインアウトモールでは慶大に押され、危機に陥る場面が何度かあった。また前半にペースをつかみ切れず、好機を失うこともあったため、修正が必要だろう。次戦はいよいよ早明戦だ。今回見えた収穫と課題を振り返り、勝利へとつなげてもらいたい。

(記事 服平周、写真 大庭開)

関東大学対抗戦
早大 スコア 慶大
前半 後半 得点 前半 後半
0 2 T 1 2
0 2 G 1 2
2 1 P 0 0
0 0 D 0 0
6 17 計 7 14
23 合計 21
【得点】▽トライ 佐藤真、加藤広 ▽ゴール 齋藤直(2G、3PG)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
1 鶴川 達彦 文構4 神奈川・桐蔭学園中教校
2 宮里 侑樹 スポ3 沖縄・名護商工
3 久保 優 スポ1 福岡・筑紫
4 中野 幸英 文構2 東京・本郷
  後半13分交代→19中山    
5 ◎加藤 広人 スポ4 秋田工
6 佐藤 真吾 スポ3 東京・本郷
7 幸重 天 文構2 大分舞鶴
8 下川 甲嗣 スポ1 福岡・修猷館
9 齋藤 直人 スポ2 神奈川・桐蔭学園
10 岸岡 智樹 教2 大阪・東海大仰星
11 佐々木 尚 社3 神奈川・桐蔭学園
12 中野 将伍 スポ2 福岡・東筑
13 黒木 健人 教4 宮崎・高鍋
14 野口 祐樹 人4 群馬・太田
15 古賀 由教 スポ1 東福岡
  後半0分交代→23中野厳    
リザーブ
16 千野 健斗 人3 東京・成蹊
17 鷲野 孝成 基理3 神奈川・桐蔭学園
18 土田 彬洋 スポ1 茨城・茗溪学園
19 中山 匠 教2 東京・成城学園
20 西田 強平 スポ3 神奈川・桐蔭学園
21 吉岡 航太郎 スポ4 国学院栃木
22 加藤 皓己 創理2 北海道・函館ラサール
23 中野 厳 社4 東京・早大学院
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
 
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月23日現在)
  帝京大 早大 明大 慶大 筑波大 青学大 日体大 成蹊大
帝京大 * 〇40-21 〇41-14 〇31-28

11/26 11:30

秩父宮

〇89-5

〇70-3

〇70-0

早大 ●21-40 *

12/3 14:00

秩父宮

〇23―21 〇33-10 〇94-24 〇54-20 〇99-14
明大 ●14-41

12/3 14:00

秩父宮

* ●26-28 〇68-28 〇108-7 〇101-7 〇87-0
慶大 ●28-31 ●21―23 〇28-26 * 〇43-26

12/3 14:00

東京ガスG

〇49-22 〇61-7
筑波大

11/26 11:30

秩父宮

●10-33 ●28-68 ●26-43 *

〇38-12

〇41-10

〇57-5

青学大

●5-89

●24-94 ●7-108

12/3 14:00

東京ガスG

●12-38

*

●12-40

〇26-19

日体大

●3-70

●20-54 ●7-101 ●22-49

●10-41

〇40-12

*

11/25 11:30

江戸川

成蹊大

●0-70

●14-99 ●0-87 ●7-61

●5-57

●19-26

11/25 11:30

江戸川

*
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、相模原は相模原ギオンスタジアム、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、海老名は海老名運動公園陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、浜川は高崎市浜川陸上競技場、キヤノンGはキヤノンスポーツパーク、東京ガスGは東京ガス大森グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、NECGはNEC我孫子グラウンド、江戸川は江戸川区陸上競技場。
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月23日現在)
順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 トライ
1 帝京大 6 6 0 0 341 71 270 49
2 早大 6 5 0 1 324 129 195 47
3 明大 6 4 0 2 404 111 293 59
3 慶大 6 4 0 2 230 135 95 33
5 筑波大 6 3 0 3 200 171 29 31
6 日体大 6 1 0 5 102 327 -225 13
6 青学大 6 1 0 5 86 388 -302 14
8 成蹊大 6 0 0 6 45 400 -355 7
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。
コメント

山下大悟監督(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)

※記者会見より一部抜粋

――きょうの試合を振り返って

いつも通りアグレッシブにやろうと選手に言って、試合に送り出しました。前半は慶大のキックゲームに付き合ってしまい、自分たちのペースをなかなかつかむことができませんでした。またアタックの機会を得たものの、短いフェーズの部分でハンドリングエラーが多発してしまい勢いに乗り切れず、前半を終えました。しかし後半は風下でもあったので、思い切って外を攻めることにしました。選手たちはよく逆転してくれたなと思っています。

――後半にテンポよく攻めることができた要因は何だったのでしょうか

9月からアタックをやり続けて、かなりハードな練習をしてきました。その中で練習の内容が選手たちの体に染みついていったのだと思います。

――前半に勢いに乗れなかった要因は何だったのでしょうか

風上だったため、蹴り合いでは負けていませんでした。チェイスが緩かった部分があったと思います。野口(祐樹、人4=群馬・太田)が見せた相手のダイレクトタッチを誘うようなアグレッシブなチェイスができるとよかったです。そもそも蹴り合いをやること自体が我々の普段行うプレーではないため、蹴り合いに付き合い過ぎてしまった印象があります。

――ハイプレッシャーの中での選手たちのプレーについてどのように評価されていますか

きょうは素晴らしい経験をしたと思いますね。予期せぬことが起こって、繊細になった場面もありました。そんな中、後半15分あたりから自分たちが体感しているものや体に染みついているものを出すことができました。ハイプレッシャーの中で自分たちに染みついているものを出せたことは非常にいい経験だったと思います。弱い時の自分、強い時の自分、やらなければならない時の自分が出た試合だと感じています。しっかり振り返って、練習の中で伝えていきたいです。

――次戦に向けて一言お願いします

チームのやること以外にも、FWではセットピースとラインアウトモールとまだまだ課題があります。振り返りをしっかり行いたいと思います。明大というよりは自分たちが駆け上がっていかなければならない道ですので、自分に勝ってやっていきたいと思います。

ロック加藤広人主将(スポ4=秋田工)

――早慶戦勝利おめでとうございます。いまの率直な気持ちを聞かせてください。

課題も多くあったのですが、勝ち切れたことが1番の収穫かなと思います。

――逆転につながるトライを決めましたが、あのシーンを振り返っていかがですか

僕がトライしているときは、大体チームが良い形でできているときです。良いアタックをした結果、僕の前が空いただけなので。でも、そこを押さえ切れたのはよかったと思います。

――早慶戦に向けて、どのようなところにフォーカスして練習に取り組んできたのですか

FWのセットプレーの部分と、自分たちのテンポでアタックをするというところにフォーカスして練習してきました。

――そのラインアウトですが、きょうは精度が高かったですね

そうですね、準備してきたものがうまく出せたと思います。

――その一方でスクラムは課題かと思いますが、いかがですか

下が悪いというのもありましたし、それだけではなくて負けてしまう部分もたくさんありました。まだ時間はあるので、しっかり修正したいなと思いました。

――先程「課題も多くあった」とおっしゃっていましたが、具体的にはどのような部分ですか

前半はミスも多くて自分たちのペースがつかめませんでした。後半に2トライ取られた後に、ずっと自分たちがアタックしている時間帯があって。そのときのようなテンポとインテンシティでどんどんアタックできるように、そしてそれを最初からできるようにしていきたいと思います。

――後半逆転できた要因というのは何だと思いますか

アグレッシブに、ミスも少なく攻め切れたことだと思います。

――ハーフタイムにどんな声かけをしたのですか

監督から「前半は自分たちのペースじゃないから、しっかりアグレッシブにアタックしていこう」という話がありました。僕自身も、いままでやってきた積み上げを全部出そう、と話しました。

――早明戦に向けて、どのようなところを修正しなければいけないと思いますか

まずFWのセットプレーを修正しなければいけないと思います。ただ、明大が相手とかもありますが、自分たちのテンポとインテンシティの部分にはこだわっていきたいと思います。

CTB黒木健人副将(教4=宮崎・高鍋)

――早慶戦に勝利した今の率直な気持ちを教えてください

素直にうれしいです。

――きょうの序盤は調子が出ていない印象を受けました

練習でも入りが良くない日が多くて自分たちのテンポを出したかったのにそれが出せなくて、あのような展開になってしまいました。そこは反省する部分です。

――キックの応酬が続きました

相手がカウンターしてくると思っていたので、こちらも蹴ってそこを止め、ディフェンスから入ろうというイメージでした。蹴り返して来たところをハイパントに切り替えて競り合ってという感じで、良かった部分悪かった部分ありました。

――ハンドリングエラーも多く見られました

悪い意味で本当に練習通りですね。

――では、ハーフタイムはどのような話をして切り替えましたか

自分たちのやってきたことをやろうという、それだけですね。ブレイクダウンの部分を少し修正したくらいですね。

――後半盛り返せた理由は何ですか

相手も油断があったのかもしれませんが、僕らならまだ行けるという気持ちでした。自陣からでもテンポ良く攻めれば行けるということは分かっていたので、そこにこだわってやり切ったという感じですね。いい時間帯だったと思います。

――黒木選手自身はタックルを決めるだけでなく、ゲインも多く見られました。プレーを振り返っていかがですか

少しペナルティー取られたり、走れなかった部分もありますが、比較的自分の役割は全うできたかなと思います。

――早明戦に向けて一言お願いします

入りにこだわって練習からやっていきます。

プロップ鶴川達彦(文構4=神奈川・桐蔭学園中教校)

――早慶戦ということを踏まえ、きょうの試合にどのような気持ちで臨みましたか

内容も大事なのですが、とりあえず勝つということですね。

――実際に振り返ってみていかがでしたか

前半、相手のキックのペースに合わせてしまい、自分たちのアタックのテンポをつかめなかったですが、後半に入って修正できたので、得点できたのだろうと思います。

――後半に入って何を修正しましたか

すぐにキックを蹴り返さず、アタックを継続するようにしました。

――後半ピッチを左右に広く使ってパスを回せるようになりましたが、なぜですか

そこはブレイクダウンで相手がプレッシャーをかけてきたので、そのブレイクダウンの精度を上げることとキックを蹴り返さないことで、自分たちのテンポをしっかり作り出せました。

――ファーストスクラムがなかなか決まらなかったのはなぜですか

やはり地面が濡れていて緩かった中で、早大の方が後ろの5人の押すという意志が弱くてフロントローだけで組むような形になり足が滑ってしまいました。

――コラプシングやアーリーエンゲージの反則についてはいかがですか

相手がスクラムのバインドの駆け引きのところで色々とやってきたことに対応できなかったですね。

――ラインアウトについて対策はしましたか

やはりロック辻雄康のところが高いので、そこを対策してあとはいつも通りにしました。

――ラインアウトの成功率が高かったのはなぜですか

筑波大戦からやってきたことが徐々に出始めているのかなと思います。

――試合中、フッカー宮里侑樹選手(スポ3=沖縄・名護商工)やプロップ久保優選手(スポ1=福岡・筑紫に声をかける場面が見られましたが、どのような意図ですか

僕もフロントローの経験は短いですが、2人はもっと短いし、下級生で早慶戦という大舞台で緊張しないように声をかけていました。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

きょうは自分たちのテンポでできなかったので、勝ったから良いというか負けていたら後悔する試合内容でした。なので、早明戦は試合の入りから自分たちのテンポでしっかりアタックして、セットプレーやディフェンスのハードワークを変わらずやっていきたいです。

フッカー宮里侑樹(スポ3=沖縄・名護商工)

――早慶戦勝利を収めました。今のお気持ちはいかがですか

内容はあまり良くなかったのですが、しっかり最後に勝利というかたちで終われたのは自分たちが積み重ねてきた練習の差が出たのかなと思います。

――最後勝ち切れた要因は何だとお考えですか

前半ちょっと慶大のペースに押されて乗ってしまって自分たちのペースを出せなかったのですが、最後慶大が2トライしたときから、積極的に前に出るとか自分たちの形に持っていけたことが最後逆転できた要因かなと思います。

――伝統の一戦としての緊張はありましたか

あまり緊張しないんですよね、自分は。逆に緊張しないのが怖いんですけど(笑)。沖縄でめったにこういう雰囲気でやる場所がないので、初めてのところから1、2年で経験してきたんですけど、3年目での慶大戦というのは緊張というよりは楽しい、興奮してしまうので、その意味では緊張はなかったですね。

――全体的にモールやスクラムで押され気味の印象を受けました

セットプレーが課題だったと思うので、スクラムだったらしっかりキープできるように前に出られるようにして、モールだったらしっかり取り切るというところを意識して明大戦まであと1週間あるので少しずつみんなで修正していけたらいいなと思います。

――春、夏と改善を図ってきたセットプレーですが、今回の出来はいかがですか

ラインアウトは最後ノットストレートを取られて、スクラムも不安定でしたし、まだ全然点数をつけようもないくらいだめでしたね。それはしっかりビデオを見て、みんなで話していきたいと思います。

――逆にきょうの試合で手応えを感じた部分はありますか

やっぱり慶大が外を詰めてくるので、外のアタックをしっかり練習していた通り深さを保ってハンズキャッチでしっかりトライを・・・まあトライは取れてないですけど、前に出られたのは良かったかなと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

明大もセットプレーが強いので、しっかりそこで押されないように、こちらも逆にドミネートしていくような気持ちで早明戦も勝ちたいと思います。

プロップ久保優(スポ1=福岡・筑紫)

――試合を終えての率直な感想はいかがですか

「勝って嬉しい」というのが大きいのですが、きょうの試合で自分の課題がたくさん出てしまったので、きょうの反省を次の試合に向けて修正することを考えています。

――修正点とは具体的にどのような点ですか

いつも言われているのですが、セットプレーのスクラムだったり、自分のボールキャリーのところで相手に絡まれる場面が多くてうまくSHに球を出せなかったりしたので、そういうところでチームのテンポを守るために自分ができることをしなくてはいけないと思います。

――足元が悪い中でのスクラムでしたが、いかがでしたか

相手も同じ状況なので、グラウンドがぬかるんでたっていうのもありますけど、自分が弱かったというのが率直な感想ですね。

――慶大は堅実なスクラムを強みとしていますが、実際に組んでみていかがでしたか

やっぱり強かったですね。でもこっちも強みにしていかなくてはいけないので、チームのために自分がもっと練習して、強くならなくてはいけないなと思います。

――ハーフタイムはどのような話をしていましたか

まずセットプレーのところでスクラムのことを伊藤コーチ(伊藤雄大スクラムコーチ、平17人卒=東京・国学院久我山)に話してもらったのと、前半、さっき言ったようにボールキャリーのところでうまくボールを出せなかったので、そこを修正するように監督やコーチに言われて、後半そこがうまくできた場面が増えたかなと思います。

――初めての早慶戦はいかがでしたか

いつも僕はあんまり緊張しないんですけど、グラウンドに立ってみるとお客さんがいっぱいいたので、ワセダのプライドというか、出ていない仲間や先輩たちの分まで戦わなきゃいけないなと思いました。

――早明戦への意気込みをお願いします

早明戦までにスクラムを良くして戦えるように力をつけて、きょう出た反省点を生かして、また1から練習を丁寧にやっていきたいと思います。

ロック中野幸英(文構2=東京・本郷)

――初めての早慶戦にはどのような意気込みで挑まれましたか

初めてだったので、思い切って大胆にやろうと思って挑みました。

――スクラムは慶大に押されていましたが、雨などの影響もあったのでしょうか

地面は滑っていたので押せなかったです。足も痛めてしまいました。

――先取されてしまいましたが、FWのディフェンスの部分はいかがでしたか

順目にまくろうという意識でやっていたのですが、その順目にまくるスピードが遅いことがあってそこでゲインされる部分がありました。

――パスミスなどの原因はありますか

相手にボールをもらう深さやスピードが改善するところだと思います。

――最後に早明戦への意気込みをお願いします

まずは、ケガを直していきたいです。もし出られたら、また大胆に戦いたいと思います。

フランカー佐藤真吾(スポ3=東京・本郷)

――早慶戦でしたが、試合前はどのような心境でしたか

観客も多くて、伝統ある一戦だと思うので、ロッカールームを出るときはいつも以上に高ぶっていました。

―緊張などはありましたか

緊張よりは楽しむという気持ちの方が大きかったですね。

――慶大のディフェンスが強固だったように見受けられました

ディフェンスが意外と広かったので、一人一人にコンタクトをしっかり取ればゲインできるなという感覚はありました。

――では、慶大ペースで進んでいましたが、焦りなどはなかったのですか

いや、そこはありました。

――後半からチームに勢いが出ましたが、ハーフタイムに話し合ったことなどはありますか

特にはなかったですね。前半ミスが多かったんですけど、後半は自分たちがミスなく継続できたことが自分たちのペースに持っていけけたのかなと思います。

――チーム最初ののトライを挙げましたね

宮里(侑樹)がいい感じでパスしてくれたので、あとは走るだけでした。

――もらった後はスペースが空いていたからいこうと突っ込んだのですか

いや、内に切ろうかと思ったのですが、チャレンジしたら危ないかなと思いましたし、点数的にもギリギリだったので、直人(齋藤、スポ2=神奈川・桐蔭学園)のキックを考えてもっと内側にいこうかと思いました。ただ、そこは挑戦せず、キックも決まったので、そこは良かったと思います。

――去年、ことしと早慶戦に勝つことができましたね

僕らの代のとき(来年)も勝ちたいですね。

――残りはいよいよ早明戦です

早明戦はお客さんももっと満員なので、もっとプレッシャーあると思うんですけど、それに舞い上がらず、練習でやってきたことを一個一個やっていきたいと思います。

フランカー幸重天(文構2=大分舞鶴)

――今の率直なお気持ちを教えてください

本当に勝ててほっとしています。最後に守り切れたのが良かったかなと思います。

――早慶戦へはどのような気持ちで臨みましたか

早慶戦という舞台はとても特別なので、試合に出られることがありがたいですし、その中でも自分のやらないといけないことは変わらないので、それをしっかりやろうという気持ちでした。

――チームとしてこの試合での目標設定はありましたか

接点の部分で絶対に引かないということと、自分たちのテンポでトライを取ることを目標にしていました。

――その部分を振り返っていかがですか

前半に自分たちの早いテンポが出せなくて、相手のペースになってしまいました。でも後半に12点を取られてから自分たちのテンポで2トライを取りきったのは良かったと思います。

――前半はノートライでしたが、チームとしてどんな話をしましたか

接点、アタックの部分は負けていないから、そこを確実にミスせずに、自分たちのやってきたことを思い切り大胆に出せばトライは取れるという話だったので、僕らがやってきたこと信じてやるということでしたね。

――ご自身のディフェンスを振り返っていかがですか

一発で倒せないタックルが多くて、接点でも向こうの圧力に負けてしまう部分が多かったです。その部分は次の明大戦に向けて気を引き締めてやっていきたいと思います。

――オフェンスでは積極的にボールキャリーをしていました

オフェンスは自分から当たりにいってしっかりとゲインできたので、次からも継続してやっていきたいと思います。

――きょうのFW陣の働きはいかがでしたか

ラインアウトは良かったのですが、スクラムの部分でプレッシャーを受けてしまいました。チームの強みとしたい部分でプレッシャーを受けることは課題だと思うので、これから残り少ないですけど、やれることをやって修正したいと思います。

――逆転勝利につながったポイントはどこにあると思いますか

やっぱり自分たちがやってきたことを信じて、アタックし続けられたこと、12点取られてからやり抜いたことが良かったと思います。

――この大舞台を勝ち切ったことはチームにとって大きなプラスだと思います

勝ち切れたということが一番の収穫だと思います。ただまだまだ自分たちがやりたいラグビーができたわけではないので、明大戦に向けてしっかりやっていきたいと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

メンバーがどうなるかはまだわからないですけど、自分が出るとなったらチームがやらなければいけないディフェンスの部分と、接点の部分で勝ちに貢献できるように頑張りたいと思います。

NO・8下川甲嗣(スポ1=福岡・修猷館)

――見事早慶戦で勝利を収めました。今のお気持ちを聞かせてください

自分たちの形でトライを取った場面が少なかったのですが、今は勝ててほっとしています。

――チームで理想としていたトライの形というのは、どういったものですか

早いテンポで相手を置き去りにするプレーを思い描いていたんですけど、後半の最後の20分くらいは自分たちの気持ちが舞い上がってしまって自分たちの形ができていなかったなと思います。でも勝てたので良かったです。

――追いかける展開が続いた中で、どのようなことを思いながらプレーされていましたか

10点差まで開いた時は少し焦りましたけど、4年生とか先輩の顔を見たら自信が見えていたのでいけるなと思ってプレーしていました。

――スクラムやモールは押される場面が目立ちました

強みにしているとは言っているのですが、要改善という感じです。

――一方でラインアウトの成功率は高かったですが、ラインアウトに関してはいかがでしたか

成蹊大戦が終わった後、早くから慶大対策をしていたので、そこがうまく出たかなと思っています。

――きょうのご自身のプレーを振り返っていかがですか

アタックはうまく前に出られたのですが、ディフェンスが課題だと感じたので、もっと練習して自分のプレーに自信を持てるようになりたいです。

――きょうの試合で見えたチームの課題というのは何ですか

きょうの試合は自分たちのハンドリングエラーや簡単なミスのせいで自分たちの流れを止めてしまったり、相手に流れを持っていかれたりしました。ハンドリングの精度で負けるのはもったいないと思うので、早明戦に向けて気を引き締めて頑張っていきたいです。

――最後に次戦の早明戦に向けての意気込みをお願いします

きょうのように厳しい試合になるとは思いますが、練習でやってきたことを出し切りたいですし、最後は我慢勝負だと思うので、絶対に勝ちたいと思います。

SH齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)

――前半のペナルティーゴールの判断はどういった判断でしたか

それはスタッフからの指示をもとに判断しました。

――毎試合キックを一本外していましたが、今回は外しませんでした

そうですね。これを続けられるように頑張ります。

――相手がボールに絡んできていましたが、球出しに影響はありましたか

前半はその影響でテンポが出なくて、レフェリーともコミュニケーションをうまく取れていなかったです。ハーフタイムを通して改善できたのが後半につながったと思います。

――ハンドリングミスも後半に減りましたね

劣勢なときほどパスとかに逃げないでしっかりコンタクトをしようと話していたので、それがよかったかなと思います。

――齋藤選手自身、きょうのテンポはよかったと感じていますか

はい。

――次の早明戦で最終戦となりますが、どのようなプレーをしたいですか

やることは変わらないので、あとは分析と対策をしっかりやっていきたいです。

SO岸岡智樹(教2=大阪・東海大仰星)

――この試合を振り返っていかがでしたか

何より勝てたことが大きいと思います。春は一応勝ちましたが、前評判が分からない中で自分たちのやりたいことを最後に出せて勝てたことは収穫だったかなと思います。

――前半はキックゲーム主体となりました

チームのコンセプトとして最初から自分たちのラグビーをできる時にやると決めていました。ただ、これにある程度相手がキックで対応してくると分かっていて、裏にいた僕としては自陣が風上だったのでもう少し付き合っても良かったかなとは思います。ただ、少しやり過ぎたかなとも思ってますが試合全体を通して見れば、ロースコアなゲーム展開の中で後半走りきるためのスタミナロールであったり、タイムマネージメントしていく上で良かったと思います。

――序盤はボールが手に付かない場面もありました

練習でもスロースターターなので。練習通りの部分が出てしまったと思います。ここはまだまだ自分の伸び代ですね。

――ゴール前へグラバーで前進していくシーンがありました

攻める場面と蹴る場面の比率をもう少し攻めるに寄せた方が良いかなと思いました。上がってがら空きになった裏を突かれるのも嫌なので、相手との駆け引きにはなりますがもう少し前半に関しては攻めに徹した方が良かったですね。

――PGの選択については

僕としてはどこでも良かったのですが、上からの指示をもとに8割方決めていました。前半はトライは取れませんでしたが、3ゴール決めていたことで後半も点差を抑えることができました。競る展開が予想されていたので、コーチ陣の判断が正しかったなと思います。

――後半からはワイドなアタックで相手を揺さぶりました。変わった要因は何ですか

前半はディフェンスからのプレッシャーが強く、状況的には前より裏のが空いていると考えていたのでキックを多用していました。後半は12点差つけられた時点で攻めるしかないとチーム全体で意思統一ができたことが大きかったですね。

――ディフェンスではラインの裏にポジションをとっていましたがどんな意図がありましたか

分析から相手が裏にショートパントを上げてくることが分かっていたので、後ろに大きく蹴られることとショートパントの2つに対応することが1週間の課題でした。そのなかでバックスリーとコミュニケーションをとるために少し下がっていました。ショートパントでの失点は防げたので、ケアした甲斐がありました。

――次戦の早明戦に向けた意気込みをお願いします

最後の最後で出た自分たちの意地のアタック、慶大のアタックを凌ぐアタックでトライを取り切れて勝てたことは収穫なので、今度はスロースタートではなく、ロケットスタートできるように頑張ります。

CTB中野将伍(スポ2=福岡・東筑)

――早慶戦勝利おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか

勝てて良かったです。

――早慶戦にはどのような思いで臨みましたか

自分たちのテンポでやろうと思っていました。ですが前半なかなかペースがつかめなかったので、そこが修正すべき点だと思います。

――後半はテンポが上がりましたが、ハーフタイムに監督からどんなお話があったのですか

相手にブレイクダウンされることが多かったので、ボールキャリアーとサポートをしっかりしようということと、いつも通り前に出ようという話がありました。

――厳しいマークを受けていましたが、その点についてはいかがですか

自分自身良くない点が多かったので、来週までに修正して、もっと前に出られるようにしたいです。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

この試合で出た課題を元にチームでしっかり準備して、自分たちのテンポで勝つゲームにしたいです。

WTB野口祐樹(人4=群馬・太田)

――どのような意気込みで臨みましたか

勝たなければならない戦いだと思って臨みました。初めての早慶戦なので、会場に入ってたくさんのお客さんを見たときにいつもと違って驚きましたが、気負いすぎることなく臨むことができました。

――ラストイヤーに初めて臨む早慶戦となりました

最終学年で試合に出られるようになったので、そこは勝ちたいという気持ちがありました。同級生で出ているみんなと勝ててよかったなと話していました。

――試合全体を振り返っていかがですか

チームとしては、簡単なミスで練習でやってきた自分たちのペースがなかなか出すことができませんでした。その中でも粘り強くやっていって、後半あたりからは練習してきたパフォーマンスができたと思います。そこは自信にして次の早明戦に臨みたいです。

――前半の蹴りあいでは積極的に前に出られていました

蹴るのは齋藤直人だったり、岸岡(智樹)だったりがやってくれるので、自分の役割はしっかりとボールを追って、相手が攻めてくるのを止めることだと意識してやっていました。

――ディフェンスについてはいかがですか

要所要所は自分が思っていたディフェンスができたところもありましたが、まだまだなところもありました。一対一で強い相手や速い相手に当たったときに仕留めきれてなかったので、そういうところは練習して修正していきたいです。

――タックルで相手を止めるシーンも目立ちました

止めることはできていた場面もありましたが、チームが求めている、そのタックルでターンオーバーを狙うことができるような、弾き返すようなディフェンスはまだできていないと思います。そこはこれからやっていきたいです。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

チームとしては先程述べた通りですが、個人としてはディフェンスだけでなくアタックも磨いていかなければならないと思っています。ボールのもらい方や、行くときは行くプレーなどを練習からしっかりやって、早明戦に臨みたいです。

FB中野厳(社4=東京・早大学院)

――後半からの出場でしたが、どういう気持ちでピッチに入りましたか

前半が自分たちのラグビーができてなかったので、積極的にいこうっていうのは意識してたのですが、正直あんまり何も考えてなかったです。早慶戦は初めてでしたし、あんな観衆の中だったので緊張しましたし、弱気にならないようにだけは意識していました。

――前半はディフェンスに苦しんだ印象ですが、後半はいかがでしたか

ディフェンスに苦しんだのもあるのですが、自分たちのミスで流れを失っていたのはありました。いまはしっかりグラウンド全体を使ったテンポのいいラグビーをしているで、とにかく積極的に仕掛けてライン全体を前に出せればいいなと思ってました。

――ステップを切ってゲインすることもありましたが、感触はいかがでしたか

春の早慶戦ではAチームで出させてもらって、その中では慶大に対していいイメージを持っていました。思い切っていこうと思って一発目いって、けっこうゲインできてるなという感触はあったので、良いイメージでそのまま何本か走れたと思います。

――早明戦に向け意気込みをお願いします

明大はアタックを強みに攻め込んでくると思うので、ディフェンスからリズムを作っていきたいです。最後は理屈じゃないことが必要になってくると思いますし、こっちが締まったプレーして、相手の攻撃に耐えて、自分たちの素早いテンポで攻撃できればいいなと思います。