TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |||||
明大 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 | |||||
早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | |||||
(早)高橋隆、髙橋浩―阿部剛 ◇(二塁打)松永(4回裏)、笠井(6回裏)◇(本塁打)久保嶋(1号ソロ、2回裏) |
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前日に打ち合いを制し、対明大の対戦成績を1勝1敗の五分に戻した早大。この日は、勝ち点獲得のかかる第3戦に臨んだ。2回に久保嶋真也(社3=神奈川・桐蔭学園)のソロで先制したが、4回に2点を奪われ逆転を許す。それでも6回に中村文哉(法4=埼玉・早大本庄)の適時打で同点に追いつくと、その後は先発の髙橋隆之介(法4=東京・早実)が走者を背負いながらも粘りの投球を見せ、同点のまま9回の攻防を迎える。しかし、9回表に3点を勝ち越されて万事休す。対明大戦は勝ち点を落とす結果となった。
2回、先制のソロを放った久保嶋
第3戦の先発マウンドに上がった髙橋隆は完璧な立ち上がりを見せる。初回に相手の1、2番打者から連続三振を奪うなど、緩急をつけた投球で3回まで一人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露した。しかし、相手の打順が2巡目に入った4回には先頭打者に安打を許し、この日初めての走者を背負うと、相手4番打者の適時二塁打、5番打者のスクイズで2点を奪われる。それでも、後続の打者を打ち取り、なおも続いていたピンチを脱すると、その後は走者を背負いながらも決定打は許さない。8回を投げ、失点は4回の2点のみという投球で、先発としての役割を果たした。
一方の打線は2回、1死走者なしの場面で打席には久保嶋が入る。「塁に出て、後ろにつないで先制点をもぎ取ろうという気持ちだった」という久保嶋は、相手投手の初球を鋭く振りぬく。打球は右中間へ真っ直ぐに伸びていき、先制のソロとなった。しかし、その後の早大は走者を出しながらも、なかなか得点を奪うことができない。4回には先頭の松永賢三(スポ3=東京・早実)が二塁打で出塁すると、続く阿部剛士(社3=神奈川・川和)が犠打で送り1死三塁の好機をつくったが、セーフティスクイズの失敗もあり無得点に終わった。それでも、6回には先頭の笠井駿汰(政経3=埼玉・早大本庄)が二塁打を放ち出塁すると、2死となってから中村文が打席に立つ。「逆方向を意識していた」という中村文の打球は、中前にしぶとく落ちる同点の適時打となった。
適時打を放ち、塁上でガッツポーズを見せる中村文
その後は両校ともに走者を出しながらも得点を奪えないまま試合が進み、9回の攻防を迎えた。9回もマウンドに上がった髙橋隆は、先頭打者に内野安打を許すと、続く打者には初球を中前に運ばれて無死一、二塁のピンチを招き、続く打者に犠打を決められて1死二、三塁とされた所で髙橋浩成(教3=東京・早実)にマウンドを譲るかたちとなった。ピンチの場面でマウンドに上がった髙橋浩は、最初の打者に四球を与えると、続く打者に右翼線への走者一掃となる3点適時二塁打を浴び、勝ち越しを許してしまう。それでも、後続をしっかりと断ち切り、味方の反撃を待った。3点を追いかける裏の攻撃では、1死から中村文が左前に安打を放ち出塁する。しかし、後続が続かず無得点。第1戦に続き、終盤に競り負ける形での敗戦となってしまった。
好投した髙橋隆
早大は試合終盤に驚異的な勝負強さを見せて勝利を積み重ねていたこれまでとは一転、終盤に競り負ける形で2敗を喫して勝ち点を落とすことになってしまった。全日本大学選手権から日も浅く、ナインには疲労も溜まっていることだろう。しかし、次週には東京六大学春季リーグ戦で最後まで優勝争いを演じた法大との対戦が控えている。今カードで勝敗の分かれ目となった守備・走塁面を中心に万全の調整を行なって次戦に備えたい。
(記事 渡邊悠太、写真 渡邊悠太、星野有哉)
コメント
髙橋隆之介(法4=東京・早実)
――今日の試合をチームとして振り返っていかがですか
追いつけたこともあったので、粘り強い野球というのはできていたのかなと思います。
――3回までは完全投球でしたが、振り返っていかがですか
もう3回で降りるぐらいの勢いで、全て全力で投げて後のピッチャーにつなごうという風に考えていました。
――2巡目以降はピンチを招く場面もありましたが、どのようなことを意識していましたか
2巡目以降打たれるのはわかっていたので、そこは1イニング1イニング、一人一人を抑えることだけを考えて投げました。
――9回途中まで投げたということで、この試合で良かった点はどこにあるという風に考えていますか
出そうと思って出したフォアボール以外はフォアボールを出していないので、野手が守りやすいようなテンポは作れたのかなと思います。
――イニングの途中で、ランナーを残して降板した9回についてはどのように捉えてらっしゃいますか
後輩に申し訳ない形で(マウンドを)譲ってしまったので、そこは今後の反省点として次の法政戦に向けて頑張りたいと思います。
――髙橋隆選手はラストシーズンになりますが、今秋のリーグ戦にかける思いを教えてください
僕らの代はまだリーグ戦で優勝してないので、後輩の力も借りながら、なんとか最後に優勝して、有終の美を飾りたいと思います。
――次週の法大戦への意気込みをお願いします
どんな起用になるかはわからないですが、今日のように1イニング1イニング、一人一人を抑えるいう気持ちで頑張っていきたい。
中村文哉(法4=埼玉・早大本庄)
――今日の試合をチームとして振り返っていかがですか
向こうのピッチャーも結構いいピッチャーだったので、昨日の試合みたいな展開というかは、1試合目のような、接戦で戦っていくっていう感じで進めていったと思うんです。進めていった感じです。
――6回の適時打は追い込まれてからの一打でしたが、どういったことを意識されていましたか
向こうのピッチャーは結構変化球が多めだったので、追い込まれてからは引っ張るというよりも、逆方向を意識して考えていました。
――塁上ではガッツポーズも見られましたが、打った感想をお願いします
1番いいところで打てたかなと思うので、とても嬉しかったです。
――今日は2安打でしたが、打撃の調子はいかがですか
このリーグ戦始まってからは、結構いいヒットが出ているのかなと思うので、この調子を続けていけたらいいのかなと思います。
――中村文選手はラストシーズンになりますが、今秋のリーグ戦にかける思いを教えてください
今日負けてしまって、勝ち点を1点落としてしまったのですが、まだ(秋季リーグ戦は)始まったばっかりなので、残り全部の勝ち点を取って望みをつないで、結果的に優勝できたらいいと思います。
――次週の法大戦への意気込みをお願いします
(得点の)チャンスは少ないと思うので、自分の与えられた仕事をしっかりして、勝利に貢献できればいいのかなと思っています。
久保嶋真也(社3=神奈川・桐蔭学園)
――今日の試合を振り返っていかがですか
勝ち切りたかったですね。最終回にも打席が回ってきたのですが、なかなか点につなぐことができず、敗戦の直接的な要因になってしまったなと思います。
――2回の本塁打の打席ではどのうなことを意識して打席に入りましたか
相手(投手)の近藤(吏矩)は左(打者)の方が打ちやすいというところもあったので、左がなんとかしなきゃいけないというところで、塁に出て、後ろにつないで先制点をもぎ取ろうという気持ちでした。
――結果としては本塁打となりましたが
なかなか最近きれいなヒットを打てていなかったので、それがホームランという形になってとても嬉しかったです。
――最近の打撃の調子はいかがですか
決して調子はよくはないのですが、上がってきてはいるのかなっていう風な感じです。
――今節の明大戦は2敗とも終盤の失点によるものでしたが、それについてはどのように捉えていますか
今までの早稲田だと終盤に追いついて、勝ち越すということを得意としてきたチームなのですが、 この秋のリーグ戦はまだ1節目ですが、勝ち切れなくなってしまったというのは疲労も溜まったりしているのが原因なのかなと思うのですが、なんとか次戦に向けて、次は勝ち切りたいと思います。
――次週の法大戦への意気込みをお願いします
1戦落としてしまって、もう負けられない戦いがこれからどんどん続いていくので、なんとかしても勝ちにつながるようなプレーをたくさんしたいと思います。