【連載】第71回全日本大学選手権直前特集『夢舞台』第3回 塚脇太陽×中村康祐×須能浩太郎

準硬式野球

 第3回には、勝負強い打撃が持ち味の中村康祐(教3=早稲田佐賀)、堅実な守備と小技でチームを助ける塚脇太陽(人4=千葉・市川)、2年生ながら4番を務める須能浩太郎(商=東京・早実)の内野手3人が登場。春の振り返りやプライベート、全日本大学選手権(全日)への意気込みなどを伺った。

※この取材は7月28日に行われたものです。

「優勝の要因はバッテリー」(中村)

勝負強い打撃が持ち味の中村

――春のリーグ戦は大逆転で優勝を果たしました。優勝できた要因はどこにあると思いますか

中村 バッテリーが試合作ってくれて投手戦でなんとか1点取って勝った試合がいくつもあったので、優勝の要因はバッテリーにあるかなと思います。

塚脇 僕もピッチャーだと思います。あとは2年生が上位打線を打っていて、若い力が大きかったのではないかなと思います。

須能 慶應戦と法政戦を全部連勝で勝たなきゃ優勝できないと追い込まれたときに、みんなの意識が変わったかなと思います。練習にも気合いが入っていて、慶應戦も法政戦もいいかたちで勝てたので良かったかなと思います。

――最後の法政戦では3選手とも活躍されていましたが、振り返っていかがですか

須能 それまでチャンスの場面であまり打てていなかったので、最後の試合でどうにかしたいなと思っていました。あんないい場面で打ててうれしかったです。

塚脇 慶應戦でチームは勝ったのですが、自分は全く力になれませんでした。法政戦でチームも勢いに乗っていたので、自分もチームのためになるようなプレーをしようと心掛けた結果、いい結果につながったと思います。

中村 須能と被るんですけど、あまりタイムリーを打てていないなと思っていました。法政にはいいピッチャーがいるので、チャンスは多くないなと試合前にチーム全体で話していました。1戦目は少ないチャンスのときに自分に回ってきて結果を残せたので、良かったです。

――全日本出場予選会(全日予選)では厳しい戦いが続きましたが、振り返ってどうですか

中村 東洋は自分たちが全く打てなかったので、力負けでした。自治医科大は心のどこかで勝てると思っていた中で、そんなに打てなくて焦ってしまって。それでも控えの高山(幸汰、商3=佐賀西)が代打で出てきて同点打を打ってくれたので、救われたなという感じがします。

塚脇 東洋は全然打てなかったし、力負けって感じでしたね。

中村 全く同じこと言うやん(笑)。

塚脇 自治医科も専修も1年生の鷲田(拓未、スポ1=東京・日大)と新井(健太、商1=早大学院)が大暴れしたのが大きいかなと思います。

須能 チームとしては3試合目までいくと思ってなかったですけど、結果的に勝てて良かったです。個人的には2戦目の自治医科大戦でチャンスを3回ぐらい潰してしまって、挽回したいと思って臨んだ専修大戦で活躍できたところも良かったポイントだと思います。

――シーズンを通して試合に出場されることは初めてでしたが、何か新たに感じたことはありますか

須能 自分は渡部(椋雅、商2=神奈川・桐光学園)や関(大輝、基理2=茨城・江戸川学園取手)と2年生で試合に出させていただいているので、本来ならやりづらい環境にあると思うんですが、3、4年生が普段からプライベートでも優しくしてくれて、やりやすい環境を作ってもらっています。変に責任感を感じることなくのびのびやれたので、すごく感謝しています。

塚脇 1シーズンを通して長かったし、めちゃくちゃ疲れたというところもあるのですが、一番思ったのは楽しかったなということです。

中村 自分は2年の春に関東大会に出させていただいたのですが、ずっと結果残せずにベンチという悔しい思いをしていたので、3年の春は1シーズンを通して出たいなという思いがありました。けがもあったんですけど、だいたい1シーズン通して1番や3番など重要な打順を任せてもらって、結果を残せたのは自分にとっても大きいのかなと思います。

――須能選手はチームの4番を任されていましたが、その点に関してはいかがですか

須能 いつから4番だったのか覚えてないぐらい気負うことなくやっていたんですけど。

塚脇 気づいたら4番だって(笑)。

中村 いつのまにか4番(笑)。

須能 そういうことじゃなくて(笑)。いい意味で4番だからみたいなプレッシャーを感じることなく、リラックスして臨めました。前にも後ろにもいいバッターがたくさんいるので。

――特に印象に残っている試合はありますか

中村 僕は法政の第1戦ですかね。正直西村(勇輝、2年)から打てるとイメージできてなかったので、あそこでいいかたちで同点打を打てたのは自分でもいい印象が強いです。

塚脇 自分は悪い印象で東大の1戦目ですね。関東大会を悪い流れで負けてそのままリーグ戦も東大戦を悪いかたちで負けてちょっとやばいんじゃないかなと感じていました。でもなんとか2戦目、3戦目勝てたので、そこからは流れに乗っていけたと思います。

須能 自分は法政の2戦目の優勝した試合が一番印象に残っています。優勝を準硬で自分が出場してるときに経験したことがなくて、個人的にも少しは活躍できた中で、優勝できたのはすごくうれしかったので、今でもあの瞬間は忘れられないです。

――春シーズンを終えて感じた課題はありますか

塚脇 リーグ戦では守備も結構安定してたし、バッティングでもチームに貢献していたのですが、全日予選のときに、守備でエラーもしたし、危ないプレーもしたし、バッティングの面でも印象に残るようなプレーをできていなかったと思います。全日に向けて守備はノーエラーというのを目標にやっていて、バッティングも打つ打たない関係なくチームに貢献できるようにしたいです。

須能 チャンスで打てないのが1番ですね。データを見たときに、全体の打率に対してチャンスの打率がめちゃくちゃ低くて。チャンスで打たなきゃチームに貢献できないので、チャンスで打てるバッターになりたいです。守備は全日予選の専修戦で清水(佑樹、スポ2=早稲田佐賀)がめちゃくちゃいいピッチングしてたのに、自分がエラーしてペースを乱してしまったので、余計なエラーなどをしないようにしたいです。

中村 守備は内野手で唯一守備率10割だったので、これを続けていきたいです。(送球がショートバウンドになったときなどの)カバーとかもしっかりして。まあちゃんと内野手が投げてくれればいいんですけど(笑)。バッティングは打率3割以上は残したいと思います。あとは須能と同じ(チャンスで打つこと)ですね。3番を打たせてもらっているのでやっぱり打点を稼ぎたいなと思います。

――普段の内野手の雰囲気はどのような感じですか

中村 4年生が少なくて、3年生以下がメインでやっているのですが、フレッシュでみんな元気があるのでのびのびやっています。

須能 明るい。たぶん。

中村 まあでも楽しくやれてると思います。

――1年生の新井健選手が全日予選からスタメンで出場されていますが、同じ内野手の先輩から見ていかがですか

須能 1年生から大事な試合で活躍できるのはすごく尊敬しています。自分は1年生のときにベンチにも入っていなかったのですごいという気持ちと、自分は今まで上級生に優しくしてもらってのびのびやらせてもらっていたので、それを感じてもらえたらと思います。だから新井(健)にものびのびやらせてあげたいなと思っています。

塚脇 池澤(一真、スポ3=栃木・大田原)と渡部がいなくなったのですが、守備に関しては引けを取らないと思います。あとやっぱり練習中でも試合中でも自分から上級生のところに来るので、いい度胸してるなって感じです(笑)。

――ほかにチーム内で注目している選手はいますか

中村 同級生だと金田(歩、商3=東京・早実)ですね。ピッチャーなのですが、結構努力家で。今フリーバッティングでいい感じで投げているので、楽しみではありますね。

須能 僕も同級生で今井くん(佑哉、社2=東京・早実)ですね。高校も早実でずっと一緒にやっていてすごく良かったのですが、今けがしちゃってて。でもそれが完全に治ったらすごく楽しみです。

塚脇 新しく服部(峻也、社1=東京・早実)と吉松(武竜、スポ1=早稲田佐賀)が全日からベンチに入って、二人とも1年生なので、新しい力でチームにいい影響を与えていってくれたらなと思います。

――昨年の対談では今の3年生でリーダー的存在がいないとおっしゃっていましたが、1年経った今ではどうですか

塚脇 一応学年リーダーとして吉ヶ江(輝、スポ3=兵庫・明石)がまとめてくれています。

中村 あとは新人監督の福本(恭介、教3=石川・小松)ですかね。

塚本 中村も結構引っ張ってくれていますね。

――2年生ではどうですか

塚脇 俺らは何も言わないからね(笑)。

須能 形式上の学年リーダーは僕です(笑)。今まで小中高と野球をやってきてキャプテンが初めてで戸惑ってしまうこともあるのですが、学年全体がいい雰囲気でやれるようにリーダーシップを発揮しようかなと頑張っています。1年生の一番初めのときに渡部が学年リーダーやっていたのですが、渡部は役職とかなくてもいつもチームをいい方向に引っ張っていってくれているなと感じます。

――六大学の1、2年生で行われる東北への遠征でも須能選手が主将を務められるそうですが

須能 それもどういう流れかわからないままキャプテンなんですけど(笑)。まとめるというよりは、今まで敵として戦ってきた他大の選手と味方として戦えるのはすごく楽しみです。とりあえず楽しんでやって勝ちたいので、キャプテンとして楽しめる雰囲気づくりをしたいですね。

――オーストラリアへの遠征については

塚脇 僕は関東選抜の方で行くのですが、関東全部からすごい選手が集まっているし、チーム方針的にも本気でやるみたいな感じなので、他の大学から吸収できることは吸収したいなと思います。

中村 自分は関東とは別で六大選抜で行くんですけど、六大学なので日頃のリーグ戦などで知っている人がほとんどですね。本当にいい選手ばかりなので、そこに入らせてもらって、オーストラリアで1週間ぐらいやるのは楽しみだし、いい経験になるのかなと思います。

――関東選抜の監督がすごく厳しい方だと伺いましたが

須能 始めは楽しむ感じの遠征だと思って顔合わせに行ったのですが、実際行ってみると雰囲気違いましたね。「遊びで来るなら来るんじゃねえ」って高校野球みたいな感じでした。楽しみだと思っていたのですが、気持ち切り替えて臨まないといけないなと思いましたね。

「めちゃくちゃ感動しましたね」(塚脇)

塚脇の母校・市川高は激戦の千葉大会をベスト8まで勝ち上がった

――野球を始めたきっかけは何ですか

須能 小学2年生くらいの時から(野球を)始めたんですけど、完全に父の影響です。昔から球遊びみたいなのをずっとやっていた延長線で、じゃあ始めるかってなって少年団に入ったのがきっかけです。

塚脇 僕は父親もそうですし、家族全員が野球好きで。それで自分も小1から嫌々始めて(笑)、今までやっているっていう感じですね。

中村 自分もそうですね、お父さんの影響で小4ぐらいに野球チームに入ってそこからやっているので。お父さんの影響が一番大きいかなと思います。

――硬式野球部ではなく準硬式野球部を選んだ理由は何ですか

中村 最初4日間くらいいたんですよ、硬式の方に。それでなんかちょっとついていけねえなってなって。こっちに来ました。

塚脇 自分は正直、硬式っていうのは初めからそんなに入る気はなくて。でもまあサークル入るんだったらもうちょっと野球ちゃんとやりたいなって思った時に、父親も準硬式野球っていう存在を知っていて「入ったら?」みたいな感じで言われたので、決めました。

須能 高校が早実だったので、もともと大学のこともいろいろ聞いていて。それで準硬が結構楽しくてガチというのを聞いて、一番ベストだなって思って。それを1個上の横島光起(教3=東京・早実)っていう先輩からも聞いていたので「あ、じゃあ準硬やろうかな」って決めました。初めはサークルとか見ていたのですが「ちょっと違うな」って思って。なんか「ふざけすぎだな」と思って(笑)。あれはちょっと無理だなと思って準硬に来たら結構思ったよりレベル高くてびっくりしたので、「ここで頑張ろう」と思って入部しました。

――次は好きなものについて伺います。好きな食べ物は何ですか

塚脇 自分はオムライスです。

中村 焼肉。ありきたりだけど。バイトで焼肉屋やってて、まかないとかもたまに出るんで。結構好きですね。

――バイト先はチェーン店ですか

中村 叙々苑です。「まかない食える」ってきいて始めたんで。でもそれで太っちゃった(笑)。

須能 お寿司が好きです。

――好きな部位はありますか

須能 サーモン。炙りサーモン!

――続いて、好きな芸能人は誰ですか

須能 お笑い芸人のEXITですね。なんかチャラいみたいな感じの。なんか、めっちゃ面白いっていう超単純な理由なんですけど。友達から教えてもらって見たらめちゃくちゃ面白くて。今めっちゃテレビとかYouTubeとかで見ています。

中村 俺、誰だろう。バナナマンの日村とか。バナナマン二人だけのトーク番組とかあるじゃないですか。それ見ていたら日村の汚い面白い話とか色々あるんで、好きだなって思います。

塚脇 自分は、歌手なのですがAAAがめちゃめちゃ好きで、最近なんかあんまイメージ良くないですけど、試合前とかもめちゃめちゃ聴きますし、モチベーションにライブとかも行きます。

――好きな曲はありますか。

塚脇 自分的には、まあ今の季節的にも『Love Is In The Air』。

中村 知らん(笑)。

須能 知らん(笑)。

――ではそれぞれの学部の好きなところを教えてください。

須能 コンビニがある(笑)。商学部なのですが、一階にコンビニがあって。だから学校に行って朝ごはんとか買えるのが(好きです)。施設的な面でありがたいなと思います。

中村 本当にないです。教育なのですが。エスカレーターないし。5階とか6階まで歩くのめんどくさいし。内部で頭悪くて、行くところなくてそこなので好きじゃないです。

塚脇 自分は人間科学部っていう学部なのですが…。元は商学部に行きたかったのですが、本キャンのとこは全部落ちて。(それで)人科になったのですが、まあ場所も悪いですし、キャンパスもなんか森の中みたいな感じだし、部活とかでもやっぱ人科ってバカにされるし、「人科って何やるの?」とかきかれてもなんか自分も何やってるかよくわかんないし、あんま良いところは正直ないです。

――では早稲田の好きなところはどこですか

塚脇 元々斎藤佑樹(平23教卒)の時の早稲田実業で早稲田を知ったっていうのがあって、そこからやっぱり自分は慶応よりは早稲田に行きたいなと思って。あとエンジとかカッコいいなって思って早稲田に来ました。

中村 都会にあるから好きかな。自分は出身が福岡なんですけど、それで「東京すごいな」って感じたので。普通に練習終わった後とかにその辺ぶらついたらいろんなことができるし。早稲田が好きっていう感じではないですけど、楽しいですね。

須能 人が多い。でも人が多いって好きなところじゃないな(笑)。なんだろう。施設が充実しているところ。他の大学の人の話を聞く限り、すごく早稲田の環境って恵まれているので、そういう環境で大学四年間過ごせるのはありがたいし、いい所だなって思います。

――いま中村選手から出身地の話が出ましたが地元のおすすめポイントは何ですか

須能 自分は、茨城県出身なんですけど、ご飯とかも美味しいですし、物価が安くて。あと一番有名なのはひたちなか海浜公園のネモフィラ。ゴールデンウイークにめっちゃ皆行くじゃないですか。

塚脇  あれ地元なんだ。紫のやつでしょ。

須能  そうそう。めっちゃインスタに出てくるやつ。

中村  俺知らないわ…(笑)。

須能  え、めっちゃ有名だよね?

中村  全然知らん。

塚脇  (検索したら)すぐ出てくるよ!

須能  そこがおすすめです。あと近所と仲良くなれる。なんか東京だと近所でも「誰お前?」みたいになりますよね。

塚脇  マンションとか仲良くなんないもんね。

須能  だけど茨城だと隣の家の人とかとめっちゃ仲良くなれる。そこがめっちゃおすすめですね。

中村  えー福岡。

塚脇  福岡めっちゃ言いやすそうじゃん。

中村  旅行したいっていう人多いと思うんですけど、美味しいもの巡りってなったら良いと思うけど、どこ行くってなると…。料理が美味しいくらいですね。もつ鍋とか。あと太宰府天満宮とか。太宰府天満宮だったら梅ヶ枝餅っていうのがあるから、それが美味しいかなって思います。

塚脇  自分は千葉県の我孫子市出身なのですが、隣に柏市っていうちょっと大きい市があって、千葉の渋谷って呼ばれてるのですが。松戸・柏は栄えていてそこら辺で遊ぶしかないですね。そこも特に何があるっていうわけではないですけど、賑わっています。

――高校の周りはどうでしたか

塚脇  高校は市川だったのですが、市川も何にもないところにあって。グラウンドの最寄りの駅とかもコンビニ2つ3つくらいしか無いみたいな。

須能  十分だよね。

塚脇  逆にそれしかない、みたいな。

――市川高校は今年ベスト8まで行きましたが、どう思われましたか

塚脇  いや、正直そんなに勝つと思ってなかったので、めちゃくちゃ感動しましたね。Aシード(春季県大会でベスト4以上のチーム)を倒して、23年ぶりのベスト8っていうことで。元気もらいました。

――では続いて趣味やオフの日にされていることについて教えてください

塚脇  趣味を見つけたいです。結局何かしようとしても、起きられないし、「やろう」だけで終わっちゃうので。趣味を見つけたいなって思います。

中村  いま一人暮らしで、それを機にアマゾンプライムに入ったので、それでなんか色々ドラマとか映画とかを見ていますね。

須能  バトミントンが好きですね。高校が国分寺にあったのですが、国分寺駅から2駅くらいのところにラケットとコートを2時間400円とかで借りられるところがあって、ここからもそんなに遠くないので、オフの日たまに友達誘ってバトミントンしたりしますね。

――では目標にしている方は誰ですか

中村  うーん、野球だったら楽天の浅村。守備も良くてめっちゃ打つので。憧れっていうか、あれくらい野球できたらなって思います。

塚脇  自分は、ホークスの今宮。やっぱり守備を見ていて、守備なのにあんなに華のあるプレーをできるのはすごいなと思うし、なんだかんだいってバッティングでもチームに貢献しているし、かっこいいです。

須能  ソフトバンクの柳田選手。守備とか走るっていうよりは、ほんとバッティングがすごいなって思っていて。めちゃくちゃフルスイングするのが、簡単にできることじゃないと思うし、すごいな、できるようになりたいなって思います。

――3年生のお二人はホークスがお好きなのですか

塚脇  そういうわけでもないですけど。

中村  俺はホークス。地元なんので。

――須能さんと塚脇さんはどこのチームがお好きですか

塚脇  自分は地元っていうのもあるのですが、ロッテが一番好きですね。

須能  別にそんなにないです。チームより選手が好きっていう感じです。

――以前巨人のタオルを持っていませんでしたか

須能 あれは、小学生の時に、よく東京ドームに行っていて、まだ小笠原(道大氏)とかラミちゃん(アレックス・ラミレス、現横浜ⅮeNAベイスターズ監督)とかが出てる時ですよ。その時の巨人はめっちゃ好きだったんですよ。それでその時めっちゃ見ていて、坂本とか長野とかのタオルは持ってますね。それを今でも使っています。

――それでは次にチーム内のことについてお聞きします。まず、お互いの呼び名を教えてください

塚脇  須能。

中村  須能は須能。

須能  そりゃあだってね、後輩ですから。

中村  塚脇は…

塚脇  塚脇だよね。

須能  塚脇さん。

塚脇  絶対これ嘘です、ちなみに。

須能  塚脇さん(笑)。

塚脇  いっつも呼び捨てだもん(笑)。

須能  勘弁して本当にもう、やめよ(笑)。塚脇さん、で康祐さん。さすがに(笑)。

塚脇  俺中村だよね。中村って呼んでる。

中村  皆康祐って呼ぶんですよ。

塚脇  俺中村って呼んでる。

中村  ね。

――チーム内で面白いあだ名で呼ばれている選手はいますか

中村  宇宙。

須能  宇宙(笑)。

塚脇  宇宙(笑)。

須能  それはレベチでしょ(笑)。あだ名なのあれ。

中村  福本恭介(教3=石川・小松)なのですが、あだ名が宇宙って呼ばれていて。

須能  なんでなの。

塚脇  なんでだっけ。

中村  なんでかはわからないんですけど(笑)。

――どなたが付けられたんですか

中村  卒業されて今は社会人になった中村大輔(平31商卒)さんとか、加藤瑛二さん(平31スポ卒)とかが、宇宙宇宙って言ってたから(笑)。

塚脇  しかもそう、なんかしっくりくるんだよね(笑)。

中村  宇宙。

――ではいまチーム内で流行っていることは何ですか

中村  プロスピ(プロ野球スピリッツ)?

塚脇  プロスピやってなくない?4年生はやってるけど。

中村  学年ごとに違うしな。

――3年生では何が流行っているのですか

中村  みんな忙しそうにしていますね。3年とかは。その、就活みたいな。いやまだ早いよとか思いつつ。

――2年生はどうですか。

須能  2年生は、プロスピはみんなやっていますね。みんななのかな? 一時期めっちゃ流行っていて、いまはちょくちょくやってる人がいるくらいですね。

――須能選手もやられていましたか

須能  やっていました。ミーハーなので(笑)。もうやめちゃいましたね。

――では野球に関することで、道具のこだわりなどはありますか

須能  靴はアシックス。やっぱアシックスが履きやすいなって。あとなんだろう。グローブも結局、ミズノがいいなって。定番。

中村  バット。バットはVコングっていう、ミズノのなんですけど、それを使っています。こだわりなのかわからないですけど、でもそれがずっとしっくりくるので使わせてもらってます。

須能  こだわりはないかな。安かったら買う(笑)。あとはなんだろう。最近グローブ買ったんですけど、ちょっと攻めようと思って誰も使ってないようなやつを買って。ウェブが桜型で切り抜かれてるやつを「いかしてんな」と思って買いました。こだわりはあんまりないですけど、それがかっこいいなと思って。

――ちなみにファッションのこだわりはありますか

須能  ファッションのこだわりですか(笑)。

中村  スタイル悪いって言われるんですよ、よく。なんかユニフォーム着ても足短いし、ジーパンとか着ても足短いって言われるし。なんだろうこだわり。

塚脇  僕は、もうアウトレットで全部揃えてます。安さ。アウトレット大好きなので。

須能  安いやつですかね。なんて言うの?ファーストファッション?ZARAとか、H&Mとか、GUとか、FOREVER21とか。で、基本揃えて、たまに古着屋でちょっといいやつを買うくらいですかね。そんなにブランド物とかは全然。

中村  スニーカー。スニーカーとか。あんまり買わないけど、見て欲しいなと思って、たまに本当に欲しいなって思ったら買う。

――チーム内で「おしゃれだな」と思う選手はいます

中村  誰だ。

塚脇  おしゃれなのってわかんない。私服わかんないよね。

中村  制服だしな。

須能  めっちゃいい物を着ている人はいます、同じ学年の子で。だいたいブランドみたいな。指輪が一万五千円とか。

塚脇  3年に、岡田航(商3=山口・宇部)っていうやつがいるんですけど、やっぱなんかオシャレだなって。

須能  (笑)

塚脇  本当にいい物を着てるし、なんかもう大人。大人っていうか、40代のできるサラリーマンみたいな感じ。

須能  ディスってないそれ(笑)

塚脇  褒めてる褒めてる。貫禄があるんですよ。すごい、彼はもう尊敬してます。

「大舞台でできることを楽しみたい」(須能)

主砲としての活躍に期待のかかる須能

――現在の調子はいかがですか

須能 テスト前の筑波大戦の1試合でめっちゃ打って調子良いかなと思ってて、テスト終わってきょうやった感じも悪くなかったので。

塚脇 公式戦で打たないからなぁ(笑)。

須能 まあまあ(笑)。調子は良いと思います。

塚脇 良いか悪いかで言ったら、悪いかなと思います。でもあんまり変わらないので、あとは全日に向けて上げていくだけです。

中村 この前リーグオフになってきのうまでテストだったので、そんなに良くはないのかなと思いますけど、あと3週間あるので、早めに合わせていければなと思います。

――ご自身にとって全日はどのような舞台ですか

中村 面白そうだし、楽しみだなと思います。去年は清瀬杯に出たのですが、全日が一番強いチームが集まっている大会なので、どういった選手がいるのか見てみたいし、その中で自分たちがどれだけ勝ち進めるのかが楽しみです。

塚脇 野球人生を通して全国大会に出たことがないので、今回全国大会に出ることができるのは未知の体験といった感じです。

須能 サークルとかに入っている人じゃ絶対味わえないう舞台だと思うので、楽しんでやりたいのと、やるからには絶対勝ちたいです。勝ったらもっといい思い出ができるので。活躍したい舞台でもあります。

――全日に向けて特に練習していることはありますか

須能 いつも通りですね。

中村 守り勝つのがうちの野球なので、バッテリー中心にはなるんですけど。でもバッテリーを助けるには守備の力も必要となってくるので、足を引っ張らないようにしたいですね。

――全日の組み合わせを見て何か感じられたことはありますか

中村 東洋と準々決勝で当たるんですよね。去年の関東大会でも東洋に負けて全日を逃して、今年の全日本予選でも0ー1で負けたので、当たるかまだわからないのですが、東洋と当たったら絶対勝ちたいなと思います。

塚脇 その通りです。

須能 東洋がいるからそこまでは勝ち進みたいよね。

――試合のキーマンになるのはどなたでしょうか

塚脇 僕は4年生のピッチャーの杉山さん(周平、教4=神奈川・山手学院)だと思います。春のリーグ戦では1試合も投げていないけど、全日は投げると思います。自分たちの中でもエースと言ったら正直杉山さんだという思いがあるので、ピッチングでチームを引っ張ってもらいたいなという気持ちです。

中村 1年生二人(新井健、鷲田)かなと思います。最後の専修大学戦でもその2人がめちゃめちゃ打って勝てたので、やっぱりその2人には期待しちゃいますね。逆に言うと1年生ばかりに頑張ってもらうのではなくて、自分たちも活躍して頑張りたいなと思います。

須能 自分は4年生の久郷さん(太雅、創理4=静岡・沼津東)です。リーグ戦はずっと1戦目をエースとして投げていて、久郷さんのおかげで均衡したいい試合ができていたので、あの調子で全日も投げてもらえれば、あとは自分たち(打者)次第かなと思いますね。

――最後に全日に向けての意気込みをお願いします

中村 初めての全日本選手権なので、悔いのないようにしたいと思います。自分のできることを精一杯やってベストな結果を残したいです。

塚脇 全日本というのは初めての機会ですし、いい経験だと思うので、チームで一丸となって楽しむというのを意識していきたいです。その結果が勝ちにつながれば最高の思い出になるのではないのかなと思います。

須能 結果どうこうよりも大舞台でできることを楽しみたいです。変に気負って嫌だなと思うより、楽しんでやったら自ずと結果もついてくるのではないかなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 瀧上恵利、姉﨑珠有)

元気な内野手陣がチームを盛り上げます!

◆塚脇太陽(つかわき・たいよう)(※写真中央)

1998(平10)年12月30日生まれ。164センチ、60キロ。千葉・市川高出身。人間科学部3年。内野手。右投左打。最近、漫画『ONE PIECE』を読み始めたという塚脇選手。好きなキャラクターを聞くと、「チョッパーです!かわいいし強い!」とのことでした。全日では塚脇選手もチョッパーのように、チームを助ける大活躍をしてくれるでしょう!

◆中村康祐(なかむら・こうすけ)(※写真右)

1999(平11)年3月2日生まれ。171センチ。71キロ。早稲田佐賀高出身。教育学部3年。内野手。右投右打。前回の対談時、昨年から4キロのダイエットに成功していた中村選手。しかし、焼肉屋でのバイトのせいもあり、最近また太ってきてしまったそうです。この夏の期間で再ダイエットできるといいですね!

◆須能浩太郎(すのう・こうたろう)(※写真左)

1999(平11)年4月12日生まれ。173センチ。70キロ。東京・早実出身。商学部2年。内野手。右投左打。来月から一人暮らしを始めることになった須能選手。物件を探し、悩みに悩んだ結果、実家で暮らすことに決めたそうです! 物件は決められなくても、勝負を決める一打は放ってほしいですね!