「秋には、ピッチャーがちょっと、とか言われないように」。エース杉山周平(教3=神奈川・山手学院)はそう決意を語った。3月、今年のチームの船出となった関東地区大学選手権(関東大会)で4年ぶりの全国大会を決めた早大。これは強豪校の強力打線を少ない失点で抑えた杉山や久郷太雅(創理3=静岡・沼津東)の功績が大きかった。その後の東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)でも勢いそのままに優勝をつかみたいところであったが、故障による杉山の離脱もあり投手陣は安定感を欠く状況に。苦しむ投手陣であったが、その救世主となったのが二人と同じ3年生の江藤健太(教3=早稲田佐賀)だった。2週目から先発に転向すると、9回1失点投球を披露するなどし、チームを支えた。春季リーグ戦を通して課題を指摘され続けた投手陣だったが、優勝争いから早々に離脱せずに済んだのは江藤あってこそだろう。この他にも3年生には春に登板経験のある選手が揃い、今年の投手陣を支える存在だ。また、この夏からこれまで正中堅手として活躍していた加藤大(人3=大分上野丘)が投手に挑戦。今月末の清瀬杯全日本選抜ではそれぞれがどのような投球を見せるのか。4人にお話を伺った。
※この取材は8月4日に行われたものです。
「挑戦できる最後の期間」(加藤大)
この夏、高校以来の投手に挑戦している加藤大
――関東大会を振り返っていかがですか
加藤大 結果的に、3位という結果で全日を逃してしまったのですが、その中で、僕はスタメンで出場しました。活躍はできたと思うので、そこは自分の中でもよかったことでしたが、結局(チームとしての)結果に結びつきませんでした。なので、最終的には(全日出場というチームの目標を)成し遂げられなかったということを反省して春リーグに臨んだ、という感じですね。
江藤 自分は、杉山とか久郷みたいに先発(投手)ではなく、中継ぎ(投手という役割)でベンチ入りしました。自分の中では(自分の投球に)納得はできていなかったのですが、チームの結果としては3位で、全日には行けなかったのですが、清瀬杯出場、という結果がちゃんと出たので、チームとしては良かったのかな、と思いました。
杉山 自分は登板機会というのが結構間隔が空いている感じでした。準々決勝(5回戦)の日大戦では自分の納得するような投球ができて、勝ちに結びつけることができたと思うのですが、その後の準決勝の東洋大学戦では連戦ということもあり、チームに貢献することができなかったですし、それでケガもしてしまいました。それがその後春季リーグ戦で投げられないことにもつながってしまったので、自分の中では反省点だと思っています。
久郷 僕は、このピッチャー陣の中で、1番長いイニングを関東大会を通じて投げていて、失点も少なく、自分のピッチング内容としてはすごい全体的には良かったですし、成長できたとは思っています。しかし、全日出場をあと一歩のところで逃してしまいましたし、チームとしては悔しい結果になってしまったので、この悔しさというのを今後晴らしていけたらいいと思っています。
――森田達貴主将(スポ4=埼玉・県浦和)が、3位決定戦で対戦した中大(過去10年で6度の全国制覇の経歴を持つ全国屈指の強豪校)に、試合前日は勝つ想像ができなかった、とお話しされていましたが、先発された久郷選手はいかがでしたか
久郷 そうですね、相手が中大ということで、正直僕の中ではあまり勝てると思っていませんでした。こんなことをいうのも良くないですが、「どれだけ強いのだろう、どうせ負けるんだろうな」、くらいの気持ちで臨んだのですが、回を追うごとにいけるんじゃないか、という気持ちにどんどんなってきて、1イニング1イニング投げていたら完投(勝利)をすることができた、という感じですね。
――春季リーグ戦を振り返っていかがですか
加藤大 春季リーグ戦では、自分としては全く結果が出ませんでした。チームとしても、最初の入りの立大戦(第1週目)で投手陣が杉山のケガもあって、ちょっと踏ん張りきれず(失点を重ねる)、というのがあった中で、野手としてはどうにか1点でも、という感じだったのですが、その立大戦を連戦で落としてしまいました。そのままうまく(2週目の)明大戦、(3週目の)東大戦で踏ん張ろうと思ったのですが、結局(4週目の)慶大戦で落としてしまいました。乗りに乗り切れず、結局結果も4位に終わってしまったので、自分自身もそうですし、チームとしても関東大会に比べてふがいない結果に終わってしまい、すごく反省の多い大会だったのかな、と思っています。
江藤 自分としては、杉山のケガだったりとか(によって先発をする投手がいなくなったことがきっかけ)で、先発を任せてもらったというすごい貴重な経験ができたシーズンでした。その中で、明大と東大に勝つことができたのも、ちゃんとオフ自分のやって来たことが正しかったんだな、成果が出たんだな、というように、思えたシーズンでした。でも、先発をやらせてもらった中で、結局慶大、法大という大事なカードで勝ちきれなかったという所は、やはり実力がまだ足りていなかったのかな、と思いました。
杉山 自分がケガをしていて投げられない中で、投手陣の問題がすごい全体的に言われていて、そこでもどかしい思いもあったのですが、そこで久郷や江藤だったりが、「早く治せよ」などと声を掛けてくれて、そこはすごくうれしかったのです。しかし、自分としては、春季リーグ戦が終わるまでに治せなかったということはチームに申し訳ないという気持ちはありますね。
久郷 僕は全体的に、悔しいシーズンでした。関東大会では、初見の相手ということもあり、抑えられたのですが、リーグ戦などで少しでも研究されるとすぐに打たれてしまうという場面が多かったので、そういうことも含めて、この六大学のリーグ戦でまだ先発ピッチャーとしてやっていくだけのスキルがまだ自分には足りないな、と感じたシーズンでした。
――今季の投手陣を振り返っていかがですか
久郷 誰が投げてもいいというか。こいつ、というのではなくて、誰が投げてもある程度(まとめられる)。
江藤 去年みたいに、黒須さん(裕太、平30人卒=栃木・真岡)、山口さん(将宏、平30スポ卒=愛知・横須賀)というピッチャーとして絶対的な存在が抜けた中で、チームができたときから、ピッチャーの力が(昨年より)落ちる、ということはずっと言われていたのですが、その中で結局春季リーグ戦を通してそういう存在が出てきていないというのは、課題、というか。
久郷 課題だとは思うけれど、俺は逆にそれはいいことだと思っているから。ベンチ入りする5人、6人、7人のピッチャーだけじゃなくて、ベンチに入れないピッチャーも含めて、同じくらいのラインにいるピッチャーがたくさんいるので、その中で切磋琢磨することができているのかな、と思っています。
江藤 確かに。
――古賀湧也投手リーダー(スポ4=佐賀西)はどのような方ですか
一同 あまりわからない(笑)。
杉山 皆のことを気にかけていてくれる。
久郷 (Aチーム)唯一の4年生として、自分たちのことをよく気にかけていてくれると思います。
杉山 状態だったりだとかも聞いて下さるし、「無理すんなよ」と言って下さったり、アドバイスもして下さるので、そういうピッチャー陣をまとめる方として、すごくチームに貢献されている方なのかな、と思います。
――加藤大選手は木村杯新人戦(新人戦)では新人監督をされていましたが、具体的にどのようなことをされていたのでしょうか
加藤大 1、2年生のことで、監督さんがあまり(選手を)見る時間がなかったので、吉田龍平(スポ3=東京・小山台)と一緒にメンバー選考や練習方法などを考えました。特に、起用方法について考えましたね。試合の采配は、基本的に監督さんにお任せしていました。短い期間で、誰が(試合で)使えるかな、などを考えていました。戦術的なことはそんなに(関わっていないです)。
――この夏から投手にコンバートされたということですが、現状いかがですか
加藤大 元々(高校時まで)ピッチャーをしていて、やりたいな、という気持ちも持っていたので、ここがいい区切り、という訳ではないですが、挑戦できる最後の期間かな、と思い、思い切って転向しました。今のところは、そこそこ。自分で状態を見ながら投げている感じです。まだまだ長いイニングを投げることはできないので、この夏もう少し努力して清瀬(杯)、そこから秋(東京六大学秋季リーグ戦、秋季リーグ戦)までに(長いイニングを)投げられる投手になれれば良いと思っています。
――お互いの印象を教えてください
久郷 杉山は、基本的に適当な感じなのですが、適当な感じの中でもやることはちゃんとやるというか、やっぱりしっかりしているんだな、と感じることがよくあるので、今後も頑張ってほしいと思います。江藤は、本当に努力家というか、コツコツやって来たことがこうして実を結んでいるんだな、というか。ライバルでもありますけど、そういう所は見習わなければな、と思います。大(加藤)は、身体能力が高いのはすごく羨ましいと思うので、それを生かして今後も頑張ってほしいです。
一同 (笑)。
加藤大 大丈夫?(自分についてのコメントに)内面的なこと1つもないけど。
杉山 大(加藤)は、身体能力がすごく高くて、野手をやっていて、その後ピッチャーに(コンバート)になっても、すぐに対応して。今も練習試合ですごくいいピッチングをしていますし。そういう所はすごいな、と思います。でも、やっぱり背も高いですし。背「は」高い、ではなくて、背「も」高いので(笑)。
加藤大 背「も」高いのね。
杉山 そういう所はかっこいいな、といつも見ています。江藤は、僕と結構いつも一緒にいて、学校でも一緒にご飯を食べるくらい仲が良いと思います。結構自分のピッチングとかをちゃんと研究していて、そういう所は学ばなければいけないな、と思いますし、ピッチングに対してすごくちゃんと向き合っているな、と感じます。学びたい所です。久郷は、久郷も準硬(式野球部)の中で仲が良くて一緒にいる時間も長いと思います。あまりわいわいするタイプではないのですが、所々で面白いことを言う、ウケを狙ってきたりするんですけど(笑)。あまり面白くないこともあるんですけど(笑)。一緒にいて、楽、というかフィット感がある感じがします。
江藤 久郷は、同じサウスポーなんですけど、自分が持っていないところ、身長だったりを持っているので、そういう所(を持っていることが)僕の中ではすごくうらやましいな、と思っていて、さっき久郷は(自分を)ライバルだと言ってくれたんですけど、自分の中ではまだ上の存在というか。リーグ戦での経験だったりだとかも久郷はあるので。なので、早く追いつきたいな、という目標はあります。杉山は・・・。
杉山 いつもお腹触ってるね。
江藤 そうなんですよ、めっちゃお腹触ってくるんですけど。学校では一緒にカレーを食べたりします。学食ではなくて、ダルシムカリー(早稲田キャンパス側の店)です。毎週一緒に行ってるんですよ。杉山(についての印象)は終わりで。
杉山 え、なんかないの(笑)。野球の話とか。
江藤 カレー食べてる、でいいでしょ。
加藤大 カレー食べてるの仲良さそうだよ。
杉山 カレー・・・。カレー・・・。俺の印象カレーしかないの・・・(笑)。
江藤 次、大(加藤)、大・・・。大は、僕の中じゃ適当なイメージなんですけど、学年リーダーをやってたりもして、実はちゃんと周りを見ているのいうのが僕の印象です。
加藤大 まず江藤は、僕らの新人戦の時に、一人だけメンバーから外れたという経験があって。1番苦い経験をしたと思うんですけど、そこからちゃんと自分で努力してきて。それこそ僕は新人戦で監督をして、後輩に「ここで(ベンチ入りメンバーから)外れたからといって諦めないで、江藤とかみたいに(主力選手に成長していける)」という事が言えたくらいに、そういう面では本当に尊敬できますね。みんなも言っていたように努力家だな、と僕も思います。で、杉山は、この大会(春季リーグ戦)はケガをしてしまったんですけど、エースとして、(関東大会では)日大戦(の先発投手)でいくぞ、と言われたらしっかり結果を出すことができたというのは、適当にやっているように見えて、そういう責任感だとか、エースの自覚というのが個人であって、その中で結果を出せるというのは、普通にそういう所はすごいな、と思います。久郷は、普段も僕らがわいわいしてしまっている中でも、一人だけ冷静で、そういう所はやっぱり常識あるな、と思いますし、試合とかでも打たれた時は結構落ち込んだりするのですが、すぐに反省していて、切り替えも早いのかなって。そういう所がすごいな、と思います。
「ライブ映像を見て僕はももクロをすごい好きになった」(江藤)
好奇心旺盛でミーハーだというエースの杉山
――準硬式野球を始めたきっかけは何ですか
江藤 入学前はもともと硬式(野球部)だったんですけど、練習についていけなくて辞めてしまいました。それでどうしようとなり、サークルにでも入ろうかなと思っていました。そんな時に高校の先輩の徳島さん(有樹、スポ4=早稲田佐賀)が「準硬いいよ」と誘ってくれたので入ったという感じですね。
加藤大 僕も当時準硬式野球部にいたカワムロさんという先輩に誘われた、というのもあるんですけど、サークルよりはちゃんとした部活でやりたいなと思い、学業や自分のプライベートの時間を確保しながら真剣に野球できるというのに引かれて準硬に入部しました。
杉山 高校野球をやり終わった時に、野球をやらせてもらえる環境があるならやれる所までやろうと決めていました。そして早稲田大学を受験して受かった時に準硬式野球部だったら、そのような環境で真剣に野球に取り組めるということだったので準硬をやろうと思いました。
久郷 僕は野球をやらない大学生活というものがあまり想像できなくて、野球をやらない生活はどうなのかなと思っていました。結局もう野球は辞めようかな、とも思ったんですけど、辞めるのもつまらないなとなり、やろうと思いました。それで硬式か準硬で少し悩んだんですけど、勉強やバイトなどの色々な両立をしたいなと思い、準硬を選びました。準硬ってこういう人ばかりだと思うんですけど。
――好きな授業は何ですか
杉山 授業?(笑)。(江藤に向かって)俺らないよな。
久郷 教科名ってことですか。
――久郷選手が在籍している創造理工学部経営システム工学科というのはどのようなことをしているのでしょうか
加藤大 理工(学部)だもん(分かりづらいよ)ね。
久郷 分かりづらいですか。
杉山 僕も分からないです(笑)。
久郷 経営の効率改善を数学的に解く事ですかね。自分は、普通、経営ってその現場にいる人が経験測でやったりするところを、数学的に数字で出せるという所が面白いなと思っています。
選手一同 (笑)。
杉山 何のインタビューだよ(笑)。僕は教育学部なんですけど、教育学部って準硬式野球部の選手がたくさんいるんですよ。江藤くんや後輩とも同じ授業をとったりしていますね。まあ後輩とかに会える授業が楽しみかな、と思います。好きな授業は去年やってたヨガですかね。ヨガをやって体が整った気がしました!
江藤 僕は教育学部の地歴専攻(教育学部社会科地理歴史専修)なんですけど、自然地理のゼミでやる巡検というフィールドワークが楽しいですね。座って勉強するのは苦手なので(笑)。
加藤大 僕は人間科学部で、好きな授業はデータリテラシーです。データリテラシーはデータをエクセルとかで扱ってデータを出したりする授業です。数字が好きなので結構楽しいですね。
――アルバイトは何をされていますか
久郷 カレー屋さんで働いています。CoCo壱の野方店です。
杉山 僕は塾でチューターをさせてもらっています。
江藤 僕は焼肉屋の叙々苑でホールをしています。
加藤大 僕は個人経営の居酒屋さんで働かさせてもらっています。
杉山 よく久郷が働いているCoCo壱に行きます(笑)。殴り込みに行くっていう。
久郷 野方のCoCo壱に社畜なんでいつもいます(笑)。ぜひ来てください。
加藤大 本当にいつもいる。
――好きな芸能人はいますか
久郷 本田翼です。
杉山 俺誰が好きかな。誰だろう・・・。
江藤 僕はももクロ(ももいろクローバーZ、以下ももクロ)がめっちゃ好きです。
加藤大 もっと詳しく言おう(笑)。誰が好きか。
江藤 ピンクのあーりんっていう、佐々木彩夏が特に好きですね。1人でコンサートも行ってます。あーりんのTシャツとかも着てて結構引かれるんですよ(笑)。
加藤大 最近映画を見て長澤まさみが可愛いと思いましたね。
杉山 僕はあまりテレビ見ないので特にいないです。なしで。
――オフの日は何をしていますか
杉山 この前みんなでドライブしてアウトレットへ行ったりしました。そこらへんは普通の大学生と一緒なんじゃないですか。
加藤大 全然せえへんやんドライブなんて(笑)。いつぶり。やっぱり飲むことも多いですかね。たまに中国起源の室内遊戯をやったり。たまにね。
久郷 携帯ゲームもしますね。
江藤 YouTubeを見たりもします。
杉山 みんなで飲むことも多いですよ。ピッチャーだけじゃなくて。
――杉山さんは趣味はありますか
加藤大 何でピンポイントできたの(笑)。
杉山 何で僕なんですか(笑)。いつも僕、何してるんですかね。
久郷 お前、広く浅くって感じだよな。
杉山 ミスってますよ、この質問僕にしたの(笑)。
加藤大 ミーハー、ミーハー!
杉山 ミーハーじゃない(笑)。
久郷 いや、合ってる。ミーハー。
江藤 色んなことに手を出すけど・・・って感じ。
杉山 え、例えば何。例えば。
江藤 全部。
加藤大 全てにおいて。
杉山 クソじゃん(笑)。
江藤 ゲームも全部。結局、極めない(笑)。
杉山 好奇心旺盛なので。
加藤大 良く言うとな。そうだ。
杉山 広く浅くで多趣味なんですけど、ラーメンをよく食べます。
――オススメのラーメン店などはありますか
加藤大 オススメの店は丸優(丸優ラーメン)大分店です。
杉山 次郎系(次郎ラーメンという量が多くこってりしたラーメン)とかをよく食べていて横浜にある次郎は美味しいと思います。家系のラーメンもよく食べるんですよ。こってり系が多いですね。
――久郷さんは沼津の魅力は何だと思いますか
久郷 沼津の魅力。そうですね、まず都会すぎず田舎すぎず丁度いいっていうのが魅力ですかね。あとは海もすぐそこですし、富士山も近いですし、自然が豊かというのもそうですね。それでもって中心部は栄えていて住むには丁度良い感じかなと思います。
――久郷選手はソフトバンクの小澤怜史選手(福岡ソフトバンクホークス)とのエピソードはありますか
久郷 僕は小澤と中学のクラブチーム(静岡裾野リトルシニア)が同じでお互いにエースを取りあったというか、大会ごとに僕がエースだったり小澤がエースだったりして、ライバルでしたね。高校は別でしたけど、連絡をとったりしていましたし、今プロになって凄くいい刺激を受けています。
――江藤選手は佐賀でオススメの場所はありますか
江藤 出身は福岡なんですけど、高校3年間佐賀に通っていました。唐津っていう所に早稲田佐賀高校はあるんですけど、校舎の隣に唐津城があってそこの景色が良いので結構オススメです。
――江藤さんは、ももクロの魅力は何だと思いますか
江藤 曲を聴くと元気になるところですかね。好きな曲はいっぱいあるんですけど、DNA狂詩曲(ラプソディ)が好きです。2014年春のライブ映像を見て僕はももクロをすごい好きになったんですけど、そこで流れたその曲がすごいかっこよくて。何だこりゃみたいな感じになって、それがハマるきっかけになりましたね。
――加藤大選手は、大分の魅力は何だと思いますか
加藤大 そうですね、自然豊かで食べ物も美味しいところです。東京の人からしたら少し物足りないかもしれないですけど、すごく生活しやすいところですね。観光名所としては別府とか湯布院とかが有名ですし、もう少しお年をとってから行くにはいい所だと思われます。
「総力戦で頑張っていきたい」(久郷)
清瀬杯の出場権を獲得した試合で1失点完投勝利を見せた久郷
――清瀬杯の位置付けについて教えてください
久郷 大学に入って初めての全国大会に値する大会なので。
江藤 俺、人生で初めて。
久郷 結構大きな目標のある大会になっていて、何かの前(ステップアップなど)の大会、とか通過点ではなく、大きな目標のある大会になっています。
杉山 自分たちにとって初めての全国大会なので、相手がどういう感じか、というのは分からないのですが、全国の舞台でいい結果が残せるように。自分たち今年のチームが始まった時から言われている事なので、そこに向けて今練習しています。
江藤 全国大会に、(地区で選ばれた)代表として出るという事で、そういう責任とかを感じながら、優勝を目指して頑張りたいと思います。
加藤大 大学に入って初めての全国大会という事で、当初は全日出場を目標としていたのですが、それがかなわなかったというのはあるのですが、しっかりと全国制覇して、秋季リーグ戦だとか、実際僕らの代(来年度)のことも占うようなものになってくると思うので、しっかりと、というか絶対に優勝する、という事をみんなが念頭に置いて頑張っていければ良いかな、と思います。
――トーナメント表を見ていかがですか
久郷 初戦が近大ということで、話を聞いた限りでは強いチームということです。全然どんなチームか想像はつかないのですが、ぼんやりと手ごわいな、と感じています。
杉山 1戦ずつ勝っていかなければいけないんですけど、順調に勝ち上がれば(関東大会で対戦した)日大さんとまた当たることが予想されているので、相当勝ち上がらなければいけないのですが、順調にどちらも勝ち上がれば当たるので。そこでまた、相手も同じ相手に2度負けるわけにはいかないと思っていると思うので、もちろん1戦1戦戦ってくことが大切ですが、自分としては意識するところでもあります。
久郷 ダブルヘッダーがあり、1日2試合も戦うのはピッチャーとしては大変だな、と思います。そこは、総力戦で頑張らなければいけないな、と思います。
江藤 僕もそう思います。
加藤大 相手(の詳しい情報)がわからない以上、自分たちのやることをしっかりやり、ダブル(ヘッダー)とかもあると思うのですが、一戦必勝で勝っていければ、おのずと結果はついてくると思うので。とりあえず、1戦1戦勝つ、という気持ちを持って頑張っていく。トーナメント表を見ての感想はそんな感じですね。
――今のご自身の課題は
久郷 大学に入学して以来ずっとそうなのですが、好不調の波が大きいな、ということをずっと感じていて、調子いい時と悪い時で何が違うのか、というところをしっかりと意識して、調子のいい状態をずっとキープしていかなければならないな、と思っています。
杉山 自分はケガから復帰して、1カ月くらいだと思うのですが、試合で投げている中で、自分自身まだ調子が良い時と比べて全然いいボールだったりいいフォームで投げられていないと思うので、その調整もしつつ、調子を上げる、という事が、今1番の課題です。それに併せて、これから後1年(引退まで)自分たちはあるので、ケガをしない体作りだったり、フォーム作りというのを進めていかなければいけないな、と思っています。
江藤 春リーグが終わってから、時間が空いたということもあるんですけど、自分の中でフォームが(いい状態から)少しズレているので、そこを戻していく事ですね。あとは、ボールの話なのですが、決め球というのが最近の練習試合では決まっていないので、もう少し詰めていきたいと思います。
加藤大 僕は課題とか言い出したら切りがないのですが、ブランクもあるので、やはりボールというよりもスタミナですね。多く投げると球の質もどんどん下がっていってしまうので。どこまで(長い回を)投げられるか、というスタミナが課題なので、練習でできるだけ毎日(球)数を多く投げてる段階です。課題はスタミナですね。
――最後に、意気込みをお願いします
久郷 清瀬(杯)はトーナメントの全ての試合が3日間で行われるので、連戦連戦になると思います。ピッチャー陣としてはすごく負担が大きくなると思うのですが、ベンチ入りするピッチャー陣全員で、総力戦で頑張っていきたいです。自分も先発でも中継ぎでも、どこで使われても常に自分のピッチングをできるように全力で頑張りたいと思います。
杉山 3年生の今いる(この対談の)ピッチャー陣が中心となってくることは確実だと思うので、自分も含め、みんなでここから調子を上げていって、チームを支えていけるように。秋には、ピッチャーがちょっと、とか言われないように、全員でやっていきたいと思います。
江藤 自分としては、任されたところでしっかりとやる、抑えるというのが目標ですね。それで優勝できればうれしいです。
加藤大 ピッチャーに転向してから初めての大会になると思うので、ちょっと意気込みすぎてしまうというところもあるかも知れないのですが、みんなが言っているように、自分の役割というのをその場面場面で果たせるように。どこで投げるかは分からないのですが、準備をしっかりとしてマウンドに上がることができれば、と思っています。
――ありがとうございました!
(取材・編集 金澤麻由、長谷川萌香)
カレーの話題で盛り上がった3年生投手陣
◆加藤大(かとう・だい)(※写真左)
1997(平9)年 11月3日生まれ。182センチ、75キロ。O型。大分上野丘高出身。人間科学部3年。投手。右投右打。最近いい貯金方法を見つけたという加藤大選手。アルバイトのために新しい口座を作ったそうなのですが、家の中でキャッシュカードとクレジットカードを紛失してしまったそうです。これによってお金を下ろすことはできなくなりましたが、どんどん貯まっていてうれしいそうです。この夏も結果を出して、さらに幸せが溜まるといいですね!
◆杉山周平(すぎやま・しゅうへい)(※写真左2番目)
1997(平9)年6月27日生まれ。172センチ、68キロ。AB型。神奈川・山手学院高出身。教育学部3年。投手。右投右打。横浜・みなとみらいの景色が好きだというハマっこ杉山選手。早稲田キャンパスのすぐ側にある「ダルシムカリー」に通いつめているそうで、今のポイントカードの色はシルバーです。1辛、特盛りのチキンカリーにチーズとフライドオニオンをトッピングするのが杉山流。エースとして、ポイントカードも清瀬杯のメダルも、ゴールドを目指します!
◆江藤健太(えとう・けんた)(※写真右2番目)
1997(平9)年6月1日生まれ。165センチ、68キロ。A型。早稲田佐賀高出身。教育学部3年。投手。左投左打。大好きなももクロのメンバーの1人であった、有安杏果さんが先の冬に脱退。卒業ライブを家で泣きながら見たそうです。そのため、次の日の授業の発表がうまくいかなかったのだとか。しかし、「(ももクロのせいではなく)自分のスキルの問題」だと言い切った江藤選手。灼熱太陽の下で躍動し、最高の夏休みにしてくれるでしょう!
◆久郷太雅(くごう・たいが)(※写真右)
1997(平9)年7月22日生まれ。183センチ、70キロ。O型。静岡・沼津東高出身。創造理工学部3年。投手。左投左打。日本全国の次郎ラーメンを食べる事が目標だという久郷選手。オススメの店舗は、西武池袋線桜台駅にある次郎ラーメンらしいです。色紙に思いをしたためてくれた久郷選手ですが、実はこれは同期選手に代筆してもらったもの。困った時は助け合いの精神を大切に、この夏さらなる飛躍を見せてくれることでしょう!