打線爆発!初戦をコールドで勝利

準硬式野球
一回戦
 早 大  14
 立正大 

(早)○石田-松下
◇(本塁打)駒田(三塁打)南(二塁打)沼田、上野2、木藤

  大学準硬式野球の関東王者を決める、第55回関東地区選手権がいよいよ開幕。24日、早大の初戦が早大東伏見グランドで行われた。早大は好調を維持している打線がきょうも爆発。本塁打1本を含む14安打14得点の猛攻を見せ、14―3のコールド勝ちで難なく二回戦進出を決めた。早大はあす25日の二回戦、城西大と対戦する。

駒田の本塁打に沸く早大ベンチ

 この日も主将・駒田開(スポ4=福岡・修猷館)のバットが火を噴いた。3、4打席目に立て続けてすくい上げるようなスイングで凡退に倒れるなどなかなか見せ場は訪れないが、圧巻はなんといっても5打席目だ。すでに10―2と早大が勝利ムードに包まれるなか、迎えた7回2死一塁での場面。打った瞬間に「これはいったな」と本人が語るその打球は、綺麗な放物線を描き右翼手の頭上を優に越えていく2点本塁打となる。この本塁打が大会規定のコールド勝ちを確定させるダメ押しの一発となった。

 長打だけが売りではない。この日、単打や相手の失策で出塁した選手も積極的に次の塁を狙う走塁が随所で見られた。今季から不動の2番打者を任せられている沼田駿希(政経2=東京・早実)はチーム最多となる3得点。打線の核となる4番・栗田拓磨(人4=茨城・水戸第一)も3盗塁を決めるなど足を絡めた野球を展開した。とりわけ栗田は7回に中前安打で出塁すると、5番・嘉悦 崇将(人4=大分・大分上野丘)の打席。初球で二盗を決めると、続く2球目ですかさず三塁を陥れた。得点にはつながらなかったものの、こうした姿勢がトーナメント戦では勝利へのカギとなるだろう。

 一方、投げてはエースの石田翔太(スポ4=神奈川・川和)が7回を無四球3失点に抑える好投。初回から直球を中心に打たせて取る投球で凡打の山を築いていく。本人も「今季初めて四球がない試合だった。この調子で上げていきたい」と今後に向け自信を覗かせた。最終回となった7回には暴投で1点を失う場面があったものの、マウンドに内野陣が集まりひと呼吸置かせることでエースをチーム全体で支えた。

エースの貫禄を見せつけた石田

 きょうの試合では内野陣がマウンドに集まり、石田に声をかけるシーンがよく見られた。ピンチのときにも動じないチームの状態の良さを物語っている一幕だろう。まだ一回戦を勝ち上がったばかり。一戦必勝で関東王者へ、次なる『頂』をめざし早大が着実にその一歩を歩み始めている。

(記事、写真 小川朝煕) 

※記事中の学年は新年度のものです。

一回戦・早大打者成績
打順 守備 名前
(二) 駒田  開 .250 四球 左失    左飛    遊飛 右本②

  
(中) 沼田 駿希 .600 遊安 空三振    右飛       中2 中安
(右) 上野 雅之 .750 右中2②

中飛       三安    四球 左2①
(三) 栗田 拓磨 .600 右安    中飛    遊直    左安①

中安①
(遊) 嘉悦 崇将 .333 中犠飛①

   遊失    右犠飛①

   右安①

中飛
(DH) 木藤 俊英 .500 見三振    中安    二ゴ    右中2②   
  児玉 恵佑                        
(一) 南  貴文 .333 中3①    右飛       死球 ニゴ   
(捕) 松下 和樹 .000 投ゴ    中飛       捕飛 右犠飛①   
(左) 松井  克成 .000    一ゴ    投ゴ    三犠 三失

  

一回戦・早大投手成績
名前 打者 球数 安打 三振 四死球 失点 自責 防御率
石田 翔太 24 81 2.57

コメント

駒田開(スポ4=福岡・修猷館)
――大事な初戦をコールド勝ちで収めたことについて
きょうは途中飛打が多くなってしまったが、また切り替えてあすは自分たちらしい試合を展開していきたいです。

――駒田さん自身も3、4打席目のすくい上げるような飛打のあとに5打席目本塁打を放ったが、いかに試合の中で修正したか
身体の開きを感じてしたのでそこを意識して、あとはあんまり意識しすぎるとかえって上げてしまうので、思いっきりやろうというだけですね。

――5打席目の本塁打はご自分でも「これはいったな!」という感じでしたか
そうですね。その感覚はありましたね。

――打線が非常に好調ですがそのカギは
明るい選手が多いので、例えばチャンスの場面でもその打席を楽しんでる選手が多いようには感じますね。まあバッティングが好きな選手が多いので。そういった意味でも良い流れができているのではないかと思います。

――明日の意気込みを一言
チームの一体感をもって内容の濃いものにしたいです。とにかく一戦必勝。明日勝って中大戦までコマを進めたいと思います。

石田翔太(スポ4=神奈川・川和)
――きょうの投球を振り返ってみて
今季初めて四球を出さなかったのでその点は良かったなと思います。

――その中でもエラーに絡んだ失点が多かったが
投球内容自体は悪くなかったので、気持ちが抜けてしまったときに取られたのだと思います。でも、これからの試合ではそういったミスは許されないで気を引き締めていきます。

――ここ数日とは打って変わって寒くなったきょうの気温は投球に影響したか
それは大丈夫です。

――今後の課題を挙げるとすれば
調子も上がってきているので、このまま四球を出さないことを意識しながらやっていきたいです。