吹奏楽団の色ここに輝く!SpringConcert2025/応援

応援

SpringConcert2025 4月23日 練馬文化センター小ホール

 4月23日に練馬区立練馬文化センターにて「Spring Concert 2025」が行われ、平日にも関わらず多くの観客が詰めかけた。老若男女誰もが楽しむことができる演奏や企画により時間は瞬く間に流れた。まさに応援部吹奏楽団にしか成し得ない特別な公演となった。

開演前企画の様子

 開演前企画として、有名なディズニーの曲で構成された「楽器紹介のためのファンタジーメドレー」を披露。パーカッションパートのみで始まったメドレーは進むごとに各パートが登場。それぞれの楽器が開演前に魅力を見せた。

第一部の様子、指揮は常任指揮の畠山崇氏

 第一部は序曲「春の猟犬」で幕開け。春の息吹を感じさせる明るい冒頭から、優しく華々しい中間部、そして猟犬の疾走感溢れる展開が印象的な一曲であった。続いて披露されたのは2025年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲の「Rhapsody〜Eclipse」。その名の通り皆既日食を彷彿させるような壮大な規模感が表現され、ホール全体が宇宙のきらめきに包まれた。第一部最後に披露されたのが吹奏楽の人気曲「たなばた」。繊細なソロパートが見どころであったが、ダイナミックなクライマックスは織姫と彦星の再会を祝うかのようであった。

第一部と第二部の幕間企画の様子、ホールは笑いに包まれた

 昨年度に引き続き幕間企画では2年生部員が中心となって、部員が応吹(応援部吹奏楽団)マスターになるために仙人のもとで「座奏」「ドリル」「応援」の3つの試練を乗り越えるというコンセプトで劇を披露。

4年生はMrs.GREEN APPLEの「Soranji」を披露した

 幕間企画が終わると第二部の学年アンサンブルへ。2年生は「故郷の空 in Swing」、3年生は「銀河鉄道999」を演奏し、これが最後のSpring Concertとなる4年生は「Soranji」を演奏。バラエティ豊かな楽曲が演奏された学年アンサンブルは、他の企画より個人にスポットライトが当たり、まさに部員一人一人が輝きを放っていた。第二部最後には3学年全員で「Camarada」を披露。令和7年度応援部吹奏楽団のテーマ曲である「Camarada」は、サンバの軽快なリズムや歌唱パートが特徴的な一曲。歌唱パートでは観客も左右に揺れながら口ずさむ様子が見られ、会場が一体となって盛り上がった。

令和7年度応援部吹奏楽団テーマ曲「Camarada」を披露

 第三部の前には比嘉凪沙吹奏楽団責任者兼大吹連理事兼指揮(法4=神奈川相模原中等教育)が挨拶に立った。「総勢63名の部員たちはいつでも個性的で色や形は違えど、私にとってはとても眩しい輝きに満ちている最高の仲間たちです。そんな仲間たちに囲まれて毎日活動できていることを本当に幸せに思います。」と仲間や活動への感謝を語った。

一人でステージに立ち、観客の前で話す比嘉

 そして第三部ドリルステージはラ・ラ・ランドより「Another day of Sun」から始まった。迫力ある見事なドリル構成やチアリーダーズとの華やかなコラボで、観客を視覚でも魅了した。

 最後に披露された「ドラゴンクエストⅢメドレー」では、ダンジョンを進んでいく緊迫感や場面が変化する様子を音楽で巧みに表現しつつ、有名なクライマックスで堂々とステージを締めた。

チアリーダーズと共演したドリルステージの様子

 壮大なスケールで届けたSpring Concert 2025。盛り上がりが冷めることはなく、観客からはアンコールが飛び出した。アンコールでは「Fanfare稲穂」とともに豊島悠代表委員主将兼連盟常任委員(教4=神奈川・桐蔭学園)が登場。「ステージを見ていたが鳥肌が何度も立った」という学生注目から「ソラ早稲田」、「Fv〜魁」に入り「大進撃」などのメドレーを披露。「コンバットマーチ」、「紺碧の空」で会場を一つにし最後を飾った。

アンコールで披露された応援曲メドレーの様子、カラーガードも登場

(記事 土橋俊介、写真 井口瞳)

早稲田大学応援部YoutubeSpring Concertアーカイブ配信はこちらから

 

比嘉凪沙吹奏楽団責任者兼大吹連理事兼指揮(法4=神奈川相模原中等教育)

ーーSpring Concert2025を終えられて、率直な感想はいかがですか

 「Sparkle」というテーマに相応しい、良い演奏会だったなと思います。お褒めの言葉もたくさんいただき、部員に対しても、普段応援してくださる方々に対しても、感謝の気持ちでいっぱいです。

ーー練習などの際からこだわられた部分などはありますか

 練習前ミーティングでの雑談や合奏中の意見交換、パート練習など、部員同士でのコミュニケーションの機会を増やしました。技術に直結したというよりは、練習の雰囲気が明るくなった点で有意義だったように感じています。

あとは全体のバランスを意識することです。サウンドの意味でも、表現の意味でも、自分以外の音に耳を傾け、全体で演奏することにこだわりました。正直まだまだ種まき状態ですが、本番のステージでは「あ、ちょっと芽生えてきたのかも」と思えました。これからしっかり育てたいです。

ーー今年のスローガン「輝」に込めて想いを教えてください

 責任者に就任し、一人一人のことを考えたときに浮かんできたのが、部員の個性や活躍、活動中の笑顔でした。それが私には美しく、尊く、何より輝かしいものに思えました。そこで「全員が輝く、そして、誰かを輝かせる」という想いを込め、このスローガンを決めました。演奏者としても、応援部員としても、この姿勢を大事にしてほしいですし、大事にしていきたいです。

ーー吹奏楽団全体として、これからの意気込みを教えてください

 お褒めの言葉をいただくなかで恐縮ですが、うちの子たちはまだまだこんなものじゃない、もっと凄いんだぞ、と本気で思っています。責任者挨拶でも申し上げた通り、私は誰よりも、輝く部員の大ファンなので。

指揮者として、責任者として、新しい仲間を含めた全部員・新人の「輝」を、一層引き出していきたいです。皆様に感動を与えられる演奏、悲願の吹奏楽コンクール金賞獲得に向け、これからも全力で「輝」を追求していきます!

 

萩原舞花吹奏楽団総務兼器材施設管理責任者兼ドラムメジャー(文構4=大阪・早稲田摂陵)

ーーSpring Concert2025を終えられて、率直な感想はいかがですか

 まずは無事に終えることができて安心しています。本年度の楽団の色を存分に出せたステージになったのではないかなと。代交代から4ヶ月が経ち、新人を迎える前に、部員が成長したなと感じています。

ーー練習などの際からこだわられた部分などはありますか

 特に決めて欲しい隊形を繰り返し練習しました。応援曲の最後の「W」は毎回取り入れているからこそ、より精度の高い隊形にしたいと考え、その一隊形前から対称の人と同様の動きをできるように、上手下手に分けて繰り返し練習を行いました。

ーー第3部ドリルステージで力を入れられた部分、そしてその出来はいかがでしたか

 ドリルステージでは大人数だからこそ成し得るコマを描きました。自身と対称の人や、同じラインに入る人を意識する事で、全体の隊形のクオリティがかなり上がった思います。また、アクションも難易度の高い動きに挑戦しましたが、全員が細部までしっかりと練習してくれたこともあり、揃ったアクションを本番でも披露できていました。

ーー吹奏楽団全体として、これからの意気込みを教えてください

 皆様に大人数ならではの迫力のあるドリルステージをお届けできるように、今後も新たに仲間になった新人を加えた全員で練習に励んでいきます。8月のマーチングコンテスト、そして12月の定期演奏会もぜひ見に来てください!

 

鷲塚怜譜面管理責任者兼演奏会運営責任者(文4=東京・早実)

ーーSpring Concert2025を終えられて、率直な感想はいかがですか

 正直、達成感と疲労感でいっぱいです(笑)。代交代してすぐに準備を始め、不安なことも沢山ありましたが、4ヶ月間走り切ることができて、無事に本番を終えることができて良かったです。私が目指していた理想の演奏会になり、とても楽しかったです!ただ、定期演奏会ではこの過程をもう一度やるうえに、準備がさらに大変になると思うと、今からちょっと震えています。

ーー演奏会運営において苦労した部分はありますか

 一番悩んだのは会場選びです。アクセスの良さをとるか、舞台の広さをとるか、中間をとるかなど、1ヶ月ほど迷いました。4年生で何度も話し合い、最終的に新入生が来やすいことが大事だと考え、アクセス重視で選びました。選曲やリハーサルの進行なども大変だったのですが、部員が沢山協力してくれたので、私は心に余裕を持って取り組むことができました。当日のタイムスケジュールには反省点もあったので、12月の定期演奏会ではしっかり改善していきたいです。

ーー特にこだわった部分はありますか

 昨年度に引き続き幕間企画に力を入れました。Spring Concertは、新入生に応援部吹奏楽団の魅力を伝える場であり、客席には部員の保護者の方々も多くいらっしゃいます。そこで、普段の活動の様子をわかりやすく、楽しく伝えられるようにと、昨年度から劇を始めました。

私は中学生の頃、吹奏楽部の定期演奏会で音楽劇をやっていた経験があったので、昨年度に引き続き今年も脚本を書き、練習では檄を飛ばしてきました(笑)。最初は恥ずかしがっていた劇のキャストも、段々と振り切って演じてくれるようになり、素敵な演技プランも提案してくれて、最高の幕間企画をみんなで創り上げることが出来ました!

ーー吹奏楽団全体として、これからの意気込みを教えてください

 12月の定期演奏会に向けて、Spring Concertから何倍もパワーアップした私たちをお見せできるよう、また1から創り上げていきます!令和7年度早稲田大学応援部吹奏楽団らしく、そして、一人ひとりが輝く演奏会にしたいと思います。12月15日(月)、練馬文化センター大ホールでお待ちしております!

 

鈴木冴乃美ガードチーフ(文4=東京・鴎友学園女)

ーーSpring Concert2025を終えられて、率直な感想はいかがですか

 ガードチーフとして、これまでとは異なる立場で舞台に立つことになり、かなり緊張していましたが、無事に終えることができてほっとしています。何より、指揮を振りながら、視界の端で楽しそうに演技するカラーガードのメンバーの姿が見えて、とても嬉しかったです。

ーーガードチーフとして特にこだわった部分はありますか

 「ドラゴンクエストIIIメドレー」において、それぞれの曲の雰囲気に合わせた振付を考えることを意識し、衣装や使用する旗にもこだわりました。また、ソロパートを取り入れたことにより、ステージをより印象的なものに仕上げることができたと感じています。

ーー吹奏楽団全体として、これからの意気込みを教えてください

 これからも部員一人一人が音楽を楽しみながら、より高い演奏レベルを目指して活動に取り組んでいきたいと思います。また、私たちの演奏会に足を運んでくださる方々に感動を届けられるよう、チームとしての結束を大切にし励んでまいります。