平日でも応援の力は健在 立大から勝ち点を獲得/早立3回戦応援

応援

東京六大学秋季リーグ戦 10月7日 神宮球場

 ※掲載が遅くなり、申し訳ございません。

 早大、立大の両者が勝ち点を懸けて行われた早立3回戦は白熱した試合であった。30度近い気温、そして平日という条件の中であったが、応援の熱が冷めることはなかった。応援に背中を押された野球部が奮闘し見事勝ち点を獲得。優勝へ大きな一歩となった早立3回戦を振り返る。

 試合は初回から動き、立大にポール際に先頭打者本塁打を放たれるも、今年の早大応援席はこの程度では肩を落とさない。『健児コール』、『GWコール』ですぐに活気を取り戻す。そして、1回ウラには郷田悠生代表委員主務(文4=岐阜・麗澤瑞浪)が「面白いじゃねえか!気合い入れていくぞ!」という簡潔な学注(学生注目)を言い放つ。回曲の『紺碧の空』では初回からリーダー4人が指揮台に上がり、流れを作る。先頭の尾瀬雄大(スポ3=東京・帝京)が『F4〜大進撃』とともにヒットを放った後、二死三塁という場面を作る。すると『コンバットマーチ』が球場全体に圧力をかける中、立大のエース小畠一心(3年)が暴投。2日連続で初回に得点を祝う『紺碧の空』を歌う展開となった。

 

初回からリーダー4人が『紺碧の空』のテクを振る

4回裏。『スパークリングマーチ』が何度も響く中、二死一、二塁という好機で山縣秀(商4=東京・早大学院)が二塁打を放ち勝ち越し。2回戦では叶わなかった追加点を手にする。続く5回、そして6回表は互いに危なげなく攻撃終了。二星太誠学生動員対策責任者兼広報責任者(商4=東京・三田)による学注は二星が得点スコアを勘違いしていたことから、笑いに包まれるなど、引き続き笑顔の絶えない応援席であった。

 

4回ウラに肩を組んで『紺碧の空』を歌う早大応援部4年生

 6回裏。内野安打で出塁した伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)を吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)が犠飛で本塁へ返し1点を追加。『紺碧の空』、そして今季の立大戦で初めて『We Winner Waseda』が演奏され、更に早稲田に流れを持ってくる。7回表も攻撃の勢いのまま、伊藤が好投を続ける。迎えた7回裏。前日に『応援席から流れを作って点を取ることをやっていきたい』と語った植木建開副将兼リーダー主務(人4=愛知・千種)が指揮台に上がった。『早稲田大学校歌』が流れる中で小澤周平(スポ3=群馬・健大高崎)が内野安打で出塁。『大進撃』、『スパークリングマーチ』が早大打者陣を後押しし、チャンスを演出。『コンバットマーチ』、『New WASEDAコール』が繰り返される中、尾瀬が左前適時打を放ち1点を追加した。続く山縣、吉納の打席では『Viva Waseda』、『コンバットマーチ』が鳴り響くものの、得点とはならず。3点差で終盤を迎えた。

 ところが、立大も黙っていない。8回表に伊藤からマウンドを引き継いだ香西一希(スポ2=福岡・九州国際大付)が一死一、二塁というピンチを招く。立大応援席に対抗したい早大応援席は『Blue Skyコール』、『GWコール』でエールを送る。声援を受けて継投した田和廉(教育3=東京・早実)が支配的な投球を見せ、この回を無失点に抑えた。8回裏は『紺碧の空2番』を4回続けて演奏し、応援席を盛り上げた。しかし、ここは立大の吉野蓮(3年)の前に三者凡退で抑えられてしまう。

『紺碧の空2番』のテクを振る​​​​星野聖敬代表委員主将(政経4=東京・早大学院)

  結果的には田和が9回も難なく締めて試合終了。人数が少ない中での応援だったが、野球部と応援部がつながった試合であった。

 10月19日、20日に行われる早明戦は優勝がかかる熾烈な戦いが予想される。野球部だけでなく両応援部・応援団による熱い応援合戦も繰り広げられるだろう。引退を数ヶ月後に控えた4年生の勇姿を明治神宮球場で見ることができるのは数試合のみである。是非応援席に足を運んでいただきたい。

(記事・写真 土橋俊介)

コメント

地本大晴リーダー練習責任者(社4=愛知・東海)

ーー1、2回戦と異なって暑い中で、そして平日での応援になりましたが、今日の感想をお願いします

とりあえず勝ってよかったです。

ーーリーダー練習責任者として、今季のリーグ期間に意識されてることはありますか 

 (新人に関して)やはり春は入ってきたばかりなので、シンプルなことを求めます。ただ単に頑張ってねという感じです。 2年生に関しては、太鼓や学注などの自分たちに与えられた役割をやることが初めてだからこそ、技術力みたいなところはそこまで求めません。一方で、メンタル面、気持ちとかが出てるかなみたいなところを重要視していました。しかし、夏合宿も経てみんな色々とできるようになってきたっていうところで、(秋は)太鼓のリズムだったりとか発声のやり方とか、拍手、テク。あまり指導することはないかもしれませんが、練習で培ったことが技術として、リーダーのテクニックとして出てるかどうかっていうところを重要視はしています。

ーー最後に明治戦に向けて意気込みをお願いします

 校歌を歌いながら(電光掲示板を)見ていたのですが、明治と並んでいた順位が (2回戦終了時点では)入れ替わってしまっていました。より良い応援席だったりとか、試合の雰囲気を変えるためにリーダーの技術っていうのは必要不可欠というか、応援席を構成する中で絶対大事な要素のうちの2つであると思います。チアも大事だし、バンドも大事だし、リーダーのテクニックも大事なので、そこはもう2回、しっかりと締めて雰囲気を作って仕上げてから持っていきたいと思います