第3回は代表委員主将の永田新(教4=静岡・掛川西)。代表委員主務と連盟常任委員を務める宮下陽三(社4=長野・屋代)。リーダー庶務を務める丸尾隆三郎(商4=広島・尾道北)の3人にお話を伺った。最後の野球応援の季節を迎えた3人に、これまでの4年間を振り返っていただき、最後の稲穂祭、早慶戦に懸ける思いを語っていただいた。
※この取材は10月22日に行われたものです。
「充実していた。この一言に集約されますね。」(宮下)
質問に答える宮下
――始めに、他己紹介をお願いします
丸尾 (宮下は)1年生の時から、「誰よりもやる」ということを色々なものに書いていたり、応援部のInstagramに写真が投稿されていたと思うのですが、そこにも全力でやるということを書いていて、一見クールそうに見えて、情熱のある同期ですね。
宮下 永田は静岡県立掛川西高等学校出身
一同 名門!
宮下 教育学部4年公共市民学専修。金木犀の香りをかぐと地元掛川市の秋祭りを思い出す。童心にあふれていて、現在21歳男性です。
一同 (笑)。
宮下 永田君は代表委員主将なので、代表委員主将らしいことをしているのですが、主将の立場として何をやればいいかわからない中で代表委員主将にしかわからない苦労もあって、1年間頑張ってきた漢ではないかなと思います。
永田 丸尾は広島県立尾道北高等学校出身、商学部4年。リーダー庶務を務めます丸尾隆三郎です。丸尾は地元が好きで、さらにリーダー同期から愛されているなと感じます。みんな丸尾のことを考えているし、丸尾が学生注目をするとみんな嬉しくなるというか。実際彼の学生注目も全力さがあふれていて「丸尾そのもの」というか丸尾っていう人間そのものがぶつかっていく感じがみんな好きで、真っ直ぐで真面目過ぎるような男ですね。
――この一年間の応援活動を振り返っていかがでしょうか
宮下 充実していたなぁ。この一言にすべて詰まってますね。色々なことがありすぎて言い尽くせないですね。
永田 楽しかったっていうのが一番大きいかなと思います。個人的にはすごく楽しい応援席を作ることができたなと思っています。お客さんも部員も巻き込んで、OBもみんな楽しんでいただけるような最強の応援ができたと思います。
丸尾 私もすごく楽しかったです。少しいない期間もあったのですが、永田が言うように永田が作り上げてくれた雰囲気に自分は一緒に楽しませてもらうことができたかなと思いますし、秋のリーグ戦はすごく楽しいし、最初から最後まで全部楽しいですね。楽しい以外ないかなと思います。
――この一年間で印象的な出来事はありましたか
永田 僕が印象に残ったシーンは秋リーグに向けて応援部としてしっかりまとまっていく雰囲気を作るうえで、部員全員で秋リーグの優勝の方向を向きたいと思っていて、それが合宿最後の最後の総合練習の1時間15分くらい『コンバット(コンバットマーチ)』『紺碧の空』やり続けたこと。そこでだんだんと士気が上がっていって最後、合宿の集大成にふさわしい雰囲気で部員新人全員が力の限り出し切っている姿を見て、「これが僕が作りたかった部活」だなと思ったので、そこが一番印象に残っています。
丸尾 自分は、秋リーグが始まる前にみんなで『源兵衛』にいったことが一番印象に残っています。庶務として写真展をやっていて、難航していた部分もあったのですが、それこそ早稲田スポーツ新聞会さんにも協力していただいて、リーグ戦の開幕前に終わって『源兵衛』で決起会をしたのが思い出として残っています。
宮下 自分は、早慶戦の第3回戦ですね。負けて早慶戦勝ち点とれなくて、早稲田の応援席で慶應のセレモニーを見ることになったのが印象に残っていて、慶應の『三色旗の下に』が流れていて、悔しかったです。その悔しい瞬間を今でも覚えています。
「早慶戦で『一丸』が見られるんじゃないかと思っています。」(永田)
『一丸』を語る永田
――今年度は『一丸』という全体目標のもと活動されていましたが、最も『一丸』を感じた場面はありますか
永田 多分早慶戦で更新されると思います。僕が本当に目標を設定したときにイメージしていたのは、早慶戦の舞台で観客の方々がたくさん来てくれて、観客の方々の心も一つになっているし、その観客の方々も早稲田大学応援部と心を一つにしているしなおかつ野球部も応援部と心を一つにすることで、早稲田全体の心が一つになっているというイメージだったので、春負けてしまって結果は出なかったのですが、秋『一丸』となってそのような応援席を目指すのでそこで『一丸』が見られるんじゃないかと思っています。
――今年度、応援席での場内応援が復活しました。そちらを振り返っていかがでしょうか
宮下 めちゃくちゃ楽しいですね。
永田 集約されてる(笑)。
永田 僕は代表委員主将ということで、場内応援にあまり自分から行くことはないのですが、今まで場内応援でお客さんと心をぶつけ合うといった経験ができなかった部員、新人が僕らの代になって楽しそうにやってくれているのを見て救われたなと思いました。
丸尾 自分は、割と場内応援行きがちといいますか、お客さんと話すのも楽しいですし、お客さんに向かって拍手をしている新人を見るのも楽しいですね。正直全部が楽しいです。
「早慶戦は爆発したい」(丸尾)
学生注目を見せる丸尾
――春のリーグ戦を振り返っていかがだったでしょうか
永田 春は本当に新体制が始まって、合宿も行って時間的には結構立っていたのですが、それでも実際神宮に応援をしたことが初めてだったのでそういったところで詰めの甘さが残っていたかなと思います。春リーグへの入りもよくなかったなと思いますし、応援部としてやれる面としてもやりきれなかったと思います。集客の面でも、野球部へのアプローチであったり練習であってももっとこだわれたというのはありました。だから、春は反省の春だったのかなと思います。
宮下 今振り返るといろいろ反省点が多かったかなと思います。一体感が足りなかったですね。
――夏季合宿ではどのようなことを意識して取り組みましたか
永田 秋のリーグ戦でも、自分たちのリーグ戦を阻むのは明治大学だろうと考えていて明治大学を倒すためにということを意識して練習しました。僕は主将として部員、新人に言葉を投げかける機会というのが多いのですがそういったところで自分の本心を話すことで僕という人間を分かってもらって、この部で本気で活動したいなと思えるように部の士気を上げることを意識していました。
丸尾 永田とか宮下のように何か全員の気持ちを変えるというか気持ちを向かせるといった役職ではないので、自分にできることはあるかなと探した時に、自分ができることは体調管理であったり、ケガをしないといったり、そういう部分だったのでその点に関しては準備をして臨んでいけたかなと思います。
宮下 陸トレでは追い込ませようと思って練習をしました。以上です。
――秋リーグの応援はどのような思いで臨まれていますか
永田 秋リーグは、野球部がやってくれるだろうとか、他の4年生の出番でどうにかしてくれるということは一切考えてなくて、本当にどんな展開であっても9回で必ず逆転をする。僕の回で点を取るからこの試合はどうにでもなる。俺が何とかする。そういった気持ちで臨んでいます。
宮下 自分は、結構楽しもうと思ってやっています。春や3年生時代は、3年だからとかもう4年だからみたいな楽しむというよりも厳しさを優先していたところがあって、そうすると楽しめていないなと感じていまして、厳しさを保とうとして応援に悪影響を与えているんじゃないかと思ってしまうので、今季は自分自身が厳しさを完全にというわけではないですけど取り除いて楽しく応援しようと臨んでいます。
永田 え?十分怖いよ(笑)。
宮下 いやいやそんな(笑)。
丸尾 私はとにかく爆発といいますか、気持ちを前面に出すというくらいしかできていないのですが、早慶戦は爆発したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。
「思いを込めてやってきたことが結果になっている」(永田)
応援席で熱い言葉を投げかける永田
――秋リーグをここまで4カード振り返っていかがでしょうか
永田 部員総会でも言ったのですが、応援部全体としてやってきたことが、例えば夏合宿も明治大学にということでやってきましたけど、結果として明治大学に勝ち点は取れなかったですけど1勝することができてその1勝が今の優勝決定戦につながっているので本当に時間をかけて思いを込めてやってきたことが結果になっていると感じます。
宮下 楽しかったです。この一言に集約されてます。それでもまだ反省点はあるので、そういった点は早慶戦で改善して、より良い応援を見せたいなと思います。
丸尾 宮下が言う通り、楽しかったです。僕もこれ以上は見つからないですね。
永田 (笑)。
――秋リーグで印象に残っている場面はどこでしょうか
永田 やっぱり立教1回戦の逆転は印象に残っています。この頃逆転多いですけど。
宮下 自分は、法政1回戦で森田朝陽選手(社4=富山・高岡商)が出てきて
永田 あー、そうだね!
宮下 主将が出てきて、安打ではなかったですけど進塁打で1点とった場面で森田選手が登場してきた場面をすごくよく覚えています。
永田 ここぞの場面で出るよね、彼は。
丸尾 完全に部内の話になるのですが、8回9回に永田が出てきて学生注目をして、めちゃくちゃ応援席が盛り上がることが印象的ですね。
――早慶戦に向けて取り組んでいきたいことはありますか
永田 僕は集客を頑張ります。練習もしっかりやりますし早慶戦前に最後の総仕上げを明日の総合練習であったり稲穂祭もあるんですけどそういったところを抑えつつ、早慶戦で良い応援を見せるというのは前提でそれでも観客がいなかったら仕方ないので、そして現状慶應に2000枚位の差でチケットの売り上げが負けているので、この1週間やるべきなのは絶対に集客をするということです。頑張ります。
宮下 僕は当日までチケット担当なのでチケットや座席を間に合うように調整していきたいです。連盟常任委員もやっているので神宮球場と話し合うこともあるので、部内もしっかり調整していきたいです。
丸尾 自分は今やっている写真展であったり企画を最後に詰めて、意味のあるものにしたいというのがあるのと、とにかく授業の友達とかいろいろな人に声をたくさんかけて、早慶戦来てほしいなと声をかけるということをやっていきたいです。
――永田さんにお伺いいたします。主将としての一年間振り返っていかがでしょうか
永田 僕は主将としてというより、主将という枠を超えるというか、主将という概念にとらわれたくなかったので永田新という人間としてぶつかっていきました。その結果どうなっていくかはまだ分かっていないのですが、結果につながるといいなと思っています。後悔したことは何もないので、間違ってないなと思います。最後に結果出します!
――主将の肩書きにとらわれないという話もありましたが、意識していたことはありますか
永田 意識していたことは、安易に下級生とおしゃべりをしないで主将として振る舞う。といったくらいです。他は特にないですね。
「連盟常任委員は最高に楽しい」(宮下)
デモンストレーションでテクを振る宮下
――宮下さんにお伺いいたします。代表委員主務と連盟常任委員の活動を振り返っていかがでしょうか
宮下 主務としては成長の機会を与えてくれる色々な経験をさせていただいた役職だなと思います。連盟常任委員として振り返ってみますとめちゃくちゃ楽しいですね。最高です!
――その中で印象に残っている活動はありますか
宮下 連盟常任委員として、部を代表して他大学と関わったりするので、思い出に残っていて毎回楽しいと思うのはデモンストレーションの『紺碧の空』と試合前の『紺碧の空』と試合前の礼と試合前のエール交換。校歌一番、校歌三番これいつも全力でやっているのでめちゃくちゃ楽しいです。
「同期のおかげでここまでやってこられた」(丸尾)
質問に答える丸尾
――丸尾さんにお伺いいたします。リーダー庶務としての活動を振り返っていかがでしょうか
丸尾 やることが決まっていないので、これをやらなきゃいけないというのがない役職ではあったので、逆にあったらいいなと言いますかそういうくらいのポジションでいいなと思っていて、何をやったほうがいいのかということを考えて、隙間の部分で役に立ちたいと思った一年間ではありました。
――思うように活動できなかった時期もあったかと思います。4年の最後早慶戦を迎えることができたお気持ちはおいかがでしょうか
丸尾 本当に同期のおかげだと思っています。3年生の時も半年間いなかったので、同期の中にはわざわざ遠い地元まで来てくれた人がいたり、帰ってきても宮下が「飯行こうぜ」と誘ってくれたりとか。そういったリーダー同期がいなかったら間違いなく辞めていたと思うのでやらせてもらっていることに感謝したいです。そういう気持ちをもって最後引退まで走りたいです。
――下級生の取り組みついてはどのように感じていますか
永田 下級生の取り組みはすごいと思っています。本当に熱心に取り組んでくれて、あとラストスパート下級生と一緒に早慶戦盛り上げていきたいなと思います。
宮下 自分も本当に頑張っているなと思います。特にリーダー3年生に関しては後期になってすごく変わってきたんじゃないかと思います。部全体として練習もそうですけど3パート下級生全体、本当に一つ一つの部門頑張っているなと思っていて、これからも頑張ってくれといった感じですね。
丸尾 自分も2人が言ったように、頑張っているなと思います。自分には補佐がいないので、下級生には写真展で関わったメンバーになりますけど、すごく来年や再来年が楽しみといいますか新しいことをやるとなるとすごく想像力もあって行動力もあって素晴らしい下級生が多いので楽しみだなと思います。
――下級生に期待したいことはありますか
永田 変なことは考えずに、自分のやるべきことを全部やってほしいです。
宮下 全力で走り抜けてほしいですね。
丸尾 自分は元気な姿を見せてくれたらなんでもいいかなと思うので元気に頑張ってほしいです。
――入学当初、コロナ禍に見舞われました。コロナ禍を振り返っていかがでしょうか
永田 正直修行のような期間でしたね。楽しいこともあったのですが、今に比べたら全然そんなことはなく厳しい応援部の練習にひたすら打ち込む日々みたいな。そういった中で色々な試練もあったので僕らにとっての土台が出来上がった期間かなと思います。
宮下 正直、今と比べるとつまらない生活を送っていたと思います。楽しい経験もつらい経験も少なかったのでもっと色々できたらなと。コロナ禍で色々なことができなくてつまらなかったと思います。
丸尾 僕は結構楽しかったです。確かに、部活ではできることが少なかったのですが、みんな行く場所がなく、たまる場所が決まってきて、みんなで練習行って帰ってきて着替えてみたいな時間が僕にとっては楽しかったです。今振り返っているからこそかもしれないですけどすごく楽しかったです。
――4年間の活動で印象に残っている場面は何ですか
永田 2年の春合宿の
宮下 それ言おうと思った!マジで言おうと思ってたわ(笑)。
永田 最後の場内練習。地獄の5時間ぶっ通しの拍手みたいな。そういう練習が過去一きつかったなと思って、一番大変でした。
宮下 僕もそれ今言おうと思ってました。マジできつかったです。間垣(間垣皓介旗手兼新人監督、スポ4=宮城・仙台一)の周りとか血だらけで、あれは人生で初めて逃げ出したいと心から思いました(笑)。それが4年間の思い出の集大成です。
永田 それに比べればね。今の練習なんてチョロいもんだよな(笑)。
宮下 本当にあれはきつかった(笑)。
丸尾 僕はあの練習途中で離脱しているんですよ。
宮下 最後残ったの、僕と永田と間垣の3人だけですね。途中でみんな離脱してたね。丸尾は最後惜しかったね。
丸尾 最後のメドレー練習15分耐えられなかったですね。
永田 丸尾はどこ印象に残っているの?
丸尾 まさにそこ。
永田 やっぱりそこに集約されるよね。
――4年間の応援活動で培われたこだわりを教えてください
永田 他の人じゃなくて、僕がやるしかないし、今やるしかない。ということを考えています。
宮下 やるときは全力で!
丸尾 新人の時から大きく変化したことは正直ないのですが、とにかく全力でやることですね。
――早慶戦で見てほしいところを教えてください
宮下 校歌三番!ここです。フレフレ早稲田!
永田 野球部の選手たちを見てあげてください
宮下 僕ここ全力でやるので見てください。
永田 いや、それはもういいよ(笑)。あとは、応援が慶應の選手たちを崩すところをぜひ見てください!慶應の選手の余裕を引っぺがす瞬間をみんなに見てほしいです。
丸尾 その通りです。
――稲穂祭、早慶戦に向けて意気込みをお願いします
永田 ぶち上げる!
丸尾 爆発します!
宮下 試合前『紺碧(紺碧の空)』、校歌三番。お願いします!
――ありがとうございました!
(取材・編集、写真 橋本聖)
◆永田新(ながた・しん)(※写真中央)
静岡・掛川西高出身。教育学部4年。役職は代表委員主将。好きな応援曲は『コンバットマーチ』。最近は早慶戦のことしか考えていないと早慶戦に向けて気合十分です!
◆宮下陽三(みやした・ようぞう)(※写真左)
長野・屋代高出身。社会科学部4年。役職は代表委員主務兼連盟常任委員。好きな学生歌は『早稲田の栄光』。座右の銘は『漢は早稲田』とのことです!
◆丸尾隆三郎(まるお・りゅうざぶろう)
広島・尾道北高出身。商学部4年。役職はリーダー庶務。好きな応援曲は『魁(さきがけ)』。マイブームは早寝早起きとのことです!