Aチームが関東1位に輝く! 秋の応援活動へ弾みをつける

応援

 早稲田大学応援部チアリーダーズBIGBEARSが『USA Japan チアリーディング&ダンス学生選手権大会 2022 EAST』の大学編成 Show Cheerleading部門に出場した。参加したのはトップチームのAチーム『BIGBEARS Elites』とBチーム『BIGBEARS Maroons』。両チームともに華やかな演技を披露し、Aチームは8チームが出場した大学編成 Show Cheerleading部門で見事1位に輝いた。

 両チームは、全面は早大の象徴とも言えるえんじ色、背面は黒色でサイドには白色のラインが入った『Victory80』を身にまとって登場した。先に演技を行ったのは18名で構成されたBチーム。「GO」「FIGHT」「WIN」のパネルを掲げて演技をスタートした。スタンツも多く組み込まれた演技の中で一度も落下や崩れることなく、見どころである最後のダンスでも、きれいにそろった隊列を披露して演技を終えた。

5基並んでのスタンツを成功させたBチーム

 続いて20名で構成されたAチームが登場。演技序盤、斜めに並んだスタンツで端の1基が崩れてしまうアクシデントが起きるも、見せ場の一つである、回転しながら落下する「ツイストディスマウント」でそろえることを成功させた。その後も終盤に1人の上に1人が立ち上がる技「1on1」を取り入れ、演技に華を添えた。Aチームの今大会での目標は1位を獲ること。安達茉里トレーニングチーフ(政経4=東京・頌栄女学院)は「目指していた完成度よりは低いのかな」と演技を振り返ったが、目標としていた1位を勝ち取った。

終始そろったダンスを見せたAチーム

 応援活動などの影響で全員での練習実施が難しい中で挑んだ今大会。演技の完成度には悔しさを残した結果となったが、体育各部への応援活動とは異なり、チーム一丸となって順位を競うことでの収穫もあったことだろう。9月には第73回早慶サッカー定期戦(早慶クラシコ)が控えており、東京六大学野球秋季リーグ戦も開幕する。早大を勝利へと導く熱い応援に注目したい。

★ 前日20日に行われた『USA Japan チアリーディング&ダンス学生新人大会 2022 EAST』では、応援部からチアリーダーズ新人による『BIGBEARS Rookies』が出場し、大学編成 Show Cheerleading部門(出場1チーム)で1位となりました!

※ 掲載が遅くなり、申し訳ございません。

(記事 横松さくら、写真 藤田珠江、取材 横山勝興)

結果

▽大学編成 Show Cheerleading部門

1位 早稲田大学応援部 BIG BEARS Elites

コメント

安達茉里トレーニングチーフ(政経4=東京・頌栄女学院)

――大会を終えて、率直な感想はいかがですか

 練習を通して不安な部分が多かったのですが、不安に思っていた部分は練習を通して乗り越えることができて本番は良い結果が出せたかなと思います。ですが、各チーム悔しく思う部分も多くあるのかなと思っています。自分はAチーム(Elites)で演技をしていましたが、悔しさを感じましたし、Bチーム(Maroons)も悔しさを持っているように感じたので、それは今後のステージや応援や大会に生かしたいと思います。

――今大会での目標、意識したことは

 AチームとBチームで異なってはいましたが、私の所属していたAチームは関東(今大会)で1位を取ることを目標を掲げていました。1位を獲るためにも、ただ技術力を上げたり、絶対成功させたりすることだけでなく、チームのエネルギーというものをAチームは特に意識していました。チーム内のエネルギーを高めることで、一人一人が不安に思っている部分をなくしていって、技術力を上げることにもつなげたり、自信を持つことにつなげたりするように意識していました。

――ご自身にとっては最後の大会となりましたが、最後の大会ということで特に意識したことは

 最後の大会だったからこそ、点数を狙うというよりはチームのエネルギーのもとになっているチームの信頼をすごく意識しました。今までは下級生と上級生の間で壁を感じていたのですが、コミュニケーションの場をなるべく多く作るようにして、大会では応援部の上下関係ではなく同じチームメイトであることを意識していました。

――実際の演技の完成度は

 Bチームは、私たちが見た限りは目立つようなミスや競技チアで減点となってしまうミスがなくて、完成度はすごく高かったのかなと思っています。逆に、Aチームは普段ミスしないところでミスしてしまったり、大きな減点になってしまうミスが1、2回ほどあったので、目指していた完成度よりは低いのかなと思います。

――トレーニングチーフはどのような仕事をする役職ですか

 毎日練習メニューを考えたり、大会の練習スケジュールや、キャプテンが決めてくれた演技の内容がチームの人たちの技術に合っているかどうか判断して、最も適切な技を行えるように指導しています。

――今大会の練習を考えるにあたって、工夫したことは

 応援部では、ステージや体育各部の応援や大会といった本当にさまざまな活動があって、詰め詰めのスケジュールでやっています。今までの大会前は、短時間に集中するスケジュールだったのですが、体力面で良くない影響が出るということで、長期的に少しずつ練習することを意識して、例年より1ヵ月スケジュールを全て早めて練習を行いました。

――引退まで残り数ヵ月となりますが、今後の意気込みをお願いします

 私たち4年生は今回が最後の大会だったので、残った悔いを次の大会に生かすことはできませんが、チアリーディングステージや早慶戦などの応援活動で、今残っている悔いを生かしていきたいです。トレーニングチーフとしては、私が引退した後に下級生が大会のスケジュール管理や練習の運営を自分たちでできるように、残り数ヵ月間指導していきたいです。

藤田みゆAチームキャプテン(商3=岡山・岡山城東)

――今日の演技を終えての率直な感想は

 リハーサルでスタンツが上がった時に、チーム全体ですごく緊張が前に出てきていて、全体のまとまりに不安を感じていましたが、本番は緊張も解けてすごく落ち着いて演技ができたと感じています。(演技の)ビデオを見たのですが、やはり今までで一番全員の想いが出た演技だったと思います。

――演技前、緊張を解くために何か行いましたか

 体育館に入る前に円陣を行って、いつもの掛け声で緊張をほぐしました。

――この大会での目標は

 Aチームは大学編成のチアリーディング部門が8チームいる中で優勝を目指して練習に取り組んでまいりました。

――演技の中での見どころやポイントは

 ポイントは、最初のチアセクションという「GO」「FIGHT」「WIN」のボードを掲げるところです。アピールで前に出るのが結構苦手だったのですが、そこで機材やポンポンを用いて、観客の方々や審査員の方々にアピールできるように、ものすごく練習してきたので、前回と比べて力を入れてきた部分でした。チアセクションでは、最後のすごく疲れた場面で「1on1」という演技を行ったので、ケガなどの心配もあったのですが、「挑戦したい」という思いで2基しっかりと立てて成功できたので、良かったと考えております。ダンスもフォーメーションにはすごくこだわりました。移動がすごく多い中でしたが、周りを引き込めるような演技をダンス担当の人が作ってくれて、最後に「おお」となるようなフォーメーションにできたと思っています。

――楽曲選びや楽曲に込められた思いを教えてください

 楽曲は曲担当という者がいるのですが、そちらが候補を挙げた楽曲を全てチーム全員で一度聞き、皆さまの心が乗りやすく、大会のモチベーションが上がるような楽曲を全員で選択いたしました。

――演技の完成度は

 魅せるべき部分では魅せられていたかなと思います。例えば、スタンツでは始めの方で落ちてしまいましたが、最後の「ツイストディスマウント」という回って降りる部分や、決めるべき部分はしっかりできていたので、リカバリー力はしっかりとできていて良かったと考えています。

――衣装はどのようにして選びましたか

 えんじ色や青色の衣装といったいろいろな衣装がある中で、やはりかっこいいBIGBEARSを見せたいなという思いで、普段の応援活動やステージとは違ったかっこいい姿をこの大会でお見せするために、黒色で締めるような衣装にしました。

――Aチームキャプテンとして、チームをまとめるために心掛けたことはありますか

 私は今まで全体をまとめることがすごく苦手であったので、Aチームのキャプテンをすると決めた際からできる限り皆さまの意見、チーム全員の意見を聞きながら、練習メニューや目標などを決めていきたいなと考えていました。始めから引っ張るというよりも、チーム全体で一致団結することを意識していました。

――この大会に挑むまでにぶつかった壁などはありましたか

 本当はもう少し難易度が高い演技を目指していて、スタンツをさらに取り入れていました。ですが、全てを通すとなった際に、途中で落ちてしまうと最後まで演技ができないというような状況がすごく続いていて。最初から最後までを通すことすらできなかったり、それぞれの応援活動などがあって全員がそろわない日が続いてしまったりして、結局全てのスタンツが上がらないといった練習が続いていて、本番想定の練習がなかなかできず苦しかったです。それでも、最後の1週間で全員そろう機会があったので、そこで一気に落ち着いて演技ができるように、最後までしっかり通せるように全員で一気にギアを上げて練習できたと思います。

――今後に向けた意気込みをお願いします

 大会は、応援活動で選手を応援することとは異なり、チームで1つの作品で勝ちに行く思いがあります。自分たちが選手として順位を争うような大会に出ることで、選手の気持ちもさらに理解できるようになって、応援活動にもより一層熱が入ると思いますので、頑張ろうと思います。

山之内志織Bチームキャプテン(文構4=東京・八王子学園八王子)

――演技を終えて率直な感想はいかがですか

 本番前にスタンツの上がりがあまり良くなくて、不安に感じていたのですが、本番は全部成功させることができたので、良かったなと思います。

――今大会での目標を教えてください

 チームとしての目標は、全体で3位以内に入ることでした。見ている人がハラハラせず、丁寧で心地よい演技をしたいなと思っていて、そのためにスタンツを落とさず、キャッチも丁寧にするように心掛けました。

――今日の演技の見どころはどこでしたか

 最後のダンスです。隊形もきれいにできたと思いますし、振り自体もかっこよくてお気に入りです。

――楽曲について

 曲は全員で投票して、多数決で決めたのですが、自分たちらしく明るくて良い曲だったと思います。

――実際の演技の完成度はいかがでしたか

 昨日の練習では(スタンツが)基によってバラバラになってしまっていて、どうにかタイミングや上がりをそろえるために何回も通し練習をしました。今日の動画を見た感じでは、細かい部分がそろっていたのではないかなと思っているので、私としては満足しています。

――衣装について

 早稲田大学の全チームが同じ衣装を着ていて、早稲田らしさが出ている衣装だと思います。また、表面と裏面で色が違うので、切り替えが見えてきれいだったのではないかなと思います。

――チーフキャプテンとして、チームをまとめるために心掛けたことはありましたか

 なるべく焦りを表に出さずに、みんなが落ち着いて練習や本番に取り組めるように心掛けていました。

――チームの雰囲気はいかがでしたか

 すごく良かったと思います。Bチームはどの学年も満遍なくいるので、それぞれの学年が萎縮してしまわないような環境づくりを心がけていました。今日はみんなが楽しくやれていて、全体としてもまとまりがあってすごく良かったと思います。

――今後の活動への意気込みをお願いします

 今年は12月まで大会が無くて、野球の早慶戦などの各所での応援が主な活動になります。ここまで人に見られたり、技の完成度を突き詰められたりする機会はなかなか無いので、今回の経験を生かして、見栄えのある応援をつくっていきたいです。