勝ち点2で4校が並び拮抗(きっこう)した戦いが繰り広げられている六大学春季リーグ戦。第6週で勝ち点を失った大学は自力優勝が無くなるため、この日はいつにも増して神宮の応援席は盛り上がりを見せた。
無安打で向かえた3回、打席に立ったのは佐藤晋甫主将(教4=広島・瀬戸内)。これまで打撃不振に陥っていた佐藤晋が待望の安打で出塁すると、応援席は盛り上がる。結局この回の得点はなかったが、「佐藤晋甫主将のヒットが出ました」と櫻井康裕代表委員主将(社4=群馬・中央中教校)は健闘をたたえた。続く4回には櫻井が満を持してセンターステージに登場。『Viva Waseda』が鳴り響く中、稲穂打線が機能する。織原葵(社4=東京・早実)、檜村篤史(スポ2=千葉・木更津総合)が安打でつなぎ、打席には佐藤晋。ステージではリーダー5人体制の『コンバットマーチ』でエールを送る。すると応援席の声援に応えるように佐藤晋は左前適時打を放ち、これが決勝打に。神宮には『紺碧の空』が響きわたり、観客も一体となって主将の復活を喜んだ。
『コンバットマーチ』で野球部を後押しするリーダー
エース小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)の力投で立大打線を無得点に抑えていた早大だったが、最終回にピンチを迎える。「油断したら負けるなと思っていたので、絶対に守備中でも応援を絶やすことなく選手に声援を届ける」(櫻井)と、『ダイナマイトマーチ』で最後まで気を抜かずに声援を送った。そして小島は最後の打者を三振で抑え、見事完封。早大は先勝を挙げた。
FLOWの『GO!!!』を披露するチアリーダーズ
ことしの応援部の年間目標は『前へ』。新しいことにも挑戦していくという決意が込められた言葉だ。そして応援部は早速、春季リーグ戦から新曲『Bloom』を取り入れ、今回の試合も重要な場面で惜しみなく披露していた。リーグ優勝に向けて、応援部は新しい風を吹かせながら前へ進んでいく。
(記事、写真 平松史帆)
※掲載が遅くなり申し訳ありません。
櫻井康裕(社4=群馬・中央中教校)
――きょうの応援全体を振り返っていかがですか
勝ちは勝ちで貴重な勝ちなんですが、小島選手が押さえて勝ったということで。どちらかというときょうは応援部が後押ししたという感じではなく小島選手が良くてゼロで押さえてくれたということで野球部の実力が大きいと思います。
――最初の方、チャンスがつづきましたが応援部としてはどのような応援をしていましたか
0-0のときに、二塁に進んだ際『コンバットマーチ』を入れるようにしていまして。『コンバットマーチ』が流れたからには絶対に得点のチャンスがあるので点をここで入れなければいけないという気持ちでいました。応援部にとって『コンバットマーチ』は伝家の宝刀のような存在でここぞというときに入れる曲なので絶対に点を取るという気持ちでいました。
――主将の一振りで試合が決まったカタチになりましたがそちらに関してはいかがですか
今まで打撃不振に苦しんでいた佐藤主将がクリーンナップから外れて8番に下がったんですけど、それで逆に心が楽になって解放して自分の本来の実力を出せたのかなと思います。主将の一振りでタイムリーで決めて、勝利を手にしたというのは野球部にとっても大きいと思います。そのとき応援部も主将の持ち回だったので主将の回で主将がタイムリー打ってその1点で勝ってくれたというのはほんとに応援部としても嬉しい1点でした。
――最終回、ピンチがありましたが、応援部としてはいかがですか
1点のリードはあったんですけど所詮1点だったので、明治のときは4点リードがあっても負けてしまいましたし、1点のリードは油断できないなと思っていて。油断したら負けるなと思っていたので、絶対に守備中でも応援を絶やすことなく選手に声援を届けることで小島選手を初めとした守備の選手たちも守りきって最後まで気を抜くことなく勝利を手に出来たのではないかなと思います。
――明日も試合がありますが試合に来る学生へ一言お願いします
まあ、平日の授業ですけどなんとか都合をつけて神宮に来てほしいと思います。授業の合間を縫ってでもいいのでとにかく神宮に来てほしいと思います。応援席に学生が少ないので皆さん来て欲しいと思います。