第19回東京六大学リーグ戦 3月20日 東京・明治大学和泉キャンパス
全勝を果たしたスプリングマッチの快進撃から中3日、今大会で19回目の開催となる東京六大学リーグ戦(六大学リーグ戦)の火蓋が切って落とされた。前回大会は3校が1敗で並ぶ混戦の中、ゴールアベレージの差で優勝を果たした早大。今年はディフェンディングチャンピオンとして、早大史上4度目の大会連覇を狙う。大会初日の相手は東大と法大。1戦目は東大相手に序盤苦戦するものの、後半で一気に突き放し勝利を収めた。2戦目は法大を強固なディフェンスで終始圧倒。六大学リーグ戦は磐石の戦いで2連勝スタートとなった。
初戦の相手は東大。序盤は早大のシュートが決まらず、拮抗(きっこう)した展開が続く。F松本秦(スポ1=京都・洛南)の3連続得点で一時は前に出た早大であったが、第1クオーター(Q)終了間際に東大が連続3Pシュートとバスケットカウントで逆転。2点ビハインドで第2Qを迎えた。反撃したい早大はG下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)とG小泉広翔(商2=京都・東山)が前線から積極的に守り、連続でターンオーバーを誘発。オフェンスでも相手のゾーンディフェンスへのカウンターとなる3PシュートをG岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)、G堀田尚秀副将(スポ4=京都・東山)、松本が決め、このQで逆転に成功した。
6点リードで迎えた後半は開始直後に岩屋主将の連続3Pシュートで幕開け。相手のタフなミドルシュートが決まり苦戦を強いられるも、高さを生かしたオフェンスリバウンドで徐々にリードを広げる。そしてダメ押しが必要な14点差の第4Q残り約7分、早大の猛攻が始まった。F三浦健一(スポ3=京都・洛南)が3本連続で3Pシュートを決めると、F堀陽稀副将(スポ4=京都・東山)もドライブと速攻で大暴れ。ディフェンスでもタフショットを打たせ続け、22-0のランで一気に東大を突き放した。最終的には100-65で試合終了。序盤の苦戦を感じさせない大勝であった。

レイアップシュートを打つ下山
第2試合は法大との対決。法大エースの鍋田こそ不在だが、昨年2部でしのぎを削った相手を前に今年の早大の真価が問わる一戦となった。試合開始直後は3Pシュートが決まらず法大に先行を許すものの、岩屋主将の連続得点から反撃が始まる。スタメンで起用された松本を中心にディフェンスがさえわたり、スティールからの速攻を連発。堀が速攻からダンクシュートを決めると、会場はこの日一番の盛り上がりとなった。10点リードで始まった第2Qも、スティールからF藤山拓翔(スポ2=新潟・開志国際)の3PシュートやG下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)の速攻で点差を広げた早大。このQの失点を9点に抑えるなど、ディフェンスを中心とした新たなバスケットの片鱗を見せつけた。
44-22のダブルスコアとなり、迎えた後半。開始直後こそ点差を詰められるものの、松本、三浦が安定して得点を重ねる。第4Qには堀田副将、F南川陸斗(文1=京都・東山)の3Pシュートや、藤山の連続得点がダメ押しとなった早大。昨年の関東大学リーグ戦では1勝1敗の痛み分けに終わった法大を相手に24点差の快勝を収め、今年の戦力の充実ぶりを示した。

シュートを放つ松本
大会初日から2連勝を果たし、2連覇へ好スタートを切った早大。大会2日目の3月22日は立大、慶大と対戦する。早大が抜け出した関東2部との一戦、そして早慶戦という負けられない戦いを勝利し、全勝で関東1部同士の頂上決戦に臨みたい。
(記事 石澤直幸 写真 河野紗矢、高津文音、三浦佑亮)
第19回東京六大学リーグ戦 3月20日(vs東大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 21 | 24 | 26 | 29 | 100 |
東大 | 23 | 16 | 19 | 7 | 65 |
◇早大スターティングメンバー◇
#4 G城戸賢心(スポ3=福岡第一)
#5 F堀陽稀(スポ4=京都・東山)
#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)
#18 G岩屋頼(スポ4=京都・洛南)
#28 F藤山拓翔(スポ2=新潟・開志国際)
第19回東京六大学リーグ戦 3月20日(vs法大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 23 | 21 | 22 | 19 | 85 |
法大 | 13 | 9 | 20 | 9 | 51 |
◇早大スターティングメンバー◇
#4 G城戸賢心(スポ3=福岡第一)
#5 F堀陽稀(スポ4=京都・東山)
#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)
#18 G岩屋頼(スポ4=京都・洛南)
#77 F松本秦(スポ1=京都・洛南)
コメント
堀陽稀副将(スポ4=京都・東山)

――今日の試合を振り返ってみてどうでしたか
勝つことができて良かったです。
――ダンクシュートを決めましたがどうでしたか
いつも通りの力を出して決めることができたなと思います。
――法大戦ではスティールからの速攻が目立ちましたが手応えはいかがですか
法大との試合はチーム全員でディフェンスを意識するようにしました。相手のターンオーバーを誘発できたのでそこはとても良かったです。
――副将に就任しましたが、副将としての意気込みをお願いします
副将としてチームを引っ張れるように頑張ります。
――ラストシーズンの意気込みを教えてください
倉石さん(倉石平ヘッドコーチ昭54教卒=東京・早実)は日本一のチームを目指すとおっしゃっているので、その目標を達成できるようにしたいです。
――次戦への意気込みをお願いします
ディフェンスを頑張りたいと思います!
藤山拓翔(スポ2=新潟・開志国際)

――今日の試合を振り返っていかがですか
東大相手はあまり点数を入れさせないことを意識していましたが、相手にシュートを簡単に打たせる悪い流れが続いてしまいました。後半からみんなで気持ちを切り替え、調子が上がっていって勝ち切れたのでよかったかなと思います。
――相手のセンターとマッチアップしたシーンを振り返っていかがですか
今年はスモールラインナップを組んでいる自分たちのチームよりも大きい相手でしたが、チームディフェンスでうまく対応してあまり相手がやりたいプレーをさせなかったことはすごい良かったと思います。
――フィジカルが強くなった印象を受けますが、オフの期間はどのようなトレーニングに励んでいましたか
オフはチームウエイトが週に3回ほどに増えていました。1部のチームが相手になってフィジカルなプレーが増えてくるので、体幹などを意識してウエイトしていました。
――今シーズンはプレータイムが増えていますが手応えはいかがですか
監督が変わったことも影響していると思いますが、自分の中でリバウンドとディフェンスだけは必死にやろうという気持ちです。そういうところが今のプレータイムにつながっていると思います。
――次戦への意気込みをお願いします
明後日もディフェンスとリバウンドでチームを盛り上げられるように頑張ります。