まさかの苦戦。辛くも勝利を挙げベスト8へ

男子バスケットボール

 1、2年生で挑む関東大学新人戦。初戦を危なげなく突破した早大は法大と対戦した。試合は序盤から持ち味を発揮できずに苦しむと、第2クオーター(Q)には最大12点差にまでリードを広げられてしまう。しかし後半、徐々にリズムを取り戻して第4Qついに逆転に成功。苦しみながらも白星を勝ち取り、ベスト8に進出した。

 課題である立ち上がりにこの日も苦しんだ。リバウンドを確保できずに流れをつかめない。さらにインサイドの要であるC宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)がゴール下で苦戦。何度もブロックされ、得点を奪えない。インサイドを攻め切れない早大は外から単発のシュートが多くなり、オフェンスが機能しない。第2Q、法大に4連続でスリーポイントシュートを許し20―32と12点ものビハインドを背負ってしまう苦しい展開。この流れを断ち切ったのはSF新川敬大(スポ1=東京・京北)。前半終了間際にスリーポイントシュート2本を含む8連続得点でチームを救い、29―35で前半を終える。

ゴール下で苦戦した宮脇

 6点ビハインドで迎えた第3Q、SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)のスティールから速攻が決まり早大らしい形が徐々に出始める。しかし相手にバスケットカウントを許すなど逆転することはできない。早大が流れをつかんだのは第4Qだった。G河合祥樹(スポ2=京都・洛南)の連続得点で同点に追い付くと、プレスディフェンスで法大のミスを誘い、G石原卓(社1=東京・京北)のレイアップでついに勝ち越しに成功する。さらに新川のスリーポイントシュートや澁田のバスケットカウントで一気に法大を突き離した。76-67で逆転勝ち。苦戦を強いられるも、何とかベスト8へ駒を進めた。 

速攻でシュートを決める澁田

 前半から早大らしいディフェンスからの速攻という形が見られずに苦しんだ。後半少しずつ改善の兆しが見えたものの、問題は深刻だ。「みんなわかっているんですけど、徹底という部分ができてない」(澁田)と言うように課題は明確であるだけに、チームで徹底し改善していかなければならない。この先を勝ち抜くために、迅速な課題の克服が待たれる。準々決勝での若き選手たちの躍動に期待したい。

(記事 東哲也、写真 宮西祐香子)

第54回関東大学新人戦6月18日(vs法大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

14 15 17 30 76
法大 16 19 13 19 67
◇早大スターティングメンバー◇
G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
G#7 石原卓(社1=東京・京北)
SF#8 新川敬大(スポ1=東京・京北)
SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北)
C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  新川敬大:18得点
リバウンド 新川敬大、宮脇隼人:12リバウンド
アシスト 河合祥樹:7アシスト
コメント

SF澁田貴大(スポ2=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

いままでずっと言ってきた出だしの悪さっていうのが全然改善されてなくて、もう前半は全くワセダのペースじゃなくて、後半なんとか逆転したっていう感じなので、反省するところが多いなと思います。

――前半点差が開いてしまいましたが、要因は

リバウンドが取れなかったというのと、あとミドルドライブをされてはいけないという作戦だったんですけど、それが徹底されずにそこからキックアウトでシュートを打たれたり、そういう確率のいいことをされてしまったことが原因だと思います。

――リバウンドの差は大きいように感じましたが

ワセダは小さいチームなので全員でリバウンド行かなければいけないというのはみんなわかっているんですけど、センターに任せきりになるだとか、ボックスアウトが徹底できてないのが原因だと思います。

――前半はインサイドを攻め切れずに外の単発のシュートが多いように感じましたがいかがですか

ボールの回りっていうのが外しかなくて、スリーポイントシュートを打つこと自体は悪くないんですけど、リズムの中で打っていないから入らないし、リバウンドにも参加できないので、攻撃のリズムが悪かったというのはあると思います。

――後半巻き返せた要因は

後半はディフェンスをハードにやるということで簡単にスリーポイントシュートを打たせなかったことと、少しは速い展開になって速攻が出たことがよかったと思います。

――第4Qはディフェンスから速攻が出ていましたが、あの形が目指している形ですか

ああいう形を出だしからやっていけば、きょうはこんなに競らずにもっと差が開いていたのかなと思います。

――次の試合に向けて修正したいことは

ずっと言われてきた出だしの悪さっていうのが一向に改善されないので、みんなわかっているんですけど、徹底という部分ができてないと思うので、まずはボックスアウトしっかりする、リバウンド取る、速攻走るっていうのを出だしからやっていけば、最初に差を広げることができて積極的にプレーすることができるのかなと思います。

C宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っての感想をお願いします

いつもなのですけど、ゲームの入りが悪くて自分たちのペースで試合ができなくて、相手のペースに合わせてしまっていました。なのでダメな試合でした。

――インサイドで苦しめられましたが

ガードがしっかりボールを入れてくれていたのに決めきれなくて、普通に落ち着いていれば決められるところだったんですけど。別に厳しかったわけではないんですけど、自分で落としてしまったので、すみませんという感じです。

――前半に苦しんでしまった原因は何だったのでしょうか

自分たちの、ディフェンスから速い攻めという形が出せなくて相手のペースになってしまったことです。

――第4Qはディフェンスから速攻と、ワセダらしいプレーが見られましたが

そうですね、ディフェンスから速い攻めをみんなで意識したことで、後半はワセダらしい攻めになりました。それはこの大会というか、チーム全体の課題なんですけど、その形を最初から出せるようにしていかなきゃいけないと思います。

――プレス、ゾーン、マンツーマンとディフェンスの変化が見られましたが、流れを変える一因になったのでしょうか

前半からやれと言われていたんですけど、うまく機能しなくて。後半からは少しずつ機能するようになったんですけど。前半はみんながうまくコミュニケーションを取ることができなくて個々になっていたんですけど、後半はチームっぽうなっ、その結果、ゾーンとかが機能したのかなと思います。

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

出だしから自分たちの形にできるように試合をしっかり作って、勝ちます。