【野球】伊藤樹「勝てる投手であり続けられるように」 田和「1年目から投げられるように」/プロ野球ドラフト会議コメント

野球

 楽天から2位指名を受けた伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)と巨人から2位指名を受けた田和廉が早大東伏見キャンパスで記者会見に臨んだ。2人の喜びの声を紹介する。

◆伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)

――指名を受けた感想をお願いします
 ドラフト1位を目標としてこの4年間プレーをしてきたので、多少悔しい気持ちもありますが、まずは指名していただいて率直にうれしい気持ちです。東北は僕の地元でもあり、縁のある球団に選んでいただけたことを光栄に思います。

――指名を受けた直後、どなたに報告しましたか
 家族とテレビ電話をつないで中継を見ていました。名前が呼ばれた瞬間、「ありがとう」としか言えませんでしたが、これまで支えてくれた家族や関係者の皆さんに改めて感謝を伝えたいです。

――ここまでの野球人生を振り返っていかがですか
 高校3年のときにプロ志望届を出すか迷い、大学進学を選びました。小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)のもとで「ドラフト1位でプロへ」という目標を掲げて4年間取り組んできました。結果として2位指名でしたが、日本代表選出や早稲田を背負っての21勝など、誰にもできないような貴重な経験をさせていただきました。順風満帆ではありませんでしたが、本当に多くを学んだ4年間でした。

――地元・楽天への入団についてはどんな心境ですか
 楽天の本拠地は中学校の校舎から徒歩圏内で、応援の声も聞こえるほど身近な存在でした。小さい頃から球場にも足を運んでいた球団に選んでいただき、本当にうれしいです。人生の一つの区切りであり、新たなスタートだと思っています。

――楽天にどんな印象を持っていますか
 若手からベテランまで幅広い世代が活躍していて、早大の先輩方も多い印象です。先輩たちに学びながら、1年目から結果を残せるように頑張ります。

――憧れの選手はいますか
 やはり岸孝之投手です。小中学生の頃からずっと見てきた投手で、投球の完成度やプロ意識には尊敬しかありません。少しでも多くを吸収して、長く活躍できる投手になりたいです。

――自身のセールスポイントはどんな部分ですか
 先発としてのゲームメイク能力が一番の強みです。大学ではそこを中心に磨いてきました。プロの舞台でも、チームを勝利に導ける投球ができるように準備していきたいです。

――ご両親への思い、そして地元・秋田へのメッセージをお願いします
 両親は僕が野球を始めた頃から「プロで活躍するんだ」と言い続けてくれました。宮城や東京で野球を続ける中、環境面でも精神面でも支えてもらい、本当に感謝しています。秋田の皆さんにも在学中から応援していただきました。地元・東北の球団で投げる姿を、ぜひ球場で見ていただけたら嬉しいです。

――楽天ジュニアでも楽天のユニフォームを着ていましたが、どんな思いですか
 小学生の頃、楽天ジュニアに選んでいただき、そのユニフォームを着るのが当時の夢でした。まさか同じユニフォームをプロとして着られるとは思っていなかったので、感慨深いです。僕の野球人生の原点でもあり、恩返しできるような活躍をしたいです。

――秋田出身の選手で対戦したい相手はいますか
 やはり金足農業高出身の吉田輝星投手です。甲子園での姿を見て、「秋田から全国で戦えるんだ」と感じました。いつか投げ合う機会があれば、とてもうれしいです。

――小宮山監督から受けた言葉で印象に残っているものはありますか
 入学前の面談で「靴の履き方」から教えられました。体の使い方、姿勢、そして一球入魂という精神。4年間を通じて、監督の姿勢から本当に多くを学びました。プロでもその教えを大切にしていきたいです。

――同期の田和投手についてどんな思いを持っていますか
 僕が指名された直後に田和も指名されました。同期として4年間、切磋琢磨してきた仲です。僕がここまで成長できたのも田和の存在があったからこそ。違うリーグになりますが、お互いプロの舞台で投げ合える日を楽しみにしています。

――将来の目標を教えてください
 「勝てる投手」であり続けることが僕のモットーです。できれば200勝を目指したいですし、長くファンに応援される投手になりたい。1試合1イニングを大切に積み重ね、その結果として大きな目標に近づければと思います。

◆田和廉(教4=東京・早実)

――ドラフト指名を受けられた感想は
 まず率直に嬉しいなっていう風に思ったのと、自分が思っていた順位よりも早く呼ばれてびっくりしたっていうのが正直な感想です。樹(伊藤樹)の後すぐ、「おめでとう」と言っていた瞬間に呼ばれたので、呼ばれてすぐは理解ができなくて頭が真っ白になりました。

――指名を受けての率直なお気持ちをお聞かせください
 自分がどこまでできるかっていう風に考え続けてきたこの大学4年間だったので、このような形で色々な方々へ感謝の気持ちを伝えられると思うので、本当に良かったです。

――どなたかにご報告はされたんでしょうか
 まず初めに家族の方に電話を入れて、高校の監督の和泉監督(昭60教卒=現・早実高監督)と、いつもお世話になってたNEOLABOの内田聖人(平28教卒)さんにまず連絡しました。和泉監督もこんな順位で呼ばれるとは思っていらっしゃらなかったようで、「びっくりした」とおっしゃってました。家族は自分の兄が大号泣していて、面白かったですね。

――様々な方々に支えられてきた大学4年間だった
 本当に様々な方々に支えられてもらった4年間でした。ケガもありましたし、リハビリをサポートしてくださった方々、投げれない期間もずっと応援してくださった方々がいたからこそここまで頑張れたと思うので、本当に感謝したいと思います。

――巨人に指名されましたが、イメージは
 自分が小さい頃からずっと強い、常勝軍団だと思います。自分もその中に入るということで、勝つということに集中して、チームのために腕を振っていきます。

――目指している選手は
 自分は右で、サイドからスリークォーターということで、大勢選手に色々お話を聞きたいです。

――具体的には
 まずはストレートが自分の課題だと思っているので、速いストレートをどうやったら放れるか、色々聞けたらと思います。

――逆にご自身のセールスポイントは
 自分が投げる全ての球種でカウントを取れたり、空振りが取れたりするっていうのは1つ自分の強みだと思っていて、その中でもシンカーが他にない軌道で動くと思います。そういう自信の持ったボールでプロ相手にどこまで通用するかやってみたいと思います。

――対戦したい打者は
やはり阪神タイガースの佐藤輝明選手、大山選手や、森下選手といったクリーンナップを相手にどれだけ通用するかっていうのはやってみたいと思います。

――どのような活躍を見せていきたいですか
まず1年目から頑張って中継ぎの後ろで投げれるように、そしてケガなく1年放り切れるように一生懸命頑張っていきたいです。右も左も巨人の中継ぎ陣は充実していると思うので、投げることは相当難しいとは思うんですけど、そんな中でも50登板くらいできれば自分の中では満足かなっていう風に思います。