「日本一を必ずこの代で」(小澤主将)/春季早慶戦、優勝決定戦コメント集

野球

 一時は自力優勝が消滅するも、5連勝で逆転優勝を飾った早大野球部。早慶戦、優勝決定戦を振り返ると共に、全日本大学選手権(全日本)に向けての意気込みを、選手と監督に伺った。

※コメントは後日文面で回答していただいたものです。

小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)

ーー早慶戦の2試合を振り返って
 勝たなければならない2試合で、結果が全てと考えてましたので、連勝で終えられ、良かったと思います。

ーー明大とは2季連続での優勝決定戦となりました。どのような気持ちで臨みましたか
 昨秋は、我々が落ちての決定戦。今季は、たどり着いての決定戦でした。昨秋の方がしんどかったので、今季は「イケる」と思って臨みました。

ーー伊藤樹選手(スポ4=宮城・仙台育英)は5連投となりました。優勝決定戦でも完投しましたが、ピッチングを振り返っていかがてすか
 記録上はそうですが、間隔が空いてますので、6連戦の時の安藤(元博氏、昭37教卒)さんとは比べてはいけないと思いますが、「怒濤(どとう)の5連勝」での優勝ですので、5連投は、伝説として語られても良いと思います。

ーーこれで3連覇を達成しました。この点についてはどのように考えていらっしゃいますか
 続けられるところまで続けたいです。

ーー2年連続で全日本選手権に出場します。この点についてはどのように考えていらっしゃいますか
 青学大との決勝戦となると、74回の選手権大会で、初めての2大会連続の同一カードの決勝戦なんだそうで、何とか実現したいと思います。

ーー全日本選手権に向けて意気込みをお願いします
 全員で、選手権を獲得したいと思います。

小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)

ーー早慶戦2試合を振り返っていかがですか
 負けてはいけないというプレッシャーの中、それをいいものに変えて良い緊張感の中、試合ができました。

ーー優勝決定戦にはどんな気持ちで臨みましたか
 挑戦者のつもりで試合に臨みました。

ーー逆転され、再逆転し勝利した優勝決定戦を振り返っていかがですか
 接戦の試合になると思っていたので。逆転されても必ずチャンスが来ると思ってやっていたので気を落とさずにやれたことが勝利の要因だと思います。

ーー優勝した瞬間の心境はいかがでしたか
 新チーム始まってさまざまな重圧がかかる中の優勝だったので人生史上一番の嬉しさが込み上げてきました。

ーー怒涛(どとう)の5連勝できた要因として何が良かったと思いますか
 チームの練習の雰囲気。ベンチメンバーに入っていない4年の椎名(丈、教4=東京・早大学院)が練習中に、チームで徹底している全力疾走を怠らずにやっていて、それを見て勝ちを確信しました。

ーー今季は自己最高の打撃成績でベストナインにも輝きました。自身のプレーを振り返っていかがでしたか
 チームのためにやった結果、良い成績が残せました。

ーー全日本大学選手権への意気込みをお願いします
 昨年、取れなかった日本一を必ずこの代で達成してみせます。

吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)

ーーベストナイン初受賞の率直な感想をお聞かせください
 なかなか取れる賞ではないと思うので嬉しいです。

ーー背水の陣を敷いての「怒涛の五連勝」ということですが、どのような気持ちで試合に臨みましたか
 しっかり準備することと、目の前の一球に集中することを意識して臨みました。

ーー優勝決定戦では、初回に低めの変化球を拾った技ありのタイムリーがありましたが、どのような意識で打席に入りましたか
 チャンスだったので何としても1点取るという思いで食らいつきました。

ーー昨季と比べて、今季のチームの強みは何だと思いますか
 チームの総合力だと思います。個の力は昨年には及びませんが、試合を通して粘り強さが出てきたのが強みだと思います。

ーー全日本では初戦で東亜大学か創価大学との対戦となりますが、対戦してみたい選手はいますか
 創価大の立石選手(正広、4年)です。あのスイングは同じ右打者としてとても参考になります。

ーー最後に全日本への意気込みをお願いします
 東京六大学の代表として、日本一になれるよう頑張ります。

前田健伸副将(商4=大阪桐蔭)

ーー早慶戦を振り返っていかがですか
 負けられない状況下で、チーム全員が集中し、持ちうる能力を最大限に発揮した結果、2連勝することができて嬉しかったです。

ーー2回戦の満塁本塁打を改めて振り返ってください
 みんながつなげてくれたので、何としても返そうと思い、またフルカウントになったので、思い切って振ろうとした結果、最高の形になって非常に嬉しかったです。

ーー明大との優勝決定戦を振り返っていかがですか
 初回に良い形で4点とることができましたが、途中逆転され、どうなる事かと思いましたが、寺尾が返して逆転し返し優勝することができました。このチームは粘り強いチームになり、リーグ戦を重ねる事に強くなったなと実感した試合になりました。

ーー優勝した時のお気持ちは
 昨年も優勝して嬉しかったのですが、今年は優勝の可能性が7%からの逆転優勝なので、去年とは違う嬉しさがありました。

ーー明大3回戦から本来の調子を取り戻したように見えますが感触としてはいかがですか
 3戦目から(ボールの)見え方が変わり、感触が戻りつつあって、ようやくチームに貢献できたなと思えるバッティングができるようになりました。

ーー全日本に向けて意気込みをお願いします
 昨年成し遂げれなかった優勝をつかめるように、チーム一丸となって、一戦一戦全力で戦いたいと思います。

伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)

ーー3季連続の優勝となりましたが率直に今の気持ちはいかがですか
 素直にとても嬉しいですし、チーム全員で積み上げてきた成果が結果に表れてよかったと思います。ただ、ここで満足せず、次に控える大学選手権に向けてしっかりと気持ちを切り替えて臨みたいです。

ーー早慶戦の2試合の投球を振り返ってください
 独特の雰囲気の中での登板でしたが、自分のやるべきことに集中することを意識しました。細かい課題は残ったものの、全体としては要所を締めることができたと思いますし、チームの勝利に貢献できてよかったです。

ーー決定戦に向け準備したことはなんでしょうか
 これまでのリーグ戦で見つかった課題の修正に取り組みつつ、相手打線への対策も含めた実戦的な準備を重点的に行いました。また、メンタル面でも一投一投に集中できるよう意識を高めていきました。

ーー決定戦の投球を振り返っていかがですか
 緊張感のあるマウンドでしたが、冷静に試合の流れを読みながら投げることができました。完璧とは言えませんが、要所で自分のピッチングができたことは収穫でした。何より、勝利という結果につなげられたのが嬉しいです。

ーー改めて今季の投球全体を振り返っていかがですか
 良かった部分と課題がはっきりと見えたシーズンでした。チームの中で自分の役割をしっかり果たすことができた一方で、もっと成長できる部分もあると感じています。大学選手権ではそれを一つでも多く修正して臨みたいです。

ーー全日本への意気込みをお願いします
 全国の強豪が集まる舞台で、どれだけ自分たちの野球ができるかが勝負になると思います。一戦一戦、目の前の試合に全力を尽くし、チーム一丸となって優勝を目指します。応援よろしくお願いします。

田和廉(教4=東京・早実)

ーーシーズンを振り返って一言お願いします
 天国と地獄の両方を経験することができたシーズンでした。

ーー早慶戦の登板を振り返っていかがですか
 大観衆の中ということで、緊張していた部分もありましたが、自分の持ち味を発揮できたと思います。相手の応援も楽しみながら投げることができました。

ーー火消しの場面でのマウンドとなりましたが、意識していたことはありますか
 1点も与えられない場面だったので、失投だけはしてはいけないと思っていました。スライダーの調子が良かったので、自信をもって腕を振ることができました。

ーーピンチで伊藤選手にマウンドを譲りましたが。悔しさはありますか
 全くないです。チームの勝利することが最優先であり、あの場面で一番信頼される投手が投げるのは当然のことだと思っています。 ピンチを作ってしまったことが悔しいです。

ーー全日本で注目している選手、対戦したい選手はいますか
 創価大学の立石選手と東北福祉大学の堀越選手(啓太、4年)です。 両選手ドラフト1位候補であり、同級生のドラフト1位にかかる選手を生で見てみたいですし、立石選手とは対戦して抑えてみたいです。もちろん、打たれるという恐怖はありますが、それよりも自分の球がどこまで通用するのかを試してみたいという思いが強いです。

ーー全日本への意気込みをお願いします
 昨年はベンチにすら入れなかった全日本ですが、今年は自分が活躍して、チームを日本一にしてみせます。東京六大学野球が100周年というこの年に日本一になるのは早稲田じゃなければいけないという思いで頑張ります。

宮城誇南(スポ3=埼玉・浦和学院)

ーー明大との優勝決定戦を制して、リーグ戦3連覇を決めました。今の率直な気持ちを教えてください
 素直に嬉しいですし、ホッとした気持ちもあります。春のリーグ戦を通して全員で粘って、苦しい試合を乗り越えての優勝だったので、チームの力をあらためて感じられたリーグでした。3連覇というのはやはり重みがあるなと思います。

ーー慶大2回戦に先発しました。早慶戦前の対談時にお話があった「丁寧に投げる」という意識がブルペンの段階から表れていたと感じたのですがいかがですか
 意識はしていました。相手がどこであっても一球の大事さは変わらないですが、特に慶応戦は四球から崩れると一気に流れを持っていかれるので、立ち上がりから丁寧に投げることをテーマにしていました。ブルペンからゾーンの中で勝負できる感覚はありましたし、それが結果につながったのかなと思います。

ーー慶大戦では10個の三振を奪いました。奪三振が増えた要因などはありますか
 ストレートの調子が良くなってきている実感があって、全体的に安定してきたのが一番大きいかなと思います。あとは変化球でもカウントが整えられるようになってきたので、打者にとっては的を絞りづらくなってるのかなと。配球の幅が広がったことで結果的に三振が増えてると思います。

ーー全日本が目前に控えています。体の調子はいかがですか
 疲労は多少ありますけど、しっかりケアもできてますし、今は順調にコンディションは整っています。いい状態で本番に入っていけると思います。

ーー全日本へ向けて調整していきたいことなどがあれば教えてください
 全国の舞台はやはり1球の重みが違うので、フォームの細かいところや、球数が増えた中での精度をもう一度見直したいです。自分がいま出せる全ての力を出し切れるようにしっかり準備していきたいです。

ーー最後に全日本への意気込みをお願いします
 チームとしてはもちろん日本一を目指しますし、自分自身も勝負の舞台になると思っています。一戦一戦を大事に、やるべきことをやるだけだと思っています。応援よろしくお願いします。

田村康介(商4=東京・早大学院)

ーー早慶戦2試合を振り返っていかがですか
 内容は悪いわけではなかったが、結果が出ませんでした。今季を象徴するような2試合でした。

ーー早慶戦でのご自身のプレーはいかがでしたか
 持ち味の思い切りあるプレーができませんでした。

ーー優勝決定戦を振り返っていかがですか
 結果、内容共に良くなかった。皆に感謝したいです。

ーー優勝後に応援席と一緒に紺碧(こんぺき)の空を歌った際の心境を教えてください
 優勝を実感しました。 共に戦ってくれた応援部に感謝したいです。

ーー全日本への意気込みを教えてください
 内容はどうでもいいので、とにかくチームの勝利に貢献します。

渋谷泰生(スポ4=静岡)

ーー早慶戦を振り返っていかがですか
 チーム一丸となって戦った結果、勝つことができて良かったです。

ーー早慶戦で復帰となりましたが、状態としてはいかがでしたか
 心身ともに万全の状態で臨むことができました。

ーー復帰後の試合では猛打賞の活躍を見せましたが、振り返って
 ケガで離脱した分、何とかチームに貢献したいと思っていたので、猛打賞という結果を残すことができて嬉しく思います。

ーー優勝決定戦を振り返ってください
 厳しい試合展開になることは予想していたので、自分にできることを確実にやろうという意識で臨みました。気持ちが入った状態でプレーできました。

ーー3連覇を果たした今の感想はいかがですか
 目標であった春季リーグ戦の優勝、3連覇を果たすことができて本当に良かったです。これからも向上心を持ち、結果を追い求めたいです。

ーー全日本に向けて意気込みをお願いします
 目の前の一戦一戦に集中し、日本一をつかみ取ります。

寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)

ーー不動のスタメンとして臨む初の早慶戦でした。球場の雰囲気など振り返っていかがですか
 1回戦は雨中でも多くの方に神宮球場にお越しいただき、早慶戦はやっぱり特別なものがあると感じました。また、すごく大きな声援でとても楽しかったです。

ーー慶大1回戦では4安打を放ちましたが、明大戦から早慶戦までの2週間では何を意識して練習されていましたか
 明治の時から感覚は良かったのでやる事は変えずに今までやってきた事をやっていました。

ーー明大との優勝決定戦を制し、3連覇を達成しましたが、振り返っていかがですか
 春を優勝することが新チームが始まってからの目標だったので、それを達成することができてとても嬉しいです。

ーー優勝決定戦では貴重な2本のタイムリーを放ちましたが、ご自身の打撃を振り返って
 2つとも芯で捉えたあたりではなかったのですが、しっかり振り抜いたことでヒットになったように思います。また、2つとも前を打つ3人がつないでくれて相手が前進守備をしていた中でヒットになってくれたので感謝しています。

ーー初のベストナインを受賞されましたが、その点に関してはいかがですか
 素直に嬉しいです。

ーー全日本に向けて、意気込みをお願いします
 全日本では大事な時に一本打てるような、そんなバッティングをしてチームを勢いづけ日本一になれるように頑張ります。

尾瀬雄大(スポ4=東京・提供)

ーー優勝を決めた際の気持ちは
 自分たちの代での優勝は格別でした。 最高に嬉しかったです。

ーー早慶戦の2試合を改めて振り返っていかがですか
 1つも落とせない中で、2戦目は特に苦しい展開でしたが、勝ち切ることができて良かったです。

ーー明大との優勝決定戦にはどのような気持ちで臨みましたか
 リーグ戦では思うように結果が残せていなかったので、何が何でも活躍して、優勝に貢献しようと思って臨みました。

ーー優勝決定戦でのご自身の打撃を振り返っていかがですか
 当たりは良くなかったですが、第1打席の初球でヒットを打ち、早稲田に流れを持って来れたので良かったと思います。

ーー慶大2回戦、優勝決定戦では共にマルチヒットでした。打撃の調子や感触はいかがですか
 打撃の調子自体は、リーグ戦からずっと悪くないと思います。

ーー全日本に向けて意気込みをお願いします
 リーグ戦で思うような結果が残せなかった分、全日本では暴れたいと思います。また、昨年、全日本で個人的にも結果が残せず、決勝で青学大に負けているので、必ずリベンジして日本一をつかみ取りたいと思います。

石郷岡大成(社4=東京・早実)

ーー早慶戦を振り返っていかがですか
 絶対に負けられない試合を2連勝できて良かったです。紙一重で勝利できたので、慢心することなく秋の早慶戦も迎えたいと思います。

ーー明大戦、慶大戦と4連勝で迎えた優勝決定戦。どのような準備をして、どのような気持ちで試合に臨みましたか
 優勝決定戦へと進むことができたら、最後は気持ちだと思っていました。2季連続での優勝決定戦を迎えられることに幸せを感じ、全力で楽しんで勝つことを考えてました。

ーー早慶戦に続きセーフティーバントの成功もありましたが、攻撃での自身のプレーはいかがでしたか
 個人的になかなかクリーンヒットや長打が出ない中で、自分の武器である足を生かした攻撃ができた点は良かったと思います。淡白な内容で終わってしまった打席もあったのでそこは反省点かなと思います。

ーー最終回は値千金のバックホームもありましたが、その瞬間は何を感じていましたか
 ゴロが飛んできた時はしっかり取ってからという意識はありましたが、それ以降は無心でした。 リーグ戦では守備で迷惑をかけたところもあったので、少しは挽回できたかなと思います。

ーー優勝の瞬間と試合を終えた後の心境は
 とにかく嬉しい気持ちしかありませんでした。 3連覇したという事実に信じられない気持ちでいっぱいでした。

ーー最後に全日本への意気込みをお願いします
 東京六大学連盟の代表として恥じない試合をしなければいけないと思っています。 どの大学も連盟の代表として意地のぶつかり合いになると思うので、絶対に勝つという強い気持ちを全面に出して戦いたいと思います。 絶対に日本一になります。

※写真は早スポ野球班の公式Xインスタグラムでもご覧いただけます。