昨季苦杯をなめた一戦 勝ち点獲得で優勝争いに食らいつけ!/法大戦展望

野球

 9月上旬から始まった東京六大学リーグ戦もいよいよ後半戦。2カードを残して、早大は3位につけている。先週の立大戦では、劇的なサヨナラ勝ちを含む2勝で勝ち点を得た。次なる相手である法大は、早大と同じ勝ち点2で現在4位。優勝争いに食い込むためにはお互いに負けられない戦いになる。互いにいい投手がそろっている中で、それを打ち崩せるかどうかが勝敗の分かれ目になりそうだ。

立大2回戦でスタメン入りした梅村

 法大の予想先発は尾﨑完太(4年)、吉鶴翔瑛(3年)の2人であろう。その中でも今季躍進しているのが吉鶴。直近の東大3回戦で規定投球回数に達し、防御率はリーグ全体で1位の0。誰が先発になっても簡単に点を取らせてはくれなさそうだ。また他にも塙雄裕(4年)は、先発に代わって複数回を投げたり、抑えとして9回を投げたりと多様な役割を果たしている。

 対する早大の打撃陣での注目は、立大戦で目覚ましい活躍を見せた梅村大和(教3=東京・早実)。1回戦では代打でサヨナラ打を放つと、2回戦は今季初スタメンに。首脳陣の期待に応える、自身リーグ戦初の本塁打で勝利に貢献した。また三冠王も狙える位置につけている、今秋絶好調の吉納翼(スポ3=愛知・東邦)にも期待したい。これまでチームを勝利に導く決勝打を多く放っている左のスラッガーが、法大戦でも頼もしい姿を見せてくれるだろう。

立大2回戦で完投勝利を収めた伊藤樹

 一方法大の打者で気をつけたいのは打線の中軸を担う3番・今泉颯太(3年)と4番・浦和博(4年)。どちらも1試合を除いて全ての試合で安打を放っており、つながれば得点に直結する。この2人の前に走者を溜めないことが最少失点の鍵になるであろう。

 法大打線に対して早大は自慢の投手陣で挑む。先発は加藤孝太郎(人4=茨城・下妻一)伊藤樹(スポ2=宮城・仙台育英)の2人と予想される。伊藤樹は立大2回戦で10奪三振、無四球で完封勝ち。勢いそのままに法大戦でも確実にアウトを積み重ねてほしい。また先発陣以外にも、齋藤正貴(商4=千葉・佐倉)前田浩太郎(スポ4=福岡工)香西一希(スポ1=福岡・九州国際大付)の3人は防御率0と、中継ぎの層も厚い。特に香西は立大1回戦で1点を追いかける中、8回から登板。2回を被安打1で無失点に抑え、初の白星を得た。

打撃好調の吉納

 早大は立大戦を通して打撃の調子も上がってきており、もともと好調だった投手陣と合わさって投打のバランスが取れてきていると言える。春には4回戦までもつれ込んだ末に逆転負けを喫した因縁の相手。リベンジを果たし、伝統の一戦へといい形でつなぎたい。

(記事 梶谷里桜)