剛腕篠木の前に9回14三振 打線振るわず開幕黒星スタート/法大1回戦

野球
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
早 大 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
法 大 0 3 0 1 0 0 0 0 x 4
(早)●齋藤正、中森、伊藤大-印出
◇(二塁打)生沼、(三塁打)吉納

 日差しが強く差し込む中、東京六大学春季リーグ戦(リーグ戦)が開幕。早大は法大との開幕カードに臨んだ。開幕戦に勝って勢いに乗りたい早大だったが、法大先発・篠木健太郎(2年)の最速153キロの快速球を軸にした投球の前に苦しむ。4回に1点を取ったが、それ以外は振るわず。終わってみれば14三振を喫し、開幕戦を落とす結果となった。

 今春から主戦投手となった篠木は序盤から150キロ以上の速球を連発。早大打線は初回を三者凡退、2回は二死から死球で出塁するが後が続かず。3回には一死一、二塁の好機を演出するが、後続の打者が連続三振に仕留められた。一方、早大の先発は齋藤正貴(商3=千葉・佐倉)。初回を三者凡退に抑える無難な立ち上がりを見せるが、2回に法大打線に捕まる。5番今泉颯太(3年)に初球を捉えられると、打球は左翼スタンドに突き刺さり1点を先制される。さらに、6番野尻幸輝(4年)に右翼線への二塁打を浴びると、8番高原侑希(3年)にも右翼方向への二塁打、9番篠木にも右中間への三塁打を放たれ、この回だけで3点を失う。

先発で粘投した齋藤正

 4回表に早大は四球と犠打で一死二塁とし、打席に入ったのは春季オープン戦で好調を維持していた6番・吉納翼(愛知・東邦)。2球目を捉えると、打球はそのまま中堅方向へ飛んでいく。この当たりで二塁走者が生還し、吉納にとってはうれしいリーグ戦初安打・初打点となる適時三塁打となった。しかしその裏に、齋藤正が四球と犠打で二死二塁のピンチを招き、打席には篠木。2球を投じた後に牽制球を投げたが、これが悪送球となり、白球は中堅方向へ。この処理にもたつく間に二塁走者が帰還し、再び3点差とされた。

 篠木の球威は、イニングが進んでも衰えることはなかった。豪速球でカウントを作り変化球で三振を奪う投球スタイルの前に、早大打線は5回以降、ほぼ何もできずにアウトを積み重ねていく。特に6回には、3番中村将希(教3=佐賀・鳥栖)、4番蛭間拓哉(スポ4=埼玉・浦和学院)、5番生沼弥真人(教3=東京・早実)の新たな中軸が三者連続三振に斬って取られた。9回にも生沼が二塁打を放ち、最後のチャンスを作るが、吉納とリーグ戦初出場の森田朝陽(社3=富山・高岡商)がいずれも三振を奪われ試合終了。リーグ戦初完投を記録した篠木から14三振を取られ、完全に屈する結果となった。

この日唯一の得点となる適時三塁打を放った吉納

 ただ、明るい材料もないわけではない。それはリーグ戦を迎えるにあたり最大の課題となっていた投手陣だ。齋藤正は毎回のように走者を背負いながら、6回4失点(自責点3)と先発として最低限の仕事をした。また、リーグ戦初登板を果たした中森光希(文構2=大阪・明星)と伊藤大征(社3=東京・早実)の二人が法大打線相手に好投を見せ、早大の戦力となることを証明した。野手陣は吉納のほか、初出場・初スタメンマスクの印出太一(スポ2=愛知・中京大中京)が初安打を記録したほか、相手の裏をかくリードも味方には頼もしく映った。投打に楽しみな新戦力が台頭したといえる。

 今年から再び勝ち点制となったため、今日敗北を喫したとしても翌日からの試合を連勝すれば勝ち点を得られる。ナインも今日の敗北から切り替え、翌日の試合をどのように戦うかに視線は変わっている。今日得た反省を糧に、翌日の試合を勝利し法大の勝ち点獲得を阻止したい。そして、その先に再び合間見えるであろう剛腕の前に同じ轍は踏むわけにはいかない。

(記事 芦沢拓海、写真 臼井恭香)

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                黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (遊) 熊田任洋 4 2 0 .500 遊飛   中安   二ゴ     左安  
2 (二) 中川卓也 4 1 0 .250 遊飛   空三   左飛     左安  
3 (三) 中村将希 4 0 0 .000 空三   空三     空三   空三  
4 (中) 蛭間拓哉 3 0 0 .000   空三   四球   空三     見三
5 (一) 生沼弥真人 3 1 0 .333   空三   投犠   空三     左2
6 (右) 吉納翼 3 1 1 .333   死球   中3     遊飛   空三
7 (左) 野村健太 3 0 0 .000   三邪   空三     三ゴ    
  投 中森光希 0 0 0 .-                  
  投 伊藤大征 0 0 0 .-                  
  打 森田朝陽 1 0 0 .000                 空三
8 (投) 齋藤正貴 2 0 0 .000     見三 左飛          
  左 松木大芽 1 0 0 .000             一ゴ    
9 (捕) 印出太一 3 1 0 .333     投安   三飛     二ゴ  
早大投手成績
名前 試 勝 敗 回 安 四 振 責 失 率
齋藤正貴 1 0 1 6 7 4 4 3 4 4.50
中森光希 1 0 0 1 1 0 1 0 0 0.00
伊藤大征 1 0 0 1 0 0 1 0 0 0.00
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位   慶 大 法 大 早 大 東 大 明 大 立 大 勝ち点 勝 負 勝率
1 慶 大 ※     ○11-4     0 1 0 1.00
1 法 大   ※ ○4-1       0 1 0 1.00
3 早 大   ●1-4 ※       0 0 1 .000
3 東 大 ●4-11     ※     0 0 1 .000
5 明 大         ※   0 0 0 ――
5 立 大           ※ 0 0 0 ――
コメント

中川卓也主将(スポ4=大阪桐蔭)

――開幕戦を終えて今の気持ちを教えてください

 開幕戦は落としてしまったのですが、それで気落ちする必要もないと思っているので、反省としてでたところはミーティングで反省して、それをどう明日に繋げるかそれだけだと思っています。

――選手間ミーティングではどういった話をされたのですか

  具体的には言えないですけど、相手の投手であったり、バッター陣、こっちのやり方というか攻略方法であったり、そういうところを反省しました。あとは、明日の予想投手であったり、そういうところも確認して、メンタル面では気落ちする人はいないと思うのですが、明日にむけてできる準備、最善を尽くしてやっていこうという話はしました。

――相手の篠木投手に完投を許してしまう形になってしまいました。試合間、選手の間で篠木投手攻略にむけて何か話し合いなどはされていたのでしょうか

 早いストレートを打たないと篠木は崩せないと前々から思っていたのですが、実際イメージしているよりもキレもあって、伸びもあって、簡単にはいかなかったという形ですね。

――今日先発された齋藤正投手は粘りの投球が続きましたが、それについてはどう感じていますか

 粘ってくれていたとは思うのですが、やっぱり開幕戦投げるエースとして本塁打を打たれた後の2塁打は。そこで切るのがエースだと思うので。粘りの投球は見せてくれたのですが、まだまだこれからの成長に期待したいと思います。

――今日、開幕戦でしたが、緊張など雰囲気の方はどうでしたか

 自分が試合前に言っていたことは部員144人の思いを背負って戦うことは大事だけど、気負って戦うこと必要はないよという話をして。そこで、まぐれでいいからヒットを打つ、まぐれでいいから抑える。それを続けることで実力になるという話をして、そこは気持ちの部分でいい雰囲気の中試合に入れたと思います。

――試合後のミーティングでは小宮山監督からはどういった話があったのでしょうか。

 ありがたいことに、勝ち点制なので今日の負けは痛いのは痛いけど、まだ挽回はできるという話はされました。

――今日の様に相手投手の調子がよく、打線が中々打てないという展開は今後もあると思いますが、その際の対応について何か話はされましたか。

 自分たちの一つの武器である打線として、1人の打者ではなく打線として機能するというのが、特徴の一つだと思うので。なんとかして、アウトにならず次に繋げるという意識を強く持って、全員で相手投手に立ち向かっていければ何とか結果はついてくるのではないかなと思います。

――今日リーグ戦初出場となった印出選手、中森選手この2人の活躍についてはどの様に見ていますか。

 チーム初ヒットが印出だったので、きれいなヒットではなかったのですが、本当にチームに勢いをつけるヒットを打ってもらったし、キャッチャーの面でも相手の裏かく配球など、セカンドから見ていても頼もしく感じました。中森に関しては本当に初登板とは思えないというか、後ろで守っていても追いついている感じがしましたし、実際に真っ直ぐも変化もすごく良かったので、これからこう戦力の1人として頑張ってもらいたいと思っています。

――最後に明日の試合への意気込みをお願いします

 同じ相手に何回もやられてはいけないと思っているので、明日勝って、明後日は篠木がまた出てくると思うので。監督も試合後の取材で同じ相手に何回もやられてはいけないし、篠木を勢い付かせて秋にいかせてはいけないと思います。まずは明日、目の前の1試合、1打席1球というのに全てかけていきたいと思います。