エースが7回11奪三振も、打線の援護なく引き分けに/Honda戦

野球
TEAM
Honda
早 大
(早)早川、柴田、徳山―小藤
◇(二塁打)中川

 春にしては冷え込んだこの日、社会人チームHondaを相手に春季オープン戦が行われた。先発・早川隆久(スポ3=千葉・木更津総合)が7回被安打2、11奪三振と圧巻の投球を見せたものの、早大打線は相手投手に封じ込まれてしまう。何度か好機を迎えることもあったが、けん制死、犠打失敗などのミスや本塁クロスプレーに阻まれ均衡を破れず。スコアボードには0のみが並び、両チーム得点なしの引き分けで試合を終えた。

 初回、早川は先頭打者にいきなり右中間への二塁打を浴びる。しかし後続をしっかりと抑え、序盤からのピンチを切り抜けた。そして、その後の早川は背番号『18』にふさわしい投球を見せる。強気の投球で社会人チームを次々と切って取った。7回被安打2、11奪三振と相手打線を沈黙させた後は、柴田迅(社3=東京・早大学院)へとスイッチする。1死から右翼線へ三塁打を浴びピンチを背負うも、その後の二ゴロを名手・金子銀佑(教3=東京・早実)が本塁への好返球し補殺に成功。相手に得点を許さない。さらに、9回に登板した徳山壮磨(スポ2=大阪桐蔭)も三者凡退に抑え、来たる東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)に向け投手陣の充実ぶりを感じさせた。

早川は社会人チーム相手に堂々の投球を披露した

 しかし、打線はなかなか得点を奪えない。3回、先頭・山田淳平(教4=東京・早実)が初球を捉え出塁すると早川が犠打で送り、1番・瀧澤虎太朗(スポ3=山梨学院)に打順が回る。期待に応えたい瀧澤は左前打でつなぎ、1死一、三塁。この日最初の好機が訪れた。しかし続く金子の打席の間、瀧澤がまさかのけん制死。金子も右飛に倒れ、先制できないまま回を終えた。4回には2死から檜村篤史副将(スポ4=千葉・木更津総合)が左前へ安打を放つ。すると、ルーキー中川卓也(スポーツ科学部入学予定=大阪桐蔭)が右翼線に強烈な一打を放った。走り出した檜村は一塁から一気に本塁を目指す。しかしあと何歩か遅く、またも得点には至らない。その後も安打は出るものの後続が続かず、相手先発・東野龍二に抑え込まれてしまった。

この日は3、4番に当たりが出なかった

 終始拮抗(きっこう)した試合であった。投手陣には拍手喝采(かっさい)、しかし攻撃陣は社会人チーム相手とはいえ課題が残る結果だ。この日、Hondaが放った安打数3に対して早大の安打数は10である。しかし攻撃の軸を担うはずの3番・福岡高輝(スポ4=埼玉・川越東)、4番・加藤雅樹主将(社4=東京・早実)のバットは沈黙を貫き、ポイントゲッターの役割を果たせなかった。また走者を出しても、けん制死や犠打失敗などで自ら攻撃の芽を摘んでいる。この日はレベルの高い社会人チームを相手にした投手戦。主軸の打席結果や細かいミスが、スコアボードに0を並べ立てた。春季リーグ戦初戦まで残り3週間。申し分ない投手力に、攻撃陣の力をかみ合わせることができるか。細かい課題を克服し、投打を整えて臨みたい。

(記事 今山和々子、写真 宅森咲子、村上萌々子)

 

※記事中の学年は新年度のものです。

 

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