夏季オープン戦ダイジェスト(8月19日~26日)

野球

 8月17日に行われた東北楽天ゴールデンイーグルス戦に勝利した早大。このまま勢いづきたいところであったが、そう簡単にはいかなかった。次戦の白鷗大戦は投手戦の中、失策でサヨナラ負け。さらに26日の立正大戦では、初回から大量失点を奪われ大敗を喫した。20日には東京六大学オールスターゲームもあり、連戦の疲れが徐々に出始める期間ではあるが、その中でも課題を一つでも多く克服したい。

我慢の展開も一つのミスに泣く(8月19日・対白鷗大)

TEAM
早 大
白鷗大 1×

小島は我慢の投球で5回1失点にまとめ上げた

 投手戦をものにすることができなかった。早大はこの日、白鷗大と対戦。先発・小島和哉(スポ2=埼玉・浦和学院)が5回までに5四死球と本調子ではなかったが、白鷗大打線を1点に抑え込む。しかし、早大も相手先発を打ち崩せず厳しい展開を強いられた。お互い一歩も譲らないまま最終回を迎えたが、最後は石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)がまさかの悪送球。サヨナラの走者が生還し、この試合を落とした。

 打線は初回、上位打線が機能する。1番・八木健太郎(スポ3=東京・早実)が右前に鋭い打球を放って出塁すると、犠打と進塁打で2死3塁の好機をつくる。ここで4番・木田大貴(商4=愛知・成章)が中前打を放ち、幸先よく先制点を奪った。しかし、2回以降はほとんど好機をつくれず、結局得点は初回の1点のみとなった。

 打線が相手投手陣に苦しめられる中、我慢の投球が求められた投手陣。先発・小島は序盤こそボール先行の苦しい内容となったが、徐々に修正していく。5回を投げ、失点は4回の1点のみと試合をつくった。その後も継投で相手打線の攻撃をしのいでいくが、9回から登板した清水陸生(人3=宮崎大宮)の制球が定まらず2死二、三塁のピンチを招いてしまう。次の打者の初球、打球は遊撃手の前へのゴロ。誰もが打ち取ったと思った当たりであったが、遊撃手・石井が一塁へ悪送球。引き分けに終わるはずの試合がたった一つのミスで負け試合となってしまった。

(記事 杉田陵也、写真 森原美紘)

投打がかみ合い完封勝利(8月23日・対桐蔭横浜大)

TEAM
桐蔭横浜大
早 大 ×

この日2安打の中澤。調子は徐々に上向いている

 理想的な試合運びだ。桐蔭横浜大と対戦した早大の先発は、二山陽平(商3=東京・早実)。初回から毎回得点圏に走者を許すが、粘りの投球で4回を無失点で切り抜ける。一方の打線も吉見健太郎(教3=東京・早実)の先制本塁打をはじめ、3本のアーチが飛び出し6得点。相手に付け入る隙を与えず、快勝した。

 この夏2試合目の先発を任された二山。高めに浮いた球を捉えられる場面もあったが、走者を出してからの粘り強さが光った。一球ずつ丁寧に投げ4回無失点。限られた出場機会で、しっかりと結果を残した。その後も黒岩佑丞(スポ3=早稲田佐賀)ら3投手の継投でつなぎ、相手にほとんど好機をつくらせることはなかった。

 投手陣の好投に応え、打線も力を発揮した。3回に吉見がカウント3-1から左翼後方へ先制本塁打を放つと、その後は7回まで毎回得点。また、5回と7回には5番・中澤彰太副将(スポ4=静岡)、6番・石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)の連打で得点を稼ぐ場面もあり、チームを勢いづけた。

 投打共に秋に期待を持てる内容でこの試合を終えた早大。いよいよ夏季オープン戦も終盤に差し掛かっており、チーム作りも佳境に入る。

(記事 杉田陵也、写真 石田耕大)

大竹が8失点、立正大に完敗(8月26日・対立正大)

TEAM
早 大
立正大 × 10

大竹は長打3本を浴びるなど、徹底的に打ち込まれた

 完敗だった。この夏順調な調整ぶりを見せてきた大竹耕太郎(スポ3=熊本・済々黌)が、立正大打線に捕まった。2回途中までに7安打を浴び、まさかの8失点。序盤で完全に試合の主導権を握られた早大になすすべがなかった。返すことができたのはわずか2点。今夏初の2桁失点を喫し、2-10で敗れた。

 先発の大竹は立ち上がりから苦しめられる。初回の先頭打者に四球で出塁を許すと、3番打者に対しても直球がすっぽ抜けて死球。その後、重盗もあり1死二、三塁のピンチを招いてしまう。ここから何とか立て直したいところであったが、甘い球を痛打されここから長打2本を含む4連打。あっという間に5点を献上してしまった。2回にも1死一、二塁から3点本塁打を浴び、ここでノックアウト。まさかの8失点という結果に、降板した大竹はベンチでうつむいたまま、しばらく動くことができなかった。

 序盤からの一方的な展開の中で、早大打線も沈黙する。得点できたのは5回と9回のそれぞれ1点ずつのみ。この試合7本の安打が飛び出したものの、勢いを失った早大に逆転する力は残されていなかった。

(記事 杉田陵也、写真 熊木玲佳)

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