全日本大学選手権を制し、日本一に輝いた早大野球部。その練習拠点となり、選手たちの生活を支えているのが、グラウンドや安部寮が位置している東伏見の街だ。この日、東伏見商栄会の主催で優勝パレードが行われた。野球部の部員や関係者、応援部が行列をつくり、大歓声に迎えられる。青梅街道周辺から早大東伏見キャンパスの入り口を約30分かけて練り歩いた。沿道には多くの地元のファンが詰めかけ、東伏見はお祭りムードに包まれた。
花束を手に街を練り歩く髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)
コメント
髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)
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地元・東伏見でのパレードとなりましたが
優勝したこともそうですが、普段から地元の人たちに支えられている気がしますね。
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4年間で2度の日本一はワセダの歴史では初めてだそうですが
そうですね。リーグ戦の優勝はもちろんすごいことですが、全国という大きさで見ている人からしたら、あくまで1つのリーグの優勝でしかない、という考え方もできるわけで。世間も日本一の方が評価が高いもかもしれませんね。やっている側としては、リーグ戦も重要視しているんですけどね。
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日本一の後は、選手の皆さんともお祝いをなさったのでしょうか
4年生とは春に食事に行って、「優勝したら招待するぞ」と(笑)。優勝後には知り合いのカニ料理の店で食事をしました。
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チームでの4年生の活躍も目立ちました
あくまでも4年生中心、もちろんレギュラーには他の学年の選手もたくさんいますが、あくまでも4年がいてこそのチームですからね。
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秋に向けての対策は
4年生は2度日本一になったわけですが、もう一回なれるよ、と(笑)。もう一度チャンスがあるから。秋に優勝すれば、グランドスラムですからね。1年間で4冠という。そのためにも夏の過ごし方を考えていきたいですね。
河原右京主将(スポ4=大阪桐蔭)
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地元・東伏見でのパレードとなりましたが、どのような気持ちで歩いていましたか
ここで4年間お世話になってきたので、いつも街のみなさんにあたたかく見守っていただいていて。感謝の気持ちでいっぱいです。
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東伏見の方とふれあったエピソードなどはありますか
ご飯を食べにいったらその店の方がワセダの野球部だと気づいてくださって、応援してくださったり、ということなどがありました。
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きょうも沿道にたくさんの方がいらしていましたが、お知り合いの方はいらしたのですか
学生はあまりいませんでしたが、美容院やお店の方、ご飯を食べるところの方、以前
暮らしていた東伏見の学生寮の管理人の方などがいらしていました。
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現在はオフだそうですが、どのようなことをなさっていますか
疲れたので、とにかく休養しています。
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夏の練習も、これからはじまります
まだ下半身も鍛えていかないとと思うので、そのために走り込んだり。冬の練習をそのまま夏もやると思いますが、暑いのできついと思いますね。それを乗り越えて秋のリーグ戦に臨みたいと思いますね。
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秋はマークもきつくなると思いますが、その対策としては
今季は優勝できましたが、納得のいっていない試合もあったので。ミスが多く出てしまったり、そういうところをもう少し突き詰めて成長していきたいと思います。
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秋の目標はなんでしょうか
リーグ戦優勝、そして明治神宮大会でも優勝してグランドスラムを成し遂げることです。
茂木栄五郎(文構4=神奈川・桐蔭学園)
――日本一の余韻はまだ残っていますか
いや、全然残っていないです。秋のシーズンに向けてと、自分は(侍)ジャパンもあるので、それに向けていまは気持ちを切り替えています。
――慣れ親しんだ東伏見でのパレードでしたが
地域の応援してくださる方々の温かい声援を受けて、応援してくださっているということをすごく近くで感じられたのでよかったと思います。
――4年間で2度目の日本一でしたが、1年生の時との違いは
1年の時は周りがすごい方ばかりで自分はがむしゃらにやるだけだったのに対して、いまは(チームの)中心でやらせてもらっていて、その自覚もあってか、自分の代での優勝は充実感があり、うれしい気持ちが強いですね。
――あさってには大学日本代表での試合がありますが、調整の方はいかがですか
ユニバーシアード本大会に向けて、そこでもいい結果が出るように調整しているので、いい結果を出せればいいなと考えています。
――代表での役割は
まだ監督から直接言われたわけではないのですが、自分の中ではとりあえず声を出して、チームの雰囲気を良くしていきたいと考えています。どういうポジションで何番か、また出るか出ないかも分からないのですが、その中で自分が与えられた仕事をきっちりやりたいと思っています。
――秋のリーグ戦に向け、夏の過ごし方は
状態を維持するというよりかはもう一ランク二ランクレベルを上げて成長した姿を秋に見せられればいいと考えているので、この夏は追い込んでしっかりレベルアップできるように練習していきたいです。
――目標はもちろん連続日本一ですか
はい。今シーズンはずっと『一戦必勝』ということで一戦一戦戦うということをやってきたので、優勝というのは大きな目標としてあるのですが、やはり一戦必勝できっちり戦っていきたいと思います。
大竹耕太郎(スポ2=熊本・済々黌)
――2度目のパレードとなりましたが、感想は
こんなに人が集まるとは思っていなかったんですけど、応援してもらって、大きな声援を送って頂いているんだなと感じました。
――優勝が決まった日には実感が湧かないとおっしゃっていましたが、いまはいかがですか
地元の方にも少し帰ったりして、そこで祝ってもらったりして。それでやっとすごいことをしたんだなということを実感しました。
――いま全日本を振り返っていかがですか
打線に助けてもらって勝った試合が多くて、秋はもっと厳しくなるのかなという様には思っています。
――試合後には、自分はまだ日本一のチームのエースとは言えないとおっしゃっていました
自分自身まだまだ伸びしろはあると思うので。秋まであと2ヶ月あるので、そこでどこまで頑張れるかのいうのが大事になるかなと思います。
――修正していきたい点は
相手も配球のパターンとか、どのように攻めてくるのかをかなりわかってくると思うので、このシーズンで確立した投球の裏をかくような投球が必要になってくるかなと思います。今季自信があった球だけではなく、自信がない球でも、違う球種だったりコースの精度を上げることが大事かなと。
――自信がある球とはツーシームのことでしょうか
そうですね。比較的左打者のインコースを攻める速球のコントロールは安定していて、投げる時も自信があるんですけど。そこではなくアウトコースには自信を持って制球できていなかったりするので、そこをもっと細部にこだわってやっていきたいです。
――全日本では右打者に苦しんでいる印象を受けました
自分としてもそれはかなり感じていることであって。右打者への攻め方というのも考える必要があるかなと思います。
――全日本大学選手権を終えてからここまではどのような生活を送られていますか
疲労は多少なりともあったので、肩は使わずにランニングであったり、筋トレであったり、そういうことをやっています。
――これから秋に向けてどのような調整を
シーズン中は練習とかであまり追い込めていなかったので、そうでない期間にしっかりと追い込んで強度の高い練習をやっていきたいです。
――来季はどのような投手になりたいですか
やはり今季勝ち切れていなくて、唯一の敗戦投手にもなっているので、負けない投手に。苦しい時こそ点を与えない投手になりたいです。
小島和哉(スポ1=埼玉・浦和学院)
――全日本大学選手権の決勝で先発を任されることを知らされたときの気持ちは
入って2、3ヶ月しか経っていない自分が先発でいいのかなと最初は思ったのですが、投げさせてもらえることに感謝して、全力で投げようと思いました。
――まだ1年生の春の時期でありながら、早慶戦や全日本大学選手権決勝など、重要な場面で先発を任されることがありましたが、プレッシャーなどはありましたか
投げられることが楽しみだったので、投げさせてもらえることに感謝して、あまりプレッシャーなどは感じないようにしていました。
――神宮のマウンドには慣れてきましたか
たくさん投げさせてもらっているので、この経験を秋に生かしていきたいですね。
――今季は高校時代にしのぎを削りあってきた、明大の金子大地選手など同級生との入学後初めての投げ合いもありましたが、どういう気持ちで投げましたか
同じ学年には負けたくないという気持ちが強いので、絶対負けないように投げようという思いはありました。
――本日は東伏見でパレードでした。地元の方に声をかけて頂いたりした感想はいかがですか
優勝してから2週間も経っているのにこれだけの人が集まって応援して下さって、自分ももっと頑張らないといけないなと思いました。
――秋に向けての意気込みを教えてください
1年の春で経験させてもらったことがとても多いので、それを活かしてもう一度反省すべきところは反省して、課題を見つけて、さらに成長した姿を見せられるように頑張りたいと思います。