東大に完敗!初戦で姿消す

野球
TEAM
東大
早大
(早)●黄本、宮本、田中-道端
◇(二塁打)川原、石井

 東京六大学リーグの各チームが1、2年生のみでトーナメントを戦う新人戦。2008年秋以来の優勝を狙うワセダの初戦の相手は東大だ。リーグ戦とは異なり、一度の負けも許されないが、黄本創星(スポ1=千葉・木更津総合)が初回に許した3点が重くのしかかり、まさかの敗北。1回戦で姿を消す結果となった。

公式戦初先発の黄本

 守備から崩れ、主導権を簡単に受け渡してしまった。大学初先発の黄本の立ち上がり、先頭打者を石井一成(スポ1=栃木・作新学院)の失策で出塁を許すと、犠打と暴投でいきなり1死三塁のピンチを迎える。続く3番・澤田勇太の当たりも野手の正面へ転がり本塁へ送られたが、飛び出した走者を狭殺できず先制を許してしまった。その後2死とするも連続適時打を浴び、初回から3点のビハインドを背負う。7回にも河原右京(スポ2=大阪桐蔭)の失策で出塁した走者を飯田裕太の適時三塁打で帰され、試合を決める1点を奪われた。今春のリーグ戦にも出場し経験の豊富な2選手の失策が最大の敗因と言っても過言でない。若いチームをけん引すべき存在が投手陣を盛り立てることができず、守備面で大きな課題を残した。

 打線の前にも東大投手陣が立ちはだかる。先制された直後、連打で1死二、三塁とすると、打席には4番の道端俊輔(スポ2=智弁和歌山)。女房役のバットに期待がかかったが空振り三振、続く河原も見逃し三振に倒れ無得点に終わる。2回以降もコースにうまく投げ分ける先発・辰亥由崇に抑え込まれ、凡退を繰り返し勝利に暗雲が立ち込め始める。8回、疲れが見え始めた辰亥から道端が中前に適時打を放ち1点を返すが反撃もここまで。最終回は三者凡退に倒れ、無念の試合終了を迎えた。

4番に起用され、適時打を放った道端

 初戦敗退に終わった新人戦。いずれワセダの中心を担うことになる下級生たちにとって、大きなショックを残す結果となっただろう。だが、このままでは終われない。下級生の台頭は間違いなく春季リーグ戦4位に終わったチームに活気をもたらすはずだ。逆襲の秋へ向け、この夏どれだけ己に勝ち自らを鍛え上げることができるか。この敗戦を胸にたくましくなってほしい。

(記事 盛岡信太郎、写真 荒巻美奈、小川朝煕)