【米式蹴球】一時は17点リードもまさかの逆転負け 全日本大学選手権進出に黄色信号

米式蹴球

関東学生秋季リーグ戦 10月31日 アミノバイタルフィールド 

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大
BIGBEARS
7 3 7 0 17
法大
ORANGE
0 0 14 7 21

 リーグ戦も終盤に差し掛かる中、早大BIGBEARSは、ここまで無敗の法大ORANGEと対戦した。試合は、QB岩井麟(スポ1=東京・桐朋)からWR安田紘基(法4=東京・早大学院)へのタッチダウン(TD)パスで先制すると、ディフェンスも法大の攻撃を無失点に抑え、10ー0で前半を折り返す。後半開始直後にもRB長内一航主将(文構4=東京・早実)のTDランでリードを広げたが、法大に連続してTDを決められ、第4クオーター(Q)中盤にはついに逆転を喫してしまう。早大は、試合終盤まで何度も好機を作ったものの、得点には至らず、最大17点リードからの逆転負けを喫した。

1TDを決めたRB長内主将

 前半は早大のキックで開始する。最初のドライブから、早大ディフェンスが法大のラン攻撃を封じ込め、パントに追い込む。すると、自陣深くで攻撃権を得た早大オフェンスは、シフトを多用し、相手ディフェンスの的を絞らせず、ランを中心にゴール前まで進む。エンドゾーンまで残り3ヤードで4thダウンを迎えるも、QB岩井から右に流れたWR安田へのパスが通ってTD。無敗の法大相手に、先制点を挙げる。それに応えるように、ディフェンス陣も、DL坂本怜央(国教1=東京・佼成学園)やDB折原陸(商4=東京・早大学院)がロスタックルを決める。その後、早大陣内の30ヤード地点まで攻め込まれるも、4thダウンでDL坂本塁(政経2=広島・基町)が強いプレッシャーをかけ、パス失敗に追い込み、失点を許さない。攻撃権を得た早大は、RB植村優(社4=東京・早実)やRB長内主将のランでファーストダウン更新を重ね、相手レッドゾーンに侵入する。TDこそ奪えなかったが、DB/K/P出口弥生(人2=東京・本郷)が25ヤードフィールドゴール(FG)を決め、10ー0とリードを広げる。法大もパス攻撃で反撃を試みるが、DB三平悠生(教4=東京・早実)とDB田中渓(商1=東京・早大学院)が堅いパスカバーを見せ、10点リードのまま前半を終える。

TD後のキックを決めるDB/K/P出口

 後半は早大のリターンで再開する。早大は、前半の勢いそのままにランを中心とした攻撃で、フィールド中央までドライブを進める。すると、オプションプレーからQB岩井が自らボールを持つと、一気に中央を抜けて、相手レッドゾーンに侵入する。さらに、ゴール前1ヤード地点まで進むと、RB長内主将がエンドゾーンに飛び込んでTD。これでリードを17点に広げ、3ポゼッションの差をつける。このまま逃げ切りたい早大だったが、ここから法大の反撃が始まる。法大は、後半からQB田邊悠人(1年) を投入すると、ランとショートパスを組み合わせ、じりじりと前進を続ける。何とか4thダウンまで追い込むも、法大のRB今手太陽(2年)に26ヤードのTDランを決められる。さらに、直後のキックオフリターンでファンブルしたボールを法大にリカバーされると、そのままエンドゾーンまで運ばれ、わずか9秒間で2つのTDを決められてしまう。

ボールをキャリーするQB岩井

 試合は最終第4Qに入るが、法大の勢いは止まらない。4度の3rdダウンコンバージョンを決められ、時間をかけてドライブを継続されると、残り5分半で法大のRB今手にこの試合2つ目のTDを決められ、ついに逆転を許す。一転追いかける立場となった早大は、RB長内主将のビックリターンでチャンスを作るも、DB/K/P出口 のFGは外れ、無得点に終わる。それでもDB宮澤源(文構3=東京・麻布)のロスタックルで法大の攻撃を断ち切り、残り2分で自陣40ヤード地点からの攻撃権を得る。QB岩井からWR神鳥虎太郎(スポ2=千葉日大第一)へのパスでフィールド中央まで進むも、QBサックで大きくロスを喫し、4thダウンで残り11ヤードの窮地を迎える。QB岩井がWR安東純心(スポ3=沖縄・首里)に投じたパスは、タイミングが合わず、パス失敗。最後は、法大がニ―ダウンで時間を使い切り、試合終了。17ー21で惜しくも敗戦した。

試合終了後の選手たち

 この敗戦で、立大戦に続き2敗目を喫した早大BIGBEARS。この試合の結果により、法大の秋季リーグ戦優勝が決定し、早大の秋季リーグ戦における順位は3位以降になることが決まった。しかし、大学日本一を決める全日本大学選手権への進出は、リーグ戦で3位以上になることが条件であり、最終週の結果次第で何とか3位で滑り込める可能性が残っている。日本一への道はまだ終わっていない。他大学の結果次第で、進出の行方が左右される厳しい状況ではあるが、最終戦の勝利だけを見据えて、明大戦に挑んでほしい。

(記事:吉川柊真 写真:土橋俊介、河野紗矢、堤健翔、平川陸)

◆ 全日本大学選手権への進出条件
早大ー明大 / 立大ー中大 立大が勝利 中大が勝利
早大が勝利
○プレーオフ進出(3位)
○中大が立大に38点差以上で勝利なら進出(3位)
✖37点差以内なら敗退(4位)
明大が勝利
○早大ー明大で、7点差以内の敗戦なら進出(3位)
✖8点差以上なら敗退(4位、5位)
✕ 敗退(5位)
立大ー中大 11/14(土)14:00ー   早大ー明大 11/15(日)14:00ー
 

得点経過

TEAM Q 残り時間 PLAY(PAT) スコア
早大 1 1:47 TD #15岩井から#88安田への3ヤードのTDパス(#27出口のキックは成功) 7- 0
早大 2 2:24 FG #27出口の25ヤードFGは成功 10- 0
早大 3 8:56 TD #33長内の1ヤードのTDラン(#27出口のキックは成功) 17- 0
法大 3 2:59 TD #6今手の26ヤードのTDラン(#16鎭野のキックは成功) 17ー7
法大 3 2:50 TD #19小高の35ヤードのファンブルリカバーTD(#16鎭野のキックは成功) 17ー14
法大 4 5:21 TD #6今手の15ヤードのTDラン(#16鎭野のキックは成功) 17ー21

チームスタッツ

スタッツ 早大 法大
1st down数 13 13
ーラン 11 7
ーパス 2 5
ー反則 0 1
3rd down成功率 3/11 27% 5/13 38%
4th downs成功率 1/3 33% 2/3 67%
総プレー回数・ヤード 51回234ヤード 56回220ヤード
パス試投成功回数 12/19(63%)48ヤード  13/24(54%)81ヤード
ラン回数・ヤード 32回186ヤード 32回139ヤード
TD数 2 3
ーラン 1 2
ーパス 1 0
ーその他 0 1
PAT回数 2/2 100% 3/3 100%
2ptコンバージョン回数 0/0 0% 0/0 0%
FG回数 1/2 50% 0/0 0%
パント回数 3 5
反則回数 2回15ヤード 2回15ヤード
被ターンオーバー回数 1 0
ーインターセプト 0 0
ーファンブルロスト 1 0
セーフティー回数 0 0
レッドゾーン 2/3 67% 1/1 100%
タイムポゼッション 22:01 25:59

コメント

・RB長内一航主将(文構4=東京・早実)

ーー今日の試合を振り返って

 立教戦に負けてから、チームで後悔なくやろうという話をしていて、今までで一番いい準備をできていたと思います。それを前半は特に出せたのですが、結局自分たちのミスが何個出て負けたので。もっとチームとして詰め切れる部分があったのかなと思います。

ーーご自身のタッチダウンのプレーを振り返って

 しっかりオフェンスでドライブできた中で、自分たちが一番自信を持っているランプレーを出せました。また、ランを止めにくるとわかっている中でしっかりランでドライブして、最後タッチダウンできたのは良かったです。

ーーパス攻撃に関して振り返っていかがでしたか

 自分たちの一番の武器はランプレーだと思っています。ランを止めにくる中で、要所要所でパスを決めることがこの試合のプランでしたが、やっぱり決めきれなかった部分がありますし、そうなるとオフェンスとしても苦しくなります。成長はあったと思いますが精度を一段上げていかないと、全日本(全日本大学選手権)を含めて勝てるチームにはならないかなと思います。

ーー次戦の明大戦への意気込みをお願いします  

 負けたら終わりなので。残り2週間で本当に全員が自分の全ての時間をかけないといけないです。法政戦までの2週間の準備も良かったと思いますが、本当にそれ以上の準備をしないと勝てないですし、それを全員でやり切るだけだと思うので。みんな悔しい思いをしましたし、後悔がある選手がたくさんいると思いますが、早く切り替えて2週間後の明治戦に対して出し切るというところをチームとしてできたらなと思います。

・QB岩井麟(スポ1=東京・桐朋)

ーー今日の試合振り返っていかがですか

 悔しいです。
自分のミスもそうですし、オフェンスのミスを断ち切れなかったところが全てだと思うので、単純にそこは悔しいです。

ーー初のTDパスを決められましたが、そのプレーを振り返って

 
自分も含めて、この2週間でスタッフもコーチも選手もいい準備をしてきて、その結果がTDだったので、準備を結果にできたということは本当に良かったです。

ーー前戦までとは異なる攻撃スタイルでしたが、この試合に向けてはどのような準備をされてきましたか

 
自分たちのオフェンスにおける完成度を高めるということをとにかくこの2週間やってきて、それは本当に相手にぶつけた時に、練習通りできてた部分が多かったです。そこに全てをかけていました。

ーーこの試合での課題はどこにあると思われますか

 
試合を通してパスが決まらないというところがあって、そこは主に僕の責任と、レシーバーとのタイミングであったりボールプレイスの部分が良くないことで、パスが通らなかったです。相変わらずランでいいドライブをして、TDを取ったというのはありましたが、パスが決められずに、向こうに点を取られて負けてしまったという感じなので、本当にパスが課題でした。

ーー次戦の明大戦への意気込みをお願いします

 本当にこの2週間、自分のキャリアをかけて準備しますし、チームとしても今まで積み上げてきたものを全部出すつもりで準備して、明大に絶対勝って、全日本選手権(全日本大学選手権)への出場の望みを絶対に繋げたいと思います。

・DL小榑陽亮(スポ1=東京・西)

ーー今日の試合を振り返って

 負けてしまいましたけど、前半は良いディフェンスができて、良い勢いに乗れてやれました。ですけど、後半からは体力切れというところで、徐々に押されていくという展開になって、そこで踏ん張り切れなかったです。

ーーご自身のパフォーマンスを振り返って

 1本目から入りましたけど、全体的な1本目のようなパフォーマンスができたわけではなく、正直不甲斐ないです。交代の選手にすぐ頼ることになり、もう少し自分が成長して、1年生とか関係なくチームを引っ張れるように早くなりたいです。

ーー前半は法政オフェンスを完封しましたが、振り返って

 準備したことをフルで出したと思っていて、この2週間は法大戦に向けて、立大に負けたことも踏まえて、一人一人の責任というところをやってきて、それがうまく噛み合ったというか、前半だけですけど完封できたのかなと思います。

ーー後半、相手のQBが変わってから、攻撃を止められなくなりましたが、要因はどこだと考えていますか

 準備の段階でもQBのランをあまり警戒せずにやっていて、その中で急にQBが変わって、QBのランにアジャストし切れなかったというか、準備が足りなかった。2人目のQBが相手にいる中で、まだやれることがあったのではないかと今思います。

ーー次戦の明大戦への意気込みをお願いします

 本当に僕らは後がないので、この2週間、今までの人生のどの2週間よりも最高の準備をして、絶対に負けない、ただそれだけです。

・DB吉岡獅音(スポ1=東京・佼成学園) 

ーー今日の試合を振り返って

 正直、勝てた試合だと思っていて、自分もちょっとしたミスが重なって、こういう負けにつながったり、TDをされたりしたので。2週間で詰め切れなかったこともあるし、スキルを磨き上げられなかったというのが、悔しいというか、次への課題です。

ーー前半は無失点で抑え切りましたが、前半を振り返って

 前半は、全員体力が結構あって、ちゃんと高いスタンダードで動けていたと思います。

ーー後半崩れてしまった要因は

 みんな体力切れで、自分もそうですし、DLもLBもDBも、足が動かなかったというのが全体の課題で、負けにつながったと思います。

ーー次戦の明大戦への意気込みをお願いします 

選手:もう勝つしかないので、自分も隙間時間にアメフトに関わることをやって、声を掛け合いながら、みんなで勝ちに向けて進んでいきたいです。