【特集】早稲田ボランティア・アカデミー 講師インタビュー 第3回・花岡伸和氏

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「違いがあっても認め合える社会を」
NPO法人関東パラ陸上競技会理事長 花岡伸和氏

花岡伸和氏

※この取材は2025年10月14日に行われたものです。

 上半身全体を使い、力強くタイヤを回す。ぐんぐんと加速し、最後は一気にゴールを切る。2004年にはアテネパラリンピックの車いすマラソンに出場し、マラソン発祥の地であるマラトンからアテネを走り抜けた。

 1993年、高校3年生の時にバイクの単独事故で脊髄を損傷。車いすでの生活になった。

 入院中、主治医の先生が『脊髄損傷』というタイトルの和訳本を渡してくれた。どのような症状が出て、どういった生活になるのか。どういった遊びができるのか。詳細な記述を読み、「何もできへんのやと思いかけていた。でもできることもある」。リハビリに取り組み、できることをひとつずつ見つけていった。

 94年、自らの希望で大阪・長居の障害者スポーツセンターを訪れ、車いすマラソンを始めた。「助かった命。中途半端で終わりたくない」。専門学校に通いながら、毎日夜遅くまで練習に励んだ。仕事とも両立し、2004年のアテネ大会では6位、12年のロンドン大会では5位入賞を果たした。

 現在は講演や自身のブログで発信する側に立つ。意識しているのは、パラスポーツを「身近に感じてもらうこと」。パラスポーツは障害のある人たちだけのものではないことを伝えたいという思いからだ。「違いがあっても、できることを一生懸命取り組むことで互いを認め合える社会に」と、共生社会の未来を見据えている。

※掲載が遅くなり、申し訳ございません。