【連載】インカレ直前特集『BREAK THROUGH』(男子部)第5回 白築琢磨主将×速水駿太×髙橋真奈

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 インカレ直前対談最終回は、白築琢磨主将(文構4=東京・早実)、速水駿太(文構4=東京・巣鴨)、髙橋真奈マネジャー(教4=東京・拓大一)の3人。最後の公式戦を控える3人に、これまでの振り返りとインカレへの思いを伺いました。

※この取材は10月29日に行われたものです。

――簡単に自己紹介をお願いします

速水 主務やってます。4年生の速水駿太です。ポジションはRBです。

髙橋 4年のマネージャー、髙橋真奈です。

白築 キャプテンの白築です。センターやってます。

――右隣の方の他己紹介をお願いします(白築→髙橋、髙橋→速水、速水→白築)

白築 (髙橋は)2年生の7月ぐらいに入ってきてくれて。彼女だけに限らずなんですけど、僕らの代はちょうど良い距離感、お互いに干渉せず干渉されずみたいな感じで。マネジャー業務、(髙橋が)入ってきた時はマネージャーの先輩がたぶん1人だったと思うんですけど、そんな中で2年生から入っても今も続けて一生懸命マネジャーでやってくれています。

髙橋 速水は面倒見が良いです。同期も後輩もそうなんですけど、昨年の対談で先輩からも名前挙がっていたり、色々な学年と仲良くしているイメージです。

速水 (白築は)1年間主将としてチームを引っ張ってきてくれましたし、あと広島ファンです(笑)。

「主務として他の人にはできない経験だった」(速水)

――秋リーグの話題に移ります。それぞれ別の立場からリーグ戦を見てこられたと思うんですが、振り返ってどんなリーグでしたか

髙橋 昨年のインカレぐらいから初めての後輩ができて、最初はどういうふうに接せればいいか、仕事をどこまで振って良いのか、その塩梅が難しくて。春はどうしても自分がやっちゃうことが多くて、それが成長につながっていないなと反省していたんですけど、この秋リーグは結構仕事を任せて自分はフォローに回ってというのが上手くできたんじゃないかなと思います。

速水 けが人が複数出た中で戦い切ったことはすごいなって外から見ていて思いましたし、けがしていた弘樹(鍋島弘樹、スポ2=福井・北陸)とか浩介(増井浩介、スポ1=愛知)とかが応援に来た時にはすごい声出してくれて。個人的にはその姿もすごい印象に残っています。

白築 やっぱり主将として臨む中で、結果を残さなきゃいけないですし引っ張らなきゃいけないっていう色々な葛藤があったんですけど、結果的にまず(1部に)残留できたことは継続できて良かったところではあります。でも優勝という目標を掲げて臨んでいたリーグだったので、目標に届かなかったのは悔しいです。春から秋にかけてチームのプレースタイルに紆余曲折があった中で、春と比較して秋に1勝でも勝ち試合が増えたというところは評価できるポイントなのかなと思います。

――秋季リーグを終えて、最高学年になってからここまでご自身が成長したなと思える部分はありますか

白築 引っ張る立場として色んな耐性はついたところはありますし、やっぱり色んなところを見なきゃいけないので視野を広くしようっていうことを心がけるようになったのは、この1年の成長なのかなとは思います。この立場になってからしか分からないこともあるので、客観視する力というか、日常的に客観視しようっていうことは、この1年間思っていたことです。

髙橋 自分はこれまで主でマネジャー業務をやっていて、それこそ去年の早慶戦はマネジャーが主体となってやる感じだったんです。その中で引き継ぎっていうことも意識して、今年からは選手にも早慶戦の仕事を少し任せようとか、日常の業務もなるべく来実ちゃん(後藤来実マネジャー、法2=東京・早実)に任せようとか、仕事を振れるようになったのは1個成長なのかなと思います。

速水 部活の主務として、外部の人、他の部活の人と頻繁に連絡とってる人はなかなかいないと思いますし、成長じゃないですけどその部分は主務として他の人にはできない経験だったなと思います。

「感謝してもらえるとやっぱりうれしい」(髙橋)

――キャプテン、主務、マネジャーとして動いていく中で、やりがいを感じる場面はどんな時ですか

髙橋 結構たくさんあるんですけど、チームとして勝った時はほんとにうれしいし、あと些細なことだけど、自分がやったことに対して感謝してもらえるとやっぱりうれしいです。保護者の方からいつもありがとうとか、そういう言葉をかけていただけるのがすごいうれしいです。

速水 仕事は結構3年生以下がやってくれてくれたりマネジャーがやってくれたりしているので、4年生になって新たに感じたやりがいは特にはないんですけど、良かったこととしては、必然的に他の部活と交流が生まれたことですかね。そこは主務をやってて1番良かったことです。

白築 主将はやっぱりチームの結果の責任に関わってくるところで、リーグ戦でも1戦1戦に対する責任感だったり、勝ち負けへのこだわりはあります。伝統ある部活だし伝統ある大学なので、その中で引っ張る立場を任せていただいてるっていう意味なので、もちろん責任感は伴ってくるなと感じます。その中でのやりがいは、やっぱりチームが勝てた時が1番良かったなと思います。あとはこの代になって上級生が多くはいない中で、1年生から積極的に出てもらって学年関係なくみんながのびのびプレーして、得点取って帰ってきて喜んで、キーパー止めて喜んで。学年関係なく全員がのびのびプレーできる環境っていうところを作れていたとすれば、そして結果的にそれが勝ちにつながっていたら、それはより一層やりがいに感じます。

――4年生から見て3年生はどんな学年ですか

髙橋 1番話はします。コンビニで会ったら奢ってくださいとか言われるけど(笑)。任せた仕事は、いやいや言いながらもやってくれるし、なんだかんだ仲良くもしてくれるし、素敵で頼りになる後輩です。

速水 たしかに距離近いです。僕は逆にご飯連れて行ってくださいって言われた時に、やだって言えるような関係でもあって(笑)。連れて行くんですけど、嫌そうな反応をしてみることが結構あって、それができるのは良い関係性なのかなと思います。個人的な話なんですけど、西村(悠吾、人3=千葉・市川)は小学校の頃が一緒で、久しぶりに大学で会えたのはうれしかったです。たまにご飯行ったりしてます。

白築 あと最近は就活も頑張ってる印象強いよね。ハンドの部分で言えば3年生にも結構試合に出てもらっているし、チームに貢献してくれていて頼りにしています。

――2年生はどうですか

髙橋 試合中も練習中もよく声出していてチームの雰囲気を盛り上げてくれている感じで、2年生はすごい仲良いよね。

速水 プレーに頼りがいがあるっていうのはみんな感じていることだと思いますし、あとはフットワークの軽さがすごいなと思います。弘樹と一緒に野球の早明戦見に行ったのも、フットワークの軽さを感じた部分でした。

白築 2人が言ってくれたみたいに仲が良いっていうのは大前提としてあって。ハンドボールで言えば仲良い関係はありつつ、コートの中に入ったら結構やり合ったり、そこのメリハリができているのはすごいなと思います。豊田創志(スポ2=千葉・市川)なんかは、いじりいじられみたいなくだりがあったり、仲良くしてます。

――1年生はいかがですか

髙橋 驚かされることが多いです(笑)。1年生なのに試合いっぱい出ていてすごいなと思いますし、あとは元気いっぱい体力もりもり。ジェネレーションギャップを感じることが多くてZ世代って感じです(笑)。

速水 僕たちが1年生の頃とは違う感じするよね。

――このチームのチームカラーと、集大成となるインカレの目標を改めて聞かせてください

白築 目標はもちろん全国優勝です。チームカラーとしてはさっきの話にもあったんですけど、学年関係なく全員がのびのびしながらプレーできるところはチームの良さの1つだと思います。その中でやっぱり1年生には期待していますし、下級生にはどんどん自分の強みを出してってほしいっていうふうに思います。上級生には背中で見せてチームをまとめてほしいっていうところもあります。あと戦術的なところで言えば、あまり平均身長が大きくないチームなので、運動量でカバーしたり、スピードや緩急を生かして行きたいと思っています。

――チームとして特に強化していることはありますか

白築 秋リーグを経てディフェンスの強化は重点的にやっていこうっていう話をしていて。システムだったり、ディフェンスの核となるメンバーがどうしたら動きやすいか、どうしたら周りが合わせられるか、どうしたらキーパーと連携できるかっていうところも含めてディフェンスに力を入れています。

――インカレのキープレーヤーを挙げてください

髙橋 琢磨が誰選ぶかめっちゃ気になる。

速水 先行きます(笑)。弘樹と浩介にします。秋リーグはけがであまり出られていなかったんですけど、そこからずっと応援頑張ってくれて。悔しい気持ちもあるかなと思いますし、2人とも最近練習参加できるようになってきているので期待しています。

髙橋 京平(宮田京平広報、2=大阪・大教大附平野)にします。モチベーションビデオ、これまではリーグの最終戦だけ作ってくれていたんですけど、今季から最初にも出してくれて。インカレも毎日やるし、すごい本当に頑張ってくれていて。(ビデオ)かっこいいから私何回も再生してYouTubeの再生数、結構稼いでます(笑)。

白築 さっきの話とつながるんですけど、ディフェンスを強化している中で、やっぱり真ん中が要にはなるので、小柴(創、スポ2=千葉・昭和学院)と結城(颯太、スポ2=千葉・昭和学院)の昭和学院コンビを挙げたいです。3枚目で出ている時間が多いので、プレッシャーかけるつもりはないしのびのびやってほしいんですけど、その中でどれだけのクオリティを出せるかっていうところはチームの大事なキーになると思います。2人に加えて黒沼大幹(教2=東京・明星)も3枚目に入るので、スーパーサブ的な感じでも期待しています。

「全部勝って優勝したい。最後の集大成としてまとめていければ」(白築)

――インカレではお互いにどんな活躍を期待していますか

白築 (髙橋は)トスめっちゃ勝ってくれるよね。

髙橋 そう、トス結構勝てるんですよ。

白築 ベンチを前半に取るか後半に取るかっていうところは結構重要視しているので。こんなふうに期待してフラグになっちゃわないようにしたいんですけど(笑)。速水はペナルティで出てくれることがあるんですけど、やっぱり速水が決めたら盛り上がるので期待しています。

髙橋 うん速水はペナ期待してるね。あと速水はいつも普通に打っちゃうので、フェイント入れたり駆け引きしたりちょっとかっこいい系のペナも見たいです(笑)。琢磨はいつも通りやってもらえれば最高なのかなって思います。

白築 そう言ってもらえるのが1番うれしい。

速水 (髙橋は)僕たちが知らないところで頑張ってくれているなっていうのは日々感じるところでもあるので、インカレまであと1週間ですけど最後まで頑張ってもらいたいです。白築は得点たくさん取って勝ちに導いてくれると思いますし、でも決めなきゃと気負いすぎずに頑張ってほしいなと思います。

――最後にインカレへの意気込みを

髙橋 インカルの会場は、同時にいくつか試合やっているのでカウントの声かけってすごい重要なのかなと思っていて。あと残り何秒あるか、他のチームの声に負けないようにしたいです。

速水 もうこれでハンドボールも終わりなんだなっていう実感が日々強くなっていて。最後まで頑張りたいです。抽象的なものしかないですけど、いい意味で具体性を求めすぎずに最後まで頑張りたいです。

白築 5戦全部勝って優勝したいっていう気持ちはもちろんありますし、1回戦が大同大学で一昨年のインカレ、僕らが2年生の時のインカレで初戦当たって負けた相手で。その試合がなんか個人的にめっちゃ悔しい試合で。これまでハンドボールしてきて上位に入るくらい悔しい試合だったので、まずは初戦を突破するっていうところは課題だし、しっかり力を注げるような準備をしていきたいです。そこから2回戦、3回戦とすごいカードなんですけど、そこに勝ち切って良い結果で終えられたらいいなと思います。あとはやっぱり4年生人数少ないんですけど、それぞれにちゃんと役割があって立場があって、それぞれの個性を生かしたチーム作りっていうところの最後の集大成としてまとめていけたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

(撮影協力 早大ハンドボール部2年鍋島弘樹選手、ありがとうございました!)
(取材・編集 片山和香)

最後にインカレの意気込みを書いていただきました!

◆白築琢磨(しらつき・たくま)(※写真右)

2002年5月16日生まれ。172センチ。東京・早実高出身。文化構想学部4年。最近は鮭と鯖にはまっているという白築選手。DHAとEPAを存分に摂って、インカレでも安定感ある活躍と闘志溢れるプレーに期待が懸かります!

◆速水駿太(はやみ・しゅんた)(※写真左)

2002年9月7日生まれ。173センチ。東京・巣鴨高出身。文化構想学部4年。阪神ファンで好きな選手は藤浪投手。うちに秘める猛虎魂を胸に、最後まで『氣』合い十分に戦い抜いてくれるでしょう!

◆髙橋真奈(たかはし・まな)(※写真中央)

2003年3月22日生まれ。東京・拓大一高出身。教育学部4年。趣味は料理で、自分でお弁当を作っているそうです。家事完璧で女子力爆発の髙橋MG、インカレでも心強いサポートとカウントの声がけに注目です!