【連載】インカレ直前特集『BREAK THROUGH』(男子部)第1回 鍋島弘樹×所真大×結城颯太×小柴創

特集中面

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 インカレ直前対談、男子部のスタートを飾るのは、鍋島弘樹(スポ2=福井・北陸)、所真大(社2=岡山・総社)、結城颯太(スポ2=千葉・昭和学院)、小柴創(スポ2=千葉・昭和学院)の4人。2年生ながらチームの戦力として攻守で活躍する4人が、それぞれ違った思いを抱いた関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)を振り返り、インカレへの意気込みを語ってくださいました!

※この取材は10月27日に行われたものです。

――まずは簡単に自己紹介をお願いします

結城 PV2年結城です。

小柴 LWとPVの2年小柴創です。

鍋島 バックプレーヤーの鍋島弘樹です。2年生です。

 LWとCBやってます。2年生の所真大です。

――右隣の方を紹介する形で、他己紹介をお願いします(結城→所、小柴→結城、鍋島→小柴、所→鍋島)

結城 所くんは人懐っこい感じで、なんか弟感のあるというか?

一同 おー?

結城 距離が近いというか、仲が良い人がいっぱいいるタイプの子です。

小柴 結城くんは普段静かなんですけど、コートに立つと熱い男になります。体がっちりしていてパワー系に見えるんですけど、意外とシュートテクニックが持ち味でそこを見習っています。あとはなんだろうな、よく寝てよく食べて(笑)。

鍋島 小柴くんはどっちかといえば真大より弟みたいな感じですかね。昨日もバイト終わって帰ると憲次朗さん(溝口憲次朗アナリスト、スポ3=長野・諏訪清陵)とイチャイチャしてたし(笑)。寂しがり屋でみんなとすぐ打ち解けられる子で、僕はそういうのできないので羨ましく思っています。

 弘樹は僕たちの中でも1番キャリアあって引っ張っていってくれてるのかなっていう印象はあります。力強いプレーが持ち味だと思うので、そこはすごい信頼してやってます。あとはやっぱり気持ちが強いので、強い気持ちで突っ走ってくれたらなって思います。

――次は左隣の方の初めて会った時の第一印象を教えてください(結城→小柴、小柴→鍋島、鍋島→所、所→結城)

結城 実は幼稚園の0歳から一緒で、幼稚園と中学校と高校、大学が一緒なんです(笑)。小学校だけ違うんですけど。なので最初の印象は覚えてないですね(笑)。

――それは覚えていないですよね(笑)。一緒のチームになった中学生の時の印象はどうですか

結城 小学校でサッカー一緒にやっていて、ある程度関係は分かっている上で中学一緒になって。(小柴が)キャプテンやっていたんですけど、自分がふざけちゃったら怒られることはあったので、ちょっと怖かったなっていう印象ですね。しっかりしてました。

小柴 弘樹は初めて会った時はちょっと怖くて。強豪校出身ってこともあって怖かったんですけど、寮とか練習とかで一緒にいたら意外と面白くて。本人さっき馴染みづらい性格って言ってましたけど、結構すぐに打ち明けられて良かったです。最初はたぶん合宿?入学前の合宿で同じ部屋だったんですけど、今と変わらないくらいに話せて結構接しやすかったです。

鍋島 真大とはたぶん小学生の時から会ってはいたんですけど関わりはなく。中学校のJOCで対戦して。高校の時も練習試合を結構頻繁にしていて、真大のお父さんが高校の監督で「息子がいるんだ」みたいな感じで知ってました。大学決まってからもちょっと不安だったんですけど、知ってる人がいて僕的にはすごい嬉しかったのを覚えています。

 颯太はたぶんAOの入試の時に初めて会って。僕昭和学院に1人知り合いがいて颯太のことは聞いてたんですけど。帰りのバス停だったかな、初めて会った時はすごいでかいなって、ポストっていうのが見ただけで分かる感じで。なのに意外と大人しくて静かで、すごいギャップでしたね。

――2年生はどんな学年ですか

鍋島 2年生は結構平和で仲良くて。京平(宮田京平広報、人2=大阪・大教大附平野)の家によく集まって、仲良しです(笑)。

「この期間があったからこそ成長できたといえるように」(鍋島)

――次に秋季リーグの話題に移ります。お1人ずつどんなリーグだったか振り返っていかがですか

結城 それまで自分はあんまり試合出てなかったですし、試合に出るのがちょっと怖い時とか、また出られなくなるのが怖くなる時もあったんですけど、その中で自分に求められていることをできる試合がちょっとずつ増えていったリーグだったのかなと思います。ミスしても周りが助けてくれたり、試合の前に話しかけて緊張ほぐしてくれたりして、みんなの力を借りてリーグを乗り越えられたのかなと思います。

小柴 僕はディフェンスだけだったんですけど、ディフェンスの約束事とか形がなかなか定まらなくて苦しい状態だった中で、絶対に勝たなきゃいけない大事な試合でちゃんと勝つことができて良かったです。いつもみたいな大番狂わせがなくて堅実ではあったんですけど、上位のチームに勝てるようにしていきたいなとも思いました。個人的にシュートが1分の0で悔しい結果になったので、次はもっとシュートに持って行けるようにしたいと思います。

鍋島 僕は秋はケガでほとんど出られなくて、それまでは1年の春から結構出してもらっていたので悔しくて。こんなに試合に出られなかったのは人生でもなかなかなくて、本当に悔しいって思いが残ったリーグで。でもこの期間があったからこそ成長できたって言えるように今頑張ってます。

 試合後のインタビューの時にも言わせてもらったと思うんですけど、僕は個人的に結構迷いと葛藤とがあったリーグで。この春良い感じでブレイクしちゃった分、秋はプレッシャーもあって。初めてリーグの初戦にスタメンとして出て、そこからずっとスタートで試合出てたんですけど、その経験も初めてだったので緊張もあって。春に比べて得点数が伸びなかったりシュートチャンスがなかったりで、自分にできることを見つけるのにすごい悩んで葛藤していた感じでした。最後までバンって活躍できる場面はなかったんですけど、チャンス少ない中で何ができるのかっていうことは、今後のプレーにも関わってくるのかなと思うので、それをつなげていけるようにしたいです。

「『ここはついていくだろうな』って分かる」(結城)

――中学時代から高校、大学でも同じチームで一緒にプレーされている結城選手と小柴選手はお互いにどういう存在ですか

小柴 誰よりもコミュニケーションが取りやすい相手ではあって、思ったことは言えるし言ってくれるし、そこはすごく良い関係だと思います。

結城 高校の時と大学の時、中学の時って一緒にいますけど、ディフェンスのシステムは色々変わって求められることが大きく変わった中でも、「ここはついていくだろうな」みたいなのが分かって。

一同 おおー。

――以前インタビューで結城選手に、注目してほしいプレーを伺った時「小柴とのコンビネーションを見てほしいです」とおっしゃっていたのが印象的でした

結城 そうですね。そうやって守れた時は結構嬉しいですね。

――同じ3枚目として、お互いの強みはなんですか

結城 1対1の強さですね。あと腕が長いです(笑)。1対1がすごい強いので、小柴くんが前にいてくれれば安心して守れます。

小柴 僕みたいに動くっていうよりは、後ろで構えてみんなのフォローに行ってくれていて、最後の要みたいに後ろで構えてくれるから安心感があります。あと飛び込んでくるシュートのシャット。あれは僕にはできないなって思います。

「センターもサイドも両方極めたい」(所)

――次は鍋島選手と所選手にお伺いします。秋季リーグを振り返って「悔しかった、たくさん悩んだリーグだった」とおっしゃっていましたが、そんなリーグを通してご自身の役割として見つけられたことがあればお聞きしたいです

鍋島 僕はけがでコートには立てていなかったんですけど、これまでずっと試合に出ていた分、悔しいなっていう気持ちがずっとあって。でもそういう感情を僕が行動とか顔に出しちゃうと、試合中とか試合前のアップの時とか声いつも出してるやつが静かだと、やっぱりチームとしても良くないから、そこはもう僕は空元気を出してやって。僕ができることは声出すことしかないなと思ったので、声枯れるぐらいまで頑張って応援しました。あとは試合前のミーティングで、高校の同期がどんなプレーするかとか、僕が分かることをディフェンス陣に伝えたり、そういうところで貢献はできたかなと思います。

 秋の初戦で龍成(河原龍成、スポ1=福井・北陸)がケガした時みたいにセンターがいない状況だったり、今後琢磨さん(白築琢磨主将、文構4=東京・早実)の後を継ぐセンターが必要になってくる場面だったりがあると思うんですけど、これまで(自分は)センターでやってきて今年からサイドでやらせてもらっている状況なので、サイドだけじゃなくてセンターも両方極めたいなと思っています。あとサイドとしてはやっぱりフィニッシュ。どんだけ角度が狭くても飛んじゃえばノーマーク、キーパーとの1対1なので。そこのフィニッシュはサイドシューターとして求められているなってすごい感じますし、苦しい場面でそこを決め切れるようなサイトプレイヤーになりたいなって思います。

――続いてインカレの話に移ります。4年生最後の公式戦になりますが、印象に残っている4年生とのエピソードがあれば教えてください

鍋島 僕はこの前、速水さん(速水駿太、文構4=東京・巣鴨)と野球の早明戦を見に行きました。早稲田の応援席で一緒に見てたんですけど、速水さん普段、試合中もあまり声を出すタイプではないというか。でも野球になるとすごくて、僕より声出てました(笑)。

 航平さん(渡辺航平副将、人4=神奈川・桐光学園)は、バイトが一緒なのでバイト終わりに話し込んじゃって。2人で(シフトに)入っている時は1時に終わるんですけど、寮の前で2時間ぐらい喋って気づいたら3時半とかありましたね。話もバンバン出てくるのでもう止まらなくなって、1年の河原(龍成、スポ1=福井・北陸)とか杉田(一輝、スポ1=岩手・不来方)とかが帰ってくると、合流してまた喋ってみたいなことが結構あって。結構遅くまで話をしていました。

結城 僕は、早稲田実業高校の新歓に琢磨さんと行って、あまり人来なくて(新歓自体は)何もしなかったんですけど(笑)。帰りに琢磨さんの行きつけのラーメン屋に連れて行ってもらって、通わないともらえないカードみたいなものを持ってて、トッピングをプラスしてもらいました。めちゃくちゃ美味しかったです。

全員 羨ましい。

小柴 速水さんと僕は地元が市川市で一緒で。颯太と僕と悠吾さん(西村悠吾、人3=千葉・市川)と速水さんと4人で市川会を開きました。1回目しゃぶしゃぶ食べに行って、2回目は鳥貴族に行って速水さん意外とお酒弱くて(笑)。真っ赤になってずっとニコニコしていて、普段の印象と全然違って面白かったです。

鍋島 そう言えば明咲花さん(佐藤明咲花マネジャー、スポ4=福島・安積)とも行ったよね。僕ら2年生5人くらいと鳥貴族行って、その後カラオケまで行きました。めっちゃ明咲花さん歌上手いんです。上手いしネタもいけるんですよね。アイアイとか歌ってくれました(笑)。

 真奈さん(高橋真奈マネジャー、教4=東京・拓大一)は、僕が入学前の手続きとかを全部連絡とってやってくれました。最初は全部真奈さんと連絡とっていましたね。

――インカレのキープレーヤーを教えてください

小柴 僕は大武蓮さん(社3=神奈川・川和)に注目してます。ハンドボールってどうしてもキーパーの調子次第で勝ち負けが決まってしまうところがあって。蓮さんは、昨年とかはあまり出ていなかったんですけど、今年になって結構すごい成長して、練習でもめちゃくちゃ止められるし、あれは他大にとっても結構脅威なんじゃないかなって思って注目してます。

鍋島 僕は同じキーパーなんですが航平さんかなと思います。航平さんは、さっき真大が言ったように色々な話をしてくれて、だめなことはちゃんとだめと僕らにしっかり言ってくれる先輩なので、そういう面も本当に尊敬しています。みんなとああやって仲良くできるのは航平さんの才能なので、最後のインカレに航平さんかけている思いは違うと思うし、航平さんのキーピングに大注目です。

結城 僕は尾上くん(悠利、スポ1=大阪・大体大浪商)です。尾上くんは結構調子の浮き沈みがあるんですけど、その中で調子良い時はもうどんどんシュート決まりますし、自分がディフェンスやっていても、絶対守れないだろうっていうプレーが出る時があるので、インカレで良い時が当たってくれればキーマンになるかと思います。

 僕は、増井浩介(スポ1=愛知)です。外種子田さん(崚汰、スポ3=鹿児島・国分)と琢磨さんはたぶん点取るので、そこ以外でどれだけ点を取れるかなっていう中で考えました。弘樹と同じように浩介も秋リーグ結構出られてないんですけど、逆サイドは専門が1人しかいないので、その中でどこまで行けるかというのがチームとしての完成度っていう面でキーマンになってくるのかなと思います。

「運動量のあるディフェンスに注目してほしい」(小柴)

――インカレで自分のここ見てほしいというポイントを教えてください

 さっきの話にもあったんですけど、やっぱりサイドプレイヤーとして飛び込んだ時のフィニッシュに注目してほしいです。

小柴 昨年と変わってないんですが、運動量のあるディフェンスに注目してほしいです。

結城 紹介してもらったように、飛び込むフォローに注目してもらえればと思います。あとシュートも。

鍋島 ケガ明けで他の大学からは「こんなやついたっけ」みたいになると思うので、流れを1本作れるようなプレー、気迫と魂込めて流れを早稲田を持っていけるようなロングシュートに期待してください。

――最後にインカレに向けて皆さん意気込みをお願いします

結城 秋リーグで上位に行けなくて、負けた試合で悔しい時も結構あったんですけど、その苦しさや悔しさを忘れないように。そうならないように、インカレでは全部勝ちたいと思います。

小柴 今までは未完成なチームだったんですけど、最近になって結構チームが形になってレベルアップしてきました。インカレ優勝というのは結構険しい道だと思いますが、そこを乗り越えて目標の優勝を達成できるように頑張ります。

鍋島 僕はケガした時に感じたものをプレーで見せられるようにしたいです。ハンドボールやってきた中であまり全国大会で負けた経験がないので、ちょっと自慢みたいになってしまうんですけど。そういう経験を僕はもうしたくないので、日本一のあの景色が僕は1番好きなので。自分らしく、ちょっと熱くなりすぎないように頑張りたいと思います。

 初戦は大同大で、次たぶん日体大で、(その次は)大阪体育大学か日本大学かという感じで強豪校との戦いが続くので、まずはその戦いを楽しみながら勝ちにこだわってやっていけたらいいなと思います。個人的には緊張もあるとは思うんですけど、まずはインカレ初ゴールを決めてそこから勢いに乗って、世代別の代表レベルのキーパーとかもいると思うんですけど、その人たちに完勝できるように頑張りたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 片山和香、大村谷芳)

最後にインカレへの意気込みを書いていただきました!

◆鍋島弘樹(なべしま・ひろき)(※写真右から2人目)

2004(平成16)年5月22日生まれ。177センチ。福井・北陸高校出身。スポーツ科学部2年。はまっていることは、UFOキャッチャーで『ちいかわ』のぬいぐるみを取ること。宮田広報のお家に集まることが多いという2年生ですが、向かう途中にUFOキャッチャー屋さんがあってつい寄りたくなってしまうそうです。

◆所真大(ところ・まひろ)(※写真右)

2004(平成16)年12月14日生まれ。170センチ。岡山・総社高校出身。社会科学部2年。アマゾンプライムで『アオのハコ』を見ることがマイブーム、高校時代が懐かしくなっているそうです。『アオのハコ』に負けない青春の1ページをインカレで刻んでくれるでしょう!

◆結城颯太(ゆうき・そうた)(※写真左)

2004(平成16)年6月6日生まれ。178センチ。千葉・昭和学院高校出身。スポーツ科学部2年。休みの日はYouTubeを見て過ごすことが多いという結城選手。最近は『ニートと居候とたかさき』にハマっているそうです。インカレでは横からのシャットと熱いプレー、そしてガッツポーズに注目です!

◆小柴創(こしば・あらた)(※写真左から2人目)

2005(平成17)年3月8日生まれ。180センチ。千葉・昭和学院高校出身。スポーツ科学部2年。フィギュア集めとKPOPを聴くことが趣味だという小柴選手。ワンピースのキャラを中心に集めているそうで、そのコレクションは寮で同部屋の所選手も認めるほど。持ち前の運動量とルフィーのように伸びる長い手足を生かしたディフェンスに期待です!