【連載】ソフトボール インカレ直前対談『FLY HIGH』第3回 小林千晃主将×佐藤晴×鈴木美香

特集中面

インカレ直前対談第3回は、インカレ限りで女子ソフトボール部での4年間を終える、小林千晃(スポ4=千葉経大付)、佐藤晴(人4=大阪女学院)、鈴木美香(人4=香川・高松一)が登場。4年間を通じて関係性を深めてきた3人に、女子ソフトボールでの4年間、インカレに向けた意気込みなどを伺った。

※この対談は、8月27日に行われたものです。

キャプテンが笑顔で終えられるように支えたい(鈴木)

インカレで集大成を迎える今季の早大女子ソフトボール部

――まず他己紹介をお願いします

佐藤晴 小林はやっぱりキャプテンとして、プレーでも普段の声掛けであってもチームをしっかり見てくれています。プレーでも存在感でも人間性でも引っ張ってくれてるすごい頼もしいキャプテンです。個人的には笑顔がすごいチャームポイントかなと思います(笑)。 鈴木は結構一緒にいる時間が長くて、2人とも主務と主将で大変な役職についてくれています。特に鈴木は主務として関わることも多く、チームのために日々いろんなことを考えてくれています。あとは初心者として入部して頑張ってる姿を見て、すごく刺激をもらっていて、ポジションは違いますが、良きライバルかなと思っています。

小林 佐藤は普段はすごく魅力的な女性という感じで、プライベートでは女子部員が憧れるような存在です。その中でソフトボールとなるとすごい負けず嫌いな印象が私の中で強いです。やっぱり大学に入ってから本格的にピッチャーとしてチームで投げるようになってから、自分たちの代になって後輩のケガなどで急に責任を感じることが多かったと思うのですが、そんななかでもしっかり自分自身と向き合って、ここまで投げ続けてきてくれたからこそ、今のチームがあるんだなっていう風に思っています。鈴木とは一緒にいる時間がすごい多くて、2人で小手指に住んでいるということもあって、ソフトボールだけではなく普段から一緒にいます。結構性格は全然違うんですけど、部活では主将と主務とでやっていく中でお互いコミュニケーションがしっかり取れていたので、そういうところですごい頼りがいがあります。チームの中ではすごい愛されキャラでみんなからすごい「美香さん、美香さん」と声をかけられているところを見て、今のチームに学年を超えた仲の良さがあるのは、間違いなく鈴木のおかげだと思っているので、すごい感謝しています。

鈴木 佐藤は副務という役職で、私は主務なのですが、最近は佐藤も主務のような形で頼らせてもらっています。仕事の面ではいつも相談させてもらっていて、プレーの面でもピッチャーではあるのですが、バッティングの面もたくさんアドバイスをもらっています。あとは同じ初心者という存在が私にとって頑張る原動力になっています。小林はキャプテンとしてこの1年間引っ張ってきたのですが、責任感がありすぎるところがあって24時間チームのことを考えているなと。小林がそれだけチームのことを考えたことで、チームもどんどんいい方向に向かっていったかなと思うので、キャプテンが最後笑顔で終われるように支えられたらなと思ってます。

――お互いの性格はどのように見ていますか

佐藤晴 小林はこの1年キャプテンとしてやってきたので、少し抑えていた部分もあると思うのですが、ムードメーカーというか楽しいことが大好きで、いつも人をなんか笑顔にさせてくれます。周りを明るくできるような人だなと思っています。それはキャプテンにも生きていると思うのですが、一方でキャプテンだからこそ今まで少し抑えてきたところもあるかなと思うので、インカレでは思いっきり自分も笑顔に、周りも笑顔になってくれたらいいなと思います。鈴木はすごいマイペース かなと思います。 ご飯食べたいなと思ったら食べますし、眠たいなと思ったら寝るので、主務で今まで大変だったと思うので、美香らしく思った通りにゆっくり過ごしていけたらいいんじゃないかなと思います。

小林 佐藤はこの1年間、自分たちの代になって責任感が強くなったのかなという風には感じています。ピッチャーとしてチームを引っ張っていくために、自分自身の成長速度をかなり上げたと思っているので、その中ですごい頼りがいがあります。なおかつ周りもすごい見えてるので、後輩たち、特に1年生は試合前のピリついた練習の中で壁を感じる部分があると思うのですけど、佐藤はこれまでの経験も生かして、1年生も一緒になって、チーム一丸となって、インカレ優勝という目標を目指して鼓舞してくれていると思います。そういった部分ですごい頼りがいがあり、尊敬しています。鈴木は周りから見たら何も考えていないのかなとか思われるかもしれないのですが、一番考えていると思います。また、人を思う気持ちがすごくあって、それそれの相手の立場になってしっかりと考えることができているなと。後輩が少し不安に思うことがあった時に、鈴木の近くにどんどん後輩たちが寄っていくのを見ると、鈴木自身の人間としての魅力がすごい溢れてるからこそ、たくさんの人から慕われてるのかなと思います。

鈴木 佐藤はソフトボールから離れると、すごく面白くて、話が上手で、周りが見える私と真逆な存在です。目上の人と接する時には佐藤の態度や姿勢をいつも参考にさせてもらっています。小林は明るいところもあり、たまにうるさい時もあり、チームとしても、自分にとってもありがたい存在です。小林が笑顔でいるとみんなも笑顔になるような巻き込む力があるかなと思います。

――お互いのプレー面での印象を教えてください

佐藤晴 小林はセンターをずっと守っているのですが、頼りがいしかないです。カウント苦しくなったりしんどい場面になったりした時に、真ん中に投げればどんな難しいだけでも小林が取ってくれると思って投げているので、すごく助かっています。ピンチの場面ですごいいいプレーもしてくれますし、安心感が全然違います。バッティングの面でも1番打者で責任も重いと思うのですが、小林なら何かしてくれるような雰囲気をいつも持っていて、後輩たちも小林さんまで回せばなんとかなるという風に、安心して打席に立てているのではないかなと思います。鈴木に対しては、鈴木の成長にとにかく自分は負けたくないっていう思いでやっています。1年生の時には考えられなかったような、当たり前のプレーが当たり前にできますし、ボールに接する時も誰よりも丁寧だなという風なところを感じています。レフトに打球が飛んだ時に鈴木のプレーを見ていると、自分も頑張ろうと思います。バッティングは1年生の時からずっと光るものがあって、ここぞっていう場面での集中力で、みんなが欲しいと思ってた一本を出せる勝負強さも持っていると思います。インカレでどんな形で試合に出るかはちょっと、自分はそこには関わるポジションではないのでわからないんですけど、同期としても、一選手としてもすごい期待しています。

小林 佐藤はプレーの印象としては、すごい器用な選手だなという風に感じています。ピッチャーは基本的に速球があって、その中で配球を組み立てていくんですけど、佐藤はそれよりも緩急などその1球1球を器用に投げ分けて配球を組んで打ち取っていくっていうスタイルです。また、苦しい場面があったとしても、自分で抑えようという気持ちの強さが現れているので、それを見ている野手陣も佐藤のために頑張って必死に守ろう思います。そういった姿をやっぱりインカレでも出して、チームを引っ張ってくれる存在だと自分は信じています。鈴木とは同じ外野手としてこれまでやってきました。今までは「捕れたら凄い」みたいな感じでしたけど、今はそうではなく、落下地点にすぐ入ったり、正確に送球までしっかりできたり、細部まで攻めれる状態までここまで登り詰めたのは自分自身も影響され、もっと頑張らないとと思える存在です。バッティングは美香ならセンター前に打つんだなと感じていて、1球1球しっかり食らいついて、とにかく出塁するという姿勢がチームにいい影響を与えていると思います。

鈴木 佐藤のプレー面での印象は、ボールにすごく思いが込められているなと自分が打席に入った時に感じて、絶対に打たれないようにとか、考える力があるので、このボールはこういう意図があって投げているんだなっていうのが伝わってきて、そういう考えるピッチングをしてくれているので、守備をしていて自分も一生懸命守ろうっていう気持ちになります。私は小林の守備がお手本のような存在で、どんなボールが来ても絶対に捕ってくれるっていう安心感と、私がレフトにいる時に隣にセンターにいてくれるので、いつも声掛けしてもらって、そういう面でも安心感があって頼りになる存在です。

各選手それぞれ「1番の強み」を教えて下さい

ーーまずは、佐藤晴選手。小林主将の「1番の強み」は何でしょうか?

佐藤晴 ええ…結構難しいかも。やっぱり笑顔かな。本人はずっと苦しいことばかりだったと思うんですけど、キャプテンとしてグラウンドに立っている時は皆を明るくしようっていうのがすごく伝わってくるし、そもそも小林が笑顔でいる時の方が小林自身もいいプレーをできているんじゃないかって思うのと、ちあきさんちあきさんって皆に慕われているなっていうふうに自分からは見えているし、小林のチームなので、笑顔が一番周りを明るくできるようなパワーを持っているんじゃないかなと思います。

――次に小林主将。鈴木選手の「1番の強み」は何でしょうか?

小林 誠実さかなと感じていて。鈴木自身も、自分がプレーでチームを引っ張っていく存在ではないって言っているんですけど、私は鈴木のプレーにチームがいい影響をもらっているなと感じています。鈴木の打席の中での一球一球にくらいつく姿勢だったり、あとは守備でもカバーリングをしっかり最後までやり切る、そういった姿勢がすごく印象的です。初心者でここまでプレーできるようになったっていう部分もですけど、何よりもやっぱり一つ一つの誠実さが見えるプレーっていうのがチームにすごくいい影響を与えているので、その強みをインカレでも生かしてもらってチームを引っ張っていってほしいなと思います。

――最後に鈴木選手から見た佐藤晴選手の「1番の強み」を教えてください

鈴木 考える力だったり、頭の回転だったり、負けず嫌いなところが強いかなと思います。練習でもうまくいかなかったら悔しがっているくらい感情を出しながら頑張っているので、そういう気持ちの面で相手に負けないというところが佐藤の強みだなと思います。

このチームに入れてよかった(鈴木)

代打を中心に出場機会を増やした鈴木

――これまでで一番印象的な試合は

佐藤晴 自分が出ていた試合もこの一年は沢山あって、それぞれ印象的なんですけど、去年のインカレがすごく印象的で。投手戦になって、最後タイブレークで負けちゃったんですけど、あれぐらい緊迫した試合を抑えられるような投手になりたいなと思ってずっとやってきて。なかなかうまくいかないことも多いんですけど、最後インカレで自分のピッチングからチームに流れを呼び込むピッチングがしたいなと思えるような試合を、去年インカレという舞台で観れたのはすごく大きかったなと思います。

小林 私は2年生の時の東日本で優勝した時の決勝戦です。日体大戦だったんですけど、その時は平日で監督もコーチも不在で、学生だけで試合をするっていう状況で、それを悪く捉えるのではなくて学生にしかできないソフトボールを体現していこうっていうところで4年生を中心に全員が一つ一つのプレーにくらいついて盛り上がって、純粋にソフトボールを楽しめていて。その経験があって、今4年生になって、後輩たちにも自分がその時に感じたソフトボールの楽しさっていうのを感じてほしいなって思いながらチーム作りをこれまでずっとやってきていたので、私の中で一番印象に残っている試合は東日本の決勝戦です。

鈴木 一昨年の2年生の時のインカレです。私は試合には出ていなかったんですけど、劣勢にもかかわらず出ている選手はずっとソフトボールを楽しんでいるのがすごく伝わってきて。ベンチでも、負けていても勝っているような雰囲気で応援ができていて、こんなチームに入れて良かったなと思える試合だったので、とても印象に残っています。

――試合以外に、ソフトボール部でこれまで過ごしてきて印象的だったエピソードなどはありますか

佐藤晴 ちょっと皆と角度は違うと思うんですけど。ティーボールっていう、吉村総監督がされている野球・ソフトボールの活動促進のためのNPOがあるんですけど、そこの学生委員長をやらせてもらっていて。最近でいうと、この間8月20日に小学生の全国大会の運営をやったことが、自分的にはとても頑張ったこととして印象深く残っています。自分たちは普段インカレに出る立場で、大会運営ってこんなに大変なんだなというのを学ぶことができたし、今まで1、2、3年生と参加してきて、最後4年で運営する責任のある立場になって。いい大会にできたんじゃないかなっていうのですごく印象的でしたし、この3年半で頑張ったなという気持ちになれました。逆にそれが終わってくれたからこそ、思う存分ソフトボールのことだけ考えて試合に臨めるので、すごくいい状態だなと思います。

小林 早稲田大学のソフトボール部の良さっていうのが、学年を越えて仲が良いところかなと思っていて。プライベートで先輩に川遊びに連れて行ってもらったりとか、遊園地だったりとか、お家で鍋パーティーだったりとか。そういった練習以外の部分でも先輩方と関わることができて、こういうこと考えてるんだとかこういう人なんだっていうのを感じられて、より練習の中でもコミュニケーションが取りやすくなったのを感じています。自分自身も、先輩方から良くしていただいた分後輩にそれを返そうと思っていて、今自分たちのチームになって後輩をご飯に連れて行ってあげたり、お家に呼んであげたり。グラウンドでは話せないような深い話もできて、チームとしてすごく絆を深めることができているので、そういったプライベートの部分もとても充実しているなと思います。

鈴木 自分自身は主務という立場で、関西遠征っていう関西の方に行って練習試合をする遠征の際に旅行会社とのやり取りなどをやっているんですけど。関西遠征がちょうど雨になって行程が結構狂ってしまって、急に対応が難しくなってしまったっていう経験があります。その時は監督や同期、色んな人に相談して、大変ではあったんですけど、今後に役立つ経験になったなと思います。

私は「見たことないピッチャー」(佐藤晴)

今季、徐々に安定感を増してきた佐藤晴

ここからお一人ずつお話を伺う形で進めさせていただきたいと思います。

――まずは佐藤選手、シーズン最初の登板からだんだんと投球内容がどんどん良くなっていったように見受けられました。シーズン序盤から終盤にかけて意識を変えた部分がありましたらお願いいたします

佐藤晴 多分、普通の大学の選手だったら、そのシーズンの中でなんか調子がいいとか悪いとか、そういう部分の話になってくると思うんですけど、自分の場合はほぼ投手の経験がない状態で大学から始めていて、新チームになってからやっと試合で投げられるようになっていった感じなので、意識を変えたっていうよりは、自分の中ではただただ成長して来ただけかなっていう風に思っています。やっぱり冬の練習試合、冬というか春先の練習試合からリーグにかけて、なかなか良いピッチングができてなかった、チームに迷惑をかけてしまっていたと思うんですけど、 徐々に良くなってきて、もうインカレ前の練習も残り2日とすごく少ない日数なんですけど、自分の中では最後まで成長するぞっていう気持ちでずっと取り組んでいます。

――投手として、ソフトボール選手として、自分の強みはどこだと考えていらっしゃいますか

佐藤晴 自分は変化球が自分の強みかなと思っていて。お世話になっている長谷川監督だったり、吉村総監督にずっと指導していただいていて、他のチームの選手ではあまり投げる選手がいないような変化球を自分は会得することができました。その変化球が、良いチームになればなるほど、見たことないピッチャーだっていう反応をしていて。そこは大きな強みだと思っています。ただ、何もない状態から始めれたからこそ、すごい色々なご指導をたくさん吸収して、他のチームにはいない変化球を操れるピッチャーになれた、成長してこれたのかなっていう部分と、まだまだだなって思っている部分があるので、インカレの試合の中でも、どんどん成長していけたらいいなと思ってます。

――今シーズン主戦として共に登板してきた仲間として、八角選手をどのように見ていらっしゃいますか

佐藤晴 八角は2つ下の後輩なんですけど、実績も実力もあって、すごい選手だなっていう尊敬の気持ちがまずあります。ただ、より近い所にいると、結構心の面で不安定というか、不安になりやすい部分があって、多分今ピッチングも壁にぶつかっていたり、怪我に悩んでたりっていう、難しい時期だからそうなっているとも思うんですけれど、少し弱っているというか、後輩らしい、面倒を見てあげたくなる一面もあって、自分が支えてあげないとなっていう風にも思ってます。でもやっぱりインカレから先は八角が頑張っていくしかないので、自分がいる間は、インカレまでは、2人で支え合ってやっていけたらいいなっていう風に思いますし、八角の今持ってる力を存分にこう引き出して、残り大学も、もし行くなら実業団でも頑張っていってほしいなっていう応援する気持ちがあります。

――登板時には内野陣、特に河井なごみ選手(スポ4=埼玉・伊奈学園総合)と積極的に声を掛け合っている印象があるのですが、どういうことを話してらっしゃいますか

佐藤晴 河井が内野にいてくれた時は、カウント不利で投げていることが多くて、こっち打たしていいよとか、励ましてくれるような言葉かけをしてくれていました。で、自分が内野陣だったり、外野の子たちとこうコミュニケーションをとるときは、自分は打たせて取るピッチャーなので、 次自分がどんなボールを投げたいと思っていて、こういう打球を出したいって思って投げてるので、その方向の選手にちょっと準備しててねだったりとか、任せたよみたいなふうな言葉かけをしているつもりです。

――次に小林選手、主将としてチームを引っ張ってきた1年間を振り返って、一言お願いいたします。

小林 これまで先輩方がいてくださって楽しんでソフトボールが出来ていたなかで、私が主将になっても、やっぱり純粋にソフトボールを楽しめる、みんながソフトボールを楽しめる環境を作りたいっていう風に思ってやってきました。それが結果として勝ちにつながるんじゃないかっていう風に思っていたので、そういったところを気にかけてチーム作りをしていたんですけど、 やっぱりこの自分が主将になってからの1年間は結構難しかったというか、なかなか選手の能力を活かしきれないっていう状況が続いたので、すごい苦しかったなっていうのが本音です。でもその中でやっぱり自分自身もなかなかソフトボール楽しめなくなっちゃったりとかっていうので、どうしたらいいのかって思うことがあったんですけど、それ以上に、これまで自分と一緒についてきてくれた仲間がいて、後輩も楽しそうにプレーしてたりとか、自主練習してるっていう姿を見てすごい感化されて、それに背中を押してもらって、今ではもうとにかくこの仲間を最後インカレで勝たせてあげたいなっていうのが純粋な気持ちで、もうそれしかないなって思っています。あと、自分が主将としてできることは、本当にみんなを楽しませて、その上で勝たせるっていうことかなって思ってるので、それを実現できるように最後まで頑張りたいなって思ってます。

――主将として今お話を伺ったんですけれども、主将としてではなく、個人として、この1年間を振り返って、 ご自身のプレーをどのように捉えていらっしゃいますか

小林 自分の代になって思うような結果がなかなか出せずに、個人としても思うようにバッティングの部分でなかなかチームを助けられるようなバッティングができなかったりっていうところで、非常に悔しさっていうところはすごくあります。でも、それでもやっぱりチームのことを考えながらも、自分がどうやったらいいプレーができるのかっていう風に考えた時に、自分自身がやっぱり楽しんでプレーするっていうことが、 やっぱり自分自身もいいプレーに繋がるし、チーム全体もいい方向に繋がっているんだなっていうのをすごい実感したので、最後、インカレではチームを楽しませることも大事だと思うんですけど、自分自身が1番楽しんで明るく盛り上げていけたらいいかなって思ってます。

――トップバッターに入ることが多い小林選手ですが、打席に入る際に意識していることは何でしょうか

小林 トップバッターとして意識していることは、とにかく塁に出る、出塁することが1番かなって思っているので、 フォアボールでもそのポテンヒット、そんな綺麗なヒットじゃなくても、とにかくボールにくらいついて、なおかつピッチャーの球をたくさん投げさせることによって、後ろのバッターに、ピッチャーがどういうボールがあるのかっていうのを考えられる時間をしっかり取れたらいいかなって思っています。なので、1番バッターとして塁に出ることと、球数を多く投げさせるっていうところを意識しています。

――先ほど佐藤選手からのお話にもありましたが、センター守備が1つ小林選手の大きな強みになっています。守備時にはどのようなことを意識していらっしゃいますか

小林 守備の時はと、本当に気持ちの部分になるんですけど、やっぱり本気でピッチャーが投げて打ち取ろうとしているボールを、私としては簡単に落とせないなっていう風に思っています。だからこそ軽いプレーっていうのは自分の中で絶対しちゃいけないなっていう風に思っているので、 そこでその気持ちが積極性に変わって、実際にダイビングキャッチだったり、良いプレーに繋がっているのかなっていう風に思っているので、インカレでもピッチャーを助けられるような存在として、センターで思い切りプレーしていきたいなって思っています。

――主将として残す大会はインカレのみとなりました。残り期間、どのように過ごしていきたいですか

小林 主将としては、良いイメージをつけてインカレに臨むだけだなっていう風に思っています。やっぱり内野陣に下級生が多かったりだとか、あとはインカレの舞台を初めて経験する選手が自分たちの代は多いので、そのなかですごい緊張感があったりっていうので、みんな顔が怖がっちゃったりっていうところがあると思うので、そういった時に私は3回インカレを経験させていただいているので、その経験を生かして、チームにとにかく盛り上がっていける明るい雰囲気を作って、最後みんなで楽しくやり切ったなって思えるような試合をしていきたいなと思っています。

――ここからは鈴木選手にお話を伺います。鈴木選手は大学から競技を始められたとのことですが、ここまでのソフト部での生活を振り返って、1番成長したなという風に思うことがあればお願いいたします

鈴木 初心者で始めて、周りよりすごくソフトボールが上手じゃないっていう状態で、不安なこととかたくさんあったんですけど、代打で下級生の頃から少しずつ出さしてもらってて、どの場面でも打たなきゃって思うんではなくて、私にできることは何だろうっていうのを考えながら打席に入れるようになったっていうのが自分の成長かなと思います。

――途中から試合に入ることが多い鈴木選手ではあるかと思うのですが、途中出場の際に意識されているパスワードあればお願いいたします

鈴木 さっきと少し似てしまうんですけど、気負うのではなくて、自分が一生懸命プレーしている姿をチームのメンバーに見てもらうことで、チームに勢いをつけたいっていう思いで臨むっていう、そのポジティブな考えで打席に入るようにしています。

――ソフトボール部、初心者で入部される選手も多くいるかと思います。今後、初心者で入部される方々に対して何か一言アドバイスなどあればお願いいたします

鈴木 楽しいことだけではないっていうのはあるんですけど、でも早稲田の人たちってほんとに初心者だからって放っておかれるっていうことがなくて、みんな温かく一緒に頑張ろうっていう人たちがたくさんいるので、そう、初心者だからと言って不安になるのではなくて、一緒にソフトボール頑張りたいっていう気持ちがあれば誰でも入部できるので、たくさん入ってほしいなと思います。

インカレは競技人生の集大成(小林主将)

「とにかく楽しんでやれるように」と語る小林主将

――ここからまた3選手にお伺いしていく形にしたいんですけれども、最後の大会直前になりました。同期に向けて一言お願いいたします。

佐藤 3年半、長いようで短い時間の中で、色々それぞれ大変な思いしたり、楽しいソフトボールができたりって、すごい色々なことがあったと思うんですけど、最後の大会、自分が一生懸命投げるので、同じくらい一生懸命守ってほしいし、点をなんとか取ってくれたら自分が絶対抑えるんで、 1試合でも多く最後まで一緒にプレーできたら、すごい自分は楽しいし、嬉しいので、一緒に頑張ろうっていう感じです。

小林 インカレでもう最後っていうところで、最後っていうのをいい形に持っていって、 みんなで楽しみたいっていう、もう本当にそれに尽きるかなっていう風に思っています。一瞬一瞬、どんな状況も自分たち4年生がチームを引っ張っていきたいと思っていますし、自分自身も楽しむし、後輩たちも楽しめるように、最後まで4年生としての役割っていうのを全うして、みんなで笑顔で終えられたらいいかなって思っています。最後まで頑張りましょう。

鈴木 私にとって同期はほんとに特別な存在で、入った頃から1人下手な人がいて、練習入れてもらったり、色々教えてくれたりしたので、全員が尊敬できる存在です。なので、もうほんとにこの5人でソフトボール部の同期だったのが自分は幸せだなと思ってて、最後この5人で笑顔で終われるように、縮こまるんではなくて、全員全員で目いっぱい向かっていけたらなと思ってます。

――最後にインカレに向けて意気込みをそれぞれお願いいたします

佐藤 なかなか自分が投げた試合で勝てない試合も多かったので、すごい悔しい思いばっかりみんなにさせてきてしまったし、自分自身も悔しい思いをしてきたんですけど、インカレでは今まで試合に出たことがないので、最初で最後のインカレなので、逆にフレッシュな気持ちでできるんじゃないかなと思うので、自分自身がまずピッチングを楽しんで、ソフトボールを楽しんで、みんなを勝たせたいなと思っているので、1戦1戦、1戦必勝で頑張ってやっていきたいなと思います。

小林 私はインカレで、中学生から続けてきたソフトボールの、10年間の終止符を打つっていう形になるので、1番は自分らしさっていうのを出していきたいなっていう風に思っているので、これまで関わってくださった指導者の方だったりだとか、あとはずっとそばで支えてくれた家族だったり、あとは今この早稲田っていうチーム、監督やコーチと仲間っていうみんなの存在があったからこそ、最後インカレっていう舞台に立てるって思っているので、改めて感謝の気持ちをしっかり持って、最後は恩返し、たくさんの人に恩返しできるように全力でプレーしていきたいなと思っています。

鈴木 私はどんな形で試合に出るかは分からないんですけど、自分のできることを精一杯やって、 指導者の方とか保護者の方に自分の成長した姿を見てもらえるようにやっていきたいです。あと、普段から自分のプレーでチームのメンバーを勢いづけるっていうのを意識しているので、思い切ってプレーできたらなと思っています。

――ありがとうございました!

(取材・写真・編集 林田怜空 編集 田島凛星、近藤翔太 写真 中村環為)

インカレに向けた意気込みを書いて頂きました!

♦︎小林千晃主将(こばやし・ちあき)写真中央

千葉経大付出身。堅実な打撃と華麗な中堅守備が武器の小林主将。最後の大会となるインカレでは、「とにかく楽しむ」と意気込んでいます。

♦︎佐藤晴(さとう・はる)写真右

大阪女学院出身。「見たことも無い変化球」が武器だと語る佐藤晴投手。ラストイヤーに頭角を現し、登板機会を大幅に増やしました。インカレではより高いレベルの投球に期待が集まります。

♦︎鈴木美香(すずき・みか)写真左

香川・高松一出身。大学入学後ソフトボールを始めた鈴木選手。今季は東日本インカレではスタメンを勝ち取るなど、著しい成長を見せています!