インカレ直前対談第１回は、早大女子ソフトボール部の上位打線に座る、河井なごみ（スポ４＝埼玉・伊奈学園総合）、関綾乃（スポ４＝千葉経大付）、瀧之上日向子（スポ２＝埼玉・花咲徳栄）が登場。これまでのソフトボール部での期間を振り返りながら、インカレに向けた意気込みを伺った。
※この対談は、８月２日に行われたものです。
瀧之上は走攻守そろっている（関）
走攻守すべての面において、より高次元のプレーが期待される瀧之上
――それぞれ他己紹介をお願いします
関 河井なごみは、私と同期でいつもほんわかしてるけど、ソフトボールになると目付きの変わるギャップのある選手です。なごみがいたら結構その場が名前の通りなごんだり、あとは色々話を聞いてくれたり、４年間の中で結構支えになった存在です。チームを引っ張るみたいな部分は苦手なところだと思うんですけど、それでもチームを引っ張れるように一生懸命動いてくれる人です。
河井 瀧之上日向子は、１年生から試合に出てくれていて、下級生なのに思い切りの良さやガッツがあるプレーをする存在感があります。学年問わずプレー中色々な声をかけてくれるので周りを見て盛り上げてくれる選手だなと思います。
瀧之上 関綾乃さんは、レフトでダイビングキャッチをしてくれたり、ランナーのいる場面でヒットを打ってくれたり、チームを盛り上げてくれる選手だなと思います。優しいだけではなくて、時には厳しいことも言ってくれるのでいつもプレーについての相談をさせてもらってます。
――お互いの日常生活での印象を教えてください
河井 （関）綾乃は最初に自分が後から体験入部した時もすごい話しかけてくれて、部に入ったらこの子が同期になるんだ。って考え時にいいなと思ったのが1番の印象です。それからもずっと明るくて、先輩後輩共に愛される感じかなと思ってます。グラウンドの以外ではくだらない話しかしない、気の置けない関係です（笑）
関 河井はソフトボールを離れると本を読んでたり、携帯でドラマを見ています。それで盛り上がってる話を聞いたり、河井も言ってたような中身のない会話ばっかしてます。そんなくだらないことで笑ったり、どうでもいい会話ができる人かなと思います。
――瀧之上選手にとって先輩お二方はどのように映っていますか？
瀧之上 河井さんはいつもゴソゴソしていて、いつも食べ物が（笑）
河井 あー確かに（笑）
瀧之上 なんかいつもよく食べてるなって思ってます
河井 おっしゃる通り
瀧之上 関選手は趣味とか大切にしてて、私生活充実してるなって思います。自分はインドア派なので羨ましいです。
――先輩方から見て瀧之上選手はどのような方ですか？
河井 最初の頃はずっとスポーツやってました！って感じだったんですけど、私服とかがかわいいと思って、それが結構自分の中でギャップでした。
関 瀧之上選手は彼女のお姉ちゃんとの仲が良いのが羨ましい思いました。あと私服もかわいいし、やってることも行ってる場所もオシャレだなって思います。
――どこに行っていたんですか？
河井 ネモフィラ見に行ってなかった？
瀧之上 行きました。でもあれ森林公園ですよ（笑）全然オシャレじゃない（笑）
河井 でもうちらの代にはそういう人があんまりいないから（笑）輝いてる感じがするなと思います。
――お互いのプレー面での印象を教えてください
河井 （関）綾乃は今までも強いところでやってきたし、下級生から試合に出てることもあって、ソフトボールを知ってるな。と思うし、プレーでも言葉でもソフトボールに対する熱さを感じていて、それが練習態度やプレーに出ているなと思います。最近は最高学年になってクリーンナップで４番を打っていて、勝負強さだったり、そこに対する覇気を感じます。
関 河井はとにかく練習めっちゃ好きで 、自分の納得するまでとことん練習する人なんですけど、それに自分も感化されて一緒に練習しています。 あとは自分の芯を強く持ってるので、バッティングでも守備でも強い意志を持ってやってるのがすごい見えて分かります。あとはバッティングでも、見た目からは想像できないようなすごい強い打球とか、思い切ったバッティングをするのでプレーだけでもギャップがある選手だと思います。
――瀧之上選手から見て先輩方はどのような選手ですか
瀧之上 関さんはバッティングがすごくて、練習での引き出しも多いので、自分の後ろにいてくれる時は安心感があります。河井さんはさっき関さんも言ってたんですけど、練習熱心で気づいたら練習してるし、普段はゆっくりな喋り方だけどプレーだとすごい大きな声で呼んでくれたり、声をかけてくれていて救われることが多かったです。練習時間外にも動画を送ってきてくれて、これ参考にしてみて。と言ってくれたり、オフの日には一人一人にアドバイスをしてくれたりとか…ありがとうございます
河井 どういたしまして（笑）
――先輩方から見て瀧之上選手はいかがですか
河井 （瀧之上）日向子は学年とか関係なしに気持ちが強かったり、めちゃめちゃ打ってて打率も良いし、でも本人は打撃が好きじゃないって言ってるからなんで？って思います。でもスイングスピードの速さとか、あと足も速いのでどこでもできるのが良いところです。日向子がいなかったらこのチームやばいなっていうくらい1年生の時から頼りすぎてるし、本当に早稲田に来てくれて良かったなと思います。
関 本当に瀧之上は走攻守全部揃っていて頼りになる選手だと思っています。でも試合前を見てると、緊張したり不安な部分も結構あるんだなって分かって、だからこそ一球一球くらいついたり、一つ一つプレーを丁寧にやってくれる選手だなと思います。それが彼女の良いところでもあるし、チーム全体から見てもそういう選手がいてくれるのはすごい嬉しいなと思います。
優勝の気持ちをインカレで経験したい（河井副将）
今季上位打線に座り、打撃好調の河井副将
――これまでの女子ソフトボール部で1番印象的な試合を教えてください
関 自分は去年のインカレの同志社戦です。一緒にやってきた先輩との最後の大会ということで絶対勝ちたかったです。自分も試合に出ていて、同じポジションの先輩にもう一打席あげたかったというのがすごい残っています。本当に悔しくて、その悔しさがあるから次のインカレで勝ちたいという気持ちが強くなった試合です。
河井 一昨年に東日本で優勝した日体大戦だと思っています。今までソフトボールを何年間かやってきて、優勝はそこしかなかったですし、今思い返してみても1番その試合が楽しかった印象です。自分自身も勝利に貢献できてすごい嬉しくて、その時のビデオは今でも見てモチベーションにするくらいです。その優勝の気持ちをまだそこでしか味わえていないので、これから最後のインカレで経験できたらいいなと思います。
瀧之上 私も去年のインカレの同志社戦が印象に残っています。その時はほとんど試合には出ていなかったんですけど、大学ソフトボールのレベルの高さを知り、自分もああならないといけないんだなということをを強く感じてすごい印象に残っています。
――女子ソフトボール部で印象的なエピソードを教えてください
河井 この前初めてほぼみんなでご飯に行きました。部活時間外で話すことがなかった後輩の子とも結構話して、みんな楽しそうにしてる姿を見て安心したし、楽しかったです。お酒入ると面白くなる子もいたのが意外で面白かったです（笑）
関 練習終わってから何もない時はすぐ帰るだけなんですけど、帰らないでずっと喋ってたりとか、お菓子とかアイス買いに行ったりとかそういう時間が結構好きです。学年が上がるにつれて就活などで忙しくなってくる中でそういうのが減ってしまってたんですけど、同期の就活も落ち着いてきて、特に暑い時にアイス買いに行こうってなるのが些細なことなんですけど楽しいなと思います。
瀧之上 私は東日本の初日が誕生日で、その日は負けてしまったんですけど、夜ホテルに着いてご飯の時にみんなでお祝いしてくれたりケーキを買ってくれたりとか、人数が少ないからこそチーム全員がみんなのことを愛してくれるような温かいチームだなと思いました。
気持ちの強さは誰にも負けない（関）
主に３、４番に入り、打線の中核を担う関
ーーここから１人１人に２、３問ずつお話を聞く形にさせていただければと思います。まず関選手、ご自身の強みはどのような部分だと認識されていますか
関 私の強みはやっぱり勝負強さだと思っていて、そこはずっと自分でも思っているところなんですけど。何で勝負強いのかなと考えてもはっきり答えは出ないんですけど、やっぱりチャンスで打った時のみんなの表情とか盛り上がりとかを想像するだけでこっちがワクワクしてきて、だったら期待に応えたいなというような気持ちの面で強いところはこのチームの中では誰にも負けていないなと思っているので、インカレでも４番に置いてもらっている以上、自分の役割をしっかり果たしたいなと思っているところです。
ーー今打撃についてお話していただいたのですが、守備の際に意識されていることなどがあれば教えてください
関 守備は落ち着くこと。慌てるとやっぱりエラーしてしまうので、打球が来ても大丈夫というか、際どい打球とかが来たら絶対落とさないという気持ちの部分。技術は関係ないかもしれないんですけど、あとは声かけの部分で、外野で遠いんですけど1球1球声を出すようにしていて、チームを盛り上げるようなところを意識してやっています。あとは最後まで絶対落とさないという気持ちを強く持ってやっています。
ーーインカレで期待している選手がいれば教えてください
関 いっぱいいてみんなに期待したいんですけど、３年生かな。３年生で今試合に出ているのは杉浦と斎藤なんですけど、次の代もあるし下の学年でインカレに出られるのは最後だと思うので、そこで何もプレッシャーを感じることなく思い切ってプレーしてくれれば自ずと結果はついてくると思います。その2人は特にずっと苦しんでやってきた期間が長かったと思うので、やっぱりそこで思い切ってやるプレーとかを見たいなというのはありますね。
ーー次に河井選手。副将としてチームを引っ張ってこられたかと思いますが、ここまでの新チームを振り返っていかがでしょうか
河井 引っ張ってきたというか逆に自分が引っ張ってもらった部分が多いかなと思っていて、チームメイトにもそうですし、この役職もいただいて役職に引っ張ってもらった部分もすごく多くて、成長する機会をいただけたなと思っています。自分自身が本当に試行錯誤の毎日で、うまくいかないことだったり毎日1つ1つの自分の言葉に反省していて、それが長く感じたんですけど、今となってはその積み重ねが自分自身もすごく成長させてくれて周りにも少し影響を与えられたのかなというふうに思っています。自分がさっきチームメートに引っ張ってもらったと言ったんですけど、そういう環境だったおかげで、後輩たちもプレー面でもチームの一員としても1人1人が太い柱になって安定する要因になっていったのかなと感じております。
ーープレー面でご自身の強みを1つあげるとすれば何でしょうか
河井 4年生の後半になってからだんだん打撃の調子が上がっているので、上位打線でしっかりの打線に流れをつくるというところかなと思います。
ーー河井選手は2番だったり3番、あとは5番に入った試合もあったと思うのですが、打順ごとに役割意識みたいなものが変わっていらっしゃいますか
河井 どんな場面で回ってくるのかというのは違うのでそれぞれ試合前にこの場面で回ってきたら自分に何ができるかなというのはイメージして挑むんですけど、下級生の頃は結構小技だったり色々な選択肢を自分の中で選択して野手と戦うというところがメインだったんですけど、上級生になって自分としてもしっかり振るところに自信がついたりその監督さんからもそういうところをしっかりやってほしいっていうふうに言っていただいたので、自分も小柄ながらしっかり強いスイングをしてどんな場面でも嫌なバッターであることは意識しています。
ーー最後にインカレで期待している選手を挙げるとすれば誰でしょう
河井 ２人言いたいんですけど、やっぱり主将の小林がずっとほんとに苦しんで、ちょっと完全には私はわからないですけど、新チームになってから自分のプレーどころではないというところもきっとあったのかなと思っていて、最後の試合はしっかり自分のために楽しんでやってくれたらもうこちらとしてはすごく幸せだなと思います。あとはもう1人も同期なんですけど、鈴木が大学からソフトボールを始めて、本当に 尊敬というか、ここまでできるのが精神面でもそうですし技術面でもぐんぐん伸びていて、このチームのプレーでも中心になってみんなが注目するような選手かなと思うので、彼女の打席にもぜひ注目したいなと思っています。
ーー瀧之上選手はご自身の強みはどのような部分だと考えていますか
瀧之上 自分の強みは守備範囲の広さというか、いろんなポジションを今まで経験してきて、本職は外野なんですけど、だからこそ足を使ってボールを取りに行けるというのが自分の強みかなと思います。めっちゃ当たり前のこと言ってる（笑）。
ーー本職は外野守備というところでしたが、内野でも試合に出られているかと思います。内野の時に特に意識していることなどがあればお願いします
瀧之上 予測すること、バッターの特徴を見ることというのを大事にしていて、サードは特にバッターと距離が近いので、自分が立つ位置によってバッターが何をやってくるかとか自分が発した声によってバッターが迷うんじゃないかとか、バッターとの駆け引きを色々楽しみながらやっています。
ーーインカレで期待している選手などがいらっしゃいましたらお願いします
瀧之上 1年生の2人のやぎさわと手塚は今試合に出てくれていると思うんですけど、初めてのインカレで緊張する部分もあるとは思うんですけど、フレッシュな２人が躍動してもらって、チームにいい流れが来るんじゃないかなと思っています。
もう１回インカレで勝ちたい（関）
――小林主将体制になって約1年が経ちました。その中でもいろいろ苦しんだことと嬉しかったところもあったかと思いますが、この1年で1番印象的な試合があれば教えてください
関 私は去年の関カレの時の山梨学院大戦なんですけど、結構格上の相手でいい試合ができていたりとか、負けていた中でも追いついて逆転して、でまた追いつかれてというような試合の中で、自分のミスで負けてしまったことが一番印象に残っている試合なので。絶対に忘れちゃダメな試合だし、その試合があったからこそより一層引き締まったというか、私の中でこのままじゃ絶対ダメだとより思わせられた試合だったので、個人的な話にはなってしまうんですけど。自分の中でいいプレーもあったけど、やっぱり悪いエラーとかで負けてしまうとそれがもう一気に変わってしまうので、良くなかったプレーの部分を思い返した時にやっぱりその試合だなというのは一番印象に残っています。
河井 今ぱっと出てきたのは春リーグの最終戦の東女体大との試合で、そこまで春リーグを通じていろいろ本当にチーム全体的に結果だったりメンタル面でも苦しい期間だったのかなと思っていて、最終戦でそれがどこかみんな吹っ切れて試合ができた 場面だったのかなと思って、実際に最高学年になっても春リーグは不安な気持ちも多分あったと思うんですけど、最後の最後でなんとかしてやろうという気持ちでみんな入って、少し光が見えた瞬間だったのかなと自分は思っています。
瀧之上 自分も春リーグの最終戦、東女体大との試合が印象に残っていて、自分たちのソフトボールができていない苦しい状況が続いていた中で、あの試合は自分たちらしいソフトボールができたというか、結果は負けだったけど次につなげられるようないい試合ができたんじゃないかなと思って印象に残っています。
ーー現体制での残す大会も残りインカレを残すのみとなりました。その最後の大会に向けて、４年生の方々や同期に向けて何か一言あればお願いします
関 あとはやるしかないので、今までやってきたことを信じることもそうだし仲間も信じて、私は個人的にインカレのテーマを信じるという字にしようと思っているので、自信を持つとか仲間を信じるとかその力がやっぱり最後発揮されるのがインカレの舞台かなと思うので、そこを大切にして。１年生の時の1回しかインカレで勝てていないので、もう1回インカレで一戦必勝でやっていきたいなと思います。
河井 早稲田の子たちはみんなすごくいい子というか責任感も強くて一生懸命やってくれる子たちばっかりなんですけど、やっぱり試合になるとちょっとその部分でプレッシャーを多く感じる部分もあるのかなと思うんですけど、私は本当に練習中も試合中も選手1人1人がいいプレーをしていた場面を鮮明に思い出せるくらいいい選手だと思うので、自信を持って楽しくやってもらえれば嬉しいなと思います。
瀧之上 本当にこの代になってからすごく楽しくソフトボールができているなと感じていて、後輩でも意見しやすいとか後輩がソフトボールをしやすい環境を作ってくださった4年生には本当に感謝しているので、その恩を返せるように頑張りたいなと思っています。本当にこの代になってからなかなか勝てていないので、最後絶対勝ちましょう。
ーー最後にインカレに向けて個人として意気込みをお願いします
関 もう15年間私は野球ソフトボールをやってきて、本当に学生最後の大会になると思うので、絶対に悔いが残らないように。あとはこのチームがめっちゃ好きなので、絶対に勝つためにも自分が活躍してチームの勝利に貢献できたらなと思います。あとは思いっきり楽しんでやりたいと思います。
河井 私も数年間ソフトボールをやって最後の年になるんですけど、自分が最後に所属するチームがこのチームでよかったなというか、すごく幸せだなというふうに感じたので、そのチームの中で貢献することはもちろんですし、自分自身大好きなソフトボールを1球1球本当に楽しむというところです。自分が楽しんでいる姿を見てくれればみんな安心できるかなと思って、そういう部分でも自分が一番楽しみたいなという気持ちで挑みたいと思います。
瀧之上 このメンバーでできるのは最後になると思うけど、そこまで最後とか思いすぎず、今まで通りプレーできればなと思っています。個人的な目標で言うと、まだ公式戦で柵を越えられていないので、インカレで柵越えをお届けできたらなと思っております。
――ありがとうございました！
（取材・編集 林田怜空 編集 石澤直幸、西村侑也 写真 西本和宏、近藤翔太、中村環為）
インカレに向けた意気込みを書いて頂きました！
♦︎河井なごみ副将（かわい・なごみ）写真中央
埼玉・伊奈学園総合出身。食べ物をいつも探しているという河井選手。今季好調の打撃に注目が集まります。
♦︎関綾乃（せき・あやの）写真右
千葉経大付出身。趣味を大切になさっているという関選手。４番としてチームを勝利に導く打撃に期待が集まります。
♦︎瀧之上日向子（たきのうえ・ひなこ）写真左
埼玉・花咲徳栄出身。お姉さんとの仲が良いという瀧之上選手。２年生ながら上位打線に座る打撃と軽快な守備に注目です！