11月24日(日)に早慶戦を迎えるホッケー部。大井ホッケー競技場での開催は初となる。今回は男子ホッケー部『保坂組』副将でFWのエースである岩本捷汰(スポ4=大阪星光学院)、仲間を引き立てるプレーでチームに貢献するFW小宮瑞生(社4=東京・早大学院)、誰よりも選手を思い、チームを支えるMG瀬出井香穂(人4=茨城・下妻一)に、1年の振り返りと、来る早慶戦に向けての意気込みを伺った。
※この取材は11月14日に行われたものです。
――自己紹介をお願いします
岩本 スポーツ科学部4年の岩本です。ホッケーを始めたのは中学の時で、たまたま中学の部活にホッケーがあって、何か新しいことをやってみたいと思っていたので、面白そうだなという理由で続けてここまで続けてきました。
小宮 社会科学部4年の小宮と申します。ホッケーを始めたのは高校からで、早稲田の附属校でやっていました。大学で始めた理由は、ホッケーが好きだったことと、サークルより部活の方が合うかなと思ったからです。
瀬出井 スポーツ科学部4年の瀬出井香穂と申します。ホッケー部に入部した理由は、大学生活で何か一つのことを最後までやり切りたいという思いから部活に入ることを決めていて、その中で一番雰囲気が良かったのと、人生で初めて出会った競技で真新しかったということで入部しました。
――では、隣の人の他己紹介をお願いします
岩本 小宮は安定しているというか、穏やかな人間だと思っています。もちろんホッケーをやっている時はしっかり熱が入って真剣になっているけれど、感情に任せて動いている感じはなく、人に怒りを向けることとかもあまりないので、自分は逆のタイプだからこそそういうところが落ち着いていて良いなと思います。あとは色々な趣味があって、自分の中でやりたいこととかを満喫している感じがしていて、総じてモテそうな人だなと思います。
一同 (笑)。
小宮 急に最後そうなる?(笑)
果穂(瀬出井)は自分が1年でマネジャーを一緒にやっている時から既に仕事がとても出来て、そういうのにすごく向いているなと思っていてました。4年間一緒にやってきていても、周りのことをすごく見られているし、ホッケーも大好きになっていると思うし、みんなを支える気持ちというのは誰よりも強いかなと思います。自分もいつも助けられることが多いです。もう一人の女性のトレーナーと一緒に、女性二人がうちの4年のボス感があって、男性陣は頭が上がらなくて(笑)しっかりしているところだけでなく、そういうところも含めて、色々な色があって面白い人だと思います。
瀬出井 褒めてる?(笑)
小宮 褒めてるよ(笑)。素晴らしいマネジャーです。
瀬出井 ありがとう(笑)。岩本は最初は本当に無口で無愛想で、本当にこの人と4年間仲良くなっていけるか不安だったのですが、1年の夏くらいから仲良くなってくれて、心を開いてくれるまでには時間がかかるけれど、心を開いてからはすごく仲良くしてくれて、ギャップを感じました。プレーの面では情熱の塊みたいな選手で、小宮とは正反対で情熱と勢いだけで一人で打開する力がすごくある選手なので、尊敬しているし、期待もしているし、岩本なら何かやってくれるんじゃないかな?という思いもありつつ、なんだかんだ緊張してガチガチになっている時もあるので、人間らしいところもあるかなという印象です(笑)。
早大ホッケー部について
――早大ホッケー部の特徴はどのようなところですか
瀬出井 よく言われるのは学年関係なくプライベートでも仲が良いというのと、練習中も上級生に対して意見を言う後輩、上級生もしっかり後輩に意見が言えるので、練習でもプライベートでも良い関係が築けているというのが特徴かなと思います。
小宮 自分も同じように思っていて、上下関係が他の部活、大学に比べて圧倒的にないのかなと思います。先輩から後輩を、逆に後輩から先輩をプライベートで誘って遊びに行くこともありますし、プレー面でも学年は関係なくお互い意見を言い合えるのが1つ大きな特徴です。あとは早稲田のホッケー部は大学から競技を始める初心者も多くて、他の一部の大学だと昔からホッケーをやっている経験者のみで構成されているんですけど、早大は中高からやっていた人もいれば大学から始める人もいて、その多様性はすごい特徴かなと思います。
岩本 他の大学と違うのは小宮が言った通りで、最近だと留学で日本に来ている学生も積極的に受け入れて一緒に練習していたりとか、なかなか他のチームにはない点なのかなと思います。色々な人と一緒に出来る多様性はうちが一番あるのかなと思います。
――プレー面での強みについてはいかがですか
小宮 最近だとリスタートの速さが自分たちの強みかなと思っていて、具体的にはファールをもらった時や、マイボールになった時のスイッチの切り替えの速さです。攻めるときは相手のディフェンスのスイッチが入る前にせめて、守るときは逆に相手の攻撃のスイッチが入る前に守って、攻守ともに自分たちが優勢に進められるように練習しています。
岩本 色々なことをマルチに出来る選手がたくさんいるわけではないので、ある程度一人一人の出来ることが限られた中で、自分たちの出来ることを一つ一つやり続けられることが強みかなと思います。相手と自分たちの状況を見て、自分たちでこういう風に戦おうと試合前に話して、そこで決めたことをやり続けるというのが、1年生の時から早稲田でずっとホッケーをしてきて、強みだと感じています。
瀬出井 早稲田はすごく学生主体のチームで、他大学は監督さんが仕切ったり、試合中の集合でも監督が話したりする印象があるけど、早稲田は基本的には主将やそれぞれのポジションの4年生が話すことが多いです。学生主体で自分たちだけで試合をやり切れる力というのは強みなのかなと思います。
副将を務める岩本選手
――岩本選手は今年、副将として部と向き合ってみて、どのような難しさがありますか
岩本 正直今でもチームや後輩に対して何か自分が良い働きかけを出来たのか疑問に思うところはあります。今までは自分が上手くなることに集中してやっていたので、周りの選手の良さを引き出すというところは初めてやってみて、他人のことは自分には分からないことがほとんどだったので、難しかったです。
ただ前年度の副将の方からアドバイスをいただいていて、副将としてチームに対して良い影響を与えていくのは大事だけど、やっぱり一番は自分のプレーや練習に向き合う姿勢を見せていくことが周りの選手の強さを引き出すことにつながっていくという話をしていただいていたので、そういう意味では昨年までと変わらずに、練習に真剣に向き合うというところだけは自分の中では出来ていたのかなと思います。
――お二人から見て、岩本選手はどのような副将ですか
小宮 岩本はホッケーに対しての熱が強くて、練習中のアドバイスも的確に、熱く指導してくれるからこそ、こちら側も一つギアが上がり、気が引き締まるというか、そういうところのチームの牽引力、周りをまとめる力が4年生の中でも秀でていて、尊敬しています。
瀬出井 岩本はプレーで引っ張る選手だなとずっと思っていて、副将という立場だと言葉でチームを引っ張ることも大切だけど、やはりプレーで活躍して強い姿を見せるというのも大事なことだと思うので、それが岩本は本当に出来ているので、それを見て他のFWの選手も頑張ろうと思えたり、チームが勢いづくこともたくさんあったので、その面に関してはどこの副将やキャプテンよりも頑張っているかなと思います。
――岩本選手は中学から続けてきたホッケーも、今年はラストイヤーだと思いますが、この1年はどのような気持ちで臨みましたか
岩本 中学で始めた時は面白そうだなくらいの興味しかなくて、多分そこから熱が入り出したのは高校に上がるタイミングで、色々な強いチームと試合をしていく中で、周りにこんなことが出来る選手がいるのか、強い選手がたくさんいるな、と思って、そういう人たちに追いつき、それよりも強くなりたいと今までやってきたので、最後の1年だからと言ってそこが変わることはないですが、もう残り数試合しかなくて、慶応や他の1部の強豪にはまだまだ強い選手がたくさんいると思うので、最後まで挑み続けて勝てるような選手でいたいとずっと思っています。目の前の自分より強い相手に勝ちたいという思い、それだけです。
――早大FW陣の特徴はどのようなところですか
小宮 FWのイメージはシュートをたくさん打って、得点を決めるということが多いと思うのですが、早稲田のFWはそういう人もいれば、逆に周りを引き立てるようなFWもいて、一人一人の役割が違うからこそ、自分も仲間も活躍できる場を作り出せていると思います。FWの中でも役割が一つ一つ違って、そこの連携から戦術の幅が広がることは強みだと思います。
岩本 たしかにタイプが被っている選手はあまりいないと思います。スピードでぶち抜く選手もいれば力だけでゴリ押す選手もいたり、小宮みたいに周りを引き立ててバランスを取れる選手がいたりとか。一人一人が違う強みがあるなと思います。自分がこういうことをやるというのをみんなが明確に持っていて、同じことをする選手が少ないからこそ、上手くチームが回っているのかなという気がしなくもないです。
一同 (笑)。
小宮 しなくもないって(笑)。
岩本 分からない(笑)。
マネジャーからの転向を経た小宮選手
――小宮選手は1年時にマネジャーだったということですが、いつ転向されましたか
小宮 1年生の早慶戦が終わって、新チームになるタイミングでプレーヤーに転向しました。
――プレーヤーになることを決めたきっかけは何かありましたか
小宮 マネジャーを1年間やってみてそれも楽しかったんですけど、高校までプレーヤーをやっていたので、マネジャーとして大学生のプレーする姿を見ていく中で、やっぱりホッケーをやるのは楽しそうだなという思いをずっと持っていました。マネジャーとしてチームを支えることも重要ですが、やっぱり自分がプレーヤーとして早稲田を勝たせたりとか、プレーヤーの一員としてやりたいなという気持ちがどんどん強くなっていって、結局はこのタイミングで転向しました。
――転向の際には難しさもあったと思いますが、いかがでしたか
小宮 そうですね、それはすごく大きくて、同期とも1年近くレベルの差をつけられていて、練習量にも差がついていましたし、当時の先輩は長年ホッケーをやられている方が多かったので、そういう選手に合わせるところは難しかったです。プレーでは迷惑をかけてしまうことも多くて、気持ちの面でもプレーの面でも上手くいかず悩んだ時期はありました。
――そういった悩みはどのようにして乗り越えていきましたか
小宮 自分の中で2つ乗り越えられた要因があるんですけど、1つ目はずっとホッケーのことで悩んでいたので、1回ホッケーから離れてプライベート、趣味や好きなことに時間を使うようにしました。練習の時はもちろんプレーに打ち込むのですが、家に帰ったら1回ホッケーを忘れて好きなことをして、リフレッシュしていました。
もう1つは、自分の良くなかったプレーなどアドバイスして欲しいところを動画で切り取って、先輩に見ていただいて、色々な先輩にどうすれば良いかというのを聞きまくっていました。自分の良くないところがどこなのか、どうやって改善すれば良いのか、アドバイスをもらって、自分のプレーを改善しつつ、先輩方にも自分のホッケーに対するやる気というのを感じてもらうことが出来ればと思ってました。そのおかげで先輩にも練習に付き合ってもらって、だんだんチームや練習にも上手く参加できるようになっていったという感じです。
――高校時代も含めて早慶戦は7回目になると思いますが、早慶戦はどのような舞台ですか
小宮 普通の試合とは空気感が違って観客数も圧倒的に多いですし、応援もつくし、慶応というライバル校を相手にする時の気持ちの作り方というのも普通の試合とは違います。7年間やっていても高校時代からあまり勝てた印象がなくて、普通の試合では勝てる時もあるのですが、早慶戦は早稲田が上手くいかなくて負けてしまうということもあるので、楽しい舞台だけれどもホッケーの試合の中で一番難しい舞台でもあるというのは7年間を通して感じました。
チームを支える瀬出井マネジャー
――瀬出井マネジャーは普段どのような仕事をされていますか
瀬出井 普段は選手のドリンクを作ったり、タイムの計測、ビデオの撮影など、本当にグラウンド周りの仕事を全部やっているという感じです。
ーー男子ホッケー部のマネジャーは何人いらっしゃるのでしょうか
瀬出井 今は3人でやっています。
――3人というと他の部と比較しても負担が大きいように見えるのですが、いかがでしょうか
瀬出井 他の部活と比較して人数が少ないのはその通りで、その分1人あたりの仕事量というのも多くなってしまうので、分担を上手くして、3人で上手く気を遣いながらやっています。誰かがやっていない部分は誰かが補いながら、効率良く仕事を進めるというのは他の部活と比べて難しい部分かなと思います。
――ホッケー部のマネジャーをやっていて良かったと思う瞬間はどのような瞬間ですか
瀬出井 選手と大きな舞台で勝利を分かち合えるのが一番良かったなと思える瞬間です。私自身、高校までバレーボールのプレーヤーをやっていたのですが、行けても県大会の初戦くらいだったので、ここまで大きな関東の1部リーグで試合をするようなことはなく、インカレでベスト8に入れたことも含めて大きな大会での勝利の瞬間をみんなと一緒に分かち合えたのは、ホッケー部に入ったからこそ体験できたことだったのかなと思います。
――今年はマネジャーの最上級生として迎えた1年だったと思いますが、どのように振り返りますか
瀬出井 今まで私が1年生の時からずっと1学年上にマネジャーの先輩がいて、ずっと2人でやってきていたので、私自身、今年の春リーグの法政戦が初めてのベンチ入りで、今までずっとビデオを撮影していてベンチに入れていなくて、やっと入れたというのがまず1つ嬉しかったです。みんなと一緒に戦いたいという思いはずっとあったので、出来る限り選手がスムーズに試合に臨めるようなベンチワークを徹底しました。それ以外もSNSなどでもっとたくさんの人に早稲田のホッケー部の良いところを知ってもらいたいと思って、色々な面で駆け抜けてきたかなと思います。
――初めての大井ホッケー場での開催についてはいかがですか
瀬出井 オリンピックなどの大きな大会でも使われる会場で、初めて早慶戦が出来るというのは本当に嬉しいことですし、たくさんの方の支えがあって実現出来ていると思うのでそこの感謝は忘れずに早慶戦に臨みたいと思います。また、今まで3年間一度も勝てていないので、今年は最後ですし、自分たちの代なので、みんなと一緒に慶応に勝って、保坂(保坂航希主将、政経4=東京・早大学院)のことを胴上げしたいなと思います。
小宮 したいね。
岩本 俺もされたい。
小宮 (笑)。
瀬出井 する?(笑)。
集大成となる早慶戦に向けて
――秋季リーグについてはそれぞれ振り返っていかがですか
岩本 点差がついたり、負けた試合というのは多かったかなと思うんですけど、相手を調べてそれに対して対策してきたことをぶつけるということに関して、それが全く通用していなかったとは思わないです。前半だけだったら、1失点目するまでの時間だったら、一部分を切り取ると自分たちがやりたいことは出来ていたと思うので、試合で上手くやるとか、自分の良いプレーを出すということ以上に、勝ち切るというのはその何倍も難しいことだと感じました。だからこそ、上手く出来ていた部分もあっただけに、悔しい部分は多かったです。
小宮 秋リーグはギリギリで負けてしまう試合が多かったんですけど、内容で見たら春リーグや夏の合宿を経て、自分たちのやりたいプレーも出来て、試合の運び方は格段と良くなったのが秋リーグの試合で、春夏と経験したことがプレーに結びついたという意味では良い経験だったと思います。岩本も言ってくれたように、内容が良くても勝ち切れないというのが今の自分たちの課題なので、みんなそこを認識して、疲れたところのプレーの質や最後に相手がギアを入れてきた時に対しての対応などの練習、最後の気持ちの作り方などを重点的にやっています。秋リーグの経験があったからこそ、そこから二歩先に今の早稲田がいるので、結果としては良くなかったのですが、今後につながる良い経験だったかなと思います。
――リーグ戦やインカレで印象に残っている試合はありますか
小宮 自分は秋リーグの慶応との試合です。というのも、個人的にプレーが上手くいったというのがあって。というのも、自分のモチベーションが上がっていた影響があるのですが(笑)。慶応戦の前にゼミ合宿で沖縄に行ったり、好きなアーティストのライブに行ったりしてテンションが上がっていた時だったので、変に気負わずに挑めたからこそ自分の強みを出せたのかなと思います。試合中にもキャプテンの保坂に今日良いね、と言ってもらえて自分的には上手く行ったのですが、結果的にはその試合は負けてしまって。そういうところも含めて印象が強いです。
瀬出井 私はインカレの駿河台戦が印象的だったかなと思っています。春リーグの順位だけ見ると格上の相手で、しかもインカレで戦ったあと秋リーグでも戦う相手というところで難しい相手だったのですが、その試合は1クオーターが始まってから本当に5分経たないくらいで失点して。駿河台大は流れに強いチームなのでこのまま持っていかれそうだなと正直思っていたのですが、その直後に得点を決めてくれて。そう思ってしまった自分が悔しかったというところもありますし、その後、頑張って得点を取って追いついた選手みんなの姿を見ていて、今まで春秋で得点を取れていなかった悔しさを今、ぶつけてくれているのかなと感じたので、一番印象的な試合です。
岩本 自分はケガでほとんど試合には出られていないのですが、リーグ戦の慶応戦は印象に残っています。4年間早稲田にいて、ちゃんと慶応のことが嫌いになって。
一同 えぇーー!?(笑)。
岩本 慶応だけには負けたくないというのは常にあったんですけど、その試合は序盤に得点が取れて良い流れできていて。春に最後に対戦したときは負けていて、その時は慶応にやりたいことをやられてしまっていたのですが、新しく1年生も入ってチームも高まってきた今、基本的に自分たちのやりたいプレーが出来て、試合を運べていたので、まずは夏やってきた練習の成果が出て、後輩はこんな良いプレーが出せるのかと驚きました。ただ最後に追いつかれて、結局SOで負けてしまい、これまでも慶応に接戦で追いつかれて負けてしまうことはあったので、そういうところを含めて慶応は鼻につくやつだなと思ってしまっていますし。
一同 (笑)。
岩本 だからこそ早慶戦に向けてのボルテージも上がっている気がするので、その試合は頭の中に残っています。
――その慶大はどのようなチームですか
岩本 すごく根性があるなと思っていて、自分もそういうタイプのプレーをするので、そういったところもムカつきますし。
一同 (笑)。
岩本 でもやっぱり自分が見ていてもすごく良いプレーがあります。自分は特に守備を大事にする考えを持っていて、攻撃は色々技術が必要だったりするんですけど、守備はもうとにかく相手にしっかり張り付いて低い姿勢で守るというか、基本に忠実にやっていれば強い相手も止められることがあるので。慶応はかなりそういうところを全員がやっていて、しっかり守れるし、しっかり走れるので、そこが手強いと思います。ホッケーはボールも速くて正直危ない競技なんですけど、全く怯まずにシュートに突っ込んでくるチームなので、その泥臭さはすごいと思います。
――そんな慶大を相手に戦う早慶戦で、自分が見せたい強みはどのような部分ですか
瀬出井 慶応のスタッフよりも確実に強い思いを持っていると思うので。
小宮 (笑)。良いね。
瀬出井 これは同期の朋香ちゃん(TR塚谷朋香、スポ4=東京・順天)もそうなんですけど、確実に慶応のスタッフよりも選手のことを思ってこの4年間寄り添ってきた自信があるので、その思いは絶対に負けません。ベンチでも大きな声を出して応援しようかなと思います!
小宮・岩本 ありがとう!
小宮 自分のプレーのタイプ的には攻撃を組み立ていくのが得意なので、自分を起点にして相手を崩すプレーや、相手の意表をつくパス、ドリブルをたくさんやって慶応を翻弄(ほんろう)し、シュートは岩本くんに決めてもらおうかなと思います!そこのお膳立てをする係になります。
岩本 慶応は全力でぶつかっていくプレーが多いイメージなので、そこを上手くいなすことが出来れば良いなと思うのですが、おそらく早慶戦という場でそういうことは出来ないと思うので、やっぱりそこは自分も力とスピードというシンプルなプレーが得意なので、真っ向からつぶしにいこうかなと思います。
小宮 良いねー、かっけえわ。
――早慶戦のキーマンを挙げるとすれば誰でしょうか
瀬出井 私は岩本にキーマンになってほしいです。というのもうちの大エースですし、FWを引っ張ってきてくれているのもあるのですが、今シーズンはケガに苦しんで、試合に出たいのになかなか出られずベンチで焦ったい思いをしているところを横で見ているので、最後の早慶戦で悔いなく笑顔で終われるように、岩本にはたくさん点を決めてもらって勝利に大貢献してもらおうと思います!
小宮 自分は1年生の三木(FW三木陽斗、政経1=東京・早大学院)をキーマンに挙げます。彼はFWで学院(早大学院)から入ってきてくれたのですが、早稲田ホッケー部に今までいなかったタイプで。性格もプレースタイルも。三木はキレのあるドリブルで相手を抜き去るとか、オシャレなプレーも上手くて、そういうところで相手のディフェンス陣を切り裂いてペナルティーコーナーを取ったり、得点を取ってくれるくらいのポテンシャルがあると思うので、1年生だからこその難しさはあるかもしれませんが、持ち味を発揮してくれたら嬉しいです。三木の活躍でみんな盛り上がるし、自分も頑張ろうと思えるので、期待しています。
岩本 自分は同期の三ツ川(DF三ツ川慶、人4=大阪星光学院)がキーマンかなと思います。
小宮 俺も迷った、ミッツー。
岩本 強い相手にも怯まずに、迷わず突っ込んでく感じのプレーが多くて。もちろんホッケーの試合なので技術的に上手くやることも大事なのですが、結局は最後気持ちの部分で負けると絶対に押し込まれると思うので。彼はケンカ気質というか、
一同 (笑)。
岩本 そういう気持ちの部分で負けない強さがあるので、上手くぶつけられれば絶対に点が入らないのではないかなと思っています。
――では最後に早慶戦への意気込みをお願いします
岩本 もちろん強い相手ではありますが、全く負ける気はしないですし、全員ぶっ飛ばすつもりでやるので、どの選手にも負けないと思っています。全員叩きつぶします。
小宮 クーーッ(笑)。やってくれ!
早慶戦は難しい試合になると思いますし、3月にやった試合も秋も負けてしまったのですが、結局最後の早慶戦で勝てばどうだって良いので、今まで高校からホッケーを始めて7年間やっていますけど、その全てを出して慶応をボコボコにして、みんなで笑顔で引退したいと思います。そして最高の引退後ライフも楽しみます!
瀬出井 まずは勝つことだけを考えて試合に挑むということ。あとは、私はスタッフなので同じコートには立てないし、直接勝利に貢献することは出来ないのですが、それ以上に選手のことをサポートしてみんなのことを信じたいと思います。最後、4クオーターが終わった時に、みんなでコートに走って喜び合いたいなと思います!
――ありがとうございました!早慶戦での勝利、期待しています!
(取材・編集 濵嶋彩加)
◆岩本捷汰副将(いわもと・はやた)※写真中央
大阪星光学院高出身。スポーツ科学部4年。チームのエースでありながら、今年度は副将としてFW陣をまとめている岩本選手。4年間ですっかり早稲田に染まり、慶大へのライバル心剥き出しの姿が印象的でした!
◆小宮瑞生(こみや・みずき)※写真右
東京・早大学院高出身。社会科学部4年。高校時代を含めて7度目の早慶戦に挑む小宮選手。対談中は岩本選手や瀬出井マネジャーの話を聞きながら、盛り上げてくれました!
◆瀬出井香穂(せでい・かほ)
茨城・下妻一高出身。人間科学部4年。誰よりも選手のことを思ってこの4年間寄り添ってきたという瀬出井マネジャー。早慶戦でもベンチから選手を鼓舞します!