【男子ラクロス】伝統の早慶戦は4-7で惜敗 4年生が猛追を見せるも、5大会ぶりの勝利には届かず

男子ラクロス

早慶戦

5月17日 慶応義塾大学日吉陸上競技場

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 0 1 2 1 4
慶應義塾大学 2 2 1 2 7

得点者

1Q

なし

2Q

吉原悠真

3Q

山田伊織、山田伊織

4Q

井原幸輝

試合前の選手たち

 伝統の早慶戦が、今年も幕を開けた。初夏を思わせる強い日差しが照りつける中、スターティングメンバーの発表から会場は大きな熱気に包まれる。 試合は、前半に連続4失点を喫して苦しい展開を強いられると、後半も懸命にゴールを狙ったものの点差を縮めきれず、 4-7で敗戦。5大会ぶりとなる早慶戦勝利をつかむことはできなかった 。

ショットを決めたMF吉原(写真右)

 第1Q、最初のフェイスオフに臨んだのはFO富田隼平(商4=神奈川・県立大和)。今戦で82%のポゼッション率を記録することとなるFO富田が早速この大一番でも真価を発揮し、早大に最初の攻撃権をもたらした。このポゼッションを活かし、早大オフェンス陣が慶大ゴールへ猛攻を仕掛ける。 AT吉田宗一郎(教育4=東京・早実)、MF三戸優也(商4=東京・早実)らの惜しいシュートが次々と飛び出すも、相手ゴーリーの好セーブに阻まれ、あと一歩のところで得点には繋がらない。フェイスオフで圧倒しながらも、一瞬の隙を突かれボールを失うと、試合へ一転して苦しい展開へ。慶大に立て続けに2点の先行を許し、第1Qは追いかける形でのスタートとなった。

 流れを変えたい第2Q、FO森大雅(先理2=東京・海城)もポゼッションを勝ち取るが、慶大にすぐさまボールを奪われてしまう。開始4分経たないうちに点差を4点にまで広げられる厳しい展開となった。早大も第1Qに続いて果敢にゴールを狙い、惜しいシュートを連発するものの、なかなか点差を縮めることができない。しかし終盤、MF吉原悠真(スポ4=神奈川・桐蔭学園)が相手からボールを奪うと、そのままロングランでゴール前まで持ち込み、正面から鋭いショットを突き刺した。 MF吉原が見せたディフェンスからの電撃的な速攻は、早大が力を入れて取り組んできた「フルフィールドオフェンス」の真髄そのものだ。待望の初得点とともに反撃の狼煙を上げて、前半を折り返した。

今大会で優秀選手賞を受賞したFO富田

 第3Q、早大の反撃が本格化する。まずはMF山田伊織(国教4=早稲田佐賀)が豪快なミドルシュートを叩き込み、点差を縮める。直後のフェイスオフでもFO富田が競り勝つとそのまま自らゴールを狙う積極性を見せたが、ここは惜しくも得点には繋がらない。 さらに相手の反則により、早大がエキストラ(数的優位)の絶好機を迎えると、早大はこのチャンスを逃さず、MF山田が再び魅せる。混戦からグラウンドボールを拾い上げると、そのまま流れるように片手でシュートを放ちゴールを強襲し、ついに1点にまで詰め寄る。完全に勢いに乗った早大は、その後も分厚い攻撃を仕掛け続け、試合の主導権を完全に掌握した。しかし、猛攻が実を結ばず同点に追いつけないままでいると、残り1分となったところで慶大に手痛い追加点を許してしまう。追撃のムードが漂っていただけに、悔しい失点で最終Qへ向かうこととなった。

 勝負の第4Q、開始30秒で相手にゴールを強襲され、さらに点差が広がってしまう。MF井原幸輝主将(商4=東京・早大学院)がワンバウンドのシュートを決めてチームの士気を上げるようなプレーを見せる。しかし試合時間残り僅かの中相手にさらに1点を決められる。慶大のオフェンスを中心に進んだこのQ。4-7で敗れた。苦しい展開の中、MF井原幸輝主将(商4=東京・早大学院)がワンバウンドのシュートを叩き込み、チームの士気を上げる。主将の背中に続きたい早大だったが、終盤は慶大のオフェンスを中心に試合が進み、主導権を握り返すことができない。残り時間が僅かとなる中さらに相手に1点を追加される。最後まで懸命にゴールを狙い続けたものの追撃は届かず、最終スコア4-7で慶大に敗れた。

 結果は悔しい敗戦となったが、試合を通してこだわり抜いてきた「フルフィールドオフェンス」の形を作り続け、攻めの姿勢を貫いた。それだけに、好機を作り出しながらもシュートをなかなか決めきれなかった決定力が、夏のリーグ戦に向けた明確な課題として残る。しかし、この悔しさを糧に進化を遂げ、全員が熱く一丸となって勝利をつかみに行く姿を、夏のリーグ戦で見られるのが今から待ち遠しい。

(記事 小畑萌、写真 高津文音、永吉梨々子)

試合後インタビュー

MF井原幸輝主将(商4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 なかなか序盤から流れをつかめない中だったのですが、やってきたフルフィールドオフェンスや攻める姿勢は試合を通して見せられたと思います。細かいところの甘さが出た試合だったかなと思います。

――早慶戦に向けたチームの仕上がりはどうでしたか

 昨年よりも早い段階から早慶戦を意識して六大戦や練習試合を戦ってきましたし、早慶戦に向けてオフェンス、ディフェンスそれぞれテーマを明確にして練習してきたので、全員が自信を持って試合に入ることができました。

――最終Qで得点を挙げたときの心境を教えてください

 早慶戦という大舞台で点を取ることは入部当初からの夢だったので、なんとか最後に1点を取ることができて率直に嬉しかったです。観客席を見る余裕はあまりなかったんですけど、結構沸いてくれていた印象があったので、自分のプレーで皆さんが盛り上がってくれるのはすごく最高だなと思いました。

――慶大との差はどのようなところだと思いますか

 個のレベルの高さに尽きるかなと思っています。あとは、1点1点をしっかり取る堅実さというところをもっと詰めていかないといけないなと思いました。

――リーグ戦に向けてどのような練習に取り組みますか

 シュート自体はたくさん打てていたんですけど、枠を捉えたシュートの精度の部分が課題として明確に出た試合だったと思うので、ポジションを問わず全員がゴールに向かう姿勢はもちろん、最後のシュート1本の精度にこだわっていきたいなと思います。

山田伊織(国教4=早稲田佐賀)

――早慶戦にかける思いはありましたか

 僕は今日の早慶戦が大学生活で初ですし、同期がメインで臨む早慶戦は人生で一回しかないので、人生に一回の機会を勝って終わりたいという思いはありました。

――今日の試合を全体的に振り返ってどうでしたか

 正直勝てた試合だったと思っています。決められるボールを決められなかったり、自分たちのミスのファールでどうにかできる失点やターンオーバーが多かったので、そういうところを無くしたら勝てたと思うし、でも逆にそういうのがあったからオフェンス機会がなくなって点が入らなかったのかなと思います。やるべきことをできなかったからこそ負けちゃったのかなと感じています。

――逆に課題が見つかった試合ということですか

 慶應はほぼ同格かそれより上くらいの相手だったと思うので、そういう意味では今の自分たちの課題というか、これからリーグ戦に向けて潰していかないといけない課題がはっきり明確になりましたり得るものがたくさんあった試合だったと思います。

――自分の良かったプレーはありますか

 第1Qで4点取られてビハインド状況でもしかしたら負けるかもとなったときに、自分の得点でチームに勢いを持ってこられたのはすごく大きかったと思っています。

――対談では「規格外のプレイヤーになりたい」と言っていましたがその活躍はできましたか

 まだまだ足りないところはありましたけど、3Qで決めたスタンシューはそういう意味ではチームに勢いを持ってくる機会になったかなとは思っています。

――これからオフェンスチームとしてどんな部分を改善していきたいですか

 オフェンスチームとしては今日勝ってもおかしくないくらい素晴らしい選手がたくさんいます。でも一人一人が噛み合ってなくて、オフェンスユニットとしてあまり完成度が高くないのが課題かなと今日思いました。個人の力を活かしつつ、それが噛み合うユニットにしていくことで勝つことができるんじゃないかなと思います。

――最後にリーグ戦に向けた意気込みをお願いします

 今日が前半の節目だと思うのですが、けがもあって前半はあまり得点することができませんでした。得点でチームに貢献することができなかったので、後半はどんどん打って勝利や全日の優勝に貢献できるプレイヤーになります!