【男子バスケ】最大18点差を覆した大逆転劇 昨年のリベンジを果たす 

男子バスケットボール

5月5日 関東大学選手権 東京・代々木第二体育館

 昨日、白鷗大に敗れ10年ぶりのベスト4入りを逃した早大は、中大との順位決定戦に臨んだ。試合は序盤からリバウンドの奪い合いとなるが、坂口大和(中大)を中心に3Pシュートを量産した中大が主導権を握る。早大は17点差をつけられる劣勢の展開となった――。第3Qもペースを掴めず、早大は苦しい時間帯が続く。しかし第4Qでダブルエース松本秦(スポ2=京都・洛南)と三浦健一(スポ4=京都・洛南)の3Pシュートで流れを引き寄せ猛追を見せる。代名詞でもある「超高速バスケ」を展開し、3点差まで追いつめた早大。残り3分のところで三浦がバスケットカウントを獲得する。そして城戸賢心(スポ4=福岡第一)のシュートで逆転に成功した早大は最後まで逃げ切り90ー84で勝利。最大18点差をつけられたが昨年度インカレ準優勝の意地をみせ、大逆転劇を披露した。

本日のスターティングファイブ

 第1Qは中大の197㌢のカッター勲生(中大)を中心としたセカンドチャンスからの得点をいかに抑えるかが焦点となった。城戸のミドルシュートで先制した早大は、ゴール下での攻防に粘り強く対応し、ノーファウルで守り切る場面も見せる。そして藤山拓翔(スポ3=新潟・開志国際)のローポスト得点や、ターンオーバーからの速攻で加点した。しかし終盤、中大のハーフコートオフェンスとファウルトラブルに苦しみ、逆転を許す。早大は7点を追う展開となった。

 第2Qに入り、松本のスティールを含む8連続得点で一気に1点差まで迫る早大。しかし、中大の3Pシュートがここで炸裂する。このQだけで27点をマークした中大は7本の3Pシュートを沈めた。一方早大の3Pシュートは松本の1本のみ。3Pシュートの要である三浦と松本への「剥がしても剥がしてもついてくるフェイスガード」のような徹底的なディフェンスに苦しんだ。さらに残り1分を切ったところでバスケットカウントを許しスコアは37ー54。中大が17点リードで前半を終えた。

厳しいマークを受けながらもシュートを狙う松本

 ハーフタイムで「このままトーナメントを終えたらリーグ戦に繋がらない」と倉石平HC(昭54教卒=東京・早実)から檄が飛び、早大は気合を入れ直す。第3Q序盤、城戸のジャンプシュートや松本の連続スティールで反撃を開始。残り5分の時点で9―0のランを見せた。しかし、流れが早大に傾きかけたと思われたところで中大が4本の3Pシュートを沈め再び早大を突き放す。対する早大は三浦のフローターシュートや藤山のプットバックでなんとか得点を重ねるも松本の3Pシュートが0/3と振るわず、スコアは58ー72。点差を大きく縮められないまま最終Qを迎えた。

早大の指揮を執る倉石HC

 第4Q、試合は松本と三浦の連続3Pシュートで大きく動き出した。第3Qまでに5人中4人がフルタイム出場する中、早大は「超高速バスケ」で勝負に出る。下山瑛司(スポ4=愛知・中部第一)と松本の速攻が決まり、点差は4点差まで縮まった。さらに下山がボーナススローを沈め、1ポゼッション差に迫る。しかし直後、相手にバスケットカウントを許し、スコアは76―81。一度は流れが止まりかけた。それでも早大は「ここ我慢しよう、いけるよ」(三浦)と声を掛け合い、最後まで諦めない。残り3分、三浦がバスケットカウントを決め、ついに中大を捉える。続く城戸のシュートで逆転に成功。その後三浦の3Pシュートと下山のフリースローで加点し早大が90―84で勝利を収めた。

逆転シュートを決めた城戸

 昨年の同大会5位決定戦で敗れた中大を相手に、逆転勝利を収めた早大。第4Qには理想とする超高速バスケットを体現したものの、試合の立ち上がりには課題が残った。今大会4試合を振り返ると、いずれも第1Qでリードを許しており、序盤の入りは改善すべきポイントだ。

 早大が目指す高速バスケットを試合開始から展開するための鍵は、安定したリバウンドにある。実際、この試合でも第3Qまではリバウンド数で中大におくれを取っていたが、逆転に成功した第4Qではその差を覆し、主導権を握った。3Pシュートを武器とする早大にとって、リバウンドの強化は勝敗を左右する重要な要素といえるだろう。

逆転勝利をし笑顔をみせる藤山(左)と三浦

 迎える5位決定戦の相手は本日、日大に快勝した青学大。昨年の関東大学リーグ戦で接戦を繰り広げた因縁の相手だ。中でも注目は、大学日本代表に選出されている広瀬洸生(青学)。序盤から早大の持ち味を発揮できるかが勝負の分かれ目となる。いよいよ明日で幕を閉じる関東大学選手権。ゴールデンウィーク最終日は、大学バスケットボールで熱くなろう。
 

(記事 北郷美結 写真 齋藤汐李)

早大 スターティングメンバー

Pos. # 選手名
下山瑛司(スポ4=愛知・中部第一)
G 城戸賢心(スポ4=福岡第一)
三浦健一(スポ4=京都・洛南)
藤山拓翔(スポ3=新潟・開志国際)
12 松本秦(スポ2=京都・洛南)

1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早大 18 19 21 32 90
法大 25 29 18 12 84

コメント

F三浦健一(スポ4=京都・洛南)

ーー前半では17点ビハインドの展開になった原因は
 自分たちが何をやってもうまくいかないムードとか雰囲気が、今年で1番あった前半だったと思います。正直自分たちのバスケットができなくて、オフェンスでは自分たちのシュートも打てないし、ディフェンスでは自分たちのローテーションの強みだったりリバウンドであったり、を全部やられまくったので、そこが前半悔やまれる部分です。逆に、ハーフタイムに倉石さんから、見てるお客さんに対してこういうのじゃダメだぞっていう風に言われて、やっぱりお金を払って見てもらってるので。昨日あれだけのゲームして、今日もこんな朝早くから見に来てくれているので、そこをもう1回考え直してって言われました。僕が4年生でずっと出し続けてもらっているので、自分がうまくいかないからって、チームがヘッドダウンするのではなくて、数少ない4年生で後半に向けて、ハーフタイムの時にしっかり話し合ったことが後半のプレーに繋がったと思うし、そこは本当にチームとしてまた1つ成長したかなと感じました。

ーースリーポイント少なかった
 昨日もそうですし、僕と秦(松本)のところがずっとフェイスガード的な、剥がしても剥がしてもついてくるような感じで。それは仕方がないんですけど、いかに自分たちでシュートをうまく作れるかっていうのが、チームとしても個人としても課題です。今後に向けて、自分たちよりもサイズもあるし、能力の高い選手に対してどれだけ振り切ってもらうか、もらった後の動きは1つ2つステップアップしないと、Bリーグには繋がらないと思うので、改善していきたいなと思います。

ーー第4ピリオドは11点の活躍でしたが、ご自身の活躍を振り返って
 前半ダメダメだったので、自分が入らなくても、チームはずっと打ち続けろって言ってくれてたし、それに対して前半ヘッドダウンしてしまったので、それは本当に自分がやらないといけないと思いました。チームを奮い立たせることも自分の仕事だと思ってるので、そこがうまくできたのは良かったなと思いますし、逆にそれを最初からやらなきゃいけないなっていう風には感じました。

ーー明日の試合への意気込みをお願いします
 去年は5位決定戦で中大さんに負けて、今年はリベンジして、非常にタフなゲームでしたけど、1つ自分たちは成長したと思うので、青学だろうが日大だろうが、もう自分たちも知っているチームですし、去年もやってるいるので、しっかりとスカウティングして、満身創痍ですけど、明日も頑張りたいなと思います。

 

G下山瑛司(スポ2=愛知・中部第一)


ーー今日はどのようなゲームプランで挑みましたか
 プランってほどはないですが、いつも通り自分らの速い展開、ベースから速攻で崩して、たくさん点数とって勝とうてっいうのはありましたが、やっぱり前半で、自分らが守りきれずに相手のスリーが入って、点差が20点近く作られてしまいました。その後ハーフタイムに倉石さんからこのままじゃダメだっていう風に喝を入れてもらって、自分らのやるべきことをもう1回再認識できたところが良かったかなと思います。
ゲームプラン的には、内容もあんまり良くはない試合だったかなと思います。

ーーディフェンスでの課題は
 相手はミスマッチとかをついてくるようなオフェンスで、スクリーンのところが、コミュニケーション不足というか、細かいところの設定ができなくて、ちょっとしたズレからスリーを簡単に打たれてしまったところが良くなかったと思います。あとは、簡単に打たれて、そのまま相手にリバウンドまで、ルーズボールまで取られてしまったところがすごい良くなかったところでした。

ーー3Pシュートのアテンプトが少ないように見えました
 去年と同じようなバスケをしているので、相手も僕らがやりたいことをわかってて、秦(松本)であったり、健一(三浦)のところにしっかりマークついて離さなかったので、ボールの動きがなかなかスムーズに動かなくて、いい流れのスリーが打てなかったかなという風に思います。

ーー司令塔として、ムーブが悪い時はどのような指示をだしましたか
 自分的にはそれでも思いっきり打ってほしいところもありますし、来たらどんどん振ってという風には周りに言ってたりしています。秦とか健一が気持ちよく打てないとフラストレーションとかも溜まってくると思うので、そこのケアはしっかり自分がしようと思ってコミュニケーションをとっているつもりではあります。

ーーハーフタイムの時間にはどのような話があったのですか
 このままトーナメントを終わったら、次のリーグ戦に繋がらないよっていう風に言われたので、あそこはなんとしてでもディフェンスから速攻ってところは体現しないといけないなっていう風にガードとしても思ったし、チーム全体としてそういう共通認識を持っていました。

ーーリバウンドのコミュニケーションはどこを意識しているのか
 最後だと、拓翔(藤山)がガードとかについてたと思うのですが、そこでシュートを打たれた時に、ビッグマンが1人外に出てる状態でした。なので、残りのチームだったり、健一(三浦)だったりがボックスアウトしてくれているのを、僕らがその上から取るような感じです。誰が中にいるのがベストなのかっていうのスイッチのコミュニケーションを取らないとぐちゃぐちゃになっちゃうので意識しています。

ーー途中でペースを落とすのは意図的か
 全部が全部早いペースでやると体力も持たないし、単発なシュートになってしまうので。健一(三浦)だったり秦(松本)、賢心(城戸)がディフェンスを頑張ってくれてるので、そこは自分の判断でペース上げたり下げたりしています。 

ーーその時に得点力が落ちてしまうことの改善点は
 セットを何個か倉石さんに書いてもらって、今日の試合も少しやっていたと思います。ただ、セットを使わずにパッシングでもっとズレを作って、簡単に1対1であったり2対2のところで拓翔と秦を絡めながら、効率よく点数取れるようにしないと、ペースダウンさせられた時に困ると思うので、そこはもっと考えてやっていかないといけないなとは思います。

ーー明日の試合に向けて一言お願いします
 トーナメント始まってから4試合、全部出だしのところで自分らのペースが掴めてないので、明日はしっかり試合前から準備して、しっかりコミュニケーション取って、自分たちのペースでどんどん試合展開できたらと思います。