【競走】「実力伯仲の中距離、長距離には早大ルーキーたち続々登場」対校戦注目選手をピックアップ・中長距離種目編/六大学対校陸上直前企画2026

陸上競技

 六大学対校陸上まで、あと1日!先日エントリーメンバーも発表され、出場選手もついに出揃いました。本企画では、今大会の注目競技と注目選手を紹介します。2本目は例年以上に混戦が予想される中距離種目、そしてエースからスーパールーキーまで有力選手が顔を合わせた長距離種目です。これを読めば、レースをより一層楽しめること間違いなし!!

対校男子5000メートル

 各大学のエースの意地がぶつかり合う対校男子5000メートルは、今年も白熱したレースが期待される。

 各大学のエース級が名を連ね、例年、14分を切る高速レースとなる本種目であるが、今大会もハイレベルな混戦となりそうだ。まず注目したいのが、昨年まで超高校級のランナーとして名を馳せた早大のスーパールーキー・新妻遼己(新1年)だ。持ち味は、序盤から先頭に立ちレースを進める「強心臓」。大学陸上で鮮烈デビューを果たせるか。

 対抗馬の筆頭は、同じく13分台の自己記録を誇る明大の大湊柊翔(新4年)、成合洸琉(新3年)や慶大の成沢翔栄(新4年)あたりか。序盤から先頭に立ちハイペースの展開に持ち込めば、今年も高速レースが展開されるだろう。

 今年箱根路を経験したランナーたちも続々登場する。早大は、1区区間7位の吉倉ナヤブ直希(新3年)が出場。ロードで培った粘り強さとスピードを兼ね備え、トラックの舞台でその真価を発揮すればますます勝負は面白くなるだろう。また、8区を走った立大の山下翔吾(新3年)も箱根駅伝を経て一回り成長した姿を見せてくれるはずだ。

 そして、ダークホースとして注目なのが東大の本多健亮(新院1年)と大森智(新4年)だ。持ちタイム以上の勝負強さを持つ彼らが、対校戦特有の流れに乗れば、大幅な自己記録更新とともに会場を沸かせる可能性を十分に秘めている。昨年はチームメイトの秋吉拓真がこのレースを制しており、その勢いも力にする。

対校男子800メートル

 今年の六大学陸上、中距離種目は例年以上に混戦模様となっている。絶対的な本命が不在の中、各大学のエースたちのレースの組み立て方が勝敗を大きく左右するだろう。ここからは、そんな中距離戦線を読み解く鍵として、各大学から注目選手を一人ずつピックアップ。それぞれの強みと役割に迫りながら、レースの行方を占っていく。

法大 神林輝(新4年)

 今季も関東インカレで1分51秒46(予選)、1分51秒43(準決勝)と安定して勝負圏に残る走りを見せた。決勝では8位となったものの、ラウンド前半のパフォーマンスは六大学でも上位クラスだ。さらに1分50秒58の自己ベストは、学生トップ層に食い込む水準である。一発勝負の今大会ではどこまでパフォーマンスを発揮できるかが最大の焦点となる。展開に乗り切れば一気に勝ち切る力を持つ、優勝候補の一角だ。

慶大 市村暸太郎(新3年)

 関東インカレでは1分51秒75の自己ベストを記録し、ハイレベルな予選を突破。その後の準決勝では1分54秒53とややタイムを落としたものの、複数ラウンドを安定して戦える力を証明した。昨季はPBを5回更新するなどシーズンを通して1分51〜52秒台でまとめており、六大学の中でも安定感は抜群。混戦の中で着実に上位を狙う存在となりそうだ。

東大 吉澤登吾(新2年)

 桐朋高校時代に同種目でU20日本選手権を制した実力者で、今大会の台風の目。1分47秒80の記録は日本トップクラスに匹敵する水準だ。ハイレベルな大会でも前半から積極的にレースを動かし、そのまま押し切る力を持つ点は他の選手にはない特徴だ。対校戦特有の駆け引きへの適応は不透明ではあるが、それを差し引いても能力で流れを支配する展開すら想像させる。出場すれば一気に優勝争いの中心に躍り出るキーマンとなるであろう。

 800mは1分51秒前後の実力者が揃う混戦構図となり、わずかな位置取りや仕掛けのタイミングが順位を大きく左右する。

対校男子1500メートル

明大 野川元希(新3年)

 明治の中距離を支える主力の一人。安定して走れるスピードを持ち、ハイレベルなレースにも対応可能な点が大きな強みだ。加えて、終盤で一気に加速するラストスパートを持ち味とし、勝負どころで順位を押し上げる力も持つ。昨季は3分45秒89の自己ベストを記録し、全国レベルでも戦える力を示している。1500メートル戦線において、上位争いに割って入る存在として注目したい。

立大 青木龍翔(新4年)

 男子1500メートルにおいて六大学の中心に立つ存在だ。昨季は3分40秒39で立教記録をマークし、関東インカレ(2部)では優勝を果たすなど、記録と勝負の両面で結果を残している。ハイペースにも対応しつつラストで仕掛けて差し切るレース運びは完成度が高い。その絶対的なスピードと実績は大きな武器であり、今大会の主導権を握る最有力候補と言えるだろう。

早大・本田桜二郎(新1年)

 昨年まで高校陸上界で活躍した“早大・令和の三羽烏”の一人。全国高校駅伝では2年次・区間2位、3年次・区間3位と高水準の成績を安定してマークしてきた。彼もまたラストの爆発力は強烈であり、先日出場した1マイルレースでは日本記録をマークして優勝。勝負勘もありそうだ。今大会対校5000メートルに出場する新妻遼己とともに早大1年生旋風を巻き起こすか。

 立大・青木が出場した場合、彼を軸にレースが展開されるだろう。対して明大・野川や早大・本田のようにラストスパートを武器とする選手がどのように勝負に絡むかも大きな焦点となる。誰が流れを作り、どのタイミングで仕掛けるのか——。直近のレースで見せたパフォーマンスに加え、その場の判断力が勝敗を分ける今大会。中距離種目は”展開と位置取り”が大きな鍵となる。

 2026年シーズン、学⽣陸上界の勢⼒図を占う最初のビッグイベント東京六⼤学対校陸上がいよいよ幕を開ける。今年の主役は誰だ!?

(記事:森田紗羽/慶應スポーツ新聞会、石本遥希/早稲田スポーツ新聞会)