第４回は外種子田崚汰副将（スポ４＝鹿児島・国分）、井上元（教４＝埼玉・大宮北）、溝口憲次朗アナリスト（スポ４＝長野・諏訪清陵）、大武蓮（社４＝神奈川・川和）の４年生グループ。関東学生秋季リーグ（秋季リーグ）での成長、スタッフから見た３人の印象、さらにスタッフへの想い、インカレへの意気込みを伺いました。
※この取材は10月26日に行われたものです。
――自己紹介をお願いします。
外種子田 スポーツ科学部４年外種子田崚汰です。鹿児島県出身です。
井上 大宮北高校出身、教育学部４年の井上元です。
溝口 スポーツ科学部４年、溝口憲次朗です。アナリストやってます。
大武 社会科学部４年の大武蓮です。
――右隣の方を紹介する形で、他己紹介をお願いします。
外種子田 （大武は）とてもラーメンが好きで、こういう系食べたいと言ったら教えてくれると思います。あとはでかくて、やる気ないように見えるけど情熱がある男です。
井上 外種子田は鹿児島から東京に出てきて羽ばたいているウイングの選手で、ジャンプ力がずば抜けていてすごく輝いていると思います。シュートを絶対決めきるという姿勢やマインドを、１年生の時にリーグ戦に出てから４年のこの時期までずっと持ち続けています。良いマインドを持ち続けている選手の１人だと思って４年間見てきました。ハンドボール以外の部分だとあまり頼りがいのない一面が多いのかなという感じではあるのですが、そこはハンドボールでチームを引っ張ってくれている分、周りがサポートしてあげればいいのかなという子です。
溝口 元くんは、人一倍ハンドボールに対するパッションがある人です。雰囲気をしっかりと締めてくれる人が少ない中で、そういう役割を買って出てくれているという印象です。あとは結構多忙なイメージで、アルバイトや教職も頑張っているなと思います。
大武 憲次朗くんはパッションはあるのかもしれないですけど、井上くんとは反対で練習に寝坊してみんなに起こしてもらったり、プライベートも忙しそうにはしていなくて。アナリストとして冷静に試合を分析してくれます。
――次は左隣の方の初めて会った時の第１印象を教えてください。また、次は左隣の方の初めて会った時の第１印象と、一緒に活動してきてその印象が変わったエピソードがあれば教えてください。
外種子田 （井上は）フィジカルが強そうだなという印象でした。
井上 僕は４月、入学式直前にチームに入ったんですけど、（溝口は）入学式の後にもう１人の元同期と２人で練習に来ていて。元々他の同期は割と早い段階から練習に参加したり、チームと関わりを持っていたりしていたんですけど、僕たちはまだ新参者的な要素が強かったので、自分と憲次朗ともう１人の子でご飯を食べに行って、そこで色々会話をして。そこではすごく真面目だなという印象がありました。最初からアナリストをやりたいと入ってきていたので考えがしっかりしてる子だなっていう風にも思って。しっかりしてるという印象は今でも変わらずぶれない部分ではあるんですけど、抜けた部分やひょうきんな一面も見せてくれるようになりました。真面目な時は真面目だし、チームを明るくしたいときにはすごく頼りになる存在だなという風に思っています。
溝口 大武はどういう感じだったかあまり覚えていなくて（笑）。全然記憶にないんですけど、ハンドボールに対して真面目に取り組んだり、後輩に指導しているのを見て、結構しっかりしてるのかなと思いました。
大武 （外種子田について）僕は途中から入ったのですが、同期が９人いる中で１番ハンドボールが上手だった子がいて。名前を調べたんですけど最初読めなくて。みんなが呼んでいるのを聞いて、最初「おかたねだ」だと思ってずっと呼んでいて（笑）。インスタの投稿か何かでローマ字がふられているのを読んで間違えていたことに気づいて。今初めて言ったんですけど謝ります。彼のハンドボールを見て、今まで中高の経験からは考えられないような才能があって、驚きがあるという印象でした。
――秋季リーグを振り返って印象に残っている試合や自身の良かったプレーを教えてください。
大武 明治戦です。自分がすごく体調を崩して、熱出てやっていたのですが。それプラス緊張もすごくあって、前日から結構しんどくて。もやもやした感じでコートに入って、パフォーマンスは70点くらいでした。でも逆に自分以外のみんなが必死にしてる姿を感じることができたし、普段は自分に集中しすぎちゃってて周りが見えてなかったのですが、その試合で途中から入ってくる選手もみんな頑張っているっていうのを改めて実感したので、すごく印象に残っています。インカレでも自分に集中しすぎちゃうと思うのですが、周りのみんなも頑張ってることを忘れないようにしていきたいと思います。
溝口 最終戦の筑波戦です。最終的な勝ち方っていう部分もそうだし、秋リーグ勝てない試合、いいところは出たけど結局大差で負ける試合が続いて。その中で４年生、守屋（雄司主将、スポ４＝神奈川・法政二）が考えても考えても結果が出なくて苦しんでる姿などが垣間見えていたので、そういった中で勝ちという結果がとれたこと、最終戦でインカレに向けて良い終わり方ができた部分はすごくよかったなと思いました。
井上 僕は立教戦が個人的にもチームとしても印象に残っていて。チームとしては危なげなく勝てた試合で、自分たちのやることを改めて確認できた試合かなと思っていて。個人的にも僕は４年間で初めてこの試合でプレータイムをもらえました。初めてリーグ戦の舞台に立ってキーパーを務めてみて、自分が想像してたより緊張はしなかったですけど、その中でできるパフォーマンスはやっぱりいつもと違ってくるんだなみたいなところを初めて経験しました。さっき大武が明治戦の時に緊張したと言っていたと思うんですけど、普段彼は緊張してる姿は見せないので、なんか感じる部分が少なくてどこかひょうひょうと透かしてるような印象をもたれがちというか、自分自身もよく彼に対して思っていましたし。でも特に今年１年間はほぼ大武に１人で任せていた中で、そこで受けるプレッシャーや重圧もすごくあったのかなと思って。そういった部分で大武が頑張ってくれていたんだなと感じる部分だったし、リスペクトを改めて感じました。
外種子田 明治戦です。秋リーグは自分にとって最後のリーグだし、自分の中でよくわからない緊張感みたいなものがありました。蓋開けてみたら意外とパフォーマンスは良くて、今思えば良い緊張感だったのかなと思います。結果的に負けてしまったのですが、出だしから良い試合ができていたので個人的にはすごく良かったのかなと思います。
――スタッフの溝口アナリストから見て３人はどのように見えていますか
溝口 大武くんは僕が思っているよりも考えながらプレーしているし、腰の痛みを抱えた中でもずっと試合に出ていたというのがすごいなと思いました。メンタル弱い系かと思っていたのですが、そういった状況で耐え抜いていたので、良い意味でギャップがありました。井上はキャプテンとかそういう立場じゃなくても、４年生としての役割を果たしてくれていると思います。雰囲気締めなきゃいけないタイミングでしっかり声をかけてチームを引き締めてる部分もありますし、キーパーの中では小柄で（井上が）止めたらチームが盛り上がるのでそんなポイントを作れるというところですごく期待しています。崚汰は４年生の中でも出場時間や経験値がすごく多いので最後までチームを引っ張ってほしいなと思ってます。
――反対に、外種子田選手、井上選手、大武選手はスタッフの存在をどのように感じていますか
大武 １人でも授業で休んだら回らなくなるのでチームを支えてくれているんだなという風に思っています。アナリスト３人もう少し仲良くしてくれたらいいなと思ってます（笑）。
井上 大武も言ったように、日頃すごい当たり前のように頼っているけど、誰か１人いないとなると途端にチームに弊害が色々出てくることは常々感じています。限られたリソースの中でも皆さん頑張ってくれているし、非常にありがたいなと思っています。自分も主務としてスタッフに近い立場で仕事してる部分もあるので、スタッフが各々の業務以外にも早慶戦の運営だったりデスクワークの部分、ハンドボールの部分も担ってくれてるので、そこはもう常に感謝しなきゃいけないと思っていますし、選手はもっとそれを感謝を表に出さなきゃいけないと思っています。あとはスタッフがやりがいを感じられる部分の拡充というところは、自分が４年生の間にどれだけできるかを意識しながら取り組んでいたので、これから先も続けて、スタッフの体制も部として自立したものが出てくればいいなという風に思っています。
外種子田 ミーティングの時の対策動画や、自分の役割じゃない部分も、人数の少ない中でやってくれているのですごくありがたいなと感じています。
――秋季リーグで活躍したと思う選手、成長を感じた選手を教えてください。
大武 僕は今西くん（央登、スポ２＝奈良・郡山）です。昨年のインカレ対談で僕は名前を挙げた記憶があってめっちゃおごらされているというような話をした気がします（笑）。明治戦で１番点を取ったのも今西くんで、実ってよかったなと思っています。僕にだけではないと思うんですけど、練習外でもこういうのどうですかとか、こういうシュート入ると思いますかとか、会話をたくさんしたので、実際の試合でもそれが通用したのかなと思います。
溝口 同じで今西くんかなと思います。同じポジションに増井くん（浩介、スポ２＝愛知）や外種子田、尾上（悠利、スポ２＝大阪・大体大浪商）がいて、彼らが交代で出る場面が多くて。出場機会がなかなかなかった中で、出場した時に結果を残してすごいなと思いました。
井上 僕は３年生の豊田創志（スポ３＝千葉・市川）だと思っています。所（真大、社３＝岡山・総社）や河原（龍成、スポ２＝福井・北陸）の調子が悪い時にセンターとして出る場面はこれまでもあったんですけど、その中で自分でシュートを打ち切れなかったりテクニカルミスがあったり、なかなか思うようにできなかったんだと思います。今回印象的なのは筑波戦、最後同点のスカイプレーを決めたのも豊田だし、自分でシュートまで決めるとかテクニカルミスがなくなっていますし。得たプレータイムの中で絶対に自分が活躍する、結果を残すという意思がプレーや態度に表れていると思います。これまで悔しい思いをしてきたことも、ここから巻き返して気持ちを晴らしていくというところで、これからも期待感がある選手かなと思っています。
外種子田 成長したという意味とは違うと思いますが、１人あげるなら河原かなと思います。昨年の秋の初戦でけがをして、思うようにハンドボールができなかった中で、彼の性格を考えると腐る可能性もあるかなと思っていたんですけど、全くそんなことなくて。リハビリをちゃんとやって秋リーグに間に合って、本来の自分のプレーが生き生きとできていたと思うので、そこは成長したなと思います。
――インカレでのキープレーヤーを教えてください。
大武 僕は結城颯太くん（スポ３＝千葉・昭和学院）。春リーグは結構出てたんですけど、秋リーグはディフェンスで出る機会がちょっと減って、一回ベンチ入りしなかった時もあって、彼自身としてもあまり良い感覚はなかったと思います。思い出したくないリーグにはなったと思うのですが、だからこそインカレで緊張しないんじゃないかなと思っていて、彼は吹っ切れて大暴れしてくれると思っているので、結城くんに注目してください。
溝口 守屋くん（雄司主将、スポ４＝神奈川・法政二）。守屋くんは言うまでもなくキーマンになるし、あとは小柴（創、スポ３＝千葉・昭和学院）と黒沼（大幹、教３＝東京・明星）の３枚目はキーマンになるかなと思います。出場時間が長い中でも１番ハードワークできている２人だと思います。立ち上がり10分どうスタートを切れるのかというのもその2人にかかっている。プレッシャーになっちゃったら申し訳ないのですが、そんな部分はあるのかなと思います。
井上 僕は外種子田さんかなと思っています。僕は高校からハンドボールを始めてずっとキーパーをやってきているので、コートプレイヤーや小さい頃からハンドボールやっている人たちの、メンタリティや技術的な部分がすごいっていうのはもちろん感じています。その昔から積み重ねてきたことの1つの集大成がインカレに出ると思っていて。さっき大武と憲次朗も言っていたのですが、同期の中でやっぱり１番ハンドボールでチームを引っ張っていける存在ではあると思うので、そこをもう存分に発揮してもらいたいです。この先、続けるか続けないかは別にして、一旦ここで区切りがつくわけだから、変に気負わずのびのびと。自身のジャンプ力とかシュート力、テクニックを全部、存分に思いっきり発揮してくれたらいいなと思います。崚汰がのびのび気持ちよくプレーすることがチームの力につながるのではないかなと思うので、頑張ってほしいなと思っています。
外種子田 僕は大武です。プレッシャーを与えるわけではないですが、彼が止めたらチームは勝てるので、気負わず気楽にやってほしいなと思います。
――最後にインカレへの意気込みをお願いします！
大武 一応１年生からベンチ入りはしているのですが、インカレのコートに立ったのは３年生の時だけで。その時も身体が動かなくてあっという間に時間が過ぎてしまって全然覚えていなくて。その悔しい思いがあるので勝ちをみんなで味わいたいなという風に思います。
溝口 僕はスタッフなのでできることは限られていますけど、２つ上３つ上の先輩に教えてもらったこととか、応援している家族のためにとか、知っている人たちのためになにか結果を。過程も大事ですけど最後は結果が求められていると思うので、結果で恩返しできたらなと思っています。
井上 大武ともう１人誰がベンチ入りできるのかというのはまだわかっていない状態ではあるのですが、僕は最後まで準備。プレーだけじゃなくて分析などの部分からも準備していきたいです。自分ができる部分は限られているので、キーパーチームが止められるようにリソースを使っていきたいなということと、自分がベンチ入りできることになったら、ペナルティももちろんそうですし、出た中でパッションを見せられるようなプレーをして、気持ちよく４年間の集大成として締めくくれたらなと思っていて、最後まで気を抜かずにできたらなと思っています。
外種子田 とにかく準備が１番大事だと思うので、残り少ない日数でしっかり準備していきます。インカレは何が起こるかわからないからこそ早稲田にも可能性はあるので、一つひとつのプレーを大事にしながら、１番大事な初戦を勝ってその流れで勝ち続けられるようにしたいです。あとはこの１年間１番頑張ってきた雄司に優勝させてあげたいです。
――ありがとうございました！
（取材・編集 佐野真悠子、片山和香、大村谷芳）
♦外種子田崚汰（ほかたねだ・りょうた）（※写真左）
2003年５月１日生まれ。171センチ。鹿児島・国分高校出身。スポーツ科学部４年。毎試合、驚異的なシュートを放つ、サウスポー外種子田選手は、BABYMONSTERが大好きだそうです。プレーでチームを引っ張る頼れる副将が、インカレでどんな活躍を見せてくれるのか目が離せません！
♦井上元（いのうえ・げん）（※写真左から２人目）
2004年３月19日生まれ。166センチ。埼玉・大宮北高校出身。教育学部４年。毎回チームメイトだけでなく早スポ取材班にもコミュニケーションを取ってくださる井上選手。イタリアンネイティブに俺はなる！として４年の秋学期にイタリア語の授業を６コマ受けているそうです！
♦溝口憲次朗（みぞぐち・けんじろう）（※写真左から３人目）
2003年10月８日生まれ。長野・諏訪清陵高校出身。スポーツ科学部４年。ゲームを冷静に分析する重要な役割を担いながらも、選手たちに対する観察眼も鋭い溝口アナリスト。XGの曲をよく聴いているそうです！インカレに向けた分析が選手を通して発揮してくれるでしょう！
♦大武蓮（おおたけ・れん）（※写真左から４人目）
2003年11月29日生まれ。187センチ。神奈川・川和高校出身。社会科学部４年。アマプラで洋画を観ることにハマっているという大武選手。特にバッドボーイズが好きなんだそうです！早稲田の守護神として活躍する大武選手が、インカレでも体格の大きさを生かした冷静なキーピングに注目です！