【野球】伊藤樹の好投報われず 11残塁で完封負けを喫する/立大1回戦

野球

東京六大学秋季リーグ戦 9月27日 神宮球場

TEAM 合計
早大
立大 ×

◆バッテリー

●伊藤樹ー吉田瑞

◆二塁打

なし

◆三塁打

なし

◆本塁打

なし

 開幕から2週間空けて臨んだ立大1回戦。両大学のエースが先発登板し、互いに力量を見せつけるかのような投手戦を繰り広げる。しかし5回、先頭打者に安打を許しピンチを迎えると、ショートの前で高くバウンドした打球が内野安打となり、痛恨の失点。早大は幾度も好機を作りながら得点につなげることができず、今秋初の黒星を喫した。

 早大先発は無論、エース・伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)。初回は1安打を許すも2三振を奪う立ち上がり。2回は相手打者を三者連続三振に切って取り、4回まで安打を許さず。気合いのこもったピッチングで立大打線をねじ伏せた。

先発の伊藤樹

 好投の伊藤樹に応えたい野手陣だが、立大エース小畠を前に、4回まで2安打と抑え込まれる。なんとか1点を先取すべく迎えた5回、先頭の田村康介(商4=東京・早大学院)が中前打で出塁し、さらに伊藤樹自ら安打を放つなどして1死満塁のチャンスを生み出す。しかし後続が倒れ、この絶好機で得点することができなかった。

5回に安打を放った田村

 流れが立大側に傾く5回裏、先頭打者に左前打を浴びると、犠打と暴投で一気に進塁されてしまう。1死三塁となったところで、内野ゴロに近い打球がショートの前で高く跳ね、適時内野安打に。決勝点となる痛恨の1点を献上した。

 早大は6回にも、寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)のこの試合2本目の安打から1死満塁とするも、チャンスを生かすことができない。8回には2死から連続四球を選び、石郷岡大成(社4=東京・早実)が一二塁間に鋭い打球を放つが、打球が一塁走者の足に当たり守備妨害で3アウトとなってしまう。9回、絶対に出塁したい場面で先頭の吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)が左前打を放ち1死一、二塁の好機を作るも、後続が併殺に倒れ、結局1得点もできずに完封負けした。

9回に安打を放った吉田瑞副将

 9イニングの攻撃のうちおよそ半分で好機を演出しながら、終わってみれば零封11残塁。攻撃の随所で詰めの甘さが露呈し、8回1失点と力投したエースに応えられなかった。厳しい戦いを強いられた今春、早大は立大に負け越し、勝ち点を逃している。4連覇達成に向け、もう同じ轍(てつ)は踏めない。連勝でリベンジを果たすのみだ。

(記事 田島凜星、写真 西本和宏)

早大打者成績

打順 守備 名前
(中) 尾瀬雄大 .400 中飛   中飛       空三   四球
(遊) 渋谷泰生 .000 遊ゴ     二直     中飛   三併
(二) 小澤周平 .100 二安     四球   見三   投ゴ  
(左) 寺尾拳聖 .300 一飛     右安   右安   右飛  
(一) 前田健伸 .667   空三   遊併   左安   四球  
  山根潤太郎                  
  岡西佑弥 .000                  
(三) 田村康介 .500   一ゴ     中安 四球   四球  
(右) 石郷岡大成 .364   右飛     投犠 中飛   二安  
(捕) 吉田瑞樹 .571     二直   死球 三ゴ     左安
  松江一輝                  
(投) 伊藤樹 .333     遊ゴ   右安   一直    
  大内碧真                 投犠

早大投手成績

名前
伊藤樹 1.69

コメント

◆寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)

ーー今日の試合を振り返って
 あと1本を出すだけの試合だったと思います。

ーーご自身は2安打でした。振り返って
 東大戦では打つことができなかったんですけど、今日はしっかりヒットを打つことができたので、そこは良かったかなと思います。

ーー東大戦ではあまりヒットがなかった中で、2週間で意識したことは
 もう1回イチから(バッティングを)見直して、自分は何がダメなのかを考えていたので、そこが修正できたのは良かったと思います。

ーー明日の2回戦への意気込み
 勝負強い1本を打って勝てるように頑張ります