選手コメント集/日本学生対校選手権

陸上競技/競走

 晴れの国・岡山にて4日間にわたり開催された日本学生対校選手権(日本インカレ)。目標としていた総合優勝は逃したものの、男子は2年連続のトラック優勝を果たした。『One早稲田』の体現のために、全員が全力で駆け抜けた4日間。本記事では、日本インカレにて優秀な成績を収めた選手たちの声をお届けする。

山口智規駅伝主将(スポ4=福島・学法石川)

ーー二冠を達成した今の率直な気持ちを教えてください

 二冠したことに対して思っている以上の喜びがなく、自分の勝利以上にチームの総合優勝というところが欲しいです。二冠は率直に嬉しいのですが、チームが勝てたらいいなという気持ちが一番です。

ーー大会を通してコンディションはいかがでしたか

 1500メートルに照準を合わせてきたので、割といい感覚でレースに臨めました。5000メートルは疲労を感じていましたが、調子がいい中臨めて、いいレースができたと思います。

ーー1500メートルについて伺います。決勝のレースプランを教えてください

 中距離の選手をどのように倒すかというところで、ラスト1周勝負にしたくはなかったので、中盤にペースを上げていこうと思っていました。

ーー1500メートルのレースを改めて振り返っていかがですか

 若干プランとは異なるレースになってしまったのですが、勝てて本当に良かったと思います。

ーー逃げ切りのかたちでの優勝でしたが、最近意識されていたと言うスプリント練習の手応えを感じましたか

 56秒というラップに対しての恐怖感がなかったというのは、関東インカレが終わった後に取り組んでいたことが実ったと思います。

ーー続いて5000メートルについて伺います。レースプランを教えてください

 疲労もあったので留学生の出方を見ながら、また、創価大の小池君(小池莉希)の揺さぶりもあると思っていたので、そこは冷静に対処しようと思っていました。

ーー創価大の小池選手がまず最初に飛び出しましたが、その様子はどのような心境で見ていましたか

 特に想定外というわけでもなく、予想通りで、落ち着いて対処しようとレース中思っていました。

ーーラストスパートをかけた時の心境を教えてください

 キップケメイ君(シャドラック・キップケメイ、日大)がラスト1周のどれくらいで出てくるのか分からなかったので、ラスト1周の段階では不安もありました。しかし、ラスト300メートルのバックストレートで早稲田大学の応援があったり、ラスト200メートルの時点ではキップケメイ君と離れているのが見えたりしたので、そこで勝ちを確信しました。

ーー次戦の目標について教えてください

 日本選手権があるので、そこでは自分のためのレースをして、3位以上を目指して頑張ろうと思います。

渕上翔太(スポ2=東福岡)

ーー今大会でのコンディションはいかがでしたか

 自分のコンディションとしては、すごく良い状態で臨めました。競技場などの環境もすごく良くて、全体的に整っていました。

ーー予選と準決勝のレースプランはどのように立てていましたか

 予選からタイムを狙っていた部分があったので、後半部分でしっかりと動きをまとめることを考えていました。これまでは予選、準決勝で50秒かかっていた部分が、今回は49秒5で2本まとめられたので良かったです。ですが、毎回のように準決勝では動きがガチャガチャしてしまっています。後半部分につながらず、目一杯なレースになってしまいました。1つグレードは上がったと思いますが、本音を言うともう少し出したかったです。

ーー予選、準決勝から決勝に向けて改善した点はありましたか

 自分のレースプランである、ラストのところで勝負するというところが、予選、準決勝ではかなりできなかったので、そこをしっかり決勝で体現することと、それをした上ででしっかり勝負する、タイムを目指すというところを指標として走りました。

ーー決勝の走りを振り返っていかがですか

 まず、準決勝を経てすごく緊張していました。予選、準決勝からの改善はできたと思うのですが、10台目には並んで入ったのにラストの部分で勝てなかったというところが、本当に悔しいの一言です。自分自身がラストの部分を強みにしているところもあったが故に、「ここで行かれるのか」と思ってすごく悔しかったです。

ーー今大会を全体的に振り返っていかがですか

 個人としては、本当は最高点である8点を持って帰りたかったというところで、目標には1点足りずチームにもう少し貢献できたと悔しい部分がありました。チームとしては、今回は出場する選手だけが来ていたので、かなりいっぱいいっぱいの状況ではありました。その中でスタッフさん、トレーナーさんたちのおかげで、チームとしてまとまって4日間戦い抜くことができたと思っています。日本インカレは終わりましたが、今後もこの状態をしっかり継続させていけたら、自分も引っ張る立場になっていけたらと思っています。

ーー次戦の日本選手権への意気込みをお願いします

 東京世界陸上に出るためにまず3位以内は必須で、48秒50というタイム(参加標準記録)を目指します。目指すというより、切ります!

盛岡優喜(スポ4=千葉・八千代松陰)

ーー今大会のコンディションはいかがでしたか

 岡山に来る前に300メートル障害のタイムトライアルをしましたが、そこで自分の中で今までにないベストを出せたので、だいぶ良かったと思います。

ーーまず、予選と準決勝について伺います。予選、準決勝のレースプランを教えてください

 レースプランはやはり自分ができることをやるということで、特別なことはせずに前半しっかり自分のテンポをつくって、ラスト勝負にかけるかたちでした。250メートルぐらいから最後の150メートルで勝負するというかたちでいつも通りレースをしました。

ーー準決勝では自己ベストを更新されましたが手応えは感じましたか

 走る前はとても緊張していました。コーチにも緊張しすぎだよ、みたいなことを言われましたが、その緊張も相まって自分の中では奮い立っていました。走ってる中でも、感覚としてはすごくいいと思っていました。これはベストが出るかもしれないというのを感じながら走ることができたので、本当に手応えのあった良いレースだったと思っています。

ーー予選と準決勝から決勝に向けて修正したポイントはありましたか

 修正したポイントは特にないです。準決勝で出せた自分のベストのタイムをもう一段階上げられたら良いと思っていました。課題に対してアプローチしつつ、タイムをもう一段階上げられればと思ってはいましたがうまくはいかず、ベストをもう一度更新ということはできませんでした。ですが、僕なりのレースはできたと思っています。

ーー決勝について伺います。決勝のレースプランと目標を教えてください

 レースプランはやはり準決勝でやったレースをもう一度再現する、そして再現しつつもう一段階上げたいと思っていました。目標としては、やはり走るからにはナンバーワンを取りたいと思って、今日朝起きました。

ーー決勝のご自身の走りを振り返っていかがですか

 タイムとしては、目指していたタイムとは程遠かったと思う反面、「僕、メダル取れたんだ」、という気持ちもありました。入学して、最初は全然練習についていけず、そこから4年かけて日本インカレで3位と、まさかメダルまで漕ぎ着けることができるとは思っていませんでした。陸上はどんなことが起きるかわからないという面白さも感じました。

ーー副将として、チーム全体を振り返っていかがですか

 やはり自分としてもリレーを落としてしまったというのはとても悔しいところではあります。ですが、部員一人一人が様々な方向で頑張ってくれました。手厚いトレーナー陣、送迎やタイムをとってくれたマネージャー陣、そして死力を尽くして走ってくれる選手たち。一人一人の輝きは良いものだと、井上(直紀、スポ4=群馬・高崎)も集合の時に言っていましたが、僕もそう感じています。来年は今年以上にもっとエンジが輝いてほしいなと思います。

ーー最後の日本インカレとなりましたが、今の心境を教えてください

 対校戦はもう終わったのかという気持ちです。今年は日程が早い分、実際に終わりが早いな、と感じています。残っている大きい大会も日本選手権ぐらいしかないので、大学競技生活がほぼ終わったんだと感慨深く思います。あっという間でしたが、楽しかったなと思っています。

ーー最後に、次の試合への意気込みをお願いします

 次の試合は日本選手権です。おそらく今の僕のタイムや走りだと決勝に出れるか出れないかのラインだと思います。なので、この1カ月でもう1度ブラッシュアップして、絶対に決勝に残り、世界に早稲田から羽ばたいていけるような選手になれればと考えています。

関口裕太(スポ3=新潟・東京学館新潟)

ーー今大会のコンディションはいかがでしたか

 コンディション的には1日目の方が調子が良かったです。2日目は暑さにやられて体力的に1日目より劣る部分はありましたが、その中でも自分のレースをして表彰台が取れたので、ひとまず最低限のことはやり切ったと思います。

ーーまず、100メートル決勝について伺います。予選、準決勝の走りはどのように振り返りますか

 予選は速い選手がいて、向かい風も強い中で、スタートから自分のレース展開で走ることができ、ゆとりを持って1着を取ることができました。準決勝では、暑さに体がやられて思うように動かなかった部分があるのですが、タイムで拾ってもらえて決勝に進めることになったのでホッとしました。

ーー決勝の走りはどのように振り返りますか

 決勝のレースでは木梨さん(木梨嘉紀、筑波大)が自分のレースをして勝ちにいったという感じで、その中で僕も自分のレースをしました。トップから3番手ということで、自分の完璧な走りができたわけではないので、この結果に満足せず、1カ月後の日本選手権に向けて、地に足をつけてしっかり頑張っていこうと思っています。

ーー次に4×100メートルリレーについて伺います。スタート前の心境を教えてください

 2021年の日本インカレで4×100メートルリレーで優勝した時の1走である三浦さん(三浦励央奈氏、令5スポ卒)からアドバイスを頂いて、前のレーンの人を追い越すということと、自分の走りに徹するということを意識して1走を走りました。

ーー2位という結果をどのように受け止めていますか

 1走、2走、3走で先行して4走の井上さん(井上直紀主将、スポ4=群馬・高崎)にバトンを渡せていたら、優勝を取れていたと思います。僕の力不足な部分があるので、日本選手権リレーでは、必ずゴールドのライオンメダルを取りたいと思います。

水野琉之介(スポ2=北海道・立命館慶祥)

ーー今大会でのコンディションはいかがでしたか

 環境のコンディションは4日間通してかなりよかったです。気温が高い中でもカラッとした空気感でした。あまりジメジメしていない環境で、ストレスなくアップもできました。体のコンディションとしては、4日間体が持つような調整をしていたのがうまく当てはまりました。最終日まで体が持ったので、体のコンディションづくりがうまくできたと思っています。

ーーまず、4×100メートルリレー(4継)について伺います。予選と決勝、それぞれの振り返りをお願いします

 予選は、バトンパスの精度をもう少し上げられるという話をメンバーでしました。バトンパスはあまり良くなかったですが、個々の走りはものすごくよかったと思います。自分自身の走りは、調整の中でまだいい段階ではなかったですが、悪くない走りだったと思います。決勝に関しては、自責の念を感じています。決勝の異様な雰囲気に飲まれてしまい、かなり体が固くなった状態になり、走りも固くなってしまいました。3走にバトンパスをする時に、少しミスが発生してしまい、それが1位との0.01秒差に大きく影響したと考えると、申し訳ない気持ちが強いです。

ーー続いて、200メートルについて伺います。準決勝では自己記録を更新しました。予選、準決勝ともに振り返っていかがですか

 1日目、2日目の4継が、スプリントのかなりいい刺激になり、いい流れで走ることができたと思っています。もともとカーブが苦手だったのですが、ここ2週間でカーブの動きを修正してきました。昨日、今日と、カーブ向けの走りもかなり洗練されてきていると思います。

ーー決勝のレースプランはどのように考えていましたか

 準決勝では、最初の時点で内側のレーンの選手にかなり詰められてしまい、タイム自体もいい通過ではありませんでした。決勝は一番内側だったので、最初から外側の人を追い越すようなイメージで、最初の100メートルは突っ込み、ラスト100メートルを耐えるというレースプランでした。最初はうまく当てはまったと思いますが、カーブが急だった分、そこで余分な体力を使ってしまい、失速につながってしまったことが痛いミスでした。

ーー最後に、今大会を通して得た収穫と課題を教えてください

 4継に関しては、メンタル面が大きく作用したと思っています。どんな場面でも冷静な気持ちをつくれるように、これからもっともっと経験を積んでいき、メンタルの強化をしなければいけないと思います。200メートルは、大学生になって初めて全国レベルの試合で決勝に進むことができたので、ものすごくいい経験だったと思います。しかし、上位で入賞できなかった悔しさがあるので、その悔しさを糧に練習を積んでいきたいです。

森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄

ーー今大会のコンディションはいかがでしたか

 連戦が続いていましたが、2週間で体の状態をセイコーゴールデングランプリから仕上げられたと思います。そこまで悪くなく迎えられたと思います。

ーーまずは男子400メートルについて伺います。予選、準決勝の走りを振り返っていかがでしたか

 次のラウンドで少しでも走りやすいレーンをとるために、1着で次のラウンドを迎えるというのが一つの目標です。次のラウンドで走りやすい展開をイメージできるような予選、準決勝になったと思うので良かったと思います。

ーー2位という結果になりましたが、決勝を振り返っていかがですか

 昨年の日本インカレ、今年の学生個人(学生個人選手権)、関東インカレで、決勝でうまく自分のレース展開ができないというのが反省としてありました。自分のやりたい走りというのは遂行できたと思っています。4番という順位から脱却して表彰台に上れたというのは評価できると思いますが、それでもやはり勝てなかったというのは自分の弱さです。相手の方が上手だったと思うので、まだまだ練習してそこの差を埋められるようにやっていきたいなと思います。

ーー続いて男子4×400メートルリレーについて伺います。全体の走りとご自身の走りの振り返りをお願いします

 2、3走はあまりマイルの経験がない中で、予選を走ることになりました。どんな状況でも着順で1着を取って決勝を決めるというのが僕の役割でした。そこでかわされて、今こうして決勝を走れずにここにいるというのは不甲斐ないです。やってはいけないことをしてしまったと感じています。優勝を目指してやってきて、予選落ちになってしまい、何とも言えないです。日本選手権リレーに向けてまたチーム一丸となって見直さないといけないと思っています。

ーー最後に今大会を通して得た収穫と課題をそれぞれ教えてください

 収穫としましては400メートルを3本とも46秒台前半にまとめられ、その2本ともやりたいレース展開ができたので、そこは評価できると思います。個人の課題としては自分のやりたいレースをしたとしても優勝をすることはできなかったのでそこは一つ課題だと思います。トップとの差を少しでも縮められるようにレース展開の精度を高めるなど、そういったところに力を注いでいきたいと思います。マイルに関しては、早稲田のマイルを走る以上、予選落ちは本当にやってはいけないと思うので、チーム一丸となって、反省して、これからどうするのかというところを話し合いたいと思います。インカレの借りはインカレでしか返せないと思うので、来年のインカレでは必ず頂点に立ちます。直近でいうと日本選手権リレーがあるので、1カ月後ですが、もう一度早稲田の力を見せられるように頑張ります。

中島橙子(スポ2=群馬・前橋女)

ーーコンディションはいかがでしたか

 コンディションは関東インカレ前と同様で万全に近い状態でした。今大会に向けて100パーセントで臨めたと思います。

ーーレースの目標はありましたか

 表彰台に上ることと、早稲田記録の更新でした。

ーー序盤からの先頭集団についていくレースでしたが、レースプランはどのように考えていましたか

 レースプランはあまり考えてはいませんでした。ただ、最初に後ろの集団についてしまったら、4位以下の入賞争いしかできなくなると思ったので、オーバーペースでも先頭について行くと決めました。

ーー中盤以降は競り合いながら3位に入りましたが、レースを振り返っていかがですか

 正直ゴールするまで3位だと気づきませんでした。3位の選手から1度離れたら、もう1回追いつく力は自分にないのはわかっていたので、耐えるところまで耐えようと思っていました。ラストで離されたのは完全に実力不足だと思っていて、4位で諦めていましたが、結果的には3位だったという感じでした。

ーー3位という結果はどのように捉えていますか

 45分台が出ると新たな世界が見えてきますが、そこに向けてはまだ少し足りないと思いました。ただ2年生の時点で表彰台に上れたのは良かったと思います。

ーー早稲田記録に迫る記録でしたが、振り返っていかがですか

 最後までタイムを見ないで歩くのがいつものスタイルですが、ラスト1周で行けるかなと思って見ていました。悔しさはありますが、まだいけると思うので、これから20キロで早大記録を切れるように、来年は全部中島の名前に変えられるように、頑張ります。

ーー今後の目標をお願いします

 トラックの大きい試合は国体が最後です。群馬県の代表で出ますが、社会人の速い選手の中で歩けるためタイムも出やすくなるので、そこで早稲田記録を更新したいと思っています。ロードでは20キロに出場するのは2年目になります。今の10キロのタイムから考えれば、20キロの早稲田記録は切れるタイムではあります。ロードに向けて10キロから20キロにうまく移行できるように、またロードで足の負担が増えた時にケガしないように練習を積んでいきたいです。

矢野夏希(スポ3=愛知・時習館)

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 気温が高いということは天気予報で見ていたので、それなりの対応をしました。体もそんなに悪くはなかったので、うまくいけばベストが狙えると思っていました。

ーー目標は何でしたか

 昨年の日本インカレで勝っているので、2連覇というところもあったのですが、まずは、一番の目標である1メートル80オーバーを狙っていました。

ーー連覇がかかってることに対して、プレッシャーを感じられていましたか

 昨年は、記録的には納得した結果ではなかったので、プレッシャーなどはそこまで気にしていなかったです。

ーー最近の練習で意識していたことはありますか

 ウエイトトレーニング多めにしてパワーをつける練習をしていました。跳躍のところどころに力強さが出ていたので、良さを確認できたと思います。

ーー1メートル79までの跳躍を振り返っていかがですか

 今日は結構苦しみ、最終的に合計11本の跳躍をしました。全体的に見て修正力は上がっていると感じています。今日は内径がうまく入れなくて少し苦しんだので、そこを意識することと、あとは体がふわっと助走で浮いてしまう時があるので、そこがないように頑張りました。

ーー1メートル82の跳躍を振り返っていかがですか

 動画を振り返っていると、2本目が一番惜しかったと思っています。高さは出ていることが確認できましたが、高さが出てもその後のクリアランスなど、高さが出た後にどうやったらクリアできるか、そういうところも考えてやっていきたいと思いました。

ーー2位となりましたが、結果を振り返っていかがですか

 素直に悔しいです。今年は試技数差で負けてしまう試合が結構多く、自分の中でつきまとっている感じがあります。改めて1本で跳ぶことの大切さを、身に染みて感じる試合でした。

ーー次戦の目標を教えてください

 次の試合は日本選手権です。常々言っているのですが、(1メートル)80を跳んでからようやくスタートが切れると思っています。まずはしっかり(1メートル)80オーバーを跳ぶことが一番の目標です。あとは数少ない、シニアで戦える大きな試合なので、結果も狙っていきたいと思います。

上島周子(スポ3=東京・富士)

ーー今大会のコンディションはいかがでしたか

 関東インカレ後、鍛錬期で練習を積んで挑んだ日本インカレだったので、自分のコンディションを最高潮にあげて臨みました。

ーーまずはその400メートルについてお伺いします。準決勝では自己記録で歴代3位のタイムを出しましたが、振り返っていかがですか

 タイムは狙っていたものの、そのような記録が出るとは思っていませんでした。早稲田歴代3位の自己新記録で決勝進出を決め、1点でも多く稼げるということに自分の中では安心感がありました。

ーー決勝では6位という結果でした。決勝の走りはどのように振り返りますか

 日本インカレの決勝に対して、いろいろなことを考えて不安に思っていた中で走り切れた自分をまずは褒めてあげたいと思います。また、来年はより多くの点数を早稲田に持って帰ることが私の使命だと思っています。

ーー4×100メートルリレー(4継)について伺います。ご自身の走りと全体の走りの振り返りをお願いします

 私自身の走りで言えば、調子が少しよく走れました。外のレーンが見えた中で走っていたので、詰めていって次の走者につなげられました。全体の走りで見ると、結果は悔しいですが、最後までバトンをつなぎ切れたこと、みんながそれに向かって一緒に頑張れたことが、1つの大きな思い出となりました。

ーー3日目には、200メートルに出場されました。200メートルの予選を振り返っていかがですか

 400メートルを3本走った1日目、2日目とは気持ちを切り替えられて挑むことができたのでよかったと思います。アップの時点で体は動いていたのですが、それをレースで体現できず、自分の中で弱さが出てきてしまったと思っています。

ーー最後に、今大会を通して得た収穫と課題を教えてください

 決勝でしっかりスピードも出せたので、6位という、自分としては満足すぎる結果を出せて良かったものの、それは速さであって、強さではないと今大会を通じて思いました。山口智さんは1500メートルと5000メートルでどちらも優勝していらっしゃって、全く疲れを見せないような強い走りをしていらっしゃいました。自分はまだその強さが足りないと思いました。学生個人選手権、関東インカレ、日本インカレ、全ての大会で決勝に進出できたことは自分の中では良かったと思っています。日本インカレや、これから見据える日本選手権における、決勝の心の持ち様が分かったというのが1つの収穫だと思います。

千葉史織(スポ2=宮城・仙台一)

ーー今大会を通じてコンディションはいかがでしたか

 関東インカレが終わってから、体の調子も順調に仕上がってきていました。今回は日本選手権を見据えていたので、練習の質や量を落とさずに大会に臨みました。アップの段階でも体が軽く感じられて、コンディションはとても良かったと思います。

ーー400メートル障害の予選と準決勝について、それぞれ振り返っていかがですか

 今回は予選からしっかり攻めて、自分のレースの流れをつくろうと意識しました。予選、準決勝、そして決勝と、レースを重ねるごとに前の走りを基準にして、小さな課題をひとつずつ加えながら、自分の走りをつくっていけた感覚があります。

ーー決勝に向けて、予選・準決勝から修正した点はありますか

 大きな修正はありませんが、4台目、5台目のハードルでリズムが少し落ちてしまう感覚があったので、そこを意識して6台目以降の流れにつなげたいと思いながら走りました。

ーー400メートル障害の決勝を振り返っていかがですか

 レース全体の流れはとても良かったと感じています。だからこそ、最後の最後で見えていたラインを超えられなかったのが悔しいです。今後、自分のベース自体をもう一段階上げていく必要があると感じました。今日のレース自体は出し切れたと思っていますが、勝ち切れなかったという事実がある以上、そこを乗り越えていきたいです。

ーー今回のレースでは57秒台の好タイムを記録しましたが、ご自身の評価としてはいかがですか

 高校時代の自己ベストを0.01秒ですが更新することができて、それが約2年ぶりだったので、純粋にすごくうれしいです。少し自分の殻を破れた感覚があるので、ここからさらにタイムを上げていけたらと思っています。

ーー3日目に行われた4×400メートルリレーについて、ご自身の走りとチーム全体の走りを振り返っていかがですか

 1走を務めるのはあまり経験がなかったのですが、後半の持ち味は出せたと思います。ただ、前半のスピードの乗り方にまだ課題を感じました。自分の400メートル障害の感覚と折り合いをつけるのが難しい部分でもありましたが、今後さらに磨いていきたいです。チームとしては決勝進出が叶わず、アクシデントもありましたが、パスの部分など、どんな状況でも通過しなければいけないと思っていたので、悔しい結果になりました。

ーー今大会で得られた収穫と、課題について教えてください

 体もよく仕上がっていて、3本のレースすべてで自分のかたちをつくっていけたことは大きな収穫でした。春先から積み重ねてきたレースプランを本番でしっかりと実現できたのは、自信にもなりました。一方で、課題としては、スプリント力の向上が必要だと感じています。自分の武器であるラストの強さをさらに生かすためにも、スプリントのベースをもっと高めていきたいです。

ーー同じ種目に出場した大川選手は今大会が最後の日本インカレでした。先輩への思いを聞かせてください

 大川さんは普段から本当に頼りになる存在で、今回も39度の熱があった中でのレースだったと聞いています。体調的にも余裕はなかったと思いますが、それでも最後まで走り抜いて、背中で語ってくれました。決勝で一緒に結果を残すことはできませんでしたが、見せてくれた姿はすごく大きなものだったと思います。この後も一緒に走るチャンスはあると思うので、その時には2人で笑って終われるように頑張りたいです。

ーー最後に、今後のレースへの意気込みをお願いします。

 世界で戦いたいという目標があるので、そのためにも今シーズン中に56秒台を出すことを目指しています。スプリント力をさらに高めて、目標に近づいていきたいと思います。