TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
早大 BIG BEARS | 0 | 6 | 7 | 6 | 19 |
慶大 UNICORNS | 7 | 0 | 0 | 7 | 14 |
ドラマティックな展開だった。QB笹木雄太のパスが放たれ、誰もが行方を追う。39ヤードのパスをキャッチし、逆転のTDを決めたのは、大学からアメリカンフットボールを始めたWR佐藤圭樹(文構4=東京・小山台)だった。第64回早慶対抗戦。両校のプライドをかけた戦いは、4クオーター(Q)までもつれるシーソーゲームとなったが、19-14でBIG BEARSに軍配が上がった。
前半は慶大のキックオフで始まった。第1Q、幸先の良いスタートを切りたい早大だったが、相手ディフェンスの素早いプレッシャーと強風につかまった。パントが風で押し戻され、いきなり自陣36ヤードからのディフェンスというピンチを迎えると、このシリーズであっさりTDを許してしまう。その後は早大もチャンスをつくれず、両者とも攻めあぐねる時間帯が続いた。だが第2Q、早大は相手のギャンブル失敗からのシリーズで、WR鈴木隆貴(法4=東京・早大学院)へのパスをヒットさせると、つづいてRB北條淳士(社4=東京・佼成学園)のラン、WR西川大地(商4=東京・早大学院)へのパスなどでじりじりと前進していく。そして敵陣12ヤードからのセカンドダウン、RB須貝和弘(創理4=東京・早大学院)が右へのランで一気にゲインすると、最後は北條が正面を突破。この日初の得点となるTDを奪い、6-7で前半を折り返した。
安定した走りでチームトップの獲得ヤードを記録したRB須貝
後半、開始早々LB田口凌(社3=東京・早大学院)がQBサックで敵の士気をそぐと、つづくシリーズで、RB片岡遼也(法2=東京・早大学院)のロングゲインを含む連続ラン攻撃を展開し、残り1ヤードまで迫る。完全にランを警戒した相手の裏をつくようにパスを通し、鈴木がTD。13-7とし、ついに逆転に成功した。その後もLB梶浦嵩之(スポ4=愛知・海陽学園)の効果的なタックルなどでモメンタムを渡さず、第3Qを終える。第4Q開始直後、エースRB李卓に続けてゲインを許すと、最後はパスでTDを奪われ13-14と再びリードを許してしまうが、ここで動揺しないのが昨年の関東王者たるゆえん。そのあとのシリーズ、パスで攻め込みファーストダウンを獲得すると、QBの笹木が勝負に出た。39ヤード、右へのロングパスは相手を振り切った佐藤の腕の中へ。未経験ながらひたすらに努力を続けてきた佐藤の、試合を決める逆転TD。会場は大歓声に包まれた。これで完全に流れを握ったワセダは最後まで攻撃権を持ち続け、19-14で試合を締めくくった。
4Q、逆転TDを奪い祝福されるWR佐藤
相手エースを封じ、見事勝利を収めたBIG BEARSだが、選手らは勝って兜の緒を絞める。「課題は試合の入り出し」(須貝)と語るように、序盤に流れをつかめなかった点、キックの精度など課題も見つかった。次は立命大とのオープン戦。課題を修正し、甲子園ボウルのリベンジを果たしたいところだ。念願の日本一へ向かって、BIG BEARSの進化はここからだ。
(記事 井上陽介、写真 大槻竜平、桝田大暉、新津利征)
ベストプレーヤー賞を受賞したQB笹木
コメント
OL松原寛志主将(法4=東京・早大学院)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
自分自身もっとオーバーパワーしたいという気持ちがあったので、まだまだだと実感しています。
――主将として、試合中はどんなことを意識してプレーされていたのでしょうか
試合でミスした選手を落ち込まないように励ましたり、いいプレーをした選手に駆け寄って褒めることなど、チームに気を配ることを意識していました。
――試合の中盤からランでの中央突破がよく見られましたが、チームとして何か方針を変えた部分があったのでしょうか
風が強い一方、ランはある程度コンスタントにゲインできていたのでコールしてもらえたんだと思います。
――今日の試合の収穫と課題はどのような点でしょうか
課題は試合の入り方です。今年の初戦でうまく入っていけるかがテーマでしたが、今回全くできませんでした。収穫は、試合を通じてチームとして成長できたことです。
――次の立命館大との一戦に向けての意気込みをお願いします
立命館戦も試合を通じて一人一人が成長し、絶対勝ちたいと思います。
OL樋口央次朗副将(創理4=東京・早大学院)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
まだまだつめるべき部分が多かったと思います。初戦ということで、ここで出た課題を確実に潰していくことが今後に繋がっていくと思うのでしっかり改善していきます。
――試合序盤、ラン攻撃が抑えられていた点についてはどのようにお考えですか
立ち上がりからエンジンをかけて行こうと準備をしてきたつもりでしたが、その準備が足りていませんでした。
――それをどのように修正して、得点につなげたのでしょうか
相手の動きが読めてきたのと、ライン戦では負けていなかったので弱点をうまく突いていきました。
――今日の試合の収穫と課題はどのような点でしょうか
今日勝てたことは良かったので、これを次に繋げていきたいと思います。課題としては、立ち上がりの悪さが挙げられるので準備の面から改善していきます。
――春のシーズンどのようなものにしていきたいですか
全勝することを目指しているので、結果をしっかり出すことと、春のうちにフィジカル・ファンダメンタルを固めに繋がるシーズンにできるよう全力で取り組んでいきます。
WR鈴木隆貴副将(商4=東京・早大学院)
――試合を振り返って
勝ててよかったなと思います。4年生にとっては最後(の早慶戦)だったので。でも反省も多く出た試合だと思うので、そこをしっかり次に生かしていきたいなと思います。
――オフェンスとして目標は何か設定していましたか
数値目標としては、TDを取りたいということと、ラン・パスの合計で400ヤード獲得という数値を目標にしていました。まだスタッツを見てないのでわからないのですが、得点に関して辛抱強くドライブしようと話してしたのですが、初めの方は上手くいきませんでしたね。そういった部分はまだまだ伸び代があるチームだと思うので、しっかり詰めていきたいと思います。
――個人的な目標は何かありましたか
目標というよりか、ぼくがこの1年の目標として掲げているものがありまして。ぼくがチームを勝たせたい、という目標があります。そういう意味でぼくがビッグプレーを起こして、チームを勝利に導くということを毎試合毎試合思って試合に臨もうと思っています。なのできょうは自分としては、もっとできたなという思いが強いですね。
――前半、特に1Qで感情を露わにするシーンも見れました
はい。やはり1個1個のボールに執着しようということをぼく自身思っています。昨年からもそうなのですが、試合に出させてもらっている立場で、ことしは(オフェンス)リーダーも務めさせていただいているので、1球の重みだったりをぼくが表現していかないと下はついて来ないと思っています。そういった部分でもっと上に行きたい。選手としても上手くなりたいですし、人としてもみんながついて来てくれるようなリーダーシップというか人格を形成していきたいと思っているので、もっともっと高めていきたいと思っています。
――前半と後半でチームの雰囲気、流れが変わったように見えました。何かハーフタイムであったのですか
そうですね。やはり実戦がとても離れていたということもあって、前半自分たちのフットボールをしようと言っていたのですが、試合勘が戻らず相手にいいようにやられてしまいました。しかし、前半ミスが多かった中であの点差で折り返せたので、自分たちはもっともっとできるということで、後半の最初からギアを上げて自分たちのフットボールやろうということで後半に臨みました。
――相手チームに比べ反則数が少なかったことも収穫ですか
そうですね。ぼくたちは常にルールの中で、反則の無いチームを目指しています。去年出た反省の中で、自分たちが反則で罰退してしまうヤードを、逆に稼げるようにというようにクリーンなフットボールを目指しています。なのできょう反則が少なかったのは良かったと思います。
――3QではTDを決めましたが、あの時の気持ちを教えてください
やはり最高でしたね。この舞台で、これだけお客さんが観に来てくれている中でTDを取れたのは本当に嬉しかったです。しかしあそこまで(ボールを)持っていってくれたOLやRBのお陰ですね。絶対最後まで持っていくというロングドライブの仕上げをぼくがしたという感じですね。みんなで持っていく。それがことしのオフェンスだと思っています。
――強風でしたが、QBとの連携はいかがでしたか
やはりきょうは風が強くて、やりづらい環境だったんですけど、やはり公式戦でもこういった状況はあり得るので、そういう中でも一定以上のパフォーマンスができるようにしていきたいですね。そのためにはしっかり(QBと)話したりして、そういった能力を高めていきたいです。そういった部分がこの試合を通じて、みんなの認識の中で得られたら収穫かなと思います。
――ことしはどういったチームにしていきたいですか
どの方に聞かれても答えるのが、全員が同じベクトル向いて、全員が思ったことを言い合える。そんなチームにしたいと思っています。日本一に向けてこういうことをした方がいいという意見を、ぼくたち4年生が学年関係無く吸い上げていきたいです。全員が日本一という目標に向かって1人1人が考えて行動できる。そんなチームを目指しています。
――この早慶戦を皮切りにオープン戦が始まります。春、夏と秋に向けてどんな準備をしていきたいですか
1番はやはり、去年果たせなかった学生日本一というものを通過点にして、社会人に絶対勝とうといことですね。最高の舞台に立って、最高の瞬間をみんなで味わいたいという思いがあるので、これからのオープン戦だったり夏合宿でもっともっと自分たちの可能性を広げて、秋に勝ち切れるチームをしっかり作っていきたいと思います。
LB加藤樹副将(商4=東京・早大学院)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
個人としてのプレーは非常に悪い出来でした。特に慶應の李卓選手には何度もかわされてしまい、悔しいです。
――相手オフェンスにどのような対策をして臨まれたのでしょうか
3週間程の準備期間の中、大半の時間を使い、慶應に対して準備してきました。とにかくロングゲインされないこと、ランストップをすること、全員で集まってタックルすることを追求しました。
――相手を14点に抑えたことについては、どのように感じていますか
防げる失点だったと感じます。自分たちのミスから失点され、苦戦にしてしまったことに責任を感じます。
――今日の試合の収穫と課題はどのような点でしょうか
収穫も課題も、このままの実力では日本一など程遠いとわかったことです。一から取り組みを見直して、取り組んでいきます。
――春のシーズンをどのようなものにしていきたいですか
去年のチームを超え、日本一になるため、できることを全てやり切るシーズンにしたいです。秋でいいや、ではなく秋が始まるときにはチームとして仕上がっている状態をつくり出すために春、必死で成長します。
QB笹木雄太(法4=東京・早大学院)
――きょうの早慶戦にどのような意気込みで臨みましたか
初戦ということもあってどうなるか分からなかったのですが、自分が強い気持ちを持ってチームを引っ張っていこうと思って臨みました
――序盤、攻撃の流れが悪いような印象を受けましたがどのように見ていましたか
自分が出ていない時も最初のファーストステップであったり自分たちがやるべきことができていなかったということがファーストダウン、セカンドダウンで表れてしまったので、自分が出たシリーズからは自分たちがいままで準備してきたことをいかに出すかを特に意識すると少しずつ前に進めるようになりました。
――どのような狙いを持って試合に入りましたか
慶大に対してはしっかりとしたゲームプランがあって、そのゲームプランに合ったプロセス通りにいきました。
――後半に入ってパスが通るようになりましたがその要因は何でしょうか
慶大がやってくることに対してしっかり準備して、それに合わせて僕らもパスに関してはしっかり確認してきたのでそういうところがちゃんと出たんだと思います。
――ハーフタイムに何か確認したことはありましたか
オフェンスは前半で7点しか取れずオフェンスの完成度が低かったので、完成度を上げるためにまずはランを出す。そしてそこでパスをしっかり決めてファーストダウンを狙っていく。そういったゲームプランを確認しました。
――後半2つのTDパスを通しましたがその場面はいかがでしたか
無我夢中だったのであまり覚えてないです(笑)。練習通りだったので良かったです。
――この試合通してのオフェンス全体の出来としてはいかがでしたか
まだまだな部分がありますね。QB含めスキルでのキャッチミスであったり、スローミスが多くて、OLには助けてもらったのですが、パスユニットがそういった細かい部分をどれだけ向上させるかでこれからBIG BEARSが勝てるかどうか決まってくると思います。/p>
――レシーバー陣とのコミュニケーションに関してはいかがでしたか
去年よりオフェンスリーダーの隆貴(鈴木、法4=東京・早大学院)を筆頭にかなり細かい部分までコミュニケーションが取れていると思います。
――これから秋に向けてはどのようなことに取り組んでいきたいですか
去年はディフェンスのチームと言われていたのでオフェンスで勝つ、特にパスには自信があるのでパスユニットでしっかり稼いでいくことを目標に秋シーズンへと入っていけるようにしたいと思います。
RB須貝和弘(創理4=東京・早大学院)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
試合序盤、相手のディフェンスを見過ぎて足が止まってしまったり、残り1ヤードを残してしまうような詰めの甘いシーンが多くあったので、まだまだ準備不足があったと痛感しています。
――中盤からランプレーが有効的に機能していました。チームで何か変えた部分があったのでしょうか
中盤から、相手の広がった体型に対して、素早いインサイドのランを中心に展開しました。また、そのランを警戒しコンテインの意識が薄くなった相手ディフェンスの裏を要所要所でつけたことがラン機能の要因だと思います。
――きょうの試合の収穫と課題はどのような点でしょうか
収穫は、自分たちのやるべきことを一人ひとりが果たせば、しっかりドライビングオフェンスを展開できるということです。課題は、試合の入り出しです。序盤からモメンタムを掴むことが、今後の鍵になると思います。
――今後に向けての意気込みをお願いします
最後の早慶戦を勝利で飾れたことは本当に嬉しいですが、決してここがゴールではないことをしっかり自覚したいと思います。特に今年の春シーズンは強豪校との試合を多く控えています。それぞれに対して綿密な準備をして臨むこと、その上で出た課題を確実に潰していくことで確かな成長につなげていきたいと思います。
RB北條淳士(社4=東京・佼成学園)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
久々の試合で監督からも「早くフルタックルの感覚を思い出すように」と言われていたのですが、序盤はその感覚が戻らず相手ディフェンスを見すぎてしまったことが反省点です。
――序盤、相手にリードされていたことについてはどのように感じていましたか
序盤は相手にモメンタムをつかまれてしまいましたが、だからといって焦ることなく普段通りやることを心がけていました。
――RBの活躍で流れが変わったように感じましたが、どんなことを意識したのでしょうか
去年までは「早稲田はディフェンスのチーム」と言われて悔しかったので、RB全員には「ランユニットで早慶戦に勝ったと言われる試合にしよう」と伝えていました。
――今後に向けての意気込みをお願いします
早慶戦は勝利できましたが、課題が多く残る試合となってしまったので今後修正していきます。次節は立命館なので去年の先輩たちの分までしっかり闘って、勝ち切りたいと思います。応援よろしくお願いします。
RB片岡遼也(法2=東京・早大学院)
――きょうの試合を振り返って率直な感想をお願いします
過去2年間で慶應さんと当たってランが出たことが1回か2回しかなかったので、どうやってランを出していくかみんなで試行錯誤して、新年入ってからずっとやっていました。その中で僕らがベースに置いて大事にしている基礎のランがこの試合を通して結構出て、流れを作れた場面が多かったのでそういった意味では収穫が多いというか、チーム全体として少し成長できた試合だったかなと思います。
――試合開始直後は慶應に流れがあった時間もありましたが、その流れが転換したキープレイとして思い当たるものはありますか
後半にあったようなロングパスでの一発タッチダウンみたいなものはなかったのですが、それでもインサイドの小さな基礎的なランがコンスタントに出てきたのが試合の転機になったと思います。
――片岡選手はこの試合のキーマンとして名前が挙がっていましたが、ご自身ではいかがでしたか
自分自身ではキーマンとかはあまり気にせずに、練習を試合のようにやって試合を練習のようにやるというのを心がけているので、この試合でも練習でやってきたことをそのまま出すっていうのを意識していました。でも、やっぱり北條さん(淳士、社4=東京・佼成学園)や須貝さん(和弘、創理4=東京・早大学院)にキーマンって言ってもらったときは正直率直に嬉しかったですし、でも同時にプレッシャーも感じました。
――ご自身で良かった点と課題が何かあれば教えてください
自分では一発ロングランが出たところが良かったと思っていて、一線をラインで抜けてからはフィールドがすごく広く見えて、ディフェンスブロックが内側に入ってきてから外に切ろうと自分の中でしっかり理論立ててプレイできたので、それは良かったと思います。課題としては、走っているときにまだ姿勢が高いなと思っていて、もっとレベルが高い相手と当たったら下に入られてエフォートもできなくなってしまうので、もっと低いランをできるようになりたいと思います。
――早慶戦はやはり特別なものがありますか
そうですね、競技場がすごく大きくて観客席から遠いのもあって、甲子園の次くらいに緊張感はありましたが、それ以上に相手が早稲田の因縁の慶應ということの方に緊張感がありました。
――秋に向けて、この春夏をどのように過ごしていきたいですか
今年の秋はライスボウルで社会人に勝つというのを目標にしているので、本当に僕らには慶應に勝ったことで安心している時間は1秒もないです。春のオープン戦も、夏の練習期間も毎日1秒1秒を大切にして努力していかなければライスボウルで勝つことは絶対にできないので、きのうよりきょう、きょうより明日というのを意識してやっていきたいと思います。
田島広大(法3=東京・早大学院)
――きょうの試合を振り返っていただけますか
前半は風が強くてパスもあんまり通じなくて、ランでコントロールしようとしたんですけど、ニューチームになってから初めての春の公式戦ということもあって浮き足だってしまって少しバタついてしまいました。でも後半は皆も落ち着いて、プレーもアジャストできてきて、ランもすごく出たので、春の初戦としてはよかったと思います。
――田島選手もおっしゃいましたが、やはり風の影響は予想外でしたか
風が強くてパスのボールとかがちょっとなびいてしまって、いつもとは違うタイミングのところにいったり、奥に行ってしまったりと。パスでリズムをつくるのが少し大変でしたね。
――前半を終えて収穫や修正点はありましたか
自分たちがスカウティングして用意していた、相手がどういう風に守ってくるのかという情報に対して、相手の付き方が少し違ったんですね。それにアジャストするために何プレーか使って、相手の動き方とどのプレーが通用するのかが分かったので、前半はそこが収穫でしたね。
――ハーフタイムではどのような話し合いをしましたか
前半は6-7の追う展開だったけれど、点差が1点しか無いのだからFG一本などで逆転できるので、焦らないで自分たちのペースをそのまま持っていこうと。前半でアジャストも分かってきたので、そこで自分たちのプレーをしっかりやろうと話しました。
――後半からはパスも通るようになりましたが
後半にランが出るようになったので、相手のディフェンスもランを止めようとフロントのディフェンスを増やしたり、LBを増やしたりアジャストしてきて。でもその分後ろにスペースができたので、その間のところを狙っていきました。やっぱりランを出せばゲームも時間もコントロールできるので、そこで要所要所のパスが決まったんだと思います。
――後半第4クォーターで同じTEの松岡選手の大きなゲインがありました。先輩としてどのように見えましたか
松岡は1つ下ですが自分はライバルだと思っているので(笑)。きょうは松岡とシリーズ交代で出させてもらって、彼は最初の方でパスを落としてしまったんですが、気持ちを切らさないでその後にロングゲインをしてくれたので。これからも競い合うライバルとしてこのままずっとやっていきたいです。
――これからシーズンが始まりすが、春夏はどのような準備をしていきますか
きょうの試合で課題が浮き彫りになったと思うので、そこを春のうちに克服したいなと。また単純にもっとフィジカルが必要だなと分かったので、夏はもっとウエイトトレーニングをしていきたいなと思います。
――秋のシーズンに向けての意気込みもお願いします
きょねん、関東のベストTEに選ばれたんですが、自分としては実感が無くての受賞だったので少し悔しかったんですね。だからことしは胸を張って自分が関東一のTEと言えるような、周りからそう言われるようなプレーを見せていきたいです。
TE松岡直希(政経2=東京・早大学院)
―-早慶戦に向けて目標はありましたか
一番は勝つことです。あと個人ではTDという目標があって、きょうそのチャンスがあったんですけどそれが出来なかったので次頑張りたいです。
―-きょうの試合を振り返っていかがですか
良かったところは勝ったことと、個人として課題が見つかったことです。悪かったところはタッチミスが何回かあったことですね。
――御兄弟が相手チームの慶応にいらっしゃるということで意識はされましたか
普段から慶応には特別な意識があって早慶戦は伝統ある一戦なので、ただでさえバチバチなんですけど、兄弟が慶応にいることでそれ以上にバチバチでした。絶対勝ちたかったので勝てて良かったです。
――前半にボールを落とす場面がありましたがそこからの切り替えはどのようにされましたか
自分の中では切り替えよう切り替えようと思っていて、先輩方も温かい言葉を掛けて下さったんですけど、心の中ではどこか切り替えられてない部分があって、それが後半でも出てしまったところがちょっとありました。今までこういう経験が1回もなかったのでいい経験だと思って次の試合に繋げていきたいです。
――前半と後半の間、チーム内で対策は練られましたか
序盤先制されて、第3クオーターは風下で劣勢にあることは分かっていたので、第4クオーター勝負だということで、第4クオーターで逆転しようということは話していました。
――次の試合に向けての意気込みをお願いします
今日課題が見えたので、課題をしっかり潰して、立命戦で勝ちに行きたいです。
WR西川大地(商4=東京・早大学院)
――ご自身のプレーをふりかえって、どのように感じていますか
自分に与えられた最低の役割は果たせたと感じています。自分のプレーでチームの勝利に貢献できたことは大変うれしくおもいます。同時に、今年の目標である社会人を倒すためには、まだまだ足りない面が多いことも痛感しました。
――素晴らしいキャッチがいくつもありましたが、その要因はどういったところだったのでしょうか
慶應戦に向けて、また今シーズンに向けて昨年度のシーズンが終わってから取り組んできた練習の成果が出たことが、慶應戦のプレーに繋がったと思います。
――ナイスプレーが多かったのですが、強いて課題を挙げるとするとどこになるでしょうか
ロングパスをQBと合わせることができなかったことと、ランアフターキャッチのためにボールを取ってからの最初の一歩にもっとこだわっていきたいです。
――次の立命館大との一戦に向けての意気込みをお願いします
昨年度の甲子園ボウルでは、チームとしても個人としても大変くやしい思いをし、その悔しい思いをバネに練習にこれまで以上に取り組んできたので、その成果を発揮したいと思います。
LB梶浦嵩之(スポ4=愛知・海陽学園)
――ご自身のプレーを振り返って、どのように感じていますか
春シーズン初戦としては、アグレッシブなプレーができたと思います。ただ、ディフェンスや、キッキングでも大きな課題が出たので今後改善していきたいと思っています。
――ナイスタックルが何度もありました。その要因はなんでしょうか
去年の秋からタックルミスが課題として出ていて、春シーズンにタックル練習を重点的にやった成果が出たと思っています。
――相手の李卓選手についてはどのように対策しようと考えていましたか
1対1ではなかなか厳しいので、とにかくファーストタックラーが早くプレッシャーをかけて、みんなで集まって止めることを対策として考えていました。
――今後に向けての意気込みをお願いします
どんなかたちであれ、勝利に貢献して春シーズンの試合を全勝で終えたいと思っています。
※OL松原寛志主将、OL樋口央次朗副将のコメントは後日掲載いたします