止まらないゴールラッシュ!最高のスタート切り2回戦へ

アイスホッケー

 嵐のような春の幕開けだった。10年ぶりの優勝を目指す関東大学選手権、1回戦の相手はディビジョンIIに所属する格下の駒大。ベストメンバーではなかったが、8名が公式戦初ゴールを決めるなど実戦経験の少ない選手が躍動する。反撃の隙を与えることなく大量得点を奪い、まさに完勝で初戦を突破した。

 第1ピリオド(P)ではFW生江太樹(スポ1=北海道・釧路江南)が2得点を挙げるなどし5点を先制したが、好機を逃す場面も多く見られた。怒涛(どとう)のゴールラッシュが始まったのは第2P。まだ経験の少ない下級生が得点を量産する。中でも、第2セットで起用されたFW前田悠佑(社1=東京・早実)が大暴れ。第1セットで活躍するルーキー3人に負けじとハットトリックを達成し、鮮烈な印象を残した。またこの日は積極的な攻撃が目立ったFW河田隼弥(教2=東京・早実)がこの日2つ目のゴールを決めるなど、下位セットが機能したことも大きな収穫だ。

果敢にゴールを狙った前田

 第3Pでも勢いは止まらない。今季からAマークをつけているFW鈴木ロイ副将(教3=北海道・苫小牧東)はこのピリオドでさらに2ゴールをマークし、この日は貫禄の7得点。芽生えたリーダーシップを結果で証明した。この試合で公式戦初ゴールを決めたFW加賀美俊介(スポ2=北海道・釧路江南)が3点目、FWマッテオ・チェイス(国教2=米国・カムデンヒルズリージョナル高)が2点目を挙げるなど最後まで猛攻は途切れず、点差はみるみると広がっていく。終了間際、駒大が反撃に出るも断ち切り、最後は河田のアシストを受けたFW大石浩之(教2=東京・早実)が27点目のゴール。充実の初戦が終わった。

驚異の7得点でチームを引っ張った鈴木

 格の違いを見せつけた1回戦。しかし、来週の2回戦では早くも気の抜けない相手を迎える。昨季の関東大学リーグ戦で土をつけられた日体大だ。徐々に力をつけてきており、大一番に強いチームだが、だからこそここで勝てば波に乗ることができるだろう。「ワセダの強みを全面的に出して、必ず勝って準決勝に駒を進めたい」(鈴木)。27得点の自信を胸に、頂点へ。春の嵐の本番は、ここからだ。

(記事 川浪康太郎、写真 冨田千瑛)

結果
早大 ピリオド 駒大
5(21) 1st 0(2)
12(21) 2nd 0(1)
10(21) 3rd 0(4)
27(63) 計 0(7)
※( )内はシュート数
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
早大 1:12 河田 前田 田村 -
早大 2:55 鈴木 篠田 高橋 PP
早大 8:59 生江 鈴木 澤出 PP
早大 11:56 生江 澤出 - PK
早大 16:44 加賀美 坂本 チェイス -
早大 21:05 小澤田 前田 格地 -
早大 21:22 チェイス 加賀美 瀨戸 -
早大 23:28 前田 田村 小澤田 -
早大 25:51 鈴木 澤出 篠田 -
早大 26:27 鈴木 篠田 羽場 -
早大 27:34 加賀美 チェイス - -
早大 28:08 坂本 瀨戸 - -
早大 30:08 鈴木 生江 羽場 -
早大 31:53 鈴木 生江 篠田 PK
早大 32:23 前田 小澤田 吉野 -
早大 35:31 河田 - - -
早大 38:01 前田 田村 - -
早大 40:22 澤出 篠田 鈴木 -
早大 44:06 澤出 - - -
早大 45:02 篠田 鈴木 生江 -
早大 45:42 小澤田 格地 - -
早大 49:46 加賀美 大崎 - PK
早大 53:50 大崎 坂本 瀨戸 -
早大 56:07 鈴木 - - PK
早大 57:23 鈴木 篠田 - PP
早大 58:13 チェイス 加賀美 - -
早大 59:48 大石 河田 - -
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
1 生江 鈴木 澤出 篠田 羽場
2 小澤田 前田 田村 格地 吉野
3 加賀美 瀨戸 チェイス 坂本 大崎
4 河田 高橋 大石 草島芳 野村
GK谷口
コメント

工藤哲也監督(昭63社卒=青森・八戸)

――格下相手とはいえ大量得点となりました

きょうは相手どうこうというより自分たちのホッケーをやろうということで、今シーズンはスピーディーでアグレッシブなホッケーをやろうということを共有してそれは実践できたのかなと思います。

――きょうのメンバー起用についてはいかがですか

何人かケガをしていてベストメンバーは組めていないのですが、その中で自分たちの役割を意識したプレーができたのはよかったです。

――各セットを見て、いいコンビやいい攻撃パターンは見られましたか

今シーズンのチームは去年までは出場機会の少なかった選手がほとんどという中で、きょうは新人も含めて8名が初ゴールを決めたので、そういった意味では全員が一生懸命やるということを結果としてできたと思います。

――ハットトリックを決めたルーキーのFW前田悠佑選手(社1=東京・早実)についてはいかがですか

ハットトリックは自分の力だけではなく周りと連携したかたちではありますが、結果が出たのでそこに関してはよかったですし自信をつけて次に向けてまた準備をしてほしいです。

――次に対戦する日体大の印象はいかがですか

去年の秋リーグ(関東大学リーグ戦)で負けている相手ですし、実力のあるチームだと思うので、そこに挑戦する気持ちでチームのホッケーができるように、きっちり準備をしていきたいです。

FW鈴木ロイ副将(教3=北海道・苫小牧東)

――7得点と大活躍でしたが、振り返って

得点するということは特に意識していなかったのですが、セットとしてシュートを多く打とうということが結果としてゴールにつながったのかなと思います。

――今季からAマークをつけていますが、意識の変化はありますか

去年から自分としてはいろんなことを考えてやっていたのですが、強力な4年生たちが抜けて、僕がチームを引っ張っていかなければいけないという自覚がかなり出てきました。氷上でも陸上トレーニングでもそういうところが出せているかなと思います。

――ここまで第1セットでプレーしてきて手応えはいかがですか

シーズン当初から第1セットでやっていて、5人中3人が1年生という若いセットなので、まだ1年生が慣れていなかったり僕らとのコミュニケーションがうまく取れていなかったりという部分があって、もっとうまくいくかなという考えです。これから日を重ねるごとに連携を取れていって、得点やパワープレーでのゴールにもつながると思うので、来週の日体大戦までにセット間でのコミュニケーションを深めていきたいです。

――ルーキーの活躍についてはどう感じていますか

非常にいいと思います。ルーキーに委縮してやってもらっては困るので、なるべくルーキーたちが伸び伸びできる環境を整えてあげようとしていて、その結果1年生が多く得点できてよかったです。これからが本番になってくるので、その時にも伸び伸びとやってほしいというのが僕ら上級生の願いです。

――最後に、来週の日体大戦に向けた意気込みをお聞かせください

あしたの法政との練習試合でまずは1回ゲームスピードを戻して、来週の日体大戦はワセダの強みを全面的に出して必ず勝って準決勝に駒を進めたいです。

FW加賀美俊介(スポ2=北海道・釧路江南)

――きょうの試合全体を振り返っていかがでしたか

自分は初ゴールがまだだったのできょうしようと思っていて、目標達成できてよかったです。全体的にやろうと思っていたことはできたので、及第点にはいけてよかったです。

――新体制での初戦でしたが、チームの雰囲気は

きょうはあまり主力の人は出ていなかったのですが、自分たちはその主力に食い込もう、食ってかかろうという気持ちで。チーム内で高まっていけたのではないかと思います。

――たくさん得点されましたが、今のお気持ちはいかがですか

3点目はラッキーだったんですけど。得点は狙っていたので、3点取れたことは非常にうれしく思っています。

――学年が上がったことは、ゴールに向かう意識に関係しましたか

年が上がるにつれて初ゴールのチャンスもどんどん少なくなってきたり、価値もどんどん変わっていって、追い込まれていくのではと思っていたので、早いうちに決められてよかったです。

――ご自身のゴールシーンを振り返って

1点目はまろさん(DF坂本之麿、社3=青森・八戸工大一)が持っていったとこに自分がチェンジ際で飛び込んでいって、まろさんがすごくいいパスをくれて、それに合わせるだけだったので。すごくいいシュート打てたなと思います。2点目もチェイス(FWマッテオ、国教2=米国・カムデンヒルズリージョナル高)がパックを持っていていいパスをくれたので、それに合わせました。3点目も自分はちょんと触るだけだったんでした。本当に他のメンバーのおかげで自分は点を決められたので、すごく感謝しています。セット全体で多く点を取って、絶対に失点しないという気持ちでやっていたので、よくできたと思います。

――最後に、今後に向けて意気込みをお願いします

きょうは自分の中でいいプレーも悪いプレーもいっぱいあったので、今後しっかりレギュラーに入れるように頑張っていきたいと思います。

FW前田悠佑(社2=東京・早実)

――きょうの試合全体を振り返っていかがでしたか

チームの目標が、シュート数と反則なしでした。シュート数をみんなで意識して、遠目からでも打ってリバウンドにと、みんな足を動かせていたのはすごくよかったんですけど、最後は反則が重なって3回ペナルティをしてしまったのでそれは反省ですかね。

――進学したばかりですが、大学でのホッケーには慣れましたか

3月5日に入寮して次の日から朝の4時からの練習で陸トレもあって、毎日筋肉痛でついていくのがすごく大変でした。ここ1週間くらいでやっとスピードにも慣れて、自分のホッケーを意識してプレーできるようにはなりました。

――早実の頃からワセダとしてプレーされていたと思うのですが、大学のホッケーに憧れはありましたか

はい、中学2年生の頃に早慶戦を見た時、将来ここでプレーしたいと思って。そうなったら、早稲田実業でも、高校戦があって早くから早慶戦の空気を味わって大学に行けると考えて早稲田実業に入学しました。

――ご自身の得点も、得点に絡むことも多い試合でした。今のお気持ちは

素直にうれしいです。今まで高校では人数が少ない中で自分が主力だったんですけど、大学では自分よりレベルの上の先輩方がいて、その中で必死にプレーした中でできた得点なのでいつもと違う喜びがあります。

――得点への意識はありましたか

大学は人数が多いので、毎日の練習が競争の意識を持ってやっています。きょうの試合でも監督やコーチに得点してアピールして、次の試合でも起用されるように頑張ろうという意識を持ってやっていました。

――ご自身のゴールシーンを振り替えって

1点目はDFの前からで、チーム目標としての、遠目からでもシュートを打つという意識を持って、中に切り込んだ時に相手のスティックの隙間からゴールが見えたので、そこから狙ったら入りました。あとはリバウンドからの得点で、早い動きの中で得点するというチームの目標に沿ったプレーもできました。ハットトリックもしたんですが、セットとして目標としたホッケーができたからこそ、その中で自分のホッケーができたと思います。

――最後に、今後に向けて意気込みをお願いします

初めての大学トーナメントだったんですけど、9年間ワセダは優勝できていないので、10年目の節目として悪い流れを経ち切って、優勝を目標として、チーム全体で一丸となって頑張っていきたいと思います。