大学デビューシーズンとなった今季、東日本選手権優勝、日本学生氷上競技選手権(インカレ)で松嶋那奈(スポ4=東京・駒場学園)、中塩美悠(人通3=広島・ノートルダム清心)とともに女子7、8級団体2位になるなど活躍を見せた永井優香(社1=東京・駒場学園)。今回のインタビューでは今季の振り返りや早大スケート部、来季についてお話を伺った。
※この取材は2月22日に行われたものです。
「来季にレベルアップして、(全日本に)戻ることができたらいいなと思います」
会心の演技となったインカレのSP
――シーズンが終わって今どのような練習をしていますか
今は学校も無くて時間が結構あるので、時間をなるべく増やしています。一般滑走も滑って、ダブル(ジャンプ)をたくさん跳んで、感覚を付けてからトリプル(ジャンプ)を練習するようにしています。
――大学に入って約1年経ちますが、スケートとの両立という面からみて生活はいかがでしたか
もっとできたかなという部分は挙げたらきっとたくさんあります。でも、両方ともすごく充実していたので満足しています。
――平昌五輪は見ていますか
はい。
――(インタビュー時点で)女子の試合は終わっていませんが、印象に残っていることはありますか
どの選手もプレッシャーはたくさんかかっていると思います。その中で実力を出し切っている選手たちを見て、本当に言葉では表すことができないくらいすごいなと思って感動しました。
――それではここから今季についてお伺いしたいと思います。FSの『オペラ座の怪人』について、「自分だけのオペラ座にしていきたいと思います」(東京選手権)というコメントがありましたがいかがでしたか
思ったより試合で滑らせていただく機会が多くてたくさん滑れたのはすごく嬉しかったです。でも最後までミス無く演技を終えることができなかったので、ちょっと悔しいなという風に思っています。でもすごく良いプログラムを作っていただいて感謝しています。
――「今季はあまり欲張らずに今の構成を上手く滑りきれるように、来季頑張るための一歩になれば良いなと思っています」と東日本選手権の時にありましたが、いかがでしたか
(来季の)構成は今までの(構成)よりもちょっとレベルアップしたものにしたいなと思っています。プログラムをまだ作っていないので、順番とか何を何回入れるかとか分かっていないですが、きょねんよりはレベルアップさせたいという気持ちはあります。
――スケートの調子を記録しているそうですが、そのことによって調子の変化の傾向などはつかむことができたのでしょうか
そんなにつかめてはいません。でもやっぱり(調子が)良い時もあれば悪い時は来るし、悪い時がしばらく続いたらちょっと戻ってきて突然良くなる時もあります。だから(調子が)悪くて落ち込んでもきょうは仕方ないと思うようにしています。(調子が)良かった日は調子に乗らないで次の日も同じように気をつけて頑張ろうというように気持ちの整理をするために(記録を)付けています。
――今季印象に残っている試合はありますか
ショートプログラム(SP)はこの間のインカレがすごく練習から調子が良かったので、それをそのまま出すことができたのがすごく嬉しかったです。フリースケーティング(FS)はクリーンな演技が一度もできなかったので分からないんですけど、今全部終わってみて考えると夏季ジュニア(東京夏季競技大会)がわりと一番良かったです。だからシーズン前半でもできるときはできるし、滑り込んでもできないときはできないのかなと思いました。
――全日本選手権(全日本)ではSP、FSともに笑顔が見えて喜んでいるファンの方も多かったと思います。今季を終えて、改めて全日本はいかがでしたか
2016年の全日本に比べたら、演技内容は置いておいて気持ちはすごく充実していました。応援して下さっている方々にすごく喜んでもらってそれはすごく幸せだなと思いました。でもやっぱり演技に関していうと、できていないところもたくさんあります。だから来季にレベルアップして、(全日本に)戻ることができたらいいなと思います。
――具体的に挑戦していることはありますか
自分はジャンプの抜けが多いので、そういうことを少しでも減らすことができたらいいなと思っています。なのでそのことを意識しながら練習しています。
優勝した東日本選手権で、力強いFS『オペラ座の怪人』を見せた
「本当に早大のスケート部で良かったなと思います」
――ここからスケート部について伺いたいと思います。同期の方とすごく仲が良いですが、どのような存在ですか
もうすぐ出会ってから1年経ちます。そんなに会うわけでは無いけれど、ずっと昔から知っている友達のような感じがして一緒にいると楽しいし落ち着きます。あと皆頑張っているので自分も頑張ろうと思えます。大学のスケート部に入って良かったなと思える一番の事かもしれないなと思います。
――上級生の方との関わりはいかがですか
部員が少ないからか分からないですけど、すごく先輩方も優しくして下さっています。元々知り合いの先輩もいて、最初から結構リラックスして部に居させてもらっているのですごく良い環境だなと思います。本当に早大のスケート部で良かったなと思います。
――もうすぐ下級生が入ってきますが、どのように接していきたいかなど考えていることはありますか
後輩で入ってくる子が同じリンクの後輩で、高校も一緒でとても良い子です。そのままお互いにスケートを頑張ることができたらいいなと思います。男の子一人になってしまうと思うのでかわいそうですけど、なるべく皆で楽しんでやっていければいいなと思います。
――それでは最後に来季に向けての意気込みをお願いします
シーズンでももちろんなんですけど、オフの期間からしっかり練習をしていきたいです。そしてきょねんの自分よりも少しでもレベルアップして試合に臨めるようにできたら良いなと思っています。
――ありがとうございました!
(取材・編集 糸賀日向子)
◆永井優香(ながい・ゆうか)
1998年(平10)11月30日生まれ。162センチ。東京都出身。社会科学部1年。美しい演技に定評のある永井選手。今季も雰囲気の異なるSP『On My Own』、FS『オペラ座の怪人』を演じ分け、多くの人々を魅了しました。2年生となる来季、どのような演技を披露してくれるのか今から楽しみです!