8回に猛攻で開幕カード勝ち点を獲得/立大3回戦

野球

東京六大学春季リーグ戦 4月15日 神宮球場

TEAM 合計
立大
早大 ×

バッテリー

伊藤樹、○安田、香西-印出

二塁打

なし

三塁打

印出、石郷岡

本塁打

なし

 投手陣が粘りを見せるも打線が振るわず敗戦し、1勝1敗となり迎えた第3戦。試合は4回に印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)の三塁打で好機を作ると 前田健伸(商3=大阪桐蔭)の二ゴロで先制する。5回に適時打を浴び同点とされたが、8回、吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)の犠飛で勝ち越すと、石郷岡大成(社3=東京・早実)の走者一掃の適時三塁打など一挙6点の猛攻。一気に立大を突き放し、開幕カードの勝ち点を獲得した。

 勝ち点獲得へ負けられない一戦。試合は初回から動きを見せた。1番・尾瀬雄大(スポ3=東京・帝京)が安打で出塁すると、2番の山縣秀(商4=東京・早大学院)の二ゴロで尾瀬が進塁し、1死二塁に。吉納副将、印出主将が四球を選び、1死満塁と絶好のチャンスを迎えたが、前田健、田村康介(商3=東京・早大学院)が倒れ無得点に終わった。初回以降は 伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)、小畠一心(3年)の両先発の投げ合いが続く。しかし4回、印出主将が中堅手の頭上を越える三塁打を放ち、一気にチャンスメイク。続く前田健の二ゴロで印出主将が生還し1点を先制した。

ピンチを抑え、ほえる伊藤樹
4回、前田健の二ゴロで先制

 先制した直後の5回、1死から6番・菅谷真之介(4年)に安打を許すと、8番・戸丸秦吾(4年)の打席で伊藤樹が暴投。2死二塁のピンチで戸丸に左翼手・石郷岡の頭上を越える適時打を浴び、同点に追いつかれた。

 互いに走者を出しながらもなかなか本塁が遠い回が続く。命運を分けたのは8回だった。伊藤樹の後を受け8回からマウンドに上がったのは安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)。先頭の戸丸に四球を与えると、続く沖政宗(4年)の犠打と田中祥都(4年)の安打で1死一、三塁に。しかし安田は踏ん張った。齋藤大智(4年)を捕邪飛、柴田恭佑(4年)を一ゴロに打ち取りピンチを免れた。ルーキーの踏ん張りに応えたい打線は、先頭の尾瀬がこの日3本目となる安打で出塁。続く山縣はバントの構えからバスターでつなぎ無死一、三塁とチャンスを迎える。ここで打席には吉納副将。右翼手への大きな犠飛で1点を勝ち越すと、ここから勢いは止まらない。印出主将の適時打で1点を加えると、石郷岡の走者一掃の適時三塁打が飛び出すなどこの回6点を獲得するビッグイニングとなり、試合を決定づけた。

8回に適時打を放った印出主将
8回に適時打を放ちガッツポーズをする石郷岡

 最終回のマウンドには 香西一希(スポ2=福岡・九州国際大付)。立大は代打攻勢を仕掛けるも、空三振、右飛、中飛ときっちりと3人でシャットアウト。7ー1で勝利し、開幕カードの勝ち点を獲得した。

9回に登板した香西

 前日の湿った打線からは打って変わり、ビッグイニングで試合を決めた早大。立大に対し、2試合で14回2失点の伊藤樹をはじめ投手陣の踏ん張り、そしてこの試合何よりもチャンスで吉納副将、印出主将がついに機能したというのが大きかった。1週空き、次は山場となる明大と対戦する。「1週間しっかりと準備をしてから臨みたい」と印出主将。強敵・明大を打ち崩し、優勝争いへ一歩リードできるか。

(記事 近藤翔太、写真 沼澤泰平)

早大打者成績

打順 守備 名前
1 (中) 尾瀬雄大 5 3 0 .455 左安   左飛   中安     右安 左飛   
2 (遊) 山縣秀 4 1 0 .300 二ゴ   三ゴ   投ゴ     左安    
3 (右) 吉納翼 2 0 1 .143 四球   中飛   捕邪     右犠    
4 (捕) 印出太一 3 2 1 .300 四球     中三   空三   左安    
5 (一) 前田健伸 3 1 1 .273 遊飛     二ゴ   右安   四球    
  松江一輝 0 0 0                    
  香西一希 0 0 0                    
6 (三一) 田村康介 3 0 0 .200 一ゴ     三飛   遊併   四球    
7 (二) 小澤周平 4 1 0 .167   二ゴ   二安     一ゴ 遊飛    
8 (左) 石郷岡大成 4 1 3 .200   遊ゴ   一ゴ     三ゴ 右三    
9 (投) 伊藤樹 2 0 0 .250   一ゴ     空三          
  寺尾拳聖 1 0 0 .000             空三      
  安田虎汰郎 0 0 0                    
  打三 梅村大和 1 1 0 .143               一安    

早大投手成績

名前
伊藤樹 2 0 0 7 4 1 7 1 1 1.29
安田虎汰郎 2 2 0 1 1 1 0 0 0 0.00
香西一希 2 0 0 1 0 0 1 0 0 0.00

コメント

印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)

ーー今日の試合を振り返っていかがですか
 終盤まで同点、1ー1でなかなかヒットも出ずという感じで、 結構重たい雰囲気の中での試合にはなりましたが、そんな中でも終盤にビックイニングを作れたのは、これからのリーグ戦戦っていく上でもチームとしてはすごくプラスになったかなと思います。

ーーピンチを背負いながら1失点に抑えた投手陣とご自身のリードを振り返ってください
 ピッチャーは樹(伊藤樹、スポ3=宮城・仙台育英)を中心に、 勝ち星は安田(虎汰郎、スポ1=東京・日大三)についていますが、樹を中心にすごい粘りの投球で頑張ってくれたと思いますし、それだけ気持ちが入っていたと思うので、 しっかりピッチャーが投げてくれたおかげだなと思います。

ーー4回の三塁打、8回の適時打でマルチ安打を記録しましたが、ご自身の打席振り返っていかがですか
 あのようなところで打っていかないと、そのためにクリーンアップに座っているので、 満足せずにどんどんここから上に上げていこうと思っています。

ーー次戦は山場とおっしゃっていた明大戦ですが、最後に明大戦への意気込みをお願いします
 入学してからかなり負け越しているので、非常に明大に対しては個人的にもチームとしてもすごく悔しい思いをさせられてきているので。なんとしてでも自分の代で跳ね返して払拭したいという思いで来週は空き週になるので、1週間しっかりと準備をしてから臨みたいと思います。