悲願の日本一へ向かって白星発進!

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
立命館大
早大 13
▽得点者
深川3、池水3、寳田2、中安2、山田、吉村、眞板
   

 各チームが鍛錬の夏を越え、迎えた9月。ついに日本学生選手権(インカレ)が開幕した。この大会では全16チームが『学生日本一』の座をかけ、3日間にわたり熱戦を繰り広げる。初日となるきょう、ワセダは立命館大との対戦に臨んだ。「出だしの雰囲気があまり良くなかった」と寳田皓貴(人2=東京・城北)が振り返るように、第1ピリオドは1-1とロースコアでのスタートとなる。しかし、そこから第2、第3ピリオドを無失点に抑え、得点を着実に重ねていった。第4ピリオドでは1対1の形でシュートを決められてしまう場面も見られたが、13-4で快勝。あすに弾みをつける結果となった。

 「決められるところを決めきれなかった」(池水勇太、スポ3=鹿児島南)。序盤から積極的にゴールを狙っていったものの、得点には至らない時間が続く。開始4分、山田太一(スポ2=埼玉・秀明英光)が待望の先制点をワセダにもたらしたが、第1ピリオド終了直前に得点され、1-1で第1ピリオドを終えた。続く第2ピリオドでも多くのシュートチャンスを作ると、得点につながる場面が増え、そこから試合はワセダのペースに。少人数で攻撃を行う相手に対応したディフェンスで失点を抑え、4-1で試合を折り返した。

確実に得点を決めていく池水

 点差をつけていきたい後半。開始早々、池水のパスを受けた深川幹徳主将(スポ4=福岡工)がボールを叩き込むと、そこからワセダは連続で得点を挙げさらにリードを広げる。退水(※)によるピンチも守り抜いて、このピリオドでも相手に得点を許さず、最終ピリオドへと向かった。第4ピリオド開始1分、相手にペナルティースローを決められてしまうが、チームで重視しているカウンターを生かして得点する。相手に攻撃のチャンスを与えないままさらに点差を広げていき、最後は池水がシュートを決めて、13-4で試合終了。「勝たないといけない試合だったので緊張していた部分もあったが、後半になってだいぶ点がとれるようになった」と寳田が語るように、序盤はインカレ独特の緊張感に包まれる部分もあったが、順調に得点していって試合を勝利で飾ることができた。

相手を引き離す得点に貢献した寳田

 初戦を快勝したワセダだが、「自分たちのプレースタイルを貫き通せたらもっといい試合ができた」と池水は今回の試合を評価する。あすには実力校との対戦も控えており、ワセダの持ち味である泳力や、チーム力が試されることとなるだろう。きょうの勝利で日本一へ一歩近づいたワセダ。勢いそのままに突き進んでいってほしい。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

   

(記事 井嶋梨砂子、写真 榎本透子、杉野利恵)

コメント

 

 

池水勇太(スポ3=鹿児島南)

――この夏、日本学生選手権(インカレ)に向けてどこを強化しましたか

1年かけて泳力からフィジカルまで強化しましたが、一番はチーム力で、みんなでまとまってやることを重視しました。

――今回の試合を振り返って、いかがですか

相手がみんなで攻めてこなくて、相手のペースに合わせていたので、そこはやはり相手がどういうプレースタイルできても自分たちのプレースタイルを貫き通せたらもっといい試合ができたんじゃないかと思います。

――試合序盤はロースコアでの展開が続きましたがどうお考えですか

決められるところを決めきれなかったということですね。これからそういうことがあると負けてしまうので、決めていかないといけないと思います。

――第3ピリオドまで失点を抑えられた要因は何でしょうか

相手が3人しか攻めてこなかったことに対して、他のマークの人が帰ってこられたのが要因かなと思います。

――課題としていたディフェンスはいかがでしたか

3人しか攻めてこなかったというのもあるんですが、失点に関しては1対1でやられていることがあったので、そこはケアするなり個人で頑張るなりをしていかないといけないなと思います。

――あすの試合で意識したいことはありますか

ディフェンスをしっかりして失点を減らすことを意識していきたいと思います。

寳田皓貴(人2=東京・城北)

――夏に日本学生選手権(インカレ)へ向けてチームで強化した部分はありますか

とりあえず、インカレ優勝に向けて細かいミスを減らしていかないといけないので、チーム全体でディフェンスを徹底していきました。あとワセダはカウンターのチームなので泳力の向上に力を入れました。4ピリオドを通して各ピリオドの失点を2点以内にすれば、点があまり取れなくても負けないのでそこを意識しました。攻めの部分では、セットオフェンスだと点があまり取れないチームなので、攻防の切り返しでカウンターが決まるようにということを考えて練習に取り組みました。

――インカレへの緊張はありましたか

インカレまでに遠征を積んで全員で士気を高めていて、今回の試合は絶対に勝たないといけない試合なのである程度の緊張はありましたが、楽しもうと思っていました。

――試合を振り返っていかがですか

ディフェンスで失点すべきでない部分もあったと思います。チーム全体に関しては、最初に点をとれなかったので、残りの3戦でしっかりと点差を開けるようにしていきたいです。

――序盤、ロースコアになった要因はどこにあると思いますか

インカレということもあり、また確実に勝たないといけない試合だったので緊張していた部分もありましたが、後半になってだいぶ点がとれるようになったと思います。出だしの雰囲気があまり良くなかったというのはあるんですが、そこから直していけるようになると良いと思います。

――ご自身は2連続で得点されていましたが

あれはチーム全体としてのカウンターなので僕の個人技ではありませんが、しっかりとカウンターが決まって今までやってきたことが出せたんじゃないかと思います。

――力を入れてきたディフェンスは今回の試合ではいかがでしたか

失点に関して3ピリまで各ピリオド2点以内を守っていたんですが、0失点でもいけたのではないかと思うので、そういうところを修正していかなければならないと思います。

――あした勝ち進むと、強豪校の多いブロックと対戦することになりますが、意識していきたいところはありますか

日体大は日本一のチームですし、そういうチームへの対策をこれまで色々としてきました。それを徹底していけば勝てる可能性もあると思うので頑張ります。